日本株の配当金は増加傾向にあります。株主重視の考え方が強まっていることもあり、2018年3月期には前期比15.8%増、総額8.8兆円もの配当金が支払われました。預金ではほとんど金利がつかない中、配当利回り3%以上の高配当株も多くあります。

今回の記事では、高配当株の探し方としてヤフーファイナンスとS&P/JPX配当貴族指数をご紹介します。

高配当株とは配当利回り3%以上の銘柄のこと

高配当株とは、一般に配当利回りが3%以上の銘柄のことをいいます。配当利回りとは、株価に対する1年間の配当金の割合を示したものです。計算式は以下の通りです。

● 配当利回り(%)=年間配当金額 ÷ 株価(購入価格)× 100

例えば、「年間配当金額30円」、「株価(購入価格)1,000円」だったときの配当利回りは、

配当利回り(%)= 30円 ÷ 1,000円 × 100 = 3%

になります。

100万円を定期預金に預けても年間100円程度です。配当利回り3%の株式を保有すれば、1年間の配当金は3万円(税引き前)にもなります。

東証1部の平均利回り(予想)は1.93%です。配当目当てで株式を買う場合は、最低でもこの水準を上回る銘柄を探すようにしましょう。

高配当銘柄のメリットは下値不安が小さいこと

高配当銘柄のメリットとして、配当が多くもらえるのは当然ですが、株価が下がった場合に配当利回りが上がるので、株価の下支え要因になることです。

例えば、先ほど計算した配当利回り3%(株価1,000円、配当金30円)の銘柄の場合、株価が500円まで下がると、配当利回りは6%(30円 ÷ 500円)まで上がります。配当利回りが上がるので、配当目当ての買いが期待できるのです。

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高配当株も業績に注意

ただし、株価が下がっている場合は業績に注意する必要があります。発行会社の業績が大きく悪化している場合は、配当が減額されることや無配当(配当がなくなる)の恐れがあるからです。

ただ単に高配当銘柄を選ぶのではなく、業績の状況や配当の安定性を考慮した上で銘柄を選ぶようにしましょう。

高配当株の探し方

それでは、高配当株の探し方を紹介します。

ランキングを利用する

「配当利回りランキング」を確認することで、簡単に高配当株を見つけることができます。以下は、ヤフーファイナンスのランキングです。

出典:ヤフーファイナンス

このように、ランキング上位には5%を超える高配当株があるのがわかります。ただ、5位のタカラレーベン不動産投資法人など、名称に「投資法人」がつく銘柄は「REIT(不動産投資信託)」です。

S&P/JPX配当貴族指数を参考に高配当株を選ぶ

どんなに配当が高くても一時的では意味がありません。業績の変動が大きい銘柄では、直近の配当がたまたま高かった可能性があります。また、記念配当など一時的に配当金を増額している可能性もあります。

過去の配当金を確認して、毎年安定的に配当をだしている銘柄を選ぶべきです。その際、参考になる指数として「S&P/JPX配当貴族指数」があります。

S&P/JPX配当貴族指数は、TOPIX(東証株価指数)を構成する銘柄(約2,000銘柄)の中で、10年以上にわたり毎年増配をしているか、安定して配当をおこなっている配当利回りの高い企業の値動きを測定するように設計されています。

ウエイト上位10銘柄は以下の通りです。

出典:S&P/JPX配当貴族指数

高配当株を買うときはNISA口座を利用する

配当金目当てで投資する際は、NISA口座を利用するとおトクです。NISAとは、少額投資非課税制度のことで、年間投資金額120万円までが非課税になります。

株式の配当金には、通常20.315%の税金がかかりますが、NISA口座なら最長5年間税金がかかりません。より多く配当金を受け取るためにも、NISA口座を利用するようにしましょう(値上がり益も非課税になります)。

ただし、配当金を非課税にするためには、受け取り方法を「株式数比例配分方式」にする必要があります。株の配当を「銀行口座への振り込み」や「郵便局での現金受け取り」にしていると、非課税にならないので注意しましょう。

