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M life 記事

お金 2018.8.15

法定相続人とは?代襲相続・相続放棄・相続欠格・遺留分を解説!

 

相続が始まり遺産分割を考えるときに、はじめに必要なのは相続人の確認です。相続によっては非常に複雑で、相続人の確認だけでも多くの時間を要するケースがあります。相続人についての基本を知り、もし今相続が始まった場合に相続人となる方を確認しておくのも大切なことです。ここでは法定相続人についての説明をはじめ、意外と知られていない相続の基本について解説していきます。

 

法定相続人とは?

 

 

遺産分割や相続税の計算の際には、「法定相続人」について知っておく必要があります。相続を理解する基本となる法定相続人についてご説明します。

 

そもそも法定相続人とはどういう人?

法定相続人とは、民法で定められた「相続人になれる人」のことをいいます。民法では相続人とその順位が定められていて、遺言がない場合など誰が相続人になるか分からないときは、法定相続人の間で遺産分割を行います。

 

出典:法定相続人 (ほうていそうぞくにん)|SMBC日興証券
https://www.smbcnikko.co.jp/terms/japan/ho/J0204.html

 

被相続人の配偶者は必ず法定相続人

被相続人(死亡した方)の配偶者は常に相続人となります。配偶者以外の血族は相続人となる順位があります。ただし内縁関係の配偶者は相続人に含まれません。

 

出典:No.4132 相続人の範囲と法定相続分|国税庁
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4132.htm

 

第1順位:被相続人の子ども(直系卑属)

被相続人に子どもがいる場合は、第1順位の相続人となります。被相続人の子どもがすでに死亡しているときは、子どもの直系卑属(子どもや孫など)が、被相続人の子どもの子ども→子どもの孫、の順に相続人となります。

 

出典:No.4132 相続人の範囲と法定相続分|国税庁
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4132.htm

 

第2順位:被相続人の父母(直系尊属)

第1順位の方がいない場合は、被相続人の直系尊属(父母や祖父母など)が、被相続人の父母→祖父母の順に相続人となります。

 

出典:No.4132 相続人の範囲と法定相続分|国税庁
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4132.htm

 

第3順位:被相続人の兄弟姉妹

第1位順位の方も第2位順位の方もいない場合は被相続人の兄弟姉妹が相続人になります。兄弟姉妹がすでに死亡しているときは、兄弟姉妹の子どもが相続人になります。

 

出典:No.4132 相続人の範囲と法定相続分|国税庁
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4132.htm

 

法定相続人に関するよくある質問

 

 

法定相続人になれるか判断に迷うケースでよくある質問をご紹介します。

 

養子は法定相続人ですか?

養子は法定相続人となります。しかしこれは民法上のことであり、相続税の計算においては相続税の基礎控除額等を不当に減少させること防ぐために、法定相続人の数に含める養子の数に一定の制限を設けています。

 

被相続人に実の子供がいる場合は1人まで、実の子どもがいない場合は2人までが法定相続人の数に含められる養子の数となります。なお被相続人等と特別養子縁組により養子となっている場合などは、実の子どもとしてすべて法定相続人の数に含まれます。

 

実の子どもと養子で法定相続分に差はありませんが、相続税を計算するときには相続税法上の法定相続人の数が適用されます。

 

出典:No.4170 相続人の中に養子がいるとき|国税庁
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4170.htm

 

孫は法定相続人にならないのですか?

上記でご説明した通り、民法で定められた相続人の順位に孫は含まれていません。しかし第1順位である被相続人の子どもがすでに亡くなっていた場合は、代襲相続人である孫が法定相続人となります。また被相続人が孫を養子にしていた場合は第1順位の法定相続人になります。

 

前妻や前夫は法定相続人ですか?

