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FPコラム 2018.11.21

【FPコラム】老後に備えるために知っておきたい年金の基礎知識

 

老後の備えを考える上で、「年金」は外すことができません。よく、「老後の備えはどれくらい必要か?」「具体的な年金額がいくらになる」といったことをよく目にしますが、なかなかうまくいかない人が多いといえます。

 

その理由の一つは「基本的な仕組みを理解しないまま、準備を始めているから」です。どんなことにも言えることですが、やり方を知っていても、それの仕組みを理解しないままでは継続することは困難であるということです。

 

今回は、「年金制度」について最低限知っておくべき事について、分かりやすく解説します。

 

年金制度の概要

 

年金制度は「公的年金」と言われており、主に「老齢・障害・死亡」に対する給付を行うことで、日常生活を支える制度と言われています。

 

国民年金は加入が義務付けられているため、「1階部分の年金」とも言われています。

 

これに対して、厚生年金保険は会社に勤めている人など、一定の要件を満たす人のみが加入するため、「2階部分の年金」と言われています。

 

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国民年金

 

年金の種類と受給要件

(1)年金の種類

国民年金の年金の種類としては「老齢基礎年金」「障害基礎年金」「遺族基礎年金」を中心として、これらの年金に付随的に発生するもの(付加年金や加給加算など)とに分かれます。

 

(2)受給要件

①老齢基礎年金

老齢基礎年金の受給要件は「保険料納付済期間」「保険料免除期間」「合算対象期間」合計が10年以上(平成28年7月までは「25年以上」)あることが必要とされています。

 

【用語の解説】

・保険料納付済期間

保険料を納付した期間です。厚生年金保険に加入している方やその配偶者の方などについては、厚生年金保険に加入している期間が、保険料納付済期間とされます。

 

・保険料免除期間

保険料が免除される期間で、法的に認められる「法定免除」と被保険者自身が申請することで、保険料が免除される「申請免除」があります。

 

・合算対象期間

合算対象期間とは、老齢基礎年金などの受給要件の判断の際には加入期間としてカウントされますが、年金額の計算上は反映されない、いわゆる「カラ期間」と呼ばれる期間です。

 

②障害基礎年金

以下のいずれの要件も満たしている必要があります。

A.国民年金の被保険者である期間に障害の原因となったけがや病気について、初めて、医師又は歯科医師の診察を受けた日(これを「初診日」といいます。)があること。

B.障害等級が1級又は2級であること。

C.初診日の前日において、初診日の属する月の前々月までの期間において、次のいずれかの要件を満たしていること(これを「保険料納付要件」といいます。)

 

a.初診日の属する月の前々月(たとえば、初診日が10月であればその前々月である8月までということ)までの加入していた期間のうち、全体の2/3以上の期間が「保険料納付済期間」又は「保険料免除期間」であること

b.2026年3月31日までの期間については、65歳未満の者であって、初診日の属する月の前々月までの1年間の期間について、保険料の未納期間がない事

 

③遺族基礎年金

被保険者である者、又は、老齢基礎年金の受給要件を満たしている者で、被保険者期間が25年以上あり、かつ、保険料納付要件を満たしている者が死亡した場合に支給されます。

 

ただし、2026年3月31日までに死亡した場合は、65歳未満の者であって、その者が死亡した日の属する月の前々月までの1年間について、保険料の未納期間がなければ、受給することができます。

 

(3)年金額

①老齢基礎年金

779,300円×{(保険料納付済期間+保険料1/4免除期間×7/8(5/6)+保険料半額免除期間×3/4(2/3)+保険料3/4免除期間×5/8(1/2)+保険料全額免除期間×1/2(1/3))÷480月}

 

※()書きの数値は、平成21年3までの加入期間における割合です。

⇒国庫負担割合が平成21年4月より1/3」から「1/2」に変更となったため、年金の計算をする際は、この2つの割合を用いて計算する必要があります。

 

②障害基礎年金

・障害等級1級の場合

779,300円×1.25+子の加算額

 

