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M life 記事

お金 2018.9.20

地価と公示価格は同じ意味?同じような言葉との違いは?

 

土地の価格のことを「地価」といいますが、地価にもいくつかの種類があることをご存知でしょうか。土地を評価する目的によって、「公示価格」やその他の種類の地価は使い分けられています。土地の売買や相続など人生の節目で関わってくる、これらの地価の違いや特徴についてご説明します。

 

公示価格とは

 

 

公示価格とは、地価が適正に形成されることを目的とし、国土交通省の土地鑑定委員会が毎年1回公示する標準地の正常な価格です。一般の土地取引価格の目安や公共事業用地の取得価格を算定する基準とされています。

 

以降出典:地価公示制度の概要(PDF)|国土交通省
http://www.mlit.go.jp/common/001208844.pdf#search=%27%E5%85%AC%E7%A4%BA%E5%8C%BA%E5%9F%9F%27

 

標準地は国土交通省の土地鑑定委員会によって決められている

標準地は土地鑑定委員会により次の4つの点に留意して選定され、さらに標準地としての適格性を満たしているか毎年点検が行われています。4つの点の内一つでも欠けている標準地は選び替えられます。

 

(1)標準地の代表性

市町村等の区域内において適切に分布し、該当する区域全体の地価水準を代表すると考えられるものであること

 

(2)標準地の中庸性

標準地として設定された区域内において、土地の利用状況や環境・地積・形状等に偏りがないこと

 

(3)標準地の安定性

区域内における安定した土地の利用状況に配慮したものであること。また利用状況が移行している地域内の場合は変化に十分配慮したものであること 

 

(4)標準地の確定性

明確に他の土地と区別され範囲が特定できるものであること。また選定する標準地が範囲の特定が容易な地点に偏らないよう配慮すること

 

地価が公示される区域を公示区域と呼ぶ

地価の公示は、「都市計画法に規定する都市計画区域(一体の都市として総合的に開発等を行う必要があると指定された区域のこと)その他の土地取引が相当程度見込まれるものとして国土交通省令で定める区域」において実施することとされ、この区域のことを「公示区域」と呼びます。

 

鑑定評価には2人以上の不動産鑑定士が必要

公示価格は毎年11日を基準日とし、全国の各標準地につき2名以上の不動産鑑定士の鑑定評価が求められます。不動産鑑定士とは不動産価格を適正に判定できる国家資格であり、不動産鑑定士試験に合格し実務修習を受けて国土交通大臣の登録を受けた方のことをいいます。

 

不動産鑑定士による不動産評価額は、不動産の売買や相続その他の適正価格として幅広く活用されます。

 

出典:不動産鑑定士とは?|日本不動産鑑定士協会連合会
https://www.fudousan-kanteishi.or.jp/kanteishi/

 

価格は土地鑑定委員会の審査・調整によって決められている

土地鑑定委員会は不動産鑑定士の鑑定評価を審査し、必要な調整を行って「正常な価格」を判定します。「正常な価格」とは、標準地に建物や地上権など土地の使用や価格に影響を与える条件がないものとし、土地が自由に取引された場合に通常成立すると認められる価格のことをいいます。

 

公示されるのはこの「正常な価格」であり、売り手にも買い手にも偏らない客観的な価格を表したものです。

 

公示地価や地価公示価格と呼ばれることもある

公示価格は「公示地価」や「地価公示価格」とも呼ばれます。自治体のホームページなどにより表記が異なることがありますが、いずれも同じことを表しています。

 

不動産の実勢価格と乖離している?

公示地価は上記でご説明したように土地本来の適正な価格を表したものです。公示価格は売買価格の目安にはなるものですが、不動産の取引においては売り手と買い手それぞれの事情・建物の有無や有る場合はその構造等・土地の使用を制限する権利の有無などが考慮されます。したがって、実際に市場で取引される価格が公示価格より高いまたは低いということもあります。

 

公示価格が利用される事例

 

 

標準地の価格が公示されると、土地に関する価格の評価に対する効果が発生します。公示価格が多くの土地取引について利用されていることが分かります。

 

出典:6.公示価格の効力等|国土交通省
http://www.mlit.go.jp/common/001208844.pdf#search=%27%E5%85%AC%E7%A4%BA%E5%8C%BA%E5%9F%9F%27

 

不動産鑑定の基準として利用される

公示区域内の土地の鑑定評価を行う場合、鑑定対象となる土地の正常な価格を求めるとき不動産鑑定士は公示価格を基準としなければなりません。

 

公示価格を基準とするとは、鑑定対象の土地と利用価値が類似する1または2以上の標準地との比較を行い、必要に応じて時間経過による修正を行って、対象の土地の価格と標準地の価格との間の均衡を保つこととされています。

 

公共事業用地の取得価格算定の基準として利用される

地方公共団体や土地開発公社等が、公示区域内の土地を公共事業のために取得する場合は公示価格を基準としなければならないとされています。

 

また公示区域内で土地を収用(土地権利者の意思にかかわらず私有財産である土地を公共の利益のために用いること)することができる公共事業を行う場合、該当する土地の取得価格や収用する土地に対する補償金額を算定するときは、公示価格を基準としなければならないとされています。

 

土地の相続税評価・固定資産税評価の基準として利用される

土地の相続税評価および固定資産税評価は、公示価格を基準とする一定割合を評価割合として評価を行うものとされています(詳しくは後述します)。

 

