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M life 記事

お金 2018.10.10

話題の独身税とは?ネットの賛成・反対意見

 

 

高齢化社会が進むにつれて、高齢化社会を防ぐための手段の一つに『独身税』導入の話題が出てきています。独身者にはちょっと気になる独身税の話題、今現在どの様な議論をかわしているのか、今後どうなっていくのか、どうしても気になってしまいますよね。独身税が今どの様な協議をしているのか、独身税の反応、海外での独資税、独身者と子育て世代の実質負担について解説していきます。

 

協議されている独身税とは?

 

 

ニュースを見ると、独身税がちょっとしたところで話題になる事があるようです。
独身税が何故協議されるのか、実例を交えてみていきましょう。

 

かほく市ママ課が提案した独身税とは

ごく最近、石川県かほく市ママ課の独身税提案のニュースがネットを中心に話題になりました。

 

ニュースの内容は、

・2017年8月29日に石川県かほく市ママ課(メンバー7人の市民ボランティア、正式な課ではありません)は財務省の主計官との意見交換会で、ママ課のメンバーが「独身者に負担をお願いできないか」という意見を出した。
・主計官は「独身税と言う考えがかつてあった」といった趣旨の発言を行なった。

だけに留まっていますので、具体的に議会で独身税創設に向けて何か検討がされているわけではありません。

 

この自由に意見を交わした意見交換会の会話をニュースが独り歩きし、ネットを中心に結構な騒ぎになったのが石川県かほく市の独身税騒動です。この騒動によって、かほく市は、市の公式ホームページで謝罪文を掲載しました。

 

独身税と言うワードは注目度が高く、多くの人が神経質になっている現れでしょう。独身税創設と言うのはまだまだ現実味が全くない話と言えそうです。

 

出典:かほく市HP
http://www.city.kahoku.ishikawa.jp/www/01/104/001/000/index_7437.html

 

独身税が議論される日本の現状

日本は言わずと知れた少子高齢化社会です。2018年時点において、健康保険・年金・介護保険など社会保障給付費に必要な額は、年間121兆円にものぼります。日本の人口をおよそ1億2700万人とすると、赤ん坊からお年寄りまで1人およそ100万円負担している状況になります。これを現役で働いている世代が社会保険料として負担しているのです。

 

出典:厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/content/syakaihosyoukyuuhuhiosuii.pdf

 

今の流れが続いてしまうと、

(1)子育て世帯・結婚世帯は子どもの教育・養育費と税・年金負担に苦しむ。
(2)お金が無いので子どもを産むのを制限する。
(3)更に高齢化社会が進み、現役世代の一人あたりの税・年金負担が増える

といった悪循環が発生することになります。
そこで、現役世代の中でも子どもがいない世帯の費用負担をお願いしようというのが独身税の考え方です。

 

独身税についての反応

 

 

独身税の導入については様々な意見が交わされています。子育て世帯を中心に賛成意見もありますが、当然ながら独身者世帯は反対意見が多くなるようです。

 

賛成意見

独身税導入の賛成意見は下記のようなものです。

 

子育てにより生活水準が下がるから独身者は負担すべき

子育て世帯は子育てにお金がかかり、生活水準が下がるのだから、税金・年金負担は独身者に多く回すべきだという意見です。子育てには確かに多くのお金がかかります。

 

~文部科学省が調査した 平成28年度子供の学習費(年額)~
◆幼稚園 公立23.4万円 私立48.2万円
◆小学校 公立32.2万円 私立152.8万円
◆中学校 公立47.9万円 私立132.7万円
◆高校  公立47.9万円 私立104万円

 

出典:平成28年度子供の学習費調査の結果について
http://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/chousa03/gakushuuhi/kekka/k_detail/__icsFiles/afieldfile/2017/12/22/1399308_1.pdf

 

参考:子どもの教育費いくら必要? | 子育てマネーアドバイザー
http://kosodate-money.jp/edu_ex/

 

学習費の他に発育には十分な食事、感受性を養うための旅行、書籍等色々お金がかかり更に出費は更に増えます。子育て世帯としては何も負担のない独身者に社会保障費や税金をもっと負担してもらい、子供のいる世帯の負担を下げてほしいと思うのは仕方ないのかもしれません。

 

将来税金を払う子どもの少子化に貢献している

若い世代が子どもを産むことは、現在働いている人が引退した後の社会福祉の担い手となります。将来の税・年金を払う子どもを産むことは独身者のプラスにもなるのだから、子どもの教育費を負担している子育て世帯に配慮すべきと言う考え方をする人もいます。

 

人口減少中の日本で将来の子どもの負担を減らしたい

日本の人口が減り、このまま子どもを産む人が少なくなると、現在生まれた子どもが大人になった時はより多くの負担を求められる事になります。独身者が独身税を嫌がり、結婚して子供を産む社会に転換していけば、将来の子どもの負担も軽減されるかもしれません。

 

独身税は今の少子高齢化の悪循環を断ち切り、少子化問題の抜本的な対策になりえると言った考えもできるのです。

 

反対意見

逆に反対意見についても述べていきましょう。
どれも、一理ある反対意見になっています。

 

扶養者控除で既に税金が減っている

サラリーマン家庭では子どもが増える、つまり扶養者が増えれば増えるほど、所得控除できる金額が増えて納税負担が減る仕組みになっています。そのため、独身税をあえて導入しなくても、現状の所得控除を拡大すればいいだけと言った考え方もできるのです。

