» 住宅ローン金利のおさらいと今後の大胆予測のメインビジュアル  » 住宅ローン金利のおさらいと今後の大胆予測のメインビジュアル

M life 記事

M life 2018.9.25

住宅ローン金利のおさらいと今後の大胆予測

 

我が国経済は1990年代前半以降、バブル崩壊とともに超低金利時代に突入し、最近では市場金利はマイナス金利となり、住宅ローンの金利も大きく低下した状態が続いています。また、最近では女性の方が自分で住宅ローンを組んでマンションなどを購入される多くなっており、金利を気にされる方も多いようです。

 

このような女性にとっても気になる住宅ローンの金利について、基本事項のおさらいとこれまでの推移、今後の予測についてご説明します。

 

住宅ローン金利とは

 

 

住宅ローン金利は、ご存知のように、住宅を購入する際に借り入れる住宅ローンの金利のことを言います。住宅ローン金利には、変動金利のものと固定金利のものがあり、固定金利にも固定できる期間が選択できるものと借入期間中金利が変わらないものがあります。

 

この住宅ローン金利は、基本的には日本銀行(日銀)が金融政策としてコントロールしている金融市場、特に短期金利のコール市場(銀行間取引市場)の金利影響を受けて変動しているのです。

 

日銀の金融政策の影響を受ける

日銀(以下、日銀)は、年に8回から9回程度の日銀金融政策決定会合というものを開き、金融政策の妥当性を検証して、政策目標がうまくコントロールできていない場合には、金融政策の政策変更を行います。

 

日銀は長く超低金利を継続し、既に市場における金利コントロールは効かなくなっているため、金融市場への資金供給量をコントロールしています。これを量的緩和と言っているのです。

 

この日銀がコントロールする金融市場などの金利を見て、各銀行は住宅ローン金利をそれぞれ決めています。

 

参考:日本銀行公表資料・広報活動
https://www.boj.or.jp/announcements/education/oshiete/seisaku/b20.htm/

 

銀行間の金利競争が過熱している

但し、銀行は、バブル崩壊後、大企業などが借入をしなくなり、資金が余っている状態にあるため、確実に利益の上げられる個人融資部門に資金運用を切り替えており、その一つである住宅ローンは銀行間の競争が厳しく、金利競争は過熱気味です。

 

そのため、住宅ローン金利は長い間、固定型も変動型ももうこれ以上下げられないというところまで低下しています。

 

2018年の最新金利動向

2018年の7月までは日銀の超低金利政策によるマイナス金利が継続し、住宅ローン金利も過去最低レベルで推移していました。銀行間の住宅ローン金利の競争も激しく、そのために銀行の住宅ローンによる利益は縮小し、日銀に対して金利の引き上げ要請も出るようになってきたのです。

 

そのため、2018年7月31日の日銀政策決定会合では、従来からの量的緩和政策による市場金利の超低金利政策は継続されたものの、金利の低下による銀行の苦境を緩和するため、長期金利の変動が容認されました。

 

金融市場では、これは今後の金利引き上げに対する予防措置ではないかという動きが出て、短期金融市場金利は少し上がり始め、長期市場もそれに連動しています。住宅ローン金利にもその影響が出ることが予想されているのです。

 

変動金利の過去の推移

住宅ローン金利のうち、変動金利の基準となっている短期プライムレート(銀行の優遇金利)はバブル崩壊後にデフレ景気が鮮明になった1997年頃から1%台を継続しています。一時的に2007年に1.875%まで若干上がっていますが、2009年以降は1.475%が続いているのです。

 

すでに住宅ローン金利の基準となる短期プライムレートはこれ以上下げられないところまで下がり、実質的にはほぼ横ばいとなり、実質的にこの20年間は固定金利とも言えます。

 

そのため、変動金利は、短期プライムレートが変動していないことから、21世紀はほとんど変動せず、2009年以来、この8年間は2.475%で推移しています。ただ、銀行間の住宅ローン金利競争は激しく、小幅ながら体力のある銀行は下げ、体力のない銀行は横ばいになっているのが変動金利の最近の状況です。

 

固定金利の過去の推移

変動金利に連動した動きをする固定金利も、変動金利が短期プライムレートの低位固定化の動きとともに、ほとんど変動していません。但し、銀行間の住宅ローン金利競争が激しくなっていることから、平均的には微妙に下がり続けています。

 

変動金利型の特徴

 

 

変動金利型住宅ローン金利の特徴は、金融市場の金利の動きに連動して金利が決められるという点です。バブル崩壊前までは大きく変動しており、8%を越えた水準の時期もありました。しかし、バブル崩壊後の1990年以降には、急激に低下を始め、1995年以降は2%台で推移し、3%を越えたことはありません。

 

