2015年4月に東京証券取引所にインフラファンド市場が誕生し、2019年8月時点で6銘柄が上場しています。この記事では、インフラ投資の魅力やメリット・デメリットについて解説します。

インフラとは

インフラとはインフラストラクチャー(infrastructure)の略語で、地域や社会全体が機能するために必要不可欠な設備、施設、サービスのことをいいます。

インフラ施設には、大きく分けると経済的な基盤となる「経済的インフラ」と、社会的な基盤になる「社会インフラ」に分類できます。

◆経済的インフラ

道路・橋・空港・発電所・ダム・ごみ処理施設など

◆社会インフラ

学校・警察署・病院・公園・刑務所など

 

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インフラ施設の特徴

◆社会や経済に必要な施設

インフラ施設は、道路や送電網・通信施設など「産業の基盤となる施設」や学校・公園など「生活の基盤となる施設」を指します。経済や社会活動に必要なため、景気変動の影響を受けにくく、安定的な稼働が見込めます。

◆制度・規制に守られている

インフラ施設は社会や生活の基盤になる施設なので、法律により制度や規制が整備されています。無秩序な建設を認めると、社会活動に支障が生じるからです。

◆インフラ施設は実物資産

インフラ施設は実物資産です。インフラ施設自体に価値が生じます。米国や欧州では、インフラ施設を「不動産の代替資産」と捉え、投資対象として活発に取引されています。

インフラ投資とは

インフラ投資とは、インフラ施設に投資をすることです。個人投資家がインフラ施設に投資するには、主に次の3つがあります。

1.太陽光発電施設などに直接投資する

2.インフラ関連株式に投資

3.インフラ施設に投資する投資信託に投資

この中でもっとも投資しやすいのは、投資信託です。さらに、2015年4月から東京証券取引所にインフラファンド市場が誕生しました。個人投資家でもインフラ投資しやすい上場インフラファンドについて詳しく解説します。

上場インフラファンドとは

上場インフラファンドとは、太陽光や風力、電力といった発電所をはじめ、空港や上下水道など社会性の高い施設を投資対象とする金融商品です。基本的な仕組みはREIT(不動産投資信託)とよく似ているため、「インフラ版REIT」と呼ばれます。

上場インフラファンドは、太陽光発電施設や港湾施設などのインフラを保有し、そこから得られる収益を投資家に分配します。たとえば、太陽光発電なら売電料、空港なら利用料が主な収益源です。

上場インフランドは東京証券取引所に上場しているので、株式と同じようにいつでも売買できます。さらに5%程度の高い利回りが期待できるのです。2019年8月時点では、6銘柄が上場しています。

上場インフラファンドのメリット

◆安定した収益

上場インフラファンドの最大のメリットは、安定的な収益が期待できることです。現在上場している6銘柄は、太陽光発電所が投資対象となっているため、政治経済情勢・景気変動とファンドの直接的な関連はありません。

また太陽光発電所が安定収益を生み出す要因のひとつに、「固定価格買取制度」があります。一度適用された価格が20年間保証されるため、景気などの影響を受けません。不動産の賃料や株式の配当が20年間も固定されるケースはほとんどないことを考えると、極めて安定的な収益源といえるでしょう。

分配金の10年分の見通しを公表しているインフラファンドもあります。株式は景気が悪化すると、株価や配当が下がる傾向にあります。J-REIT(不動産投資信託)も不景気になると投資対象である不動産の価額下落や賃料が下がる結果、投資口価格(株価)の下落や分配金も下がる傾向にあります。

上場インフラファンドも、証券取引所に上場しているので投資口価格の変動はあるものの、景気変動などの影響を受けにくいため、極めて安定した値動きとなり分配金も安定しているのです。

◆高い利回り

株式の配当利回りの平均は2.17%(東証1部)、J-REITの平均分配金利回りは4%前後です。一方、上場インフラファンドの利回りは約5~7%と高い水準になっています。

上場インフラファンドは、利益の90%超を分配すると法人税が実質的に免除されます。これはREITと同様ですが、高い利回りを実現できる理由となっているのです。

また、上場インフラファンドは2015年に創設されたので投資対象としての認知度が低く、市場規模が小さいことも高い利回りを実現できる理由と考えられます。

2019年6月時点での時価総額は700億円程度。日本のJ-REIT市場は2018年12月末時点で約13兆円ですから、個人が投資するには問題ない規模であるものの、機関投資家はほとんど入ってこられない規模です。

多くの機関投資家が入ってくると決算期に大量の売りがでたり、ヘッジファンドのように価格を大きく動かすような投資家も参加してくる可能性があります。現状の上場インフラファンド市場にはそのような懸念がないことも、価格の安定性につながっているのです。

インフラファンドのデメリット

◆大きな値上がり益は期待できない

価格の安定性が上場インフラファンドのメリットですが、逆に大きな利益は期待できません。景気がよくなれば、株式は大きな値上がり益が期待できます。またREITのように賃料を上げたり、不動産の売却益を狙ったりすることもできません。

上場インフラファンドは、あくまでもインカムゲイン(分配金利回り)を中心とした投資対象と考えるようにしましょう。

◆金利上昇に弱い

上場インフラファンドは、投資証券や投資法人債の発行の他に金融機関からの借り入れにより資金調達をしています。金利上昇局面では資金調達コストが上がるので、上場インフラファンドにとってはマイナス要因になります。

また、債券の魅力が上がると上場インフラファンドの売り要因になります。ただし、現状の上場インフラファンドの高い金利を考えると、多少の金利上昇で売り要因になるリスクは低いと考えられます。

上場インフラファンド銘柄

代表的な上場インフラファンド銘柄をご紹介します(2019年8月時点)。

9281 タカラレーベン・インフラ投資法人

出典:タカラレーベン・インフラ投資法人

〇投資口価格:116,000円

〇予想分配金利回り: 96%

〇決算月: 5月・11月

2016年6月2日に上場した上場インフラ第一号ファンド。再生可能エネルギー発電施設公共施設運営権などのインフラ施設を投資対象にしています。

現在の投資対象は、太陽光発電設備。現在の保有物件数は26、取得価格合計は321.12億円となっています。スポンサーのタカラレーベンは、東証一部に上場するマンションデベロッパーですが、2010年より太陽光発電マンションに取り組み、2013年より太陽光発電事業に参入しました。

決算は5月と11月で、6%近い高い利回りも魅力です。

9284 カナディアン・ソーラー・インフラファンド

出典:カナディアン・ソーラー・インフラファンド

〇投資口価格:103500円

〇予想分配金利回り: 7.05%

〇決算月 :6月・12月

太陽光発電事業の世界的大手カナディアン・ソーラー・グループの日本法人である、カナディアン・ソーラー・プロジェクトが設立したインフラファンドです。上場インフラファンド初の外資系で、取得資産20物件、取得価格合計442.81億円となっています。

固定価格買取制度で収益の安定を図っており、7%前後と高い利回りも魅力です。

まとめ

今回はインフラ投資の魅力と、個人投資家が投資しやすい上場インフラファンドについて解説しました。上場インフラファンドは、価格の安定性と高い利回りが魅力です。ただし、大きな値上がり益は期待できないので、安定的な利回りが狙えるインカムゲイン投資として考えるようにしましょう。

記事 山下 耕太郎

 

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