株式投資に興味があるけれど、どのような銘柄を選べばいいのかわからないという方も多いと思います。ETFならシンプルな商品でわかりやすく、小額から分散投資することができます。まずは、ETFの基本的な仕組みから理解していきましょう。

ETFとは

ETFとは”Exchange Traded Fund”の略で、「上場投資信託」と呼ばれます。日経平均株価やTOPIXなど特定の指数に連動する運用成果を目指して運用される投資信託です。証券取引所に上場しているので、投資信託の特徴に加えて、株式と同じようにリアルタイムに取引することができますETFは、株式と投資信託の両方の特徴を持っているのです。

ETFと株との違い

ETFと株式の違いは主に次の2つがあります。

ETFは手軽に分散投資ができる

株式投資は個別銘柄を選んで投資するので、投資の成果は企業の業績に大きく左右されます。企業業績が悪ければ株価下落とともに、配当も減ってしまう恐れがあります。そのため、複数の銘柄を買付ける「分散投資」が必要になりますが、多額の資金が必要になります。

一方、ETFは投資信託で、複数の株式や債券を組み合わせた金融商品です。例えば、TOPIX(東証株価指数)に連動するETFなら、東証1部の約2,000銘柄すべてを購入したのと同じ分散効果があります。

ETFは少額で簡単に分散投資が可能

株式投資をする場合は、まとまった資金が必要になります。100株単位の売買(単元株制度)のため、数万円~数百万円の買付金額がいるのです。複数の銘柄に分散投資するためには多額のお金がかかります。

一方、ETFは複数の銘柄に投資しているにも関わらず、数万円と少額から投資することが可能です。銘柄によっては数千円で買うことができます。例えば、TOPIXに連動するiシェアーズ TOPIX(1475)の場合、1,600円前後(2019年2月時点)で購入できるのです。

ETFと投資信託との違い

続いて、投資信託との違いについて見ていきましょう。

ETFはいつでも売買できる

ETFは東京証券取引所に上場しているので、株式市場でいつでも売買可能です。注文方法も指値注文(値段を指定できる)や成行注文(値段を指定しない)が使えます。一方、投資信託は、1日1回算出される基準価額で購入し、正確な値段は購入後でないとわかりません。

ETFは信託報酬が安い

ETFと投資信託は、信託報酬にも違いがあります。信託報酬とは、ETFや投資信託を管理・運用してもらうコストで、保有している間ずっとかかる費用です。長期で保有した場合、信託報酬のコスト負担が大きくなります。

投資信託は、販売会社・受託会社・運用会社の3社に支払う必要がありますが、ETFは証券会社を通じて市場で売買するため、販売会社に支払う仕組みがない分、信託報酬が低くなる傾向にあります。

買付金額の違い

ETFの買付金額は、決まった売買単位に1口当たりの市場価格を掛け合わせたものが最低買付金額となります。多くの銘柄が数万円程度で購入できるので、株式よりは安い金額となりますが、投資信託は100円から購入できるネット証券もあります。

また、投資信託は金額指定で買えるので、積立投資を行う際も便利です。買付金額の低さや、金額指定ができるという点は投資信託の方が有利になります。

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ETFのデメリット

それでは、ETFのデメリットについても確認しておきましょう。

元本保証でないことや上場廃止リスクがある

少額から分散投資できてリスクを軽減させることができるETFですが、金融商品なので元本保証ではありません。投資対象のインデックスが下がると、ETFの価格(基準価額)も下がります。

また、上場廃止や繰越償還になることもあります。上場廃止とは、株式同様、上場が取り消され、市場で取引できなくなることです。また、繰上償還とは投資信託の運用が終了することです。

上場廃止や繰越償還になる理由としては、売買や純資産が増えなかったためなどが考えられます。取引する際は、できるだけ純資産額や売買高が多い銘柄を選ぶようにしましょう。

ETFの購入方法

ETFは通常の株式と同じように、証券会社を通じて購入することができます。ETFは10万円以下の銘柄がほとんどなので、10万円以下の手数料が無料になるSBI証券や楽天証券、松井証券など、大手ネット証券で取引を始めるのをおすすめします。

ETFと株式・債券との比較をまとめると以下の表のようになります。

ETFの運用方法

ETFは、国内の株価指数だけでなく、海外の株価指数や不動産(リート)、金や原油など商品(コモディティ)など様々な種類があります。それだけ分散投資の選択肢が多く、また、運用コストが低いので長期投資向きの商品です。

ETFで長期投資と分散投資を行うポイントについて解説します。

国や地域の分散を行う

ETFは1本でも複数の銘柄を組み入れているので分散効果がありますが、さらに国や地域を分散させることで、国際分散投資が可能になります。分散投資の例としては以下のような方法があります。

