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FPコラム 2018.9.11

【FPコラム】サザエさん時代から変わらない、日本の年金制度

 

 

こんにちは。
東京都内でワンルームマンション投資をしている、個人投資家兼ファイナンシャルプランナーの川井えりかです。

 

突然ですが、サザエさんに登場する波平さんの姿をイメージしてみてください。
波平さんは、何歳だと思いますか?

 

サザエさんの舞台は、1960年ごろの日本で、波平さんは、54歳という設定です。

彼のルックス(髪型だけではないですよ!服装や、話し方も含めて)を見ると、現代の54歳とは大きくかけ離れているように感じませんか?
60歳代、70歳代の方でも波平さんより若々しく見える方、周りにたくさんいらっしゃいますよね。

 

さて今回は、サザエさんの話ではありません。

私たちが当たり前に払っている(給料から引かれている)年金の話です。

 

これを読んで、退職後のセカンドライフのためにどのくらいの資金準備をするべきか、目標を立てるきっかけになれば嬉しいです。

 

 

サザエさん時代にできた日本の年金制度

 

現在のように、全ての人が将来年金を受け取れるようになったのは、1961年からです。

サザエさんたちが暮らしている時代です。
それまでは雇用された労働者にしか年金を受け取る権利はありませんでした。
自営業者や専業主婦には年金がなかったのです。

 

そしてその後、1961年から現在まで、「現役世代が払った保険料が高齢者に支給される」という年金制度の原則は変わっていません。

 

実はこれはとても怖いことです。

年金について多くの方が勘違いしていることがあります。それは、「いま自分が払っている保険料が、将来自分が受け取る年金になる」という誤解です。

 

正しくは、「現役世代が払った保険料が高齢者に支給される」です。

極端に言うと、「今月私たちが払った保険料は、来月の高齢者の年金収入になっている」というのが日本の年金のしくみです。

 

そのため、いくら自分がたくさん年金を払っても、将来高齢者になったときに、自分のために保険料を払う若者がいないと期待していた額の年金を受け取ることはできません。

年金制度の原則は変わっていませんが、サザエさん時代と現代では環境は大きく変わりました。

 

波平さんのセカンドライフと、現代の高齢者のセカンドライフ

 

54歳の波平さんですが、当時の男性はどのような老後(セカンドライフ)を過ごしたのでしょう?

 

サザエさん時代の1960年ごろは、定年退職の年齢が55歳です。
年金の受取開始も55歳です。

 

どちらも今より10年早いです。
そして、当時の男性の平均寿命は65歳です。

 

波平さんは、
55歳で定年退職をし
55歳から約10年間年金を受け取り
65歳で亡くなる。

というセカンドライフを過ごすことになるのが、この時代では一般的です。

 

では、現在はどうでしょうか?

 

定年退職の年齢は65歳が一般的になりました。
年金の受取開始も65歳です。
そして、男性の平均寿命は約81歳です。

65歳で定年退職をし
65歳から約16年間年金を受け取り
81歳で亡くなる。

というセカンドライフを過ごすことになるのが、現在では一般的です。

 

寿命が延びたため、セカンドライフの期間が長くなりました。
年金を受け取る年数は10年から16年に伸び、約1.6倍です。

 

サザエさん時代の年金制度のまま、1.6倍の年金を高齢者に支払い続けて大丈夫なのでしょうか?

 

ちなみに現在の女性の平均寿命は約87歳です。
65歳で定年退職をし
65歳から約22年間年金を受け取り
87歳で亡くなる。

というのが、現代の女性のセカンドライフです。

 

実は、さらに心配なことがあります。

日本は人口の減少がすでに始まっていますが、
実は人口が増加し続けている世代があります。

65歳以上の高齢者です。

 

サザエさん時代の1960年、65歳以上の高齢者の人口は540万人でした。
全人口に対する高齢者の割合は5.7%です。

 

そして2016年、65歳以上の高齢者の人口は3,459万人です。
全人口に対する高齢者の割合は27.3%にまで増加しました。

 

予測では2045年まで高齢者の人口は増え続け、ピークで3,920万人になります。
ちなみに2045年の総人口の予測は1億642万人、この時の高齢者の割合は36.8%です。

 

悲しいことに、2045年に私は60歳代前半で、(本来であれば)数年後に年金を受け取る年齢です。

 

4,000万人近い高齢者に、一体誰がどのようにして年金を支給するのでしょう?