短期プライムレートの影響を受ける

変動型住宅ローン金利は、日銀がコントロールしている短期金融市場の金利を元に決められている短期プライムレートに準じて決定されています。変動型住宅ローン金利は、短期プライムレートに1%を上乗せした水準に決められているのです。

 

しかし、市場金利が下がり過ぎて、すでに短期プライムレートは下げようがなく、住宅ローンの変動金利も下がらなくなっています。

 

5年毎に返済額が見直される

変動型住宅ローン金利の返済額は基本的には固定されていますが、金利水準が変化することによって元本返済に大きな影響がでてしまいます。そのため、5年毎に返済額は見直される仕組みになっているのです。

 

金利の下落局面では有利

本来、住宅ローンの変動金利は、市場金利が低下すれば、一緒に下がっていくため、金利が下落している局面では有利に働きます。但し、あくまでもそれは、金利の低下余地がある場合に限られます。

 

バブル崩壊以降の我が国では、20年以上にわたって超低金利時代が継続しており、長期プライムレートも変動金利もほとんど動いていません。従って、この20年間を見れば、必ずしも有利であったとは言いがたい状況です。

 

長期の返済計画には不向き

住宅ローンの場合には、20年から35年にわたる長期のローンになります。このように長期にわたるローンの場合には、金融市場では何が起こるかわかりません。この20年間ほぼ横ばいであったとしても、これからあとそれが20年続くという保証はないのです。

 

従って、変動金利は、長期にわたる返済計画を立てる時には不向きと言われてきました。金利が急上昇した時には、返済のほとんどが利息に回って元本がなかなか減らないからです。そのために、変動金利では5年毎の返済額の見直しが行われるのです。

 

固定金利期間選択型

 

 

固定型住宅ローン金利には、借入期間中ずっと同じ固定金利のものと、一定期間を選択してその期間だけ固定金利にする選択型のものがあります。固定期間が短く(3年)なれば金利は変動金利に近いところになり、期間が長いほう(10年)が金利は高く、全期間型固定金利に近づくのです。

 

しかし、借りた時点の金利がどれくらいの位置にあり、いつ低下に転じるのかを見積もることができれば、うまく期間を設定することにより金利負担は軽減できます。

 

期間に応じた短期金利の影響を受ける

もともと、住宅ローン金利だけでなく、市場の短期金利と長期金利はそれぞれが影響し合っており、両者の金利差をイールドカーブと言います。変動する短期金利を元に、借入期間ごとに金利予測が行われており、その金利予測に基づいてそれぞれの期間の金利が決められているのです。

 

従って、基本的には固定金利の期間別金利は変動金利の影響を受けて決められていると言えます。

 

固定期間が長くなると金利も高くなる傾向がある

期間別の金利のイールドカーブは、通常は期間が長くなるにつれて、変動金利と各期間金利の差は開く傾向にあります。従って、固定期間が長くなればなるほど、金利は高くなる傾向があります。

 

但し、現在のような金利が最低水準で固定していますと、金利差は縮まる傾向が出てきます。従って、現在では3年固定と10年固定の金利差はほぼなくなっているのです。

 

期間終了後の金利が変動する

固定金利の期間選択型の金利は、その選択した期間が終了しますと、金利が大きく変化する可能性があります。現在のように最低水準で固定してしまっている場合にはほとんど影響はありませんが、過去には大きく変動していた例もあるのです。

 

不動産価格が想定通り下がらなかった1990年代初頭には、日銀は金利を上昇させて不動産価格の上昇を抑えようとしました。そのため、1980年代に住宅ローンを期間選択型固定金利で借りた方は一気に金利が高くなり、返済額が増えたため破産してしまうという現象も起きていたのです。

 

今後、現在の格安な水準での期間選択型の固定金利にした場合、金利が急上昇した場合には、大きな負担が生じる可能性もあります。

 

固定金利型

 

住宅ローンの全期間固定金利型の商品もあります。住宅金融支援機構(旧住宅金融公庫)のフラット35などはその代表です。35年間同じ金利が続きます。この場合の固定金利は、10年国債の影響を受ける長期プライムレートによって決まってきます。

 

こちらも、長期にわたる超低金利の影響によって、ここ20年程度ほとんど下げられないレベルで推移しており、変動金利との差もほとんどなくなっています。固定金利の住宅ローンの場合には、返済金額は最後まで同じになります。従って、変動金利や期間選択型のように金利が上昇した時のリスクはありません。

 

しかし、金利が高い時代に固定金利で借りますと、高い返済金額がそのまま最後まで続きますので、途中で変動金利のものに借り換えたり、期間選択型の固定金利に借り換える方も多くいらっしゃいます。

 

