コロナショックのような暴落で市場環境が不安定になり、保有する投資信託の基準価額が大きく下落すると、つみたてNISAを解約した方が良いのではないかと考える方も多いことでしょう。

そこで、今回は暴落時のつみたてNISAの対応、とくに運用期間が終わるタイミング(20年後)で暴落が来た場合にどのようにすれば良いのかを解説します。

 

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コロナショックでつみたてNISAを始める人が増えている

つみたてNISAは2018年1月にスタートした、少額からの長期・積立・分散投資を支援するための非課税制度です。

特に20~40代の若い世代を中心に利用が増えており、平成30年5月末時点の世代別比率は、以下の通りです。

 

出典:金融庁

 

2020年のコロナショックでも、つみたてNISAを始める方が増えています。4月にインターネット大手5社で約11万件と、前年同月比で2.8倍になりました。

新型コロナウイルスによる3月の株価急落で、資産形成のチャンスと見た若い世代の個人投資家がつみたてNISAを始めているのです。

ただ始めたタイミングによっては、資産が増えないどころかマイナスになっている方もいるのではないでしょうか。

「大切なお金が減るのでは、つみたてNISAをやめた方が良い」と考えるのも当然かもしれません。

しかし、つみたてNISAは「長期・積立・分散投資」を支援するための制度。「長期」とは最低でも10年、そしてつみたてNISAの満期は20年です。

ですから、10~20年程度の期間で運用成果を考えなければいけないのです。

つみたてNISAで損切りがよくない理由

2020年3月のコロナショックのような環境では、つみたてNISAで購入している投資信託の基準価額も大きく値下がりしたでしょう。

しかし10年以上の長期で運用していれば、今回のような暴落が起こる可能性は十分あるのです。

短期的に見れば損失がでていても、長期で見れば利益をだす可能性は高いといえます。その理由は「ドルコスト平均法」です。

ドルコスト平均法とは

積立投資のメリットとして挙げられるのが  「ドルコスト平均法」の効果です。ドルコスト平均法とは、金融商品を一定額(毎月1万円など)ずつ購入する投資手法であり、リスクを分散しながら資産を増やすことができます。

参照URL:アクサ生命

投資信託でいえば、基準価額(価格)が高いときには少ししか買わず、安いときにはたくさん買うことで、長い目で見れば平均買付価格は平準化します。

つまり、積立投資の効果は、ある程度の長期間続けることで表れるものなのです。

相場が大きく動くときは、投資を続けるべきか迷うのは当然です。しかし、相場の下落時に冷静さを失い、積立投資をやめてしまうと損失だけが残り、それまでの時間もムダになってしまいます。

日々の値動きに一喜一憂するのではなく、相場が下落したときは「口数を多く買える」と考えて10年以上の時間を味方につけることが大切なのです。

暴落時は購入金額を増やすことも考える

安い水準で口数を多く買えれば、その後の相場回復によって大きな利益をもたらしてくれます。

積立投資をしている方は、相場下落は絶好の仕込み時と理解できれば、相場の環境に影響されず、淡々と投資を続けられるでしょう。

また、相場下落時に資金的な余裕があれば、一時的に購入金額を増やすのも良いでしょう。

なぜなら今後値上がりしたときに、より多くの利益が狙えるからです。

ただし、純資産額が大きく減っているような投資信託は、他のファンドへの乗り換えを考えた方が良いかもしれません

株価暴落を資産形成の好機として考える

株価が暴落すると投資を続けるのが心配になりますが、数年後には上昇する可能性が高いことを考えれば、希望をもつべきです。

100年に一度の金融危機と呼ばれた2008年のリーマンショックも、時間をかけて乗り越えてきました。

ただし、暴落に備えるためには、ある程度の現金を用意しておくことが大切投資金額を増やせるだけでなく、経済環境が悪化して収入減になる可能性も考えておく必要があるからです。

