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M life 記事

お金 2018.8.3

【FP監修】iDeCoは加入した方が良いの?公務員はどうすれば良い?

 

豊かな老後生活を送るための私的年金制度であるiDeCo(イデコ)。2017年1月から、公務員や専業主婦(夫)なども含め、基本的に60歳未満のすべての方が加入できるようになりました。

 

そして現在は、政府の主導する「貯蓄から投資へ」のスローガンのもと、自己責任で資産運用を行う時代になりました。公務員に関しても、従来からの資産形成通りとはいかなくなっており、個人で積極的に資産運用を行っていく必要があるでしょう。

 

そこで今回は、公務員にとっても活用を検討すべきiDeCoに関して、その制度の特徴やメリット、そして実際の運用のコツまで掘り下げて解説していきます。

 

公務員も自助努力が必要な時代

 

公務員といえど、手厚い手当などをもとに、経済的に安定した豊かな老後を送れると言われていた時代は終わりを告げ、自助努力での資産形成も考えて行かなければならなくなりました。

 

背景は以下の3つが挙げられます。

 

厚生年金と共済年金の統合による職域加算の廃止と保険料率の統一化

まず2015年10月の年金制度改革により、これまで別個であった、サラリーマンが対象の厚生年金と、公務員が対象の共済年金が一本化されました。これにより、共済年金のみにあったメリットがなくなりました。

 

制度改革前の共済年金では、厚生年金と違い、職域加算という上乗せ部分の年金を受給することができました。また、厚生年金と比べ保険料率も低く抑えられていたことから、共済組合に加入する公務員の方が、少ない掛金で多くの年金を受給することができました。

 

しかし、年金制度改革により厚生年金と共済年金が一本化されたことで、職域加算が廃止されたほか、保険料率も厚生年金と同じ料率まで上昇しました。そのため、従来と比べ公務員は何らかの形で資産形成を図る必要に迫られています。

 

退職手当の引き下げによる老後資金不足

また、公務員は退職手当も減少傾向にあります。これは民間企業との格差是正を図るためであり、例えば国家公務員は平成30年1月1日施行で、退職手当の支給水準を引き下げています。概ね5年ごとに退職手当支給水準の見直しを行う(※)ことから、今後さらに引き下げの可能性もあります。

 

出典:国家公務員退職手当法等の一部を改正する法律(平成29年法律第79号)の概要|内閣官房https://www.cas.go.jp/jp/gaiyou/jimu/jinjikyoku/files/h29_dai79_1_gaiyou.pdf

 

先ほどお伝えした職域加算の廃止に加え退職手当も引き下げられる一方で、公務員にもiDeCoへの加入が認められたということは、これからは自助努力で老後の資産形成を図ってほしいということを意味しているのでしょう。

 

公務員の給与水準はサラリーマンと大差がない

お伝えのように、公務員は年金と退職手当が減少してしまいますが、毎月の給与水準に関してはサラリーマンと大差がありません。そして公務員の給与は安定しているものの、支払い原資が税金ということもあり、サラリーマンのように業績に応じて大きく増えるわけではありません。

 

以上の3つの背景を考えると、公務員にとっては、今後老後生活を迎えるにあたり、手元に入ってくるお金は従来と比べて減少することが予想されるため、iDeCoを活用して着実に老後の資産形成を図る必要があるでしょう。

 

iDeCoのメリット

 

ここからはiDeCoのメリットをおさらいしていきます。

 

掛金が所得控除の対象になり節税効果が見込める

まずiDeCoの掛金はその全額が所得控除の対象となるため、所得税・住民税を抑える節税効果が期待できます。

 

節税効果は所得により異なる

なお、所得税率は、所得の大小によって異なってくるため、人によってこの節税効果には違いが出てきます。つまり、所得が高い人は税率も高いため、節税効果も大きいといえるでしょう。

 