10年国債の影響を受ける

住宅ローンの固定金利型は、最後まで同じ金利が続きますが、その借りる際の金利は10年国債の影響を強く受けます。もともと銀行などの長期プライムレートは、5年国債の金利に連動して決まります。さらに10年国債の市場金利にも影響を与えているのです。従って、基本的には5年国債に影響を受けた10年国債の金利を見て、各銀行は住宅ローンの固定金利を決めてきたのです。

 

ただ、超低金利時代においては、既に長期プライムレートは形骸化しており、住宅ローンの固定金利もここ20年ほどは横ばい推移が続いています。但し、これ以上下がらないと言われている現在の金利水準はすでに出口を求めており、固定金利に切り替える方も増えているのです。

 

長期の返済計画に適している

住宅ローンの固定金利型は、将来にわたって返済額は変わらないため、長期で返済計画をたてる場合に適しています。どれだけ金利が上がっても現在の返済額、金利は変わらないため、当初の計画通りローンの元本返済が行われるので安心です。

 

低金利で固定できれば有利

現在の超低金利時代が長期にわたって続いてきた段階では、固定金利は非常に有利になります。固定金利はもうこれ以上は下がらないと言われており、あとは金利が上昇していくだけです。

但し、我が国は少子高齢化が進み、経済成長率が高くなる見込みはないため、それを越えて金利だけが大きく上昇していく見込みは少ないと言え、どれだけ有利になるかは不明です。

 

一般的には変動金利よりも金利が高い

基本的に、期間が長くなればなるほど市場金利は高くなるのがイールドカーブであり、固定金利期間が長いほど金利は変動金利との乖離が大きくなり、高くなります。

 

バブル崩壊後、一時的に大きく市場金利が急低下した局面では固定金利も大きく下がり、逆転したこともありましたが、長期で見れば、変動金利よりも高いのが通常です。

 

今後の金利に関する大胆予測

 

現在の経済情勢などを見ながら今後の金利についての大胆な予測をご紹介します。但し、金利予測というものは、常に変動することを前提に立てられており、この20年間、市場関係者の予想はほとんど外れているのです。

 

そのため、ここではいくつかのシナリオによる予測をご紹介しておくことにします。それぞれが一つの金利変動の可能性として見てもらえれば幸いです。

 

数年間は1%以下の超低金利が続く?

2018年7月末日の日銀政策決定会合で長期金利の変動容認は今後金利に対して影響を与える可能性はありますが、量的緩和そのものは維持を決めています。しかも日銀が目標としてきた物価上昇率2%にはまだしばらく届かないという見通しです。

従って、今後金利が上昇したとしても大きく上がることはなく、今後数年間は1%以下の超低金利時代が続くという予測が成り立つのです。

 

東京オリンピック後は1%を超える?

日本経済のポイントは2020年に行われるオリンピックであり、それを契機として景気が大きく回復し、物価も上昇していくことを予想する方もいます。その場合には、景気の回復、物価上昇に伴って超低金利時代は終わり、市場金利は1%を越えていくという予測になります。

 

物価上昇率2%の達成後は金融緩和の終了により金利上昇が始まる?

日銀は黒田総裁が就任してから物価上昇の目標2%を掲げ、それに向けて超金融緩和を続けてきました。2018年の日銀政策決定会合では、この2%目標の実現時期を先送りしていますが、景気が本格的に回復すれば物価は上昇し始めるのは明らかです。

 

その場合には、金融緩和政策は終わり、金利上昇が始まるという予測ができます。但し、国際的には米国の貿易保護主義が台頭してきており、世界経済は不透明で、その時期についてはまだ不透明です。

 

2025年以降は社会保障費拡大の影響で国債格付けが下がり金利は4%を超える?

我が国の財政赤字は、消費税率引き上げの先送りもあり、依然厳しい状況にあります。特に2025年以降にはさらに社会保障費が拡大して財政赤字も拡大するという2025年問題がささやかれているのです。

 

その場合には、国際格付けが下がる可能性が高く、国債価格が下落することにより市場金利は上昇し、4%を越える可能性が高いと予測する方もいます。但し、少子高齢化の中で経済成長率は大きく上がる見込みがないため、それだけの金利上昇になれば、日本経済そのものが耐えられない可能性が高く、可能性は低いとも言えます。

 

まとめ

 

 

最近では、女性が住宅ローンを組んでマンションを購入されることも増えており、そのような女性のために、住宅ローン金利の種類、特徴などとともに今後の金利もいくつかのストーリーで大胆に予測をご紹介してみました。

 

いずれにしても、超低金利時代が20年以上続き、そろそろ出口が見えてきている中では、住宅ローンを固定金利で購入するには良い時期かもしれません。

 

 

 

 

記事一覧に戻る
記事一覧に戻る

高年収女性のためのスマート投資術セミナー情報 資産運用や投資についてのセミナー初めての方向け 高年収女性のためのスマート投資術セミナー情報 資産運用や投資についてのセミナー初めての方向け

セミナー一覧を見る