配偶者は常に法定相続人ですが、すでに離婚が成立した配偶者や内縁関係の場合は法定相続人ではありません。なお前妻や前夫との間に子どもがいる場合は、子どもは第1順位の法定相続人になります。現在の配偶者との間に子どもがいる場合も、子どもとしての法定相続分は同じになります。

 

法定相続分とは?

 

法定相続分とは、民法で定められた遺産分割の割合であり、相続人の間で遺産分割の合意ができなかった場合は法定相続分による分割が行われます。したがって遺言や遺産分割協議によって取り分が決められた場合は、必ずしも法定相続分に従う必要はありません。

 

出典:法定相続分 (ほうていそうぞくぶん)|SMBC日興証券
https://www.smbcnikko.co.jp/terms/japan/ho/J0205.html

 

配偶者と子が相続人である場合の法定相続分

配偶者と子どもが相続人である場合は、配偶者1/2、子ども1/2が法定相続分になります。

 

(例)6,000万円の現金を配偶者と子で相続する場合

   配偶者  6,000万円×1/2=3,000万円

     子        6,000万円×1/2=3,000万円

 

子どもが2人以上いる場合は均等に割る

子どもが2人以上いる場合は、1/2分を均等に分割します

 

(例)6,000万円の現金を配偶者と子A・子Bで相続する場合

   配偶者     6,000万円×1/2=3,000万円

     子A     6,000万円×1/2×1/2=1,500万円

     子B     6,000万円×1/2×1/2=1,500万円

 

出典:No.4132 相続人の範囲と法定相続分|国税庁
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4132.htm

 

配偶者と直系尊属が相続人である法定相続分

配偶者と直系尊属が相続人である場合は、配偶者2/3、直系尊属1/3が法定相続分になります。直系尊属が2人以上の場合は1/3を均等に分割します。

 

(例)6,000万円の現金を配偶者と被相続人の母で相続する場合

      配偶者  6,000万円×2/3=4,000万円

   被相続人の母  6,000万円×1/3=2,000万円

 

出典:No.4132 相続人の範囲と法定相続分|国税庁
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4132.htm

 

配偶者と兄弟姉妹が相続人である場合の法定相続分

配偶者と兄弟姉妹が相続人である場合は、配偶者3/4、兄弟姉妹1/4が法定相続分になります。兄弟姉妹が2人以上の場合は1/4を均等に分割します。

 

(例) 6,000万円の現金を配偶者と被相続人の兄・妹で相続する場合

     配偶者  6,000万円×3/4=4,500万円

  被相続人の兄  6,000万円×1/4×1/2=750万円

  被相続人の妹  6,000万円×1/4×1/2=750万円

 

出典:No.4132 相続人の範囲と法定相続分|国税庁
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4132.htm

 

代襲相続とは?

 

代襲相続とは、相続人となる子どもや兄弟姉妹などが死亡や相続欠格などによって相続できない場合に、その直系卑属が代わって相続人となることをいいます。ただし相続人が相続放棄した場合は、その直系卑属が代襲相続することはできません。

 

出典:代襲相続人 (だいしゅうそうぞくにん)|SMBC日興証券
http://www.smbcnikko.co.jp/terms/japan/ta/J0206.html

※以下の例についても上記より出典

 

被相続人より先に子どもも孫も亡くなっていた場合

被相続人の子どもも孫もすでに亡くなっていた場合は、ひ孫以降の直系卑属が制限なく代襲相続します。

 

被相続人より先に兄弟姉妹が亡くなっていた場合

被相続人の兄弟姉妹がすでに亡くなっていた場合は、その子どもが代襲相続します。

 

兄弟姉妹の代襲相続は一代のみ

兄弟姉妹の代襲相続はその子ども、つまり被相続人の甥や姪までとされていて、甥や姪の子どもに代襲相続させることはできません。

 

相続放棄とは?

