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M life 記事

M life 2018.9.25

相続開始日からの手続きを解説!期限が迫っている場合の対処法は?

 

 

相続の手続きに期限があることはご存知ですか?大切なご家族が亡くなったとき、誰でも心が傷ついています。立ち直るまでに、時間がかかることもあるでしょう。

 

しかし、落ち込んだ気持ちとは関係なく、やらなくてはならない手続きがあります。手続きには、それぞれ期限があり、過ぎてしまうと大きな不利益を被ることもあるのです。また、手続きは知っていたけれど、調べていたり、悩んでいるうちに、気が付いたら期限が迫ってしまうこともあります。そんなときは、どうすれば良いのでしょうか。

 

そもそも相続とは?

 

 

家族の誰かが亡くなった後、「相続」が始まることは、何となく頭に思い浮かびます。そもそも相続とは、亡くなった方の財産(プラス)も債務(マイナス)も全て、相続人が引き継ぐことを意味します。

 

亡くなった方を「被相続人」、引き継ぐ人を「相続人」と呼びます。相続の手続きをする際に、記入する書類で頻繁に見るワードですから、覚えておくと良いですね。

 

「相続開始日」っていつ?

相続が始まるのは、被相続人が亡くなった瞬間です。医師が何月何日何時何分、お亡くなりになりました、と言いますよね。その瞬間に相続は開始します。何時何分までは通常の相続の手続きでは必要ありませんから、亡くなった日が相続開始日ということになります。

 

相続は放棄することもできる

相続人は、何が何でも相続しなくてはいけないのかと言うと、そうではありません。財産よりも債務の方が多かった場合、相続を放棄することができます。ただし、相続を放棄するときは、財産も債務も両方放棄することになります。財産の方だけ引き継ぐことはできません。

 

遺言書は絶対じゃない

遺言書で指定しておけば、どのような内容でも遺言どおりに行くわけではありません。相続人には、遺言に関係なく一定の割合を相続する権利が、最初から与えられています。この権利でもらえる分を遺留分といいます。ただし、被相続人の兄弟姉妹には、遺留分はありません。

 

相続手続きの流れ!期限が迫っている場合の対処法

 

相続には、事務的な手続きから、大きな影響のある法的な手続き、そして、税金の申告など、多岐に渡ります。どのような順序で手続きをする必要があるのでしょうか。また、法的な手続きは、どうするべきか難しく、困ることも多くあります。簡単に結論が出ない場合は、どう対処したらよいのかを順を追って見て行きましょう。

 

相続開始から7日以内 | 死亡届の提出

まずは死亡届を役所に提出します。死亡診断書も一緒に添付していきます。提出する役所は、被相続人が亡くなった場所の役所でも、届出をする人の住所地の役所でも構いません。期限は死亡の事実を知った日から7日以内(国外で死亡した場合は、その事実を知った日から3ヶ月以内)となっています。

 

相続開始から3ヶ月以内 | 相続するかどうかの決定

相続における、最初の重要な選択肢が、相続するか相続放棄をするかの決定です。相続人が相続の開始をがあったことを知った日から3ヶ月以内に放棄するかどうかを決めなくてはなりません。3ヶ月以内に放棄しなければ、相続したとみなされます。

 

あらかじめ、被相続人の財産や負債の状況がわかっているときは、問題なく3ヶ月以内にどちらかを選ぶことができます。悩むのは、財産と負債の状況がはっきりしないときですね。財産の方が多いだろうと思って相続したら、負債の方が多かったら、借金を背負うことになってしまいます。

 

どちらが多いか分からないときは、限定承認という方法を取ることもできます。限定承認は、一旦財産も負債も相続しますが、もし負債が大きい場合は、財産の範囲内までしか、負債は背負わなくて済むという手続きになります。最悪でもプラスマイナスゼロにできるということですね。限定承認をする場合は、相続人全員が共同で家庭裁判所に申し立てを行う必要があります。

 

相続放棄・限定承認の期限が迫っている場合

3ヶ月以内に被相続人の財産の状況が、よくわからず、調べるのに時間がかかりそうなときは、期間伸長を求める審判を家庭裁判所に申し立てる方法があります。「調べるから少し待ってくださいね。」ということです。

 