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高配当株は複利で運用する

配当金で再び株を購入すると、再投資した分だけ翌年にもらえる配当金が増えます。これを「複利効果」といいます。複利効果は長期になればなるほど大きくなります。例えば、100万円の株を配当利回り3%で単利運用(配当を再投資しない)と複利運用(配当を再投資)した場合の結果は、以下の通りです(株式の値動きは考慮せず)。

5年目では9,274円の差ですが、10年目には43,916円の差となります。期間が長いほど複利効果が大きいことがわかります。

ただ、株価が高い銘柄では、数十万円などまとまった資金が必要になります。その場合は、単元未満株を利用しましょう。単元未満株なら1株から株式を購入することができます。例えば、株価が3,000円の銘柄は、通常30万円(3,000円×100株)の資金が必要になりますが、単元未満株なら3,000円(3,000円×1株)から購入できます(手数料等は考慮せず)。

単元未満株でも配当を受け取れます。以下のネット証券で単元未満株を売買できるので、チェックしてみてください。

SBI証券(S株) 

マネックス証券(ワン株)

株ドットコム証券(プチ株)

高配当株5選

高配当株とし以下の5銘柄を紹介します。

高配当株への投資は、業績が安定している大型株を狙った方が安心です。業績が短期間で変動するリスクが少なく、安定した配当が期待できるからです。

また、株式市場全体が大きく下落している時に買う「逆張り」が適しています。財務内容が良い高配当株は、株価が下がった場合に配当利回りが上がるからです。これが株価の下支え要因になります。

それでは、注目の高配当株を見ていきましょう(2019年4月23日時点)。

2914 日本たばこ産業(JT)

● 株価      :2,595.5円

● 1株配当      :154円

● 配当利回り   :5.93%

たばこ事業が主力。M&Aで海外たばこ事業を拡大中です。食品・医療も展開しています。
業績・配当とも安定していて、S&P/JPX配当貴族指数にも採用されています。6%近い利回りは高配当株として魅力です。

出典:ヤフーファイナンス

7751 キャノン

● 株価      :3,172円

● 1株配当      :160円

● 配当利回り      :5.04%

カメラ、事務機器の最大手です。ミラーレスカメラに注力。半導体・監視カメラも展開しています。キャノンも高配当株として注目です。安定的に配当をだしていて、5%前後の配当利回りです。

出典:ヤフーファイナンス

9437 NTTドコモ

● 株価      2,387.5円

● 1株配当     110円

● 配当利回り    4.6%

携帯電話で国内首位(シェア4割)。NTTグループ中核企業。好財務で通信事業を拡大中です。

出典:ヤフーファイナンス

8766 東京海上ホールディングス

● 株価      5,632円

● 1株配当     250円

● 配当利回り    4.4%

東京海上日動が主体。欧米の海外保険事業をM&Aで急拡大しています。S&P/JPX配当貴族指数採用銘柄で、安定的に高配当が期待できます。

出典:ヤフーファイナンス

8031 三井物産

● 株価      1,798円

● 1株配当     80円

● 配当利回り    4.44%

三井グループ中核の総合商社。鉄鉱石や原油の生産益量は総合商社トップです。インフラにも強みがあります。

出典:ヤフーファイナンス

まとめ

今回は高配当株について解説しました。般に3%以上の銘柄を高配当株といいますが、最低でも東証1部の平均1.93%を上回る銘柄を選ぶようにしましょう。

銘柄を選ぶ際は、ヤフーファイナンスのランキングと、S&P/JPX配当貴族指数が参考になります。

そして、中小型株よりも、業績や配当が安定している大型株をメインに考えましょう。短期的な値上がりは期待できませんが、長期で複利運用することにより、着実な利益が期待できます。

ただし、1銘柄だけの集中投資ではリスクがあるので、3~5銘柄程度に分散投資するようにしてください。今回の銘柄を参考にしていただければ幸いです。

記事 山下 耕太郎

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