株式投資のリスクを軽減する方法は「投資先を知ろうとすること」です。

「株式投資はリスクが高い」という話はよく聞かれます。確かに株式投資は危険なものだ、というイメージを多くの方が持たれているのが現状です。ところで、この「リスク」という言葉の本当の意味をご存知でしょうか。

「リスク=危険」という意味だけで解釈するのは十分ではありません。リスクには危険だけではない 広い意味があるのです。そしてリスクの本質を知ることができれば、リスクを減らす方法も増えてきます。

今回の記事では長期保有を目指す個人投資家が知っておくべき「リスク」の考え方と、リスクを軽減するためのお勧めの方法について解説します。ぜひ最後までご覧ください。

 

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リスク=危険:一般的な使い方

はじめに、一般的に言われている「株式投資のリスク」についてのおさらいです。株式投資では定期預金と比べて以下のようなリスクがあるとされ、注意喚起されています。

 

 

これらの様に株式投資におけるリスクは「損をする危険性」といった表現がなされています。そのため「株式投資⇒リスクが高い⇒危険なもの」というイメージが付くのです。ところがリスクという言葉を違った角度から調べると、決して「危険」という意味だけではないことが分かります

株価が値上がりすることもリスク

株式投資をはじめ資産運用やビジネスの世界では、リスクを危険という意味だけではとらえません。ファイナンス用語としてのリスクは「不確実」という意味で使われます。不確実という意味なので、決して株価が下がることや 倒産することだけを指していないのです

例えば株式投資の場合、「株価変動のリスク」があります。株価は企業の業績によって変動するとされていますが、それ以外の理由での変動もよくあることです。1年間の間に20%~30%の株価変動はよくあります。ここで大事なことは、株価変動のリスクは株価が下がることだけでなく「株価が上がること」もリスクとして考えることなのです。

株価が下がっても「ノーリスク」なこともある

では、株式投資で株価が下がると間違いなく分かっている場合はどう考えるのでしょうか。例えば間違いなく株価が下がる企業があるとします。その場合、皆さんはどうされますか。ほとんどの方は、その企業への投資を行わないでしょう。熟練の投資家であれば「空売り」という手法で利益を狙うかもしれません。

つまり先の結果が明確なものは、リスクが低くなります。そして結果が明確なので、人がとるべき行動も迷うことなく行うことができるのです。

不確実=信用できない

このように株式投資の世界でいうリスクとは「不確実」という意味で考えます結果がはっきりしないため、予想外の結果になる可能性があるということです。これをより砕けた言い方に変えると「信用できない」ということになります

例えば信用できない物を買うとき、人はどのような行動をとるでしょうか。人は損することを避けようとするため、信用できないものはなるべく買わないようにしま す。これは株式投資でも同じことが言えます。株式投資する企業がどのようなビジネスをしてきたか、そしてこの先どうなるのかが分からないと、株価が値下がりしただけで不安になってしまうのです

不確実な要素を減らすことがリスク軽減につながる

このようにリスクに対する考え方が分かれば、長期保有を目指す株式投資のリスクを軽減させる方法が見えてきます。それは「投資先の企業に関心を持つこと」です。相手をよく知ることで 信用が高まり、不確実性が減ることにつながります。

例えば、 1,000円を親しい友人や家族に貸す場合と、見ず知らずの人に貸す場合とで 考えてみましょう。 親しい友人や家族は、確実にお金が返ってくると見越して気軽にお金を貸すことができます。一方で見ず知らずの人は、お金が返ってこないかもしれないと考えて寄付するつもりで貸さなければなりません。

この例えは株式投資でも同じことが言えるのです。では、個人投資家が投資先の企業への信用性を高めてリスクを減らすには、どのようにすればよいのでしょうか。

 