国土利用計画法による土地の価格審査の基準として利用される

都道府県知事は公示区域内の土地について国土利用計画法の規定に基づいて基準価格を算定する場合は、公示価格を基準としなければならないとされています。

 

公示価格と意味の異なる地価

 

公示価格のほかにも、様々な行政上の目的で利用される土地の価格があります。次にご説明する3つの地価と公示価格との違い、さらに土地取引には実勢価格もあるということを理解しておくようにしましょう。

 

基準地価とは

基準地価とは、毎年1回の都道府県地価調査による基準地の価格調査の結果を公表するものです。公示価格と同様に一般の土地取引価格等の目安となります。

 

以降出典:平成29年都道府県地価調査の実施状況及び地価の状況|国土交通省
http://www.mlit.go.jp/totikensangyo/totikensangyo_fr4_000048.html

 

根拠法が違う

基準地価は「国土利用計画法」にもとづき、毎年1回実施される都道府県地価調査の結果により標準価格を判定します。対象区域は都市計画外区域を含む全国47都道府県の全域で、公示区域外の土地の標準価格を公報するという役割も担っています。

 

調査主体が違う

基準地価は都道府県知事が主体となり判定する基準地の正常な価格です。全国約2万1千地点(平成29年7月1日時点)の基準地について評価し、各基準地につき1名以上の不動産鑑定士の鑑定評価を求め、審査・調整し公報されます。

 

評価時点が違う

都道府県地価調査は毎年71日を基準日とし、毎年9月下旬に基準地価が公報されます。地価の公示から半年後の地価を評価することで地価の変動を知らせ、地価公示を補完するという役割があります。

 

相続税路線価とは

路線価とは、路線(道路)に面する標準的な土地の1平方メートルあたりの価額のことをいいます。

路線価が決められている地域の土地の評価額は、路線価(千円単位)を土地の形状に応じた各種補正率で補正した値に土地の面積を乗じることで求められます。

相続や贈与等により取得した土地の相続税や贈与税を計算するときに用いられるのが「相続税路線価」であり、路線価を基礎とする土地の評価方法を路線価方式といいます。

 

出典:No.4602 土地家屋の評価|国税庁
http://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4602.htm

 

毎年発表される

相続税路線価は毎年発表され、管轄である国税庁のホームページで路線価図(路線価を地図上に示したもの)確認することができます。平成30年分の評価基準は、原則として平成30年1月1日から12月31日までの間に相続や贈与等により取得した財産の相続税・贈与税の評価に適用されます。

 

出典:路線価図・評価倍率表|国税庁
http://www.rosenka.nta.go.jp/index.htm

 

公示価格の8割程度

相続税路線価は公示価格の8割程度を目安とし税務署によって算定されています。

 

出典:固定資産税路線価と相続税路線価はどう違うのですか。|金沢市
https://www4.city.kanazawa.lg.jp/qa/13070/FAQ565.html

 

固定資産税路線価とは

「固定資産税路線価」とは、固定資産税や都市計画税等を計算するときに基礎となる路線価のことです。相続税評価額と同様に、固定資産税路線価を土地の形状などに応じて補正した後に土地の面積を乗じて固定資産税評価額を計算します。固定資産税路線価は市町村で算定され、市町村のホームページや窓口等で閲覧することができます。

 

以降出典:路線価公開(23区)|東京都主税局
http://www.tax.metro.tokyo.jp/map/index.html

 

3年毎に発表される

固定資産税路線価は原則として発表の年度から3年間据え置かれますが、地価の下落が認められる場合は調査基準日時点の価格に適切な修正率を乗じて下方修正することがあります。平成30年度は3年に一度の評価替えの年度(基準年度)であり、平成29年1月1日を価格調査基準日とした路線価が公開されています。

 

公示価格の7割程度

固定資産税路線価は公示価格の7割程度を目安とし市町村によって算定されています。税務署が算定する相続税路線価(公示価格の8割)とは算定方法が異なるため、公示価格に対して両者が7:8の関係とならない場合もあります。

 

出典:固定資産税路線価と相続税路線価はどう違うのですか。|金沢市
https://www4.city.kanazawa.lg.jp/qa/13070/FAQ565.html

 

まとめ

 

 

・「公示価格」とは国土交通省の土地鑑定委員会により毎年1回公示される標準地の価格。土地取引価格の目安となるもので「公示地価」や「地価公示価格」とも呼ばれる

・地価の公示は主に都市計画区域内である「公示区域」において実施される

「公示価格」は全国の標準地各2名以上の不動産鑑定士による鑑定結果を審査・調整し、売り手にも買い手にも偏らない「正常な価格」として判定される

・売り手・買い手の事情等が考慮される実勢価格と公示価格は一致しないことがある

・標準地の公示価格は不動産鑑定や公共事業用地の取得価格・相続税や固定資産税の評価などの基準としての効果が発生する

・「基準地価」とは都道府県知事が主体となり毎年1回公表される基準地の価格。

・基準地価は地価公示のおよそ半年後に公表され、対象区域は都市計画外区域を含む47都道府県全域。

・基準地価は公示価格と同様一般の土地取引等の目安になる

・「相続税路線価」は相続税や贈与税を計算するときに土地の評価額を算出する基礎となる地価。国税庁が毎年発表している。公示価格の8割程度

・「固定資産税路線価」は固定資産税や都市計画税等を計算するときに土地評価額算出の基礎となる地価。市町村で3年毎に発表され必要に応じて修正率が適用される。公示価格の7割程度

 

 

 

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