前回は、【株式投資のために、チェックしておきたい5つの情報サイト】を解説しました。今回は、株式投資をする際に知っておきたいテクニカル分析として、2つのチャートの見方をご紹介します。

テクニカル分析とは、株価などの値動きをグラフ化したチャートを読み、今後の値動きを予測する手法です。実際にテクニカル分析を使うかどうかは別にして、一通り勉強しておく必要があります。なぜなら、相場に参加している多くの人がチャートを見ているので、節目(直近の高値・安値)などを意識しているからです。

今回は、代表的な「ローソク足」「移動平均線」について解説していきます。まずは、ローソク足です。

ローソク足は日本で生まれたテクニカル分析ツール

海外発のテクニカル分析が多い中で、ローソク足は江戸時代に日本で考案されました。ローソク足の定義から見ていきましょう。

ローソク足は一定期間の値動きを表す

ローソク足は、一定期間における相場の4本値(始値、高値、安値、終値)を使用し、ローソクの形に表したチャートです。一定期間の定義は主に次のようなものがあります。

5分足:5分間の値動きを表す
日足  :1日の値動きを表す
週足  :1週間の値動きを表す
月足  :1ヶ月の値動きを表す

ローソク足は以下のような形になります。

始値と終値を囲った胴体部分を「実体」と呼びます。始値より終値が高いのを陽線(左図)、始値より終値が安いのを陰線(右図)と呼びます。そして、始値と終値の実体より上下に伸びた線を「ヒゲ」と呼びます。

それでは、1日の値動きを表す「日足」でローソク足を具体的に見てみましょう。日足の4本値は以下のように定義されます。

• 始値 その日の最初についた値段
• 高値 1日で一番高い値段
• 安値 1日で一番安い値段
• 終値 その日の最後についた値段

例えば、日経平均株価の1日の値動きが以下のようになっていたとします。

• 始値 22,000円
• 高値 22,280円
• 安値 21,950円
• 終値 22,200円

終値が始値より高いので「陽線」のローソク足となります(下図)

このようなローソク足をつなげていくと、以下のような日足チャートの値動きになります。

日経平均株価 日足チャート

出典:ヤフーファイナンス

それでは、実際にローソク足のチャートの見方を解説していきます。

支持線(サポートライン)と抵抗線(レジスタンスライン)

サポートラインとは、相場が下落するときに下値となる節目のことです。

レジスタンスラインとは、相場が上昇するときに上値となる節目のことです。

このように、レジスタンスラインとサポートラインで挟まれた間を「ボックス」と呼びます。どちらかをブレイクすると、株価が大きく動くことがあります。

さきほどの日経平均株価の日足チャートを見てみましょう。

出典:ヤフーファイナンス

日経平均株価は、22,000円から23,000円のレンジで推移していました。22,000円が支持線(サポートライン)、23,000円が抵抗線(レジスタンスライン)になります。レジスタンスラインの23,000円を超えた時、24,500円近辺まで大幅に上昇したことがわかります。

ボックスの期間が長ければ長いほど、レジスタンスラインやサポートラインを超えた時(ブレイクといいます)、大きな値動きになります

ただし、その前に一回、サポートラインを割り込んで21,500円近辺まで下がりましたが、すぐにボックス相場に戻ってきています。これを「だまし」といいます。

トレードは、サポートラインやレジスタンスラインをブレイクした時に仕掛けるのが基本となります。ただし、「だまし」もあるので見極めが必要になります。

何か大きく相場を動かすニュースはあるのか、出来高は増えているのかなど、値動き以外の材料も考慮して投資する必要があります。

続いて、トレンドラインについて見ていきましょう。

投資やお金の殖やし方が学べるマネカツセミナー
↓ 詳しくは画像をクリック ↓

トレンドラインは相場の方向を表す

株価の変動には以下の3つがあります

①上昇トレンド
②下降トレンド
③もみあい

上昇トレンドは、高値と安値が切り上がり、下降トレンドは、安値と高値が切り下がっていきます。図で表すと次のようになります。

上昇トレンド

上昇トレンドの安値を結んだ線をトレンドラインといいます。

下降トレンド

下降トレンドのトレンドラインは、高値を結んだラインをいいます。

トレンドラインは、上昇相場では右肩上がり、下降相場では、右肩下がりとなります。

もみあいは、先ほどの日経平均株価のように、サポートラインとレジスタンスラインの間のボックス相場で動くことです。

このように、トレンドラインを引いてもトレンドは把握できるのですが、それよりもトレンドを把握しやすいテクニカル指標が移動平均線です。続いて、移動平均線について詳しく解説します。