1. 国内ETF = 国内株ETF + 国内債券ETF

2. 外国ETF = 外国株ETF +外国国債券ETF

国内ETFと外国ETFの4種類を組み合わせることで「国際分散投資」となります。

ETFの代表的な銘柄

それでは、具体的にどのような種類や銘柄があるのかを見ていきましょう(2019年2月現在)。

国内株式型ETF

日経平均株価やTOPIXなど国内の代表的な株価指数に連動することを目指すETFです。新聞やニュースなどでもよく報道されるので、値動きがわかりやすく初心者におすすめです。

1321 日経225型上場投資信託

 売買単位 1口

 最低買付金額 22,050円

 信託報酬 0.2376%

直近の値動きは以下のようになります。出来高も多いので流動性に問題はありません。

出典:ヤフーファイナンス

1306 TOPIX連動型上場投資信託

 売買単位 10口

 最低買付金額 16,670円

 信託報酬 0.1188%

株式市場全体の値動きを表す代表的な株価指数である「TOPIX」との連動を目指すETFです。日経平均株価の対象銘柄は225銘柄、TOPIX対象は約2,000銘柄なので、より幅広い銘柄に分散投資していることになります。

出典:ヤフーファイナンス

国内債券型ETF

国内債券指数に連動するETFが2017年に上場したことから、ETFだけで国際分散投資が構築することができるようになりました。低金利が続いていて利回りはほとんどつかないものの、安定運用の役割を担うことができます。

2510 NEXT FUNDS 国内債券・NOMURA-BPI総合連動型上場投信

 売買単位 10口

 最低買付金額 10,130円

 信託報酬 0.0756%

国内債券NOMURAーBPI総合に連動することを目指すETFです。NOMURAーBPI総合は、野村証券が公表する国内で発行された公募利付債券の市場全体の動向を表す指数です。過去の値動きは次のようになります。

出典:ヤフーファイナンス

外国株ETF

外国株価指数に連動するETFは多くあるものの、売買は米国株価指数に連動するモノがメインになっています。また、1本で主要株式市場に投資できるETFもあるので活用するのもいいでしょう。

SPDR S&P500ETF(1557)

 売買単位 1口

 最低買付金額 30,950円

 信託報酬 0.0945%

米国を代表する株価指数である「S&P500指数」に連動することを目指すETFです。S&P500は米国大手企業の中から選ばれ、株式時価総額の80%をカバーしています。米国の代表的な株価指数であるNYダウは30銘柄なので、500銘柄に投資するS&P500は、より分散効果が高くなります。ただし、外国籍ETFなので、外国証券取引口座の開設が必要になります。

出典:ヤフーファイナンス

上場インデックスファンド世界株式(MSCI ACWI)除く日本(1554)

 売買単位 10口

 最低買付金額 20,330円

 信託報酬 0.2592%

日本を除く世界の先進国と新興国の株式市場のパフォーマンスを総合的に計る指数である「MSCI ACWI ex Japanインデックス」の円換算値との連動を目指すETFです。1銘柄で世界の主要株式市場に分散投資することができます。

出典:ヤフーファイナンス

外国債券ETF

外国債券に投資するETFは2014年ごろから銘柄が増えました。分配金の回数が多い銘柄も多いので、定期的に分配金を受け取りたい投資家に有効です。

NEXT FUNDS 外国債券・FTSE世界国債インデックス(除く日本・為替ヘッジなし)連動型上場投信(2511)

 売買単位 10口

 最低買付金額 9,550円

 信託報酬 0.1296%

FTSE世界国債インデックスは、世界主要債券(日本を除く・為替ヘッジなし)に連動することを目指すETFです。配当は年2回、利回りは1.74%となっています。

出典:ヤフーファイナンス

上場インデックスファンド新興国債券(1566)

 売買単位 1口

 最低買付金額 48,350円

 信託報酬 0.486%

一定の条件を満たす新興国の債券で構成される「ブルームバーグ・バークレイズ自国通貨建て新興市場国債インデックス」との連動を目指すETFです。年6回の配当と、分配金利回り5.93%と高配当が魅力です。ただし、新興国債券は値動きが荒いのでリスクが高くなります。

出典:ヤフーファイナンス

まとめ

今回はETFの特徴を株式・投資信託と比較しながら見てきました。株式のようにリアルタイムで取引できる投資信託なので、これからも人気は高まるでしょう。実際、純資産総額はここ3年ほどで2倍以上になり、30兆円を超えています。

国内から海外の株式や債券に分散投資を少額から行うことができるETFで投資を始めてみてはいいかがでしょうか。

記事 山下 耕太郎

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