・障害等級2級の場合

779,300円+子の加算額

 

・子の加算額

(1人目・2人目):224,300円

(3人目以降):74,800円

 

③遺族基礎年金

779,300円+子の加算額(障害基礎年金と同じ金額)

 

厚生年金保険制度

 

年金の種類と受給要件 

(1)年金の種類

厚生年金保険の種類は、「老齢厚生年金」「障害厚生年金」「遺族厚生年金」などが給付の中心となります。

 

(2)受給要件

①老齢厚生年金

【60歳代前半の老齢厚生年金】

老齢基礎年金の受給資格を有している者で、厚生年金保険の被保険者であった期間が1年以上ある人

 

※男性は昭和36年4月1日以前に生まれた方、女性は昭和41年4月1日以前に生まれた方に限られます。

 

【65歳以降に支給される老齢厚生年金】

老齢基礎年金の受給資格を有している者で、厚生年金保険の被保険者であった期間が1カ月以上ある人

 

②障害厚生年金

以下のいずれの要件も満たしている必要があります。

A.厚生年金保険の被保険者である期間に障害の原因となったけがや病気について、初めて、医師又は歯科医師の診察を受けた日(これを「初診日」といいます。)があること。

B.障害等級が1級・2級・3級であること。

C.初診日の前日において、初診日の属する月の前々月までの期間において、次のいずれかの要件を満たしていること

a.初診日の属する月の前々月(たとえば、初診日が10月であればその前々月である8月までということ)までの加入していた期間のうち、全体の2/3以上の期間が「保険料納付済期間」又は「保険料免除期間」であること

b.2026年3月31日までの期間については、65歳未満の者であって、初診日の属する月の前々月までの1年間の期間について、保険料の未納期間がない事

 

③遺族厚生年金

次のいずれかの要件を満たした場合に、その死亡した者の遺族に支給されます。

A.被保険者であった期間中に発症したけがや病気が原因で、初診日から5年以内に死亡した時(保険料納付要件を満たしていることが必要です)

B.老齢厚生年金の受給資格者で、被保険者期間が25年以上あった者

C.障害等級1級又は2級の障害厚生年金(傷害共済年金)の受給できる者が死亡した場合

 

(3)年金額

①老齢厚生年金

定額部分

1,625円×被保険者期間の月数

※定額部分の支給があるのは、男性:昭和24年4月1日以前生まれ、女性:昭和29年4月1日以前生まれの人のみです。

 

報酬比例部分

次の金額を合算した金額となります。

・平成15年3月までの期間

平均標準報酬月額×7.125/1,000×平成15年3月までの被保険者期間

 

・平成15年4月以降の期間

平均標準報酬月額×5.481/1,000×平成15年4月以降の被保険者期間

 

②障害厚生年金

・障害等級1級の場合

平均標準報酬月額×5.481/1,000×被保険者期間の月数×1.25+配偶者加給年金額

 

・障害等級2級の場合

平均標準報酬月額×5.481/1,000×被保険者期間の月数+配偶者加給年金額

 

・障害等級3級の場合

平均標準報酬月額×5.481/1,000×被保険者期間の月数

 

③遺族厚生年金

平均標準報酬月額×5.481/1,000×被保険者期間の月数×3/4

 

まとめ

 

老後の備えを考えていくうえで、「年金」による収入がいくらになるかということは、重要な要素ですが、年金制度は改正が頻繁に行われているため、過去の制度との兼ね合いが非常にわかりづらい仕組みになっています。

 

とはいえ、原則的な年金の種類と年金額の計算方法については変わらないので、ここで挙げた内容について、最低限知っておくことで、基本的な年金額の算定ができるようになります。

 

また、ねんきん定期便に記載されている内容を把握するうえでも、これらの知識は最低限必要な知識ともいえるので、これらの知識を有効活用して、今後の老後に向けた備えにつなげることが大切です。

 

記事・監修 岡崎 隆宏(社会保険労務士・CFP)

 

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