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M life 記事

お金 2018.10.17

相続税路線価についての基礎知識と路線価の確認方法について

 

 

相続税路線価について、皆さんはどのくらいご存知でしょうか。相続税と表記がありますから、相続に関係ありそうなのは、なんとなくわかるかと思います。

 

それよりも「路線価」についてのほうが、気になるかもしれませんね。

 

今回は、「相続税路線価」についてのキホンといざ路線価を確認するときの方法についてご紹介していきます。

 

相続税路線価とは?

 

 

そもそも相続税路線価とは?ここからスタートしていきましょう。

 

主な市街地の道路の価格のこと

路線価とは、路線(道路のことです)に面する宅地1平方メートルあたりの土地の評価額を表したものになります。

 

この路線価は、千円単位で表示してりますので、例えば「150」と記載があれば、150,000円ということになります。

 

路線価はいつ発表されるのか

相続税路線価は毎年1月1日の価格を同じ年の7月初旬に発表します。評価額は、公示価格の80%程度となっています。また、相続税と関連することなので、発表する機関は国税庁が担っています。

 

出典:平成30年分財産評価基準を見る|国税庁
http://www.rosenka.nta.go.jp/index.htm

出典: 平成30年分都道府県庁所在都市の最高路線価|国税庁
https://www.nta.go.jp/information/release/pdf/rosenka.pdf

 

なぜ相続の際に路線価を知る必要があるのか

相続時の遺産調査や分割の際に、金銭や証券など数字が明確になるものであれば、分けやすいですが、土地は一目見て、いくらであるかを把握するのは非常に困難です。

 

そこで、路線価という評価基準を設定し、土地の価値を数字で見えるようにする必要があります。

 

遺留分の計算時には相続税評価額が使えない

遺留分とは、相続人が相続できる最低限保証されている権利になります。この遺留分を求めるときの不動産評価は、相続税評価額を使いません。遺留分の計算では、実際の時価がその土地の価格となります。

 

路線価を確認する方法とは?

 

それでは、路線価はどこで確認することができるのでしょうか。

 

管轄の税務署に行って路線価図を閲覧する

1つはその宅地を管轄している税務署に出向くことです。

 

税務署で路線価図を閲覧するメリットは、わからないことをすぐに職員さんに聞くことができることです。相続に関わる税金の相談があれば、同時に確認しましょう。

 

都道府県・国税庁のホームページで確認する

路線価は、税務署に行かなくても、都道府県や国税庁のホームページで確認することができます。いきなり税務署に行くのはちょっと、という人は、まずホームページで調べてみましょう。

 

国税庁のホームページでの確認方法は、後程お伝えしますのでそちらを参考にしてください。

 

また、図書館でも路線価図を閲覧できる場合もあります。最寄りに税務署がないが、直に閲覧したい方は、地域の図書館に問い合わせてみてもよいかもしれません。

 

路線価図の見方について

 

それでは、実際に路線価図を見るときに確認すべきポイントを紹介します。今回は、国税庁が提供している路線図のホームページを参考にしています。

 

図1

図2

出典:路線価図の説明|国税庁
http://www.rosenka.nta.go.jp/docs/ref_prcf.htm

 

(1)何年分の何ページかを表示している部分

まず図1で何年分の路線価を見るかを選びます。そして、図2の画面にあるような路線価図を確認します。はじめに見るべきところは、年分とページです。

 

図2の左上の部分になります。ここには、路線価図が何年分のものであるかとページが記載されており、XX12345であれば、XX年分の12345ページということになります。

 

(2)様々な地区を表す記号

そのまま右に移りましょう。今度はアルファベットと%が記載されています。これは、各路線価に対応する借地権割合を示す記号です。

 

借地権割合は地域によって多少異なりますが、上記の図にあるように、A:90%、B:80%、C:70%、D:60%、E:50%、 F:40%、G:30%と表記されています。

 

このアルファベットを用いて、借地権割合を計算します。

 

例えば、「500C」と表記されていれば、路線価が500,000円、借地権割合が70%という意味になります。もし、価値を知りたい土地が借地でなければ、このアルファベットは気にしなくても良いでしょう。

 

借地権割合とは?

