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M life 記事

お金 2018.4.13

はじめての相続手続きはこれさえ押さえておけば大丈夫

 

相続と言っても、事前に知識がなければすぐに対応できるわけではありません。なぜなら、亡くなられた方(被相続人)が死亡した時点で次々と相続の手続きが始まるからです。それぞれの手続きには期限が定められており、予備知識がなければそのタイムスケジュールに対応するのは困難です。その手続きを整理して期日の近いものから手順をご説明させていただきます。

 

 

期間別にわかる必要な相続手続き

 

被相続人が死亡した時点から、期間別に必要な相続の手続きについて順を追っていきましょう。

 

被相続人が死亡したらすぐに必要な手続き

 

まずは被相続人が死亡後、すぐに必要な手続きとは

・「死亡届」の提出

・被相続人が年金受給者だった場合「年金受給権者死亡届の提出」

・介護保険対象者でしたら「介護保険資格喪失届」

・世帯主でしたら「世帯主変更届の提出」

 

が必要となっています。また葬儀等の法要の準備を葬儀社と相談しましょう。

 

死亡届の提出

 

まず、死亡診断書か死体検案書を1通作成し、死亡者の死亡地・本籍地又は届出人の所在地の市区町村役場に届け出ます。届書用紙は、市役所、区役所又は町村役場で手に入れることができます。7日以内の届け出が必要です。

 

被相続人が年金受給者だった場合「年金受給権者死亡届の提出」

 

そして、年金を受けている方が亡くなると年金を受ける権利がなくなるため、「年金受給権者死亡届」の提出が必要です。年金を受給している方が亡くなったときにまだ受け取っていない年金や、亡くなった日より後に振込みされた年金のうち、被相続人が亡くなった月分までの年金について未収入の分は、「未支給年金・保険給付請求書」の提出によりその方と生計を同じくしていた遺族が受け取ることができます。提出先は、年金事務所または年金相談センターです。国民年金の場合は14日以内、厚生年金の場合は10日以内とされています。

 

被相続人が介護保険対象者だった場合に必要な「介護保険資格喪失届」

 

また、被相続人が65歳以上、または40歳~64歳で要介護認定を受けていた場合は、介護保険被保険者証を返却することとなり、介護保険資格喪失届とあわせて市区町村役場の窓口に行き、介護保険資格喪失届と併せて提出する必要があります。そして介護保険の資格喪失に伴う手続きを行うと、介護保険料の清算が行われます。未納や過払いの介護保険料があった場合は必要書類が届き、未納保険料がある場合相続人が不足分を納め、過払いの場合相続人に還付金が支払われます。14日以内に届け出をする必要があります。

 

世帯主でしたら「世帯主変更届の提出」

 

被相続人が世帯主だった場合、世帯主変更の手続きが必要です。残された世帯の人数が2人以上いる場合、残された世帯員の中から新しい世帯主を選ぶ必要があります。一般的に誰が生計を担うか考え、新しい世帯主を決めた上で、世帯主変更の手続きを行いましょう。また、残された世帯員が1人か、親権者と15歳未満の子供の2人の場合は世帯主変更の手続きは必要ありません。届け出は14日以内です。

 

3ヶ月以内に必要な手続き

 

非相続人の死亡後3か月までに速やかに行った方がいい手続きと、期限が定められた手続きは以下の通りです。

・取引のある金融機関への連絡

・保険会社に請求して生命保険金の受け取り

・遺族年金の手続き

・遺言書がある場合は遺言書の確認と検認

・相続に関する被相続人の財産の調査や遺産分割協議

・限定承認、相続放棄を選択する場合の手続き

以上が挙げられます。

 

取引のある金融機関への連絡

 

まず、被相続人の預金は相続財産となりますので、相続人の引出しによるトラブルを防ぐため、死亡すると銀行口座が凍結され、その口座からお金の引出しができなくなります。公共料金などの支払いを銀行引き落としにしていた場合、支払が滞納状態になる可能性もありますのでご注意ください。

 

保険会社に請求して生命保険金の受け取り

 

生命保険金の手続きについては、保険契約において受取人として指定されている人が、保険会社に問い合わせをすることで、手続きできます。問い合わせをすると、保険会社から請求手続きに必要な書類について案内されますので、それにしたがって手続きを行ってください。生命保険金の請求権は3年で消滅してしまいますので、できるだけ早く手続きを済ます必要があります。

 

遺族年金の手続き

 

遺族年金は、国民年金や厚生年金保険の被保険者中または被保険者であった方が亡くなられたときで、その方によって生計維持されていた遺族が受けることができます。被相続人が自営業など国民年金に加入していた方については、お住いの地域の市区町村の役所にある年金担当窓口へ連絡をしていただきます。国民年金の加入者である遺族の方が受け取れる遺族年金は遺族基礎年金と言い、会社員など厚生年金の方加入中の遺族が受け取れる遺族年金を遺族厚生年金と言います。この場合、申請の窓口は各都道府県の年金事務所となります。

 