公務員の所得は勤務先によって異なる

公務員のなかでも地方公務員は、自治体によって所得に差があります。現在はiDeCo運営の窓口となる金融機関など(※)で、簡単に所得控除の節税効果を計算できますので、ぜひ活用してみてください。

 

出典・参考:税排除を確認する|iDeCo(イデコ)ナビ
https://www.dcnenkin.jp/tax/

 

運用益が非課税になる

iDeCoに加入してからは、定期預金や投資信託などで資産運用を行っていきますが、通常の場合、定期預金の利子や投資信託の値上がり益など、運用がうまくいったときの利益に対しては、20.315%の税金が課されます。しかし、iDeCoの場合では、この運用益に対する課税がありません。

 

そのため、従来20%ほど税金として取られていたものが、取られずに利益分をさらに投資に回せるため、長期間に及ぶ老後資産の形成において、大きなメリットになるといえるでしょう。

 

受給時にも各種控除の対象になる

また60歳以降にこれまで積み立ててきた資産を受け取る際も、控除の対象となります。 受け取り方として、年金形式で5年以上から20年以下の間で受け取るか、一括形式で受け取るか、もしくはその両方を選択することができます。

 

まず年金形式の場合、公的年金等控除の対象となります。これは、公的年金等の合計収入が65歳未満で70万円まで、65歳以上で120万円まで非課税となります。

 

他方で、一括形式の場合は、退職所得控除の対象となります。積立て期間(勤続年数または確定拠出年金加入期間)により控除額も変わってきて、計算式は以下の通りです。

 

勤続年数が20年以下  40万円 × 勤続年数(80万円に満たない場合は、80万円)

勤続年数が20年超   800万円 + 70万円 ×(勤続年数 - 20年)

 

出典:No.1420 退職金を受け取ったとき(退職所得)|国税庁

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1420.htm

 

iDeCoの特徴

 

 

ここからはiDeCoの特徴をご紹介します。

 

掛金を拠出して金融商品で運用する

さきほどもお伝えしましたが、iDeCoはご自身で掛け金を拠出して、そのお金を自ら定期預金や投資信託などで運用します

 

選択できる金融商品は、iDeCoの運営窓口となる各金融機関によって異なりますので、それぞれのホームページなどで確認しましょう。

 

自己責任による資産運用のため、当然どの金融商品にするかもご自身で選択することができます。資産運用に慣れていない間は、元本確保型の定期預金を少し多めに保有するなど、選択の自由は広がっています。

 

年金額は運用実績によって異なる

そしてiDeCoは元本が保証されていない投資信託などで資産運用を行うため、将来受け取れる年金額も運用実績次第となります。

 

仮にリスクをとって株式投資信託を保有し、その後の好景気を受け、投資信託の価格が大きく上昇すれば、受け取れる年金額も多くなる可能性があります。

 

一方で、リスクをとらず元本確保型の金融商品を選択すれば、拠出した合計金額とさほど変わらない年金額のままとなります。ただし、iDeCoでは口座管理料が必要となることに加え、運用次第では、資産が目減りしてしまう可能性もあります。

転職した場合は他の確定拠出年金へ移動できる

またiDeCoは「ポータビリティ」があり、転職や退職などに伴いiDeCoの資産を他の確定拠出年金へ移動することができます。例えば企業を退職し今まで加入していた企業型DCから個人型のiDeCoへ資産を移すことが可能です。

 

ただし資産を移す(移換する)には、所定の手続きを行う必要があります。資産を移す先の金融機関などに必要な手続きを問い合わせましょう。

 

税制面で優遇措置が受けられる

先ほどお伝えした通り、iDeCoは老後資産を計画的に着実に形成していくだけでなく、拠出時と運用時、そして受取時に税制面の優遇措置も受けることができます。

 

公務員の年間掛金の上限額は14.4万円

拠出時に掛金の所得控除を受けられますが、拠出金額に関しては職業などによって上限が決まっています。

 

公務員の場合は、月額12,000円、年間ですと144,000円となります。仮に拠出限度額を納付した場合、この144,000円すべてが所得控除の対象となり、節税につながります。