 

相続人は必ず相続による財産を受け継がなければならないわけではありません。相続時に相続人ができる選択についてご説明します。

 

相続放棄の定義

相続が開始したとき、相続人は被相続人の財産や債務などを一切受け継がない選択をすることができます。これを「相続放棄」といいます。相続の開始を知ったときから3ヶ月以内に相続放棄の申述をした方を「相続を放棄した人」といい、はじめから相続人でなかったものとされます。

 

出典:「相続を放棄した人」とは|国税庁
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4132_qa.htm#q1

 

相続が開始した時の相続人の選択としては、被相続人の財産や債務などの全てを受け継ぐ「単純承認」や、相続で得た財産を限度として被相続人の債務を受け継ぐ「限定承認」もあります。

 

出典:相続の放棄の申述|裁判所
http://www.courts.go.jp/saiban/syurui_kazi/kazi_06_13/

 

相続放棄をすると相続権が次順位に移る

相続を放棄した方ははじめから相続人でなかったものとされるため、第1順位である被相続人の子どもが相続放棄をした場合、他に相続人である子どもがいなければ第2順位の直系尊属に相続権が移ります。同様に第2順位の直系尊属にあたる方も全員相続放棄した場合は、第3順位の兄弟姉妹に相続権が移ることになります。

 

出典:No.4132 相続人の範囲と法定相続分|国税庁
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4132.htm

 

相続放棄をするための手続きは?

相続放棄をする方は、相続の開始があったことを知ったときから原則として3ヶ月以内に家庭裁判所にその旨を申述する必要があります。

 

相続放棄の申述書や相続放棄する方の戸籍謄本のほか、被相続人の死亡の記載がある戸籍謄本など(相続人の順位等により異なる)必要書類を添えて、被相続人の最後の住所地の家庭裁判所に申述します。費用は申述人1人につき収入印紙800円分がかかるほか、連絡用の郵便切手代等が必要なことがあります。

 

出典:相続の放棄の申述|裁判所
http://www.courts.go.jp/saiban/syurui_kazi/kazi_06_13/

 

相続欠格とは?

 

相続欠格の場合は自らの意思とは関係なく相続権を失います。民法で定められた欠格事由に該当することにより相続権がはく奪されるというものです。

 

相続欠格になる場合

相続欠格になるのは、民法第891条で定める「相続人の欠格事由」に該当した場合です。欠格事由としては次のようなものがあります。

 

・故意に被相続人や他の相続人を死亡させ(または死亡させようとして)、刑に処せられた者

・被相続人の殺害されたことを知って、これを告発・告訴をしなかった者(除かれる例もあり)。

・詐欺または脅迫によって、被相続人が相続に関する遺言をすることや撤回・取り消し・変更することを妨げた者

・詐欺または脅迫によって、被相続人に相続に関する遺言をさせ・撤回させ・取り消させ・または変更させた者

・被相続人の遺言書を偽造・変造・破棄・隠匿した者

 

なお相続欠格により相続権を失った者に子どもがいた場合は代襲相続者となります。

 

出典:民法第八百九十一条、第八百八十七条|e-Gov
http://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=129AC0000000089_20180401_429AC0000000044&openerCode=1#3356

 

相続欠格の手続きは?

民法891条の欠格事由に該当すれば、手続きは必要なく相続権を失います。次にご説明する相続廃除の場合は家庭裁判所への請求や遺言による手続きが必要です。

 

相続欠格と違うの?相続廃除とは

相続廃除とは、被相続人が一定の要件に基づいて推定相続人(相続が開始した場合に相続人となる者のこと)の相続権を、遺留分(後述)も含めてはく奪できることをいいます。

 

相続廃除の要件には次のようなものがあります。

・遺留分を有する推定相続人である

・被相続人に対する虐待や重大な侮辱を加えた、もしくは推定相続人に著しい非行があった

 

相続廃除の手続きとしては2つの方法があります。

1.被相続人が家庭裁判所に請求する

2.被相続人が遺言で示した廃除の意思を、遺言執行者がその遺言が効力を生じた後遅滞なく家庭裁判所に請求する

 

なお被相続人は、相続廃除を上記1または2の方法でいつでも取消すことができます。また相続廃除によって相続権を失った場合、その子どもは代襲相続者となります。

 

出典:民法第八百九十二~八百九十四条、第八百八十七条|e-Gov
http://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=129AC0000000089_20180401_429AC0000000044&openerCode=1#3356

 

遺留分減殺請求とは?