期間の伸長の申立ては、ほとんどの場合は認められます。相続するか放棄するかの選択は、間違えてしまったら、その後の相続人の人生に大きな影響を与えますので、家庭裁判所もできるだけ認めようとしてくれているのです。とはいえ、延ばせても数ヶ月ですから、調査はできるだけ早く行う必要があります。

 

相続開始の翌日から4ヶ月以内 | 所得税の準確定申告

亡くなったのに所得税の申告をするとは、どういうことでしょうか?たとえば被相続人が5月20日に亡くなったら、1月1日から5月20日までの、被相続人の所得に関しての所得税の申告をしなくてはいけないということです。

 

被相続人は亡くなっていますから、自分ではできません。それで、相続人が代わって申告するのです。これを所得税の準確定申告といいます。期限は相続開始があったことを知った日の翌日から4ヶ月以内です。

 

相続開始から10ヶ月以内 | 相続税の確定申告

相続税の確定申告期限は、守らないと大きな不利益を被る可能性があります。相続税の申告は、被相続人が死亡したことを知った日の翌日から10ヶ月以内に行う必要があります。10ヶ月と聞くと、余裕がありそうですが、途中でトラブルが発生して手続きが先に進めないことも、珍しくありません。

 

よくあるのは、遺産分割でもめてしまうことです。誰がどのように相続するのかが決まらない限り、相続税の計算もできませんので、申告もできなくなってしまうのです。話し合いをするだけでも、何ヶ月もかかることもありますし、裁判所による手続(遺産分割調停など)では、もっと時間がかかります。もめた場合は10ヶ月で解決するのは、難しくなることが多いです。

 

相続税の申告期限が迫っている場合

相続税は申告期限を過ぎると、税金を多く支払わなくてはならなくなったり、税金が安くなる優遇措置を受けられなくなったりします。事情があって、どうしても間に合いそうにないときは、遺産分割の話し合いがまとまっていない状態のまま、一旦、申告します。このときは、法定相続分どおりに分けたと仮定して納税します。

 

そして、話し合いがまとまってから、修正申告をするのです。これを未分割の申告といいます。未分割の申告とともに、申告期限後3年以内の分割見込書もセットで提出しておけば、3年以内に話し合いがまとまれば、税金が安くなる優遇措置を受けられます。

 

相続開始から1年以内 | 遺留分の減殺請求

遺留分とは、法定相続人が財産を確保できる最低限の割合になり、遺言によって相続人の取り分を侵害している時に認められているものです。たとえば、相続人が子ども2人のみで、財産が4,000万円なら、法定相続分どおりに分ければそれぞれが2,000万円ずつです。

 

遺留分は、法定相続分の1/2なので1,000万円です。親が遺言でどちらかの子どもだけに全財産4,000万円を相続すると残しても、もう1人の子は、1,000万円を請求できるというわけです。これを遺留分の減殺請求といいます。

 

遺留分の減殺請求は、遺留分の権利がある方が、相続開始を知ったときから1年以内に請求する必要があります。「知ったときから」なので、遠方に住んでいて疎遠だったなどの事情で、亡くなったことを知らなかった場合は、1年を過ぎても請求できます。ただし、いつまでも請求できてはキリがありませんから、相続開始から10年で請求はできなくなります。

 

遺留分の請求期限が迫っている場合

遺留分を請求しようか迷っている間に、請求できる期限を過ぎてしまいそうなときや、話し合いはしているけれども、なかなか進まないときには、とりあえず、遺留分の減殺請求をする意思があることを、請求する相手に伝えておく方法があります。

 

具体的には、「遺留分減殺請求の意思表示」という書面を内容証明郵便で送るのが望ましいです。どのような内容で、いつ、誰から誰あてに送られたのかを郵便局が公的に証明するものを、はっきり残しておくことが大切です。

 

インターネットを通じて発送できるe内容証明(電子内容証明サービス)もあります。

 

参考:郵便局
https://www.post.japanpost.jp/service/enaiyo/

 

相続開始から3年以内 | 生命保険会社への請求

生命保険金は、残された遺族の生活保障として、とてもありがたいものです。ところで保険金の請求にも、期限はあることはご存知でしょうか。相続開始から3年以内に請求すれば良いので比較的余裕はありますが、契約自体を知らなくて、保険証券がどこかに埋もれていた、ということもあり得ますので、日ごろから、財産の管理をしておくことが大切です。