借地権とは、名前の通り、道路や自分の家、店舗などを建てる際に人の土地を借りる権利のことです。相続した土地がご自身の土地ではなく、人から借りている土地であるなら、路線価の価格に借地権割合をかけた金額を評価額として扱います。

 

(3)借地権割合を示す記号

次に、先ほど確認した年分とページの右に移ります。これは、地区及び地区と借地権割合の適用範囲を示す記号になります。

 

記号には、黒塗りや斜線が入っています。これにも意味があり、黒塗りの場合は、その地区の区分は黒塗り側の路線の道路沿いのみが該当するという意味があります。

 

一方、斜線の場合は、その地区の区部は斜線側の路線には該当しないという意味になります。黒塗りでもなく、斜線もない場合は、その地区の区分はその路線全部が該当します。

 

路線価図の見方と計算仕方の具体例

 

 

それでは、路線価の意味と路線価図の読み方が分かったところで、実際の路線価の計算方法についてご説明します。

 

路線価の計算は2つの方法がある

実は路線価の計算は、1つではなく、2つあります。1つは路線価方式、もう1つは、倍率方式となります。

 

路線価方式について

まずは、路線価方式について、ご説明します。路線価方式は、路線価が設定してある地域の宅地を評価する場合に使う評価方法です。

 

宅地に面する路線価が1路線(1つの道路に面している)か2路線(2つの道路に面している)か、また、自用地なのか借地なのかといった2つの情報によって、計算方法が変わってきます。

 

今回は1つずつ順番に見ていきましょう。

 

1つの道路に面している宅地の場合

1つ目は、1つの道路に面しており、土地がご自身のものであるときの算出方法です。

 

計算式は、

路線価×奥行価格補正率×地積(㎡)(土地の面積)

になります。

 

一度に計算するとややこしいので、分けて計算します。

 

①200,000円(路線価)×0.98(奥行価格補正率)=196,000円(1㎡の価格)

 

②196,000円×300㎡(地積)=58,800,000円

 

奥行価格補正率とは?

1面が道路に面した土地の価格を計算するときに使います。例えば、同じ面積の土地でも、使いづらい土地と使いやすい土地があります。

 

うなぎの寝床のような入り口が小さく奥行が長い土地の場合、駐車場が作れなかったり、極端に細い家を建てざるをえません。

 

奥行価格補正率とは、使いやすい土地と使いづらい土地について形状を考慮して評価するために使用される割合になります。奥行価格補正率は、国税庁のホームページから確認することができます。

 

出典:奥行価格補正率表|国税庁
https://www.nta.go.jp/law/tsutatsu/kihon/sisan/hyoka/02/07.htm

 

一方で、土地が自分のものではなく、人から借りているものである場合の算出もご紹介しておきます。

 

計算式は、

自用地の価額× 借地権割合

です。

 

出典:路線図の説明|国税庁
http://www.rosenka.nta.go.jp/docs/ref_prcf.htm

 

先程の計算で使った土地が借地だった場合です。自用地の価格は、先ほど、路線価×奥行価格補正率で計算していますから、この価格に、借地権割合を掛けます。図では200Dとなっていますね。

 

Dは、60%を表していました。ですので、計算すると、

 

58,800,000円(自用地の価格)×60%(借地権割合)=35,280,000円

 

自用地の場合の計算に、借地権割合をかけると覚えておくといいですね。

 

2つの道路に面している宅地の場合

次は、2つの道路に面している宅地の場合です。道路が1つだったときは正面の路線価を基準にすれば、問題なかったのですが、2つになると少し計算がややこしくなります。

 

計算式は、

 

正面路線価×奥行価格補正率=イ

側方路線価×奥行価格補正率×側方路線影響加算率=ロ

イ+ロ=ハ

ハ×地積(㎡)

 

となります。

 

参考:国税庁HP
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/hyoka/4604.htm

 

側方路線影響加算率とは?

