新型コロナウイルスの感染拡大により、世界の金融市場は荒れた展開になっています。日本の株式市場も大幅に下落。日経平均株価は2月に24,000円近くまで上昇しましたが、3月19日には16,358円まで下落しました。

日経平均株価が約30%も下落する中、損失が膨らんでいる方も多いでしょう。2008年のリーマンショックに匹敵する暴落相場の中、積立投資はどうしたら良いのでしょうか

 

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積立投資のメリットは「ドルコスト平均法」

投資信託などで積立投資をするメリットの1つがドルコスト平均法です。基準価額(投資信託の値段)が下落するほどより多くの口数を購入でき、平均買付価格を下げられます。つまり、相場下落時ほど「お得」に積み立てるチャンスなのです。

ですから、長期で考えると暴落相場は積立投資の投資効果を高める可能性が高くなります

もちろん、ドルコスト平均法は万能ではありません。ドルコスト平均法は長期で利益を目指す手法なので、短期的には損失が膨らむこともあります。また、購入するたびに手数料がかかれば、利益を圧迫してしまいます。

相場環境が悪いときには、損失がでている上に手数料がかかり、元本割れのリスクも高まるのです。

ですからドルコスト平均法は、インデックスファンドなどのコストが安い投資信託でおこなうことをオススメします。インデックスファンドは購入時の手数料が無料のノーロードファンドが多く、保有コストである信託報酬も安い傾向にあるからです。

ネット証券で積立投資拡大

2019年の金融庁報告書「老後2,000万問題」をきっかけに、投資信託の積立投資への関心が高まっています。

非課税制度である「つみたてNISA」「iDeCo(イデコ)」を利用している方も増えています。楽天証券では2019年末の投信積立設定人数が47万人と、1年前と比べて2倍になりました。

2020年のコロナショックでも、投資信託の積立投資は増えています。SBI証券と楽天証券は、3月16日に投資信託の月間積立額が増加していることを発表しました。

楽天証券は3月15日時点の積立金額が165億円に達し、2019年3月末に比べて倍増。SBI証券は積立金額が200億円と、2019年11月末と比べて50億円増えました。足下で積立額が増えているのは、新しく投資をはじめる初心者や若年層が動いているからだと考えられます

SBI証券や楽天証券は手数料が安いことや、オンライン証券では大手ということで、投資初心者が最初の口座開設先として選ぶことが多いです。SBI証券は2019年に口座開設した人の8割超が投資経験はないといい、楽天証券も2019年の新規開設者は投資初心者が7割を占めます。

積立投資は長期で続けることが大切

過去には積立投資をはじめても、相場の下落などにより1~2年でやめてしまう例も多く見られました。今回のコロナショックでも、値動きの激しい展開が続くと手仕舞いをしてしまう方がいるかもしれません

ただ、目先どれだけ株価が下落したり景気が後退したりしても、世界経済の成長は続き、株価はいずれ回復します。コロナ問題が落ち着き、株式市場が底を打ってから投資をはじめようとしても、それがいつになるかはわかりません。下落相場の間も、淡々と積立投資を続けることが大切なのです。

長期・積立・分散投資は、積立が長期であるほど、投資先を分散するほど収益はバラつきにくくなる特徴があります。以下の図をご覧ください。

出典:金融庁

1995年から2015年の20年間、資産運用した収益率です。定期預金(A)だけだと、わずか1.32%しか増えていません。そして、国内の株・債券に半分ずつ投資した場合は38%のリターンとなっていますが、トータルの損益がマイナスになっている年もあります。

しかし、国内・先進国・新興国の株や債券に6分の1ずつ投資した場合は、79.9%と高いリターンを得られただけでなく、一度も損益がマイナスになっていません。

1995年から2015年の間にも様々な危機がありました。1997年のアジア通貨危機や2000年のITバブル崩壊、2008年のリーマンショックなどです。このような危機の時で積立投資をやめてしまった方は、投資で失敗してしまいます

しかし、危機の時でも投資を続けていれば、たくさんの量を安く買えるので、株価下落局面はむしろ有利になります。ただし、個別株や単独への国への積立投資では、長期で回復しないこともあるので注意が必要幅広い投資対象に分散投資しておくことが大切なのです。

積立投資は自動化する

積立投資を継続させるためには、自動化することも必要です。相場の値動きを見ながらベストなタイミングで購入するのは投資のプロでも困難ですし、チャート分析などの手間がかかります。

しかし、投資信託の自動積立投資サービスを利用すれば、購入タイミングや金額を決めておくだけなので便利マーケットや個別企業の株価をチェックする必要はほとんどありません

積立投資で結果がでるには、3~5年程度かかることもあります。毎日株価をチェックして損益に一喜一憂しても、運用益が上がるわけではありません。ですから、株価が下がっているときは、将来のための「種まき」と考えてみてはどうでしょうか

日経平均株価で考えると、2008年のリーマンショック後も株価は下げ続け、2011年11月には8,928円の最安値をつけました。さらに、2012年末のアベノミクスまで1年程度、底値圏での動きとなりました。結局、リーマンショックから4年以上株価は低い状態が続いたのです。

相場の急変時や株価が低いときに不安心理が働くというのは自然なことです。損失が膨らむ期間が数年にも及ぶと、投資を続けることは難しいと感じる方も多いでしょう。しかし、相場下落時に冷静さを失い、積立投資を止めてしまうと、損失だけが残りそれまでの時間もムダになります

相場下落時に「多くの口数を買える」という発想と、3~5年以上の時間を味方につけることが積立投資で成功する秘訣なのです。以下の図は1985年の各年に、毎月同額ずつ国内外の株式や債券に積立投資したと仮定し、各年の買い付け後、保有期間が経過した時点での時価をもとにして運用結果を算出した投資収益率です。

出典:金融庁

保有期間が5年ではマイナスリターンも発生しますが、保有期間が20年になるとプラスリターンに収斂(しゅうれん)し、バラつきも小さくなることがわかります。もちろん、あくまでも過去の実績にもとづいたシミュレーションであり、将来においても同じ結果になるとは限りません。

しかし、長期・積立・分散投資がリスクをコントロールし、一定のリターンをもたらしやすいということが言えるでしょう

まとめ

今回は相場下落時に積立投資はどうしたら良いのかについて解説しました。積立投資は、相場環境が悪いときこそ続けるべきです。評価損益は悪化しますが、「多くの口数を買える」と考えて淡々と投資を続けるようにしましょう。

2020年のコロナショックは、2008年のリーマンショックに匹敵する下落となっています。しかし、過去の危機でも積立投資を続けていれば、損失を取り戻して大きな利益になっているのです。今年になってから積立投資をはじめる初心者の方も増えていますが、今が底と考えて短期的なリバウンドを狙うのではなく、3~5年程度下落相場が続いても気にしないという姿勢で積立投資を継続していくようにしてください

記事 山下 耕太郎

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