遺言書がある場合は遺言書の確認と検認

 

遺言書がある場合、被相続人が自筆で作成した「自筆証書遺言」と公証役場にて作成した「秘密証書遺言」の場合、家庭裁判所にて検認を行う必要がありますので、検認の前に遺言書を開くのはNGです。

 

相続に関する被相続人の財産の調査や遺産分割協議

 

遺産分割協議

遺言書がない場合、法定相続人が集まって遺産の相続分を相談することとなります。これを「分割協議」といいます。法定相続人すべてが納得すれば、法律に従わなくてもかまいません。その法定相続人とは、被相続人の配偶者、子ども、親、兄弟などですが、配偶者以外はすべて血族になります。

 

 被相続人が結婚しており子供がいた場合は、配偶者と子供が法定相続人になり、独身で子供がいない場合は、親と兄弟が法定相続人になります。なお、故人が離婚して子どもを配偶者が引き取っていた場合は、その子どもも法定相続人になります。また、法定相続人になるには、遺産分割を行うときに生存していることが条件です。

 

被相続人の財産の調査

相続手続きにおいて、被相続人がどのような財産を所有していたかについての調査も必要となります。

 

まずは預貯金や有価証券についてです。預貯金の調査は、基本的に被相続人が所有していた預金通帳で行います。被相続人が利用していた金融機関の視点に出向き預金残高証明書を発行してもらいます。

 

もし通帳が見つからないのであれば、被相続人が利用していた可能性のある金融機関に口座の有無を確認する必要があります。ちなみに株式や投資信託など有価証券を利用しているのであれば、評価証明書を金融機関や証券会社に発行してもらいましょう。

 

被相続人が土地や建物を所有していたのであれば、どんな土地や建物を所有しているのか、また評価額はいくらなのか調査する必要があります。不動産を調査するのは、権利書、登記識別情報、固定資産税の納付書を探して、それらがわかれば法務局に行って、権利関係のことが記載されている登記事項証明書を取得してください。そして、役場から固定資産評価証明書を取得しましょう。

 

それから実際に遺産分割協議を始めていきます。相続人全員の参加と同意の上、協議で分割を行わなければならず、遺産分割は話し合いでまずは各相続人がどの財産を相続するのか決めていきます。

 

限定承認、相続放棄を選択する場合の手続き

 

その際、被相続人の財産がマイナスだったり何らかの事情により相続したくない場合には、相続によって得た資産の限度において被相続人の債務及び遺贈を弁済することを承認する限定承認と、被相続人の権利義務の相続をすべて拒否するという相続放棄という方法もあります。どちらも家庭裁判所に届け出の上、限定承認の場合、相続人が複数いる時は全員で行わなければならず、相続放棄は単独にて行えます。この2つは3か月以内の届け出が必須です。

 

4ヶ月以内に必要な準確定申告の手続き

 

被相続人が、個人事業主はもちろんのこと、サラリーマンでも2か所から給与を得ている場合、また収入が2000万円を超える場合、給与所得と退職所得以外の所得合計が20万円以上の場合も準確定申告を行うことになります。準確定申告の内容は1月1日から12月31日までの所得状況を申告し納税や還付を受けるものですが、準確定申告では1月1日から亡くなった日までの所得状況を申告します。

 

全ての相続人署名した上で提出する必要があり、相続人が代理で準確定申告を提出します。

 

また、通常の確定申告は、1月1日から12月31日までの所得について、翌年2月16日から3月15日までに申告しますので、もし1月1日から3月15日までに亡くなったのであれば、前年度と今年度分の申告をします。

 

相続税の申告と納税の期限は相続開始を知った日から10ヶ月以内

 

相続税の納付期限は10か月以内とされています。それまでに遺産分割を終えて、各相続人が取得する財産が確定したら、財産の名義変更のため銀行や法務局に提出するため、遺産分割協議書を作成する必要があります。分割協議書は決められた形式はありませんが、相続人全員の署名と印鑑登録済の実印での捺印が必要となります。

 

それによって不動産や株式、預金などの相続人が自身の財産として登記が可能になります。相続登記が終わらないと不動産等は売却できませんので申請は早めに行われた方が良いです。また現金以外の資産は名義変更が必要となり、不動産であれば法務局、株式など有価証券であれば信託銀行や証券会社、預金は預け入れた金融機関に届け出る必要があります。

 

相続税申告と納付手続きのやり方は税務署だけでなく金融機関や郵便局の窓口でも確認できます。期限までに納めなかったときは利息にあたる延滞税がかかってしまいます。

 

相続税も金銭で一度に納めるのが原則ですが、特別な納税方法として延納と物納制度があります

 

相続税の延納とは?

延納は、期限内の現金一括払いが不可能な場合に、相続税を分割して払う方法です。相続財産が現金よりも不動産のほうが多い場合、相続税を支払いたくても、手元にそれに見合う現金がないという状況に陥りやすくなります。延納できる期間は原則として5年以内ですが相続財産の中で不動産等の占める割合が大きい場合は、最高20年まで認められます。延納を認めてもらうには、担保の提供など一定の条件が必要な上に、利子税がかかります。

 

相続税の物納とは?