 

相続開始から5年10ヶ月以内 | 相続税の還付請求

じわじわ増えているのが、相続税の還付請求です。何らかの事情により、相続税を多く払い過ぎていたとしても、残念ながら税務署から自動的に返金される仕組みにはなっていません。間違って相続税を多く納付している理由は、財産の評価を高く見積もり過ぎていた、自分で申告した際に優遇措置を使えていなかった、などです。

 

払い過ぎてしまった相続税は、還付請求で取り戻すことが可能です。これにも期限はあり、相続税の法定申告期限から5年以内となっています。相続税の申告期限が10ヶ月。プラス5年で、5年10ヶ月が還付請求の期限になります。還付請求も相続税の申告同様、簡単な手続きではありませんから、該当する方は、相続税が得意な税理士に任せることをおすすめします。

 

相続登記には期限がない?

 

 

相続は、手続きの期限が次々に迫ってきて、対応するのが大変ですが、忘れがちな手続きが、相続登記です。不動産の名義を書き換えることですね。家が建っている土地のどこを見ても、名前は表示されていませんから、ついつい、忘れてしまったり、後回しになったりします。相続登記には、期限はありませんし、一見、不都合が無いところも、後回しになってしまう原因です。

 

相続登記とは

相続登記とは、被相続人の持っていた不動産の名義を、相続人の名義に書き換えることです。なぜ登記をするのかというと、不動産の持ち物が誰であるかを、わかるように明記しておくためです。不動産という大きなものの名義を書き換えるのですが、手続きのイメージとしては、車の名義変更のようなものですね。持ち主が変われば、車も不動産も名義を書き換えなくてはならないのです。

 

相続登記をしなかった場合のデメリット

あわてて登記をしなくても何の不都合もなさそうに思える、相続登記ですが、デメリットはあります。

 

次の相続まで放っておくと、より煩雑に

相続登記を長い間ずっと放っておくと、相続人の数が増え、いざ登記しようとしたときには、誰かが行方不明になっていたり、話し合いがまとまらなかったりで、手続きがとても煩雑になります。結果、誰も手をつけなくなってしまい、最終的に「空き家問題」へと進んでしまいます。自分の子や孫に大変な思いをさせないためにも、相続登記は早めに行ってしまうのが良いですね。

 

そもそも登記は、不動産の名義が誰のものかをはっきりと明記しておくものです。もし売買で登記をせずに放っておいたら、危険なことも起こります。たとえばAさんがBさんに家を売り、その後AさんはCさんにも同じ家を売ったとします。二重売買ですね。この場合、Cさんが先に登記をしてしまったら、BさんはCさんに権利を主張できません。

 

(注)Cさんは二重売買を知らなかったと仮定しての話です。知っているときは違う結果になります。

 

相続登記も売買の登記も、持ち主が代わったらすぐに名義を変更しておけばトラブルを避けることができます。

 

相続登記の手続き

相続登記の手続きは、必要書類をそろえて、相続人全員の署名押印のある遺産分割協議書と、相続関係説明図をそえて法務局に提出します。必要書類の中には、取得がやや面倒だったり遠方から取り寄せなくてはならない場合もありますので、お忙しい方は、費用を確認して専門家に依頼することも考えてみてはいかがでしょうか。

 

無事、登記が終了すると不動産登記識別情報(A4サイズの紙に識別情報と呼ばれる12ケタのパスワードがマスキングされたもの)と登記完了証が発行されます。

 

必要書類

・被相続人の出生から死亡までの戸籍

・被相続人の住民票の除票または戸籍の附票(ふひょう)

・相続人全員の戸籍謄本

・不動産を相続する相続人の住民票

・固定資産税評価証明書

・相続人全員の印鑑証明書

・不動産の登記簿謄本(登記事項証明書)

 

まとめ

 

 

相続では、単純な事務手続きから、法的な権利に重大な影響を与えるようなこと、税金の申告や、登記にいたるまで、やらなければならないことは山積みです。ほとんどの手続きには、期限がありますので、いつまでに何をしなければならないのかを、スケジューリングする必要があります。

 

忙しい方にとっては、全て自分で行うには負担が大きくなります。専門家の助けも借りながら、不利益にならないように進めましょう。

 

 

 

 

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