 

例えば、現状の所得税・住民税を大きく増税して、子どもが2人いる世帯は扶養者控除で納税負担が増えないように税制を変えるだけで、独身税を創設した場合と同じような効果をもたらします。直接税をあげて子どもの数だけどんどん税負担を軽くしていく現行の制度をもっと拡大すれば、敢えて新しい独身税を導入する必要はないのです。

 

結婚準備金を貯める余裕が無くなる

結婚には式を挙げたり新生活の用品を揃えたりとお金がかかります。独身者に独身税で課税をすると、『これから結婚しよう』と思っている独身者が貯金を出来ず、かえって結婚する人が減る可能性があるといった反対意見も見られるのです。

 

若い世代はお金が無い、将来に対する不安で結婚・出産を行っていないのですから、若い世代の独身者に新たな税を加えるのは逆効果になるかもしれません。

 

子どもを産むのは個人の自由

子どもを産む人は産みたくて産むのだから、責任も個人がとるべきと言う意見です。子供を産む選択肢は個人が持っているのだから、『産んだのであれば子育て世帯が苦労して育てるべき、全て自己責任である』と言った考え方をする人も多くいます。

 

海外での独身税

 

 

海外では既に独身税を導入している国、かつて導入していた国があります。
日本より進んでいる海外の独身税について見ていきましょう。

 

ブルガリアは労働力不足が原因?

ヨーグルトのイメージが強い、欧州のブルガリアでは1968-1989年に独身税が導入されていました。これは将来の労働力不足を懸念して、多くの人に結婚して家庭を持ってもらおうと独身税を導入したものです。現在は廃止されていますが、独身世帯に5-10%を負担させていましたので、独身税が嫌で結婚した人は結構いるのかもしれません。

 

サンフランシスコで同性婚が多いのは独身税が影響?

米国サンフランシスコ州でも独身税が導入されており、独身だと30%もの税金が源泉徴収されてしまいます。ただし、サンフランシスコは同性婚を認めていますので、独身税を嫌がって同性婚が増えているようです。

 

子どもを作るという最初の目的から外れていますので、独身税の効果は薄いかもしれません。それなら子供が作りたくても出来ない世帯の反発を招きかねませんが、『子なし世帯に課税』を行ったほうが有効な対策になりそうです。

 

1945年まで続いたフランスの独身税・子無し税

日本と同じ出生率が下がり、少子高齢化社会が発生しそうだったフランスですが、1945年まで独身税・子無し税が既に導入されています。この時代には単身所得割増しと言う制度があり、独身者は25%もの税の割り増しが行われていた模様です。

 

結婚しても子どもが出来ていないと割り増しする制度になっていたので、結構厳しい制度だったようです。しかし、1945年に廃止されていますので、現在は残っていません。

 

フランスの出生率は最近になって上向いていますので、1945年の独身税が少子化対策になったという事ではないようです。子育て世帯に子どもの人数に応じたお金を配る、出産費用は国が負担、産後のリハビリケアの費用も社会保険でカバーする、出産・育児にかかわる休暇制度の充実がフランスの少子化に歯止めをかけたとされています。日本もフランスを見習い、各種制度と出産・育児休暇とその後の職場復帰を充実したほうが、独身税導入よりも少子化対策になると言えそうです。

 

単身世帯と子育て世帯、実際負担額の違いはある?

 

 

単身者は「子育て世帯は『配偶者控除・配偶者特別控除』や『扶養控除』があるから税金が優遇されているはず!」と思っているはずです。単身世帯と子育て世帯に実際負担額の違いを見ていきましょう。

 

配偶者控除・配偶者特別控除

配偶者控除・配偶者特別控除とは専業主婦(主夫)、パート・アルバイトなど扶養、もしくは扶養をちょっとオーバーして働く世帯が受ける控除枠です。扶養の範囲内で働くという事は、『国民年金と健康保険の負担が無くなるので、その分恩恵を受けている』と言った考え方が出来ます。

 

年収130万円の人の社会保険料負担は14%位と言われているので、年間18.2万円(月1.51万円)の金額を配偶者控除によって免れている計算になります。配偶者が扶養の範囲内に入ると所得税・住民税が控除されますので、実質負担割合は更に減る事になるでしょう。

 

扶養控除

扶養控除とは子どもや親族を扶養した時に所得税と住民税を差し引く制度です。
税率は年ごとに代わるので一概に言えませんが、年収400万円の単身世帯と扶養者2人の世帯の場合、税金の実質負担は後者の方が約10.4万円(月0.86万円)軽くなります。

 

この税負担の差は年収が高くなるほど大きくなるので、扶養者がいない人にとっては税金が高くなり、実質的な独身税と言えなくもありません。将来的に、この扶養控除の差を大きくし子育て世帯に配慮、独身者の税負担を大きくしていく税制変更は考えられるでしょう。

 

まとめ

 

 

この記事では、

・独身税とは何か?独身税は何処まで議論されているのか
・独身税反応、賛成意見と反対意見
・海外での独身税
・単身世帯と子育て世帯の独身税の実質負担額の違い

 

について解説してきました。独身税の具体的な話は出ていないものの、独身税には色々な意見が出てきているようです。賛成・反対と色々な意見はあるでしょうが、日本の少子高齢化を改善するにはある程度、余裕があるところが中心的に増税されるのは、ある程度仕方ない事なのかもしれません。

 

イラスト:三井みちこ

 

 

 

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