側方路線影響加算率は、2つの道路に面している状況を加味するための割合です。

 

2つの道路に面することは、通常の土地と比べて、使うのに便利な土地になります。土地によい影響を与えているということですね。

 

この影響を加味するために、側方路線影響加算率を使います。

 

出典:側方路線影響加算率表|国税庁
https://www.nta.go.jp/law/tsutatsu/kihon/sisan/hyoka/02/07.htm

 

2面が道路に面している場合、基準となる道路正面路線、もう1つの道路を側面路線と呼びます。

 

正面路線は原則として、2つの路線価に奥行価格補正率をかけて計算し比較したあと、金額が高いほうが正面路線となります。住んでいる方がどちらを普段正面として使っているかは関係ありません。

 

では、次の図を使って、計算していきましょう。

200,000円(正面路線価)×0.98(奥行価格補正率)=196,000円(1㎡の価格)

196,000円(1㎡の価格)+(150,000円(側面路線価)×1.00(奥行価格補正率)×0.03(側方路線影響加算率)=200,500円(1㎡の価格)

200,500円(1㎡の価格)×300㎡(地積)=60,150,000円

 

「正面路線価×奥行価格補正率」と「側方路線価×奥行価格補正率×側方路線影響加算率)」に分けて計算し、地積をかけると簡単に計算することができます。

 

ちなみに、土地が借地だった場合は、以下の方法で計算します。

 

自用地の価額×借地権割合

 

先ほど、自用地の価格を計算しました。

ですので、

60,150,000円(自用地の価格)×60%(借地権割合)=36,090,000円

となります。

 

出典:路線図の説明|国税庁
http://www.rosenka.nta.go.jp/docs/ref_prcf.htm

 

路線価が設定されていなかったらどうする?

知りたい土地の路線価を調べていくと、路線価が設定されていない!ということがあるかもしれません。こうした場合には、定められた倍率をかけて評価額を算出する「倍率方式」を使います。

 

国税庁のホームページからもアクセスでき、宅地・田畑・山林・原野・牧場および沼地など、用途ごとの倍率が記載されています。

 

各土地の固定資産評価額に、倍率表の値をかけることで、評価額がもとめられます。固定資産税評価額については、税務署や市区町村役場で確認してください。

 

出典:評価倍率表(一般の土地等用)の説明
http://www.rosenka.nta.go.jp/docs/ref_rtof.htm

 

形が変わった土地の場合はどうなる?

今回計算で使った図のように直角で四角い土地ではなく、形がいびつな形状の土地であると、使いづらい土地とされ、利用価値が下がります。そのような土地の場合は、路線価に1を下回る補正率をかけて、減額を行うことになります。

 

土地の形状によって、

・奥行価格補正率

・不整形地補正率

・間口狭小補正率

・奥行長大補正率

・がけ地補正

などがあります。

 

出典: 奥行価格補正率表|国税庁
https://www.nta.go.jp/law/tsutatsu/kihon/sisan/hyoka/02/07.htm

 

まとめ

 

 

「相続税路線価についての基礎知識と路線価の確認方法について」いかがだったでしょうか。

 

今回は、

・相続時の土地評価を求めるためには相続税路線価を使う

・相続税路線価は、遺留分の計算では使わない

・路線価図は税務署や国税庁のホームページから確認できる

・土地がある場所や形によって、計算方法がことなる

についてご紹介しました。

 

今回の内容をもとに、気になる土地の評価額の計算をしてみてはいかがでしょうか。しかし、形状や土地の用途などによっては、扱い方が違う場合があります。個人でこういった土地の判断は難しいので、大まかな計算を自分でしてみて、不安があれば税務署の窓口や税理士に相談してみることをおススメします。

 

 

 

 

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