ファイナンシャルプランナーで社会保険労務士の川部紀子です。

2019年に大きな話題となった「老後資金2000万円問題」を受け、漠然とした不安からリアルな問題と考えるようになった方も多いのではないでしょうか。

そこで、「年金を増やす裏ワザ」と題してさまざまな方法をご紹介します。裏ワザと言っても、至ってマジメで正しい方法ですよ!

将来もらえる年金だけで本当に十分なのかといった不安やお金を無駄なくしっかり貯めていきたいといった働く女性たちに耳寄りな記事をお届けできればと思います。

 

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働く女子が「今」からできるワザ

その1「共働き主義」~自分の厚生年金を確保する~

老後資金2,000万円問題の発端となった金融庁の報告書には、公的年金だけだと月々5万5千円ほど不足するというデータが載っています。

出典:金融審議会 市場ワーキング・グループ報告書 「高齢社会における資産形成・管理」 

でも、このデータ、あくまで夫がずっと会社員で妻がずっと専業主婦だった夫婦の例。夫が国民年金(基礎年金)と厚生年金の両方を受け取って、妻は国民年金(基礎年金)のみしか受け取っていないのです。もしも、妻にも厚生年金があれば、夫婦の年金はもっと多くなります

厚生年金は、収入が高いほど、納付している月数が多いほど増える仕組みになっていますので、フルタイムでずっと働けば年金額に一生に渡って反映してきますよ!また、老後に独身だとしても、離婚により相手に請求されない限り、自分の納付実績は自分のものです。

ただし、男女ともに個人事業主・フリーランスは通常国民年金のみなのでご注意を。

その2「本気のオプション」~確定拠出年金(企業型DC・iDeCo)をしっかりと~

公的年金は2階建てという表現があり、1階部分は国民年金(基礎年金)2階部分は厚生年金です。この公的年金は、目いっぱい働いて、正しい年金保険料を納めていれば増やすなどの操作は一切できません。

1階2階を大きくできないなら、3階部分を本気で作っていくしかありません。その方法の1つが確定拠出年金です。確定拠出年金には、会社を通じて加入する「企業型」(企業型DC)個人で金融機関(運営管理機関)を選び加入する「個人型」(iDeCo)の2種類があります。

参照:厚生労働省 公的年金の仕組み

企業型DCは、強制加入の場合も任意加入の場合もあるので、セミナーや資料を確認しましょう。会社に制度がない場合や個人事業主・フリーランスはiDeCoの資料を取り寄せます。内容を確認後、商品を選んで申し込みです。この3階部分となる確定拠出年金は、掛金×年数(いくら積み立てたか)だけでなく、投資信託を選んだ場合の運用益(儲け)にも期待が持てるのも魅力の1つです。他の制度では得られない税金優遇効果も嬉しい特典です。

賢い女子なら押さえておきたい「将来」使えるワザ

その3「諦めない年金」~任意加入で納付済月数を増やす~

人生100年時代、今や60歳でも元気に働いているのは当たり前。会社員であれば原則70歳になるまで厚生年金に加入することになります

ただし、時短勤務などで加入要件を満たさない場合や個人事業主・フリーランスは現行法だと加入は60歳までなのです。そこで、納付した期間がフルの40年を切る方などは、一定の要件を満たすと、60歳から65歳まで(納付した期間が10年に満たない方は70歳まで可能)国民年金に任意加入することが可能です。

もちろん、国民年金保険料(現在月1万6千円ほど)を払うことになりますので、アクティブ×ワーキングシニアの諦めない年金と言えるかもしれませんね。

加入月数に応じてジリジリ増えた年金を一生涯受け取ることができるので、長生きの結果払った額よりも随分増えたという方も多くいらっしゃいます

女性の平均寿命は87歳ですが、もっとも亡くなる人数が多いのは92歳なのです!長生きに備える方法として覚えておきたいですね!

出典:厚生労働省「平成30年簡易生命表(女)」

その4「おあずけ年金」~繰下げ支給で金額を増やす~

現状65歳から受け取れる年金を、遅らせて受け取るという方法があります。これを年金の「繰下げ」といいます。

年金の受け取りを1か月単位で後ろ倒しにすることが可能で、70歳まで繰下げることができます。70歳以降まで繰下げ可能にしようという案も出ており、すぐに決まりそうな気配です。受け取りを1か月遅らせることで、0.7%年金が増えます。10か月遅らせると、0.7%×10か月で7%の増額、現状最大5年間の繰下げで、0.7%×12か月×5年で42%も増額されるのです。法改正で70歳以降まで繰下げることが可能になれば、1.5倍の年金額も夢ではないかもしれませんね

まだまだピンとこない年齢の方も多いと思いますが、現在年金を受け取っている女性達からは、「早く知りたかった!」「貯蓄するよりずっと得だったのに!」と制度を知らなかったことを悔やむ声が聞こえてくるんですよ!

まとめ

年金を増やす裏ワザについて、「今」と「将来」に分けてお伝えしました。

「今」からできるその1で厚生年金の考え方を身に付けて、その2は一刻も早い行動を。

「将来」についてのその3、その4は若い方にとっては先の話で、法律の改正もあり得ますが、公的年金の知識について「勘どころ」を身に付けるためにピッタリの情報です。

知っているか否か、そして、行動に移すか否かで格差がどんどん拡がる時代です。老後のお金の情報も少しずつ学んでいくことがオススメです。

記事・監修 川部紀子(ファイナンシャルプランナー)

まだ間に合う 老後資金4000万円をつくる! お金の貯め方・増やし方
川部 紀子 (著)