移動平均線は最も有名なテクニカル指標

移動平均線は、一定期間における価格の平均値を表したテクニカル指標です。テクニカル分析の中で、最もポピュラーなので必ず確認しておくべきです。

なぜなら、一目でトレンドが分かりやすい上、多くの投資家が見ているので法則通りに動くことが多く、信頼性が高いからです。

ローソク足と移動平均線の関係

ローソク足と移動平均線でおおまかなトレンドを把握することができます。

①上昇トレンド

移動平均線が上向きで、ローソク足が移動平均線より上で推移している時

②下降トレンド

移動平均線が下向きで、ローソク足が移動平均線よりも下で推移している時

③もみあい(ボックス相場)

移動平均線が横ばいで、ローソク足も移動平均線の上下を行き来している時

また、移動平均線は、上昇トレンドにおいてはサポートラインに、下降トレンドにおいてはレジスタンスラインになります。

具体例としてソニーの日足チャートを見てみましょう。移動平均線は25日移動平均線です。

出典:ヤフーファイナンス

左側は、移動平均線が上向きで、ローソク足が移動平均線の上にあるので「上昇トレンド」、右側は移動平均線が下向きで、ローソク足が移動平均線の下にあるので「下降トレンド」です。一目でトレンドが把握しやすくなっているのがわかると思います。

移動平均線は、一般に次の期間が用いられます。

日足:5日、25日、75日、200日

日足は1日の値動きを表しているので、短期トレンドを把握するのに適しています。

 

週足:13週、26週、52週

週足は1週間の値動きを表しているので、中期トレンドを把握できます。

 

 

 

月足:12ヶ月、24ヶ月

月足は1ヶ月の値動きを表しているので、長期トレンドを把握するのに便利です。

自分が想定する投資期間や投資スタイル(短期メインか中長期のトレンドを重視するのか)に応じて、メインに使うチャートを使い分けるようにしましょう。

例えば、5日移動平均線の計算方法は以下のようになります。

  終値
1日目 150円
2日目 165円
3日目 178円
4日目 170円
5日目 162円

移動平均線は終値で計算します。5日間の終値を足して日数(5日)で割ります。計算式は以下のようになります。

(150+165+178+170+162)÷ 5 = 165

となり、5日移動平均線の値は165円となります。

ゴールデンクロスとデッドクロス

短期と中期の移動平均線を用いて、2本の位置関係からトレンドを判定する方法です。

今回は、短期線を25日、中期線を75日とします。日足ではこの2本が一般的です。

ゴールデンクロス:短期戦が中期線を上抜けたら買いサイン

デッドクロス:短期戦が中期線を下抜けたら売りサイン

となります。

先ほどのソニーのチャートで確認してみましょう。

出典:ヤフーファイナンス

25日移動平均線(短期線)が赤のライン、75日移動平均線(中期線)が青のラインです。

左側の25日移動平均線が75日移動平均線を上抜いた時が「ゴールデンクロス」になります。その後、上昇トレンドが継続していることがわかります。直近では、25日移動平均線が75日移動平均線を下回る「デッドクロス」が発生しています。現在は下降トレンドであると判断できます。

グランビルの法則

移動平均線を用いたチャート分析の基本にグランビルの法則があります。これは価格(株価)と移動平均線の位置関係に注目したもので、売買の基本になります。25日、75日移動平均線がよく使われます。

買いポイント

①移動平均線が横ばいから上向き始め、株価が移動平均線を上回る時

②移動平均線が上昇している時に株価が移動平均線を下回り、再度上抜く時

③株価が上昇している移動平均線より上にあり、移動平均線近づいて下落したがタッチせずに再度上昇に転じた時

④株価が下落し始めた移動平均線を下回り、大きく下に乖離した時

売りポイント

⑤移動平均線が横ばいから下向き始め、株価が移動平均線を下抜いた時

⑥移動平均線が下降していて、株価が移動平均線を上回り、再度下抜く時

⑦株価が下降している移動平均線より下にあり、移動平均線近づいて上昇したもののタッチせずに再度下落に転じた時

⑧株価が上昇し始めた移動平均線を上回り、大きく上に乖離した時

グランビルの法則は、移動平均線の傾きと株価の位置で売買ポイントを把握できるメリットがあります。

まとめ

今回はチャートの基本である「ローソク足」「移動平均線」を解説しました。テクニカル分析には多くの種類がありますが、この2種類は多くの人が見ています。ですから、節目やグランビルの法則などは市場の注目を集めるのです。

もちろん、チャートで100%相場の方向を当てることはできません。「だまし」も多くあります。しかし、相場の行方を占うひとつの材料であることは確かです。

まずは、チャートの基本であるローソク足と移動平均線は、必ずチェックするようにしましょう。