海外ETFとは、海外の市場に上場しているETFです。国内ETFよりも種類が豊富で、分散投資の選択肢を広げることができます。この記事では、海外ETFのメリット・デメリットから注目銘柄まで詳しく解説していきます。

ETFは取引所に上場している投資信託

ETFは、”Exchange Traded Funds”の略で、「上場投資信託」と呼ばれます。日経平均株価やTOPIX(東証株価指数)など特定の指数に連動する運用成果を目指して運用されるインデックス型の投資信託です。東京証券取引所など金融商品取引所に上場しているので、株式と同じようにリアルタイムで取引することができます。

対象とする指数は株式だけでなく、債券、REIT(不動産)、通貨、コモディティ(商品)もあります。投資先も国内だけでなく、海外も多数あり、気軽に国際分散投資をすることが可能です。

海外ETFと外国ETFの違い

ETFは、東京証券取引所に上場しているETFの他にも、米国や香港、ロンドンなどの海外の取引所に上場している「海外ETF」があります。一般に、海外の取引所に上場しているETFは「海外ETF」、東京証券取引所に上場している外国籍のETFは「外国ETF」と呼ばれています。

海外の会社を個別に選んで投資するような手間が省けるうえ、海外ETFでは国内ETFで取り扱わないような債券や株価指数など多くの種類があるので、国際分散投資の選択肢が広がるのが魅力です。

それでは、具体的に海外ETFのメリット・デメリットを見ていきましょう。

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海外ETFのメリット

銘柄数が多い

日本の国内ETF市場はここ数年で大きな成長を遂げており、純資産総額は35兆7,281億円(2019年1月末)となっています。銘柄数も230本前後が上場しています(下図)。

出典:日本取引所グループ

一方、海外では5,000本以上のETFが上場していて、資産残高は5兆ドル(約550兆円)にもなっています。海外ETFの方が国内ETFよりもはるかに規模が大きいことがわかります。以下の図をご覧ください。

出典:ETFIG

世界のETFとETPの純資産の伸びを表しています。ETPとは、ETF(上場投資信託)・ETN(上場投資証券)・ETC(上場投資コモディティ)の3種類を足したものです。

地域別では、米国が世界全体の約7割を占め、銘柄数・資産額ともにトップクラスです。純資産は3.3兆ドル(約370兆円)に達します。海外ETFといえば、米国ETFを指すことがほとんどです。これだけの種類があるので、金融などの業種別のインデックスから生活必需品といったインデックスまで幅広いETFがあり、さまざまな形で分散投資をすることができます。

信託報酬が安い

信託報酬とは、投資信託を管理・運用してもらうための経費として、保有している間払い続ける必要がある費用のことです。ETFは通常の投資信託よりも信託報酬が安い傾向があります。投資信託は、販売会社、受託会社、運用会社の3社に対して信託報酬を支払う必要がありますが、ETFは販売会社に支払う必要がないからです。

信託報酬は長期になればなるほどコスト負担は大きくなります。なるべく信託報酬の安いETFを選ぶようにしましょう。

売買がしやすい

海外ETFは、市場が開いている時間ならいつでも売買することができます。米国ETFなら、取引時間が日本の夜間になるため、日中仕事をしている方でもリアルタイムで市場価格を見ながら取引できます。

続いてデメリットについて見ていきましょう。

海外ETFのデメリット

外国証券口座の開設が必要

海外ETFを購入する方法は、外国株の取引と同じ流れになります。購入の際には、取引時間や税制に注意する必要があります。また、売買手数料は国内ETFに対して高く設定されている傾向にあり、為替手数料もかかる場合があります。

為替リスクがある

海外ETFは外貨建ての金融商品です。アメリカのETFを購入する場合、円をドルに換算する必要があります。購入時の為替レートと売却時の為替レートによっては、ドルベースで利益がでていても、日本円に換算すると損失になる場合もあるので注意が必要です。

代表的な海外ETF4選

それでは、海外ETFの注目銘柄を見ていきましょう。

バンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT)

終値 :70.69ドル

純資産総額 :13,300(百万米ドル)

信託報酬 :0.1%

主な販売会社 :SBI証券、マネックス証券、楽天証券

米国を含む、世界中の先進国株式・新興国株式に投資しています。世界47ヶ国、約8,000銘柄で全世界の98%以上の時価総額をカバーしています。ほぼ世界中の株式市場に分散投資しているのと同じ効果があります。

また、それだけ幅広い銘柄に投資しているのにも関わらず、信託報酬は0.1%と低コストを実現しています。バンガードは世界最大級の運用会社で、運用資産残高は約531兆円、世界のインデックスファンドの約4割のシェアで世界一です。

インデックスファンドとは、日経平均株価やNYダウなど指数に連動することを目指す投資信託です。バンガードはETFやインデックスファンドの運用コストが安いことで知られています。過去の値動きは以下のようになります。

出典:モーニングスター

もう一銘柄、バンガードのETFをご紹介します。

バンガード・トータル・ストック・マーケットETF(VTI)

終値 :138.53ドル

純資産総額 :103,779(百万米ドル)

信託報酬 :0.04%

主な販売会社 :SBI証券、マネックス証券、楽天証券

米国株式市場のほぼ100%をカバーする、「CRSP USトータル・マーケット・インデックス」のパフォーマンスに連動する投資結果を目指すETFです。米国株式市場全体に投資できるのに加え、信託報酬が0.04%と最低水準であることも魅力です。純資産も大きい人気のあるETFです。

出典:モーニングスター

バンガードと双璧をなす、ブラックロックの「iシェアーズETF」もご紹介します。ブラックロックは世界最大の資産運用会社で、2017年末時点の運用残高は6.29兆ドル(約700兆円)もあります。

iシェアーズコアS&P500(IVV)

終値 :271.55ドル

純資産総額 :154,524(百万米ドル)

信託報酬 :0.04%

主な販売会社 :SBI証券、マネックス証券、楽天証券

S&P500インデックスの価格と利回りに連動する投資成果を目指すETFです。米国を代表する株価指数であるS&P500に低コストで投資することができます。

出典:モーニングスター

iシェアーズ米国優先株式ETF(PFF)

終値 :36.16ドル

純資産総額 :14,085(百万米ドル)

信託報酬 :0.48%

主な販売会社 :SBI証券、マネックス証券、楽天証券

S&P米国優先株式インデックスの価格および利回りと同水準の投資成果を目指すETFです。優先株とは、普通株式より配当金が高い代わりに、株主総会での議決権がない株式です。毎月分配(年12回)で利回りが5~6%あるので、インカムゲイン(配当)狙いに適したETFです。

出典:モーニングスター

まとめ

今回は海外ETFについて解説してきました。国内ETFに比べて

①銘柄数が多い

②運用コスト(信託報酬)が安い

③売買がしやすい

というメリットがあります。ただし、外国口座が必要になることや、為替リスクがあることに注意してください。取引する証券会社は、外国株の取扱いがあるSBI証券やマネックス証券、楽天証券など大手ネット証券の手数料が安いのでオススメです。

低コストで簡単に国際分散投資ができる、海外ETFで資産運用を始めてみてはいかがでしょうか。

記事 山下 耕太郎

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