 

事業所登録と納入方法の確認が必要

そして公務員の場合、iDeCoに加入する前に、勤務先の事業所が国民年金基金連合会に登録をしておく必要があります。

 

これは一個人ではできないので、勤務先に働きかけを行う必要があります。また掛金の納入方法は、事業主払込または個人払込のいずれかになります。事業主払込は、加入者の給与から天引きして、事業所の口座から口座振替を行うことで納入します。

 

一方、個人払込は、本人名義の口座から口座振替を行い納入します。そのためiDeCoに加入するにあたり、事業所登録が済んでいるか、そして納入方法を確認しましょう。

 

金融機関選びのポイント

 

ここからはiDeCoを始める際にどの金融機関に申し込むのがよいか、選び方のポイントをご紹介します。

 

商品ラインアップを比較する

まずiDeCoで運用できる金融商品は、金融機関によって異なってきます。商品数が少なすぎると、積極的にリスクをとりにいくとき、もしくは手堅く元本確保タイプの金融商品を選択するときなど投資の選択をする自由度に欠けてしまいます。一方で商品数が多すぎても、どれを選べばよいか混乱してしまうかもしれません。

 

まずはご自身が選択しようとしているタイプの金融商品が入っているかを確認したうえで、バランスよく様々なタイプの商品を選べるかがポイントといえるでしょう。

 

サービスの質を比較する

また、金融機関のサービスの質を比較することも大事です。金融機関によってiDeCoの相談窓口を平日のみ対応しているところもあれば、土日でもコールセンターにて相談できる先もあります。

 

特に平日は仕事が忙しくiDeCoの手続きを進められない方にとって、休日も対応してくれる金融機関は便利かと思われます。

 

手数料を比較する

そしてiDeCoでは、国民年金基金連合会へ支払う手数料や金融機関へ支払う運営管理手数料などの費用が掛かります。特に金融機関へ支払う運営管理手数料は、金融機関によって差があります。

 

iDeCoは長い期間にわたる資産運用のため、極力費用は抑えることが大切です。キャンペーンによりこの運営管理手数料を無料とする金融機関も複数ありますので、加入の際にしっかり確認しましょう。

 

運用のコツ

 

 

ここからはiDeCoでの実際に資産運用する際のコツをご紹介します。

 

長期運用を意識する

まずiDeCoは60歳までの長期間にわたる資産運用となります。そのため運用にかかるコストを極力抑えることが運用パフォーマンスを上げるポイントになってきます。

 

そして投資信託で運用する際、信託報酬という管理手数料が発生します。こちらも各投資信託によって差がありますので、購入の際しっかり確認しましょう。

 

投資対象を分散する

そしてリスクを抑えるため、投資対象を分散することも重要です。これは対象国や対象資産(株、債券、不動産など)で分散し、値動きの異なる資産を保有することでリスク軽減を図ることです。例えば対象国ですと、日本だけに投資するのではグローバルの高成長を享受することはできません。

 

一方で新興国だけに投資する株式投資信託を保有すれば、先進国に比べ経済成長が不安定であるため、高いリターンも期待できますが、その分リスクも高くなります。iDeCoは長期運用のため、着実にしっかりと資産を増やしていけるように、投資対象を分散することによりリスクを抑えましょう。

 

年代別で資産構成を変化させる

また、年齢によって資産構成を変化させることも大切です。一般的に60歳に近づくにつれて、リスクの高い商品から低リスクの商品へ変えていくことによって、着実に増やした資産をしっかり確保することができるでしょう。

 

まとめ

 

最後になりますが、公務員もこれからは自助努力によって資産形成を図らなければなりません。

 

その際は、今回ご紹介したiDeCoの金融機関選びや運用のコツなどを参考に、iDeCoで資産運用を検討してみてください。税制優遇メリットのあるiDeCoで、着実に老後の資産形成を図りましょう。

 

監修:山﨑 貴史(ファイナンシャルプランナー)

 

 

 

 

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