延納でも相続税を払うことができない場合は、一定の条件に当てはまれば相続財産である不動産などで納期限までに納めることができます。このことを物納といいます。物納の申請をした場合には、物納財産を納付するまでの期間に応じ、利子税の納付が必要となりますが、税務署の手続に要する期間は利子税が免除されます。

 

1年で遺留分減殺請求できなくなる可能性も!取りあえず遺留分減殺の意思表示をしておく

遺留分減殺請求とは?

遺留分とは兄弟姉妹以外の相続人が、被相続人の遺言や生前贈与によって侵害されることのない相続資産を受け取れる権利のことです。しかし遺留分を請求する権利(遺留分減殺請求)は、遺留分権利者が相続の開始を知った時から1年間行使しないときは時効によって権利がなくなります。相続開始の時から10年を経過したときも同じですので、可能な限りしておいたほうがよいです。通常は、遺留分を侵害する相手に内容証明で意思表示します。

 

3年以内に必要な節税に効果が高い配偶者の相続税軽減手続き

相続税の申告期限から3年以内分割された相続財産について、配偶者の相続税軽減の手続き行うことによって配偶者が相続した遺産のうち課税対象の額が1億6,000万円までであれば、配偶者に相続税が課税されない制度です。また、1億6,000万円を超えても配偶者の法定相続分までであれば、相続税が課税されません。

 

配偶者の税額軽減の適用を受けるには、「申告書」と「相続開始の日から10日経過した以後の戸籍謄本」「遺言書の写し・相続人の印鑑証明書を添付した遺産運勝協議書の写し」「配偶者の財産の取得状況を証明する書類」の提出が必要となります。

 

また、内縁関係で被相続人と婚姻の届け出をしていなければ適用されず、適用される条件をしっかりと把握せずに手続きを行なったり、二次相続を試算せずに安易に遺産分割をしてしまったりすると、本来払わなくてもよい無駄な税金を払ってしまうなど、リスクが出てきてしまいます。

 

 

相続の手続き期限が迫っている場合の対応

 

実際に相続を行っていく内に、手続きが多く間に合わなくなる場合もあるかもしれませんが、それを回避するための方法をご紹介させていただきます。

 

 

相続放棄・限定承認は家庭裁判所に申し立てれば延長できる

相続人は、自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月の期間内に、単純承認、限定承認又は相続放棄をしなければなりません。しかしこの熟慮期間内に相続人が相続財産の状況を調査して、単純承認や限定承認又は相続放棄のいずれをするかを決定できない場合には、家庭裁判所に申し立てることにより、この3か月の期間を伸長することができます。

 

 

相続税の申告は「未分割の申告」を利用すれば延長できる?

 

申告書の作成が間に合わない、遺産分割協議が決まらない場合は期日までに申告・納税することは難しくなります。ただ、申告書を提出しておかなければ脱税とみなされ追徴課税される恐れがあります。この場合、いったん法定相続分で相続したと仮定して申告・納税を行うことが可能です。仮に申告や納税を行い、改めて正式に遺産分割方法が決まった段階で税務署に対して修正申告を行い、払い過ぎた人は相続税を戻してもらい、不足している人は相続税を追加で支払うことが可能になります。

 

画像:www.istockphoto.com/jp

 

遺産相続トラブルへの対応

 

遺産分割協議がまとまらない場合、家庭裁判所に調停の申し立てを行い、調停委員2名が相続人に加わって協議を行い、分割を成立する方法があります。これは法定相続分には拘束されません。

 

調停による分割がまとまらない場合には、裁判の一種である審判分割によって、具体的な分割は裁判官の裁量にゆだねられます。しかし、裁判官の判断は法定相続分に拘束され、すべての相続人の合意がない限り、相続分に反する分割はできません。

 

 

専門家の選び方と注意点

 

相続に関して専門家に依頼をする場合、弁護士や司法書士など選ぶのに迷う場合もあるかもしれません。専門家選びに大切なこととして、相続に関する様々な打ち合わせが必要なことやご家族や親族との相談、戸籍謄本や印鑑証明のやり取りも考える必要があります。

 

そのため、報告・連絡・相談の取りやすい場所の専門家や、出来れば被相続人やご自身やご家族のご縁を辿って専門家に依頼する方がよいかもしれません。

 

 

【まとめ】

 

相続に関しての一連の手続き、お分かりいただけましたでしょうか。相続でも被相続人が遺された資産が現金や有価証券など分けやすいモノである場合や、土地や建物など分けにくいモノだったり、資産はあるけど負債も多いなどケースは様々かと思われます。ですから実際に法定相続分やご自身の希望に適った通りになるかは分かりません。

 

しかし、相続は被相続人の意思や生き方を継ぐものでもありますので、「相続」が「争族」にならないよう、相続人の皆様のお幸せにつながるようになれば幸いです。

 

 

 

 

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