 

遺言は法定相続分によらない遺産分割をする方法の一つですが、遺言の内容が全て有効であるとは限りません。ここでは遺言と異なっても認められる法定相続人の権利についてご説明します。

 

遺留分とは

「遺留分」とは民法で取得することを保障された相続財産の最低割合のことをいいます。この遺留分を有する法定相続人は、被相続人の配偶者、子どもとその代襲相続者、直系尊属です。被相続人の兄弟姉妹とその子どもは遺留分を有しません。

 

 

出典:遺留分 (いりゅうぶん)|SMBC日興証券
https://www.smbcnikko.co.jp/terms/japan/i/J0211.html

 

例えば被相続人が、遺言で親しい他人に財産を全て譲る意思を示していた場合に、遺留分を有する法定相続人は侵害された遺留分を取り戻す請求(遺留分減殺請求)をすることができます。

 

遺留分減殺請求とは

相続人が侵害された遺留分を取り戻す請求を、生前贈与や遺言によって財産を譲り受けた方に対して行うことができます。これを遺留分減殺請求といいます。

 

遺留分を減殺請求する権利には期限があり、相続の開始および減殺すべき贈与または遺贈があったことを知ったときから1年間、または相続開始のときから10を経過すると時効により消滅する、と定められています。

 

出典:民法第千四十二条|e-Gov
http://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=129AC0000000089_20180401_429AC0000000044&openerCode=1#3873

 

遺留分減殺請求の手続きは?

相続人は、贈与や遺贈を受けた相手方に遺留分減殺請求をする旨を通知する必要があります。このとき遺留分減殺の意思を証拠として残すために、内容証明郵便等で行うことが奨められます。

 

双方の話合いで解決しない場合や、相手方が話合いに応じない場合は、家庭裁判所の調停を申し立てる方法があります。申立書に被相続人の出生時から死亡時までの戸籍謄本、相続人全員の戸籍謄本、遺言書の写しなどの必要書類を添えて、相手方の住所地または合意によって定める家庭裁判所に調停の申立てをします。費用は収入印紙1,200円分のほか、連絡用の郵便切手が必要なことがあります。

 

出典:遺留分減殺による物件返還請求調停|裁判所
http://www.courts.go.jp/saiban/syurui_kazi/kazi_07_13/index.html

 

まとめ

 

 

・「法定相続人」とは民法で定められた相続人のこと

・被相続人の配偶者は常に相続人となる

・第1順位の相続人は被相続人の直系卑属

・第2順位の相続人は被相続人の直系尊属

・第3順位の相続人は被相続人の兄弟姉妹

・法定相続分は民法で定められた遺産分割の割合

・法定相続分は相続順位により割合が異なる

・法定相続人がすでに死亡していたときは、その直系卑属が代襲相続できる

・被相続人の兄弟姉妹の代襲相続は甥姪の代まで

・「相続放棄」とは被相続人の財産や債務を一切受け継がない選択をすること

・「相続欠格」とは民法で定める欠格事由に該当することで法的に相続権を失うこと

・「相続廃除」とは被相続人が推定相続人の一定の問題行動に基づき相続権をはく奪すること(いつでも取消し可能)

・相続欠格者と相続廃除者の子どもは代襲相続人になれる

・遺留分は法定相続人が最低限保障された遺産の取得割合

・被相続人の兄弟姉妹に遺留分はない

・遺留分を取り戻すには遺留分減殺請求が必要(期限に注意)

 

 

 

 

 

 

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