余裕をもった生活と投資をするために、半年程度の生活費は常に用意しておくようにしましょう。

つみたてNISAの投資法

暴落時でも淡々と積立投資を続けることは大切ですが、つみたて投資の運用プランを事前に考えておくことも重要です。

つみたてNISAをどのように運用していけば良いのかを解説します。

相場の予測をしない

暴落の時に慌てないことは大切ですが、日々の運用でも「株式市場がどうなるかはわからない」と理解しておくようにします。

相場のプロでも、今後の株価がどうなるか予想はできません。    

積立投資の目的は、相場での勝負ではありません。相場の目先の動きを追いかけ、売買を繰り返しているだけでは、将来の財産づくりはできないでしょう。

長期投資は、実体経済の成長から利益を得る手法。投資マネーとして経済が必要とするお金をだし、経済成長が実現することによってお金を稼げるのです。

リスク資産と無リスク資産のバランスを考える

つみたてNISAで非課税にできる金額は最大で年40万円、20年間で最大800万円分です。

つみたてNISAの枠内なら利益に対する20.315パーセントの税金がかからないので、なるべく活用するようにしましょう。

しかし、つみたてNISAの非課税枠は一度使うと再び利用することはできませんリバランス(資産の入れ替え)などでつみたてNISAの投資信託を売却すると、非課税枠は減ったまま

ですから、リバランスするならつみたてNISAの中ではなく、ポートフォリオ(自分が保有する資産)全体で行うべきです。

ポートフォリオ全体のリスク資産と無リスク資産のバランスを見て、調整するのです。

たとえばポートフォリオ全体でリスク資産と無リスク資産を50:50という配分で運用していたところ、株などのリスク資産が値上がりして70:30の配分になったとします。

リスク資産の配分が上がったので、今後株式市場が値下がりすると損失が大きくなるため、つみたてNISA以外のリスク資産を一部現金化し、リスク資産と無リスク資産の比率を50:50に戻すべきなのです。

このように配分を元に戻すことを「リバランス」といいます。

年に1度は運用状況を確認する

積立投資は毎日の相場を気にすることなく、毎月一定額を買い続ける単純な手法です。

ただ、ほったらかしでコツコツ投資を続けることは大切ですが、年に一 度は運用状況を確認するようにしましょう

つみたてNISAは投資信託を通じて長期の資産運用を続ける制度です。

ただ運用会社がきちんと約束通りの運用をしているのか、運用状況はどのようになっているのか、リバランスをする必要があるのかなどを確認することで、よりよいパフォーマンスを望めるようになります。

20年後に暴落がきても運用を続けることは可能

つみたてNISAの非課税投資期間は20年なので、2020年に投資した分の運用益には2039年まで税金がかかりません。

ただ、2039年に今回のコロナショックのような暴落があり、資産が大きく減る可能性もあります。

しかし、20年後に暴落があっても、つみたてNISAで運用していた投資信託を必ずしも売る必要はありません

つみたてNISAの資産は、20年後に通常の口座(課税口座)に移すこともできるからです。

そうすると運用益が非課税ではなくなりますが、運用を続けられます。そして相場が回復したときに売却すれば良いのです。

ただし、つみたてNISAから課税口座に移した時点の保有金額が「購入額」となるので、注意が必要です。

まとめ

つみたてNISAは20年間の運用期間があるので、その間にコロナショックのような暴落が起こる可能性は十分あります。

ただしその時に慌てて売却してはいけません。積立投資はドルコスト平均法を利用し、株価が安いときに口数を多く買えるからです。

また、つみたてNISAの運用期間20年が終わっても、課税口座に移して運用を続けられます。

非課税枠はなくなりますが、相場が回復する局面を待つことも可能なのです。

暴落で資産が大きく減るのは苦痛ですが、運用期間を長期で考え、淡々と投資を続けるようにしましょう

記事 山下 耕太郎

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