 

年金はアテにしない方が良いと、おそらく多くの方が思っていると思います。
本当にアテにしない方が良いです。

 

私達は、祖父母や両親、そして波平さんとも全く違う時代にセカンドライフを迎えるのです。

※出典:内閣府
http://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2017/html/gaiyou/s1_1.html

 

 

年金をアテにした場合のセカンドライフの資金準備

 

「老後資金は夫婦で3,000万円必要」
という数字を、よく新聞記事や個人年金保険のパンフレットなどでみかけます。

 

夫婦2人でゆとりある老後を過ごすための生活費(月額35万円)から、夫婦2人で受け取る年金収入(月額23万円)引いた差額で、老後を21年と仮定して計算したものです。

(35万円-23万円)×12ヵ月×21年=3,024万円

退職するまでに準備しておきたい目標額の目安になります。

 

3,000万円という数字は、現在高齢者が受け取っている年金と同じ額を、65歳から受け取れることが前提となっているため、年金をアテにする場合は3,000万円貯めるための貯蓄や運用のプランを立てることになります。

 

ちなみに3,000万円全額を低金利の普通預金で、準備するのは非効率です。

 

65歳までに3,000万円を貯金するには、
現在30歳の方は毎月約72,000円を35年間、
現在40歳の方は毎月100,000円を25年間、
続ける必要があります。

 

毎月のお給料からこの額の貯金を継続するのは、簡単なことではありません。
貯金とは別に、資産運用を取り入れてお金の貯め方を少し工夫することで、もっと楽に資金準備ができます。

 

ところで老後資金3,000万円の計算方法ですが、個人的に疑問に思う点があります。

 

夫婦2人で受け取る年金収入は、モデルケースの夫婦を例に厚生労働省が計算しています。そのモデルケースとは、【夫が会社員、妻が専業主婦】というもので、妻は会社員でいた経験がないというものです。

 

この設定は昭和60年から変わっていません。

 

学生生活を終えてひと月も勤めずに専業主婦になる女性、今は一体どのくらいいるのでしょうか?

 

教科書どおりの3,000万円を目標にスタートする前に、ご自分の職歴、収入、家族構成に合うセカンドライフの資金準備ができるよう、必ずライフプランニングをすることをおすすめします。

 

 

年金をアテにしない場合のセカンドライフの資金準備

 

「年金をアテできない!」
という方に知って欲しいことを最後にお伝えします。

 

年金をアテにせずに安心してセカンドライフを送りたいなら、まずはライフプランニングをして、年金をアテにした場合の方と同じ資金準備に取り掛かりましょう。

 

次にして欲しいことは、年金の代わりになる収入の準備です。

「現在、年金を受け取っている方はどのくらいもらっているのか」が理解できれば、その年金の代わりになる収入を準備する目標を立てることができます。

 

受け取る年金の計算式は複雑なのでこちらでは紹介しませんが、概算で、会社員の場合は【手取り給与の2分の1】と覚えておけば簡単です。

手取りが25万円なら年金は約12万5,000円、
手取りが35万円なら年金は約17万5,000円。
というのが現在の高齢者の年金収入の水準です。

 

この年金収入をアテにできないのであれば、これと同じ額の収入を作ることを目標にしましょう。

 

例えば、手取り25万円の方であれば、65歳から毎月12万5,000円が継続して入ってくる準備をするのです。

 

毎年定額で受け取れる個人年金保険、家賃収入が見込める不動産投資が、年金の代わりになる安定収入の代表選手です。

 

確実性は劣りますが、株式の配当金、投資信託の分配金なども、年金の代わりの収入源となることができます。

 

 

サザエさん時代にできなくて、今できること

 

「昔の人は年金たくさんもらえて羨ましい」

と、ついつい思っていましますが、サザエさん時代にはできなかったけれど、今ならできることがあります。

 

それは、【手軽に資産運用を始められる環境】です。

 

昔は紙の株券を売買して取引していたものが、今はインターネットで証券口座を開設して、ネット環境さえあれば、いつでもどこでも誰でも自由に株式投資ができます。

 

日本に住んでいれば、0歳から投資ができるのです。

 

投資信託という、小額から、しかも積立ができる投資商品は、サザエさんの時代にはありませんでした。

 

不動産投資は、以前は資産家が土地活用と税金対策の為するものでしたが、今では安定収入のある会社員、公務員なら数十万円の自己資金で20歳代からできるようになりました。

女性がローンを組めるようになったのも、女性の社会進出が進んだ現代だからこそです。

もしかしたらサザエさんは、
自由に資産運用ができる現代の女性の投資環境を
羨ましく思っているかもしれません。

 

記事・監修 川井えりか(ファイナンシャルプランナー)

 

 

 

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