個人投資家は積極的に投資先のHPを見に行こう

現代社会では、個人投資家でも投資先の企業を知る手段は間違いなくあります。それは投資先企業のHPを見に行くことです。

上場企業は、自社に関する様々な情報を公開することが義務付けられています。また、近年は個人投資家向けのページを充実させている企業も増えてきているのです。

ビジネス内容を理解しよう

個人投資家であっても、投資先の企業がどのようなビジネスをしているかを理解されることをお勧めします。自社の強い製品やサービスが どのように役立っているのかを解説しているページが見られるようになっています。

また企業自身が考えている「事業のリスク」や経営者からのメッセージ、企業の沿革といった様々な情報も、投資先をより深く知るデータとして有効です。

 

「チャートジェネレーション」で業績を確認しよう

企業の個人投資家向けサイトの中には、「チャートジェネレーション」と呼ばれる過去の業績をグラフ化しているページが設けられており、 業績や配当金などの成長度合いが 分かりやすくなっています。業績数値なので財務諸表の知識があれば、より深く理解することが可能です。

経営計画・事業計画で「何をするつもり」かを知ろう

個人投資家向けのページでも多くの企業が今後の計画について発表しています。皆さんが望まれる社会や、予想される経済の流れに合わせた計画になっているかを理解できれば、安心して投資することができます

 

社会的な貢献事業にも関心を持とう

企業はビジネスで利益を上げることだけでなく、様々な社会貢献を行っています。一般的なボランティア活動だけでなく、二酸化炭素の排出削減やリサイクル製品の活用、労働環境改善の取り組みなどの実績が公開されています。

これら活動は企業にとって長期的な利益をもたらすものと考えられるので、長期保有を目指す個人投資家にとっては有用な情報だといえるのです。

事例紹介①:【3405】クラレ~自社製品のマーケットシェアを開示

最後に個人投資家に向けて企業が取り組んでいる情報開示の実例を紹介します。

クラレは、様々な樹脂や繊維を開発・製造をする大手化学メーカーです。社名は知っていてもどのような製品を作っていて、何がすごいのか分かりません。しかし同社の投資家向けサイトでは「マーケットシェア」と呼ばれるコンテンツがあります。
このコンテンツでは、同社の製品で世界や国内で高いシェアを有している製品を紹介・ 解説しています。また「非財務データ集」のコンテンツでは、二酸化炭素の排出量や各種資源の使用量について報告がなされているのです。

参照:【クラレのマーケットシェアを紹介しているページ】

参照:【クラレの非財務データ集のページ】

事例紹介②:【2810】ハウス食品グループ本社~長期の業績数値をグラフ化

ハウス食品グループ本社は、カレールーや各種調味料で有名な大手食品メーカーなどを有する持ち株会社です。同社の投資家向けサイトの業績・財務情報にて「チャートジェネレーター」と呼ばれるコンテンツがあります。チャートジェネレーターでは、過去10年間の業績や配当金の推移をグラフや表で見ることができるのです。またこれら業績記したエクセルファイルも公開されているため、取り寄せてみることもできます。

参照:【ハウス食品グループ本社のチャートジェネレーター】

事例紹介③:【7947】エフピコ~積極的な社会貢献

エフピコは、食料品売り場の食品を入れる容器トレーを製造する大手メーカーです。同社の社会的活動として「障がい者雇用」に力を入れており、同名のコンテンツがサイト内に作られています。2019年3月末時点で359名の障がい者を雇用し、障がい者の雇用率は13.6%になっているのです。

参照:【エフピコの障がい者雇用についてのページ】

 

投資先をチェックすることは投資家の責務

株式投資はビジネスに賭ける要素と株式市場でヤマを張る要素があるため、危険なギャンブルというイメージがあります。しかし、株式投資の本質「自分が良いと信じられるビジネスに自分のお金を預ける」ことです。

そして近年はインターネットの普及により、 企業に関する情報を簡単に知ることができます。したがって、株式投資をされる時は、投資先を自分の会社だと思ってより深い関心を持たれることをお勧めします

※投資はあくまでも自己責任となります。利益を保証するものではありませんので、ご注意ください。

記事 湯川 国俊

 

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