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M life 記事

お金 2018.10.31

【FP監修】年金受給開始時期っていつ?受給年齢や受給額の計算、受給日【まとめ】

 

年金は、満65歳になったら一律に受給が始まるわけではありません。年金受給開始時期はいつなのか、また、受給額の計算方法や受給日についてまとめました。

 

公的年金の「国民年金」「厚生年金」について

 

 

年金は大きく2つに分けることができます。1つは、国民年金や厚生年金などの“公的年金”。公的年金に加入するのは国民の義務ですので、必ずいずれかの年金には加入していなくてはなりません。

 

もう1つは“私的年金”です。銀行や保険会社などで加入することができ、掛け金に応じて年金を受け取ります。5年、10年等の一定期間だけ年金を受け取るタイプのものもありますが、公的年金のように終身受け取れるタイプのものもあります。

 

公的年金とは?

公的年金は原則として全国民が加入することになっていますので、すべての方(満20歳以上。未成年労働者に関してはその限りではない)は年金保険料を支払い、最低加入年数を満たした上で受給条件を満たすと、年金を受け取ることができます。公的年金には国民年金と厚生年金がありますが、それぞれの違いと内容は次の通りです。

 

国民年金について

国民年金は、日本国内に住む20歳以上60歳未満のすべての方が対象となります。満20歳以上であれば、収入がない場合や学生であっても支払う必要がありますが、支払いが困難なときは、免除や猶予の制度を活用することができます。

 

なお、国民年金は、満20歳になったときから60歳になるまでの40年間一度も漏れなく支払ったときのみ満額受給できます。納付期間が40年に満たない場合は、満60歳~64歳の間に支払うことも可能ですので、納付期間を延長したい方は最寄りの年金事務所で相談してみましょう。

 

厚生年金について

厚生年金は、日本国内に住む厚生年金保険の適用を受ける会社に勤務するすべての方と公務員が対象になります。厚生年金の加入年齢に下限は決まっていませんので、厚生年金保険の適用を受ける会社に勤務しているなら未成年でも厚生年金に加入します。

 

一方、加入上限年齢は70歳未満と決まっています。ただし、年金を受給するための加入期間が不足している場合は、会社に在籍していれば、必要な加入期間を満たすまで任意に厚生年金に加入することができます。

なお、満20歳以上かつ厚生年金保険の適用を受ける会社に勤務している方は、厚生年金保険に加入することで、国民年金の受給権も得ることができます。そのため、年金受給時期が来ると厚生年金と国民年金の両方を受け取ることができます。

 

公的年金の平均受給額

きちんと納付して受給条件を満たすと、通常は満65歳(特別支給の老齢厚生年金は生年月日と性別により60歳から64歳の間も受給可能な暫定措置がある)から年金受給が始まります。しかし、年金保険料を支払った期間や金額によって受給額が異なりますので、すべての方が同額を受け取れるわけではありません。

 

国民年金の平均受給額55,000円

国民年金は40年間(480カ月間)1回も未納月がない場合は、満65歳になったときに満額である779,300円(2018年度の年額)を受け取ることができます。月額換算では64,942円です。しかし、実際に国民年金を受給している方は、1カ月あたり平均55,000円ほどしか受け取っていません。

 

満額よりも実際の受取額が少ない理由としては、納付期間が480カ月に満たない方がいることが挙げられます。また、本来の受給時期を繰り上げ(最大5年まで)て、その分、年間の年金受給額が減る“繰上げ受給制度”を活用している方がいることも挙げられます。

 

厚生年金の平均受給額(単身者)は男性18万円、女性11万円

国民年金は毎年のの年金保険料が決まっていて(2018年度は月額16,340円)、同じ期間だけ支払うと、同じ金額の年金を受け取れます。一方、厚生年金の年金保険料は給与の額によって変わり、同じ期間だけ支払っても同じ金額の年金を受け取れるわけではありません。

 

現在、厚生年金の平均受給額は男性が月額約18万円、女性は月額約11万円です。厚生年金と国民年金保険料の納付額と納付期間によって年金の受取り額が変わります。実際に受け取る年金は男性は月額23~24万円ほど、女性は16~17万円ほどになります。

 

出典:厚生年金保険・国民年金事業の概況(https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12500000-Nenkinkyoku/H28.pdf

 

年金受給年齢は何歳からがお得なの?

 

 

先程も少し触れましたが、年金受給は基本的には満65歳からと定められています。しかし、年間の受取額は減るものの受給年齢を繰り上げることもできますし、反対に受給年齢を繰り下げて年金受給額を増やすこともできます。

 

年金受給年齢

現在では年金の受給開始は特別支給の老齢厚生年金を除き満65歳と定められています。

 

年金開始当初は55歳から支給されていた

かつて年金は満55歳から支給されていました。しかし、高齢者の増加や平均寿命の増加による需給年数の増加、財政状況悪化などを理由に、2018年時点では基本受給開始年齢は満65歳まで引き上げられています。

 

年金受給には「繰り下げ」と「繰り上げ」の2種類がある

年金受給開始が満65歳の方でも、絶対に満65歳から年金を受け取らなくてはいけないわけではありません。個人の意思で年金受給開始を繰り下げることも、反対に、繰り上げることもできるのです。

 

繰り下げ受給の年齢と増額率

年金受給年齢は満70歳まで繰り下げることができます。繰り下げは1カ月単位で申請できますので、再就職期間が終わったときや私的年金の受給が終わったときなどのタイミングに細かく合わせることも可能です。

 

年金受給年齢を繰り下げるということは、年金受給期間が短縮されるということに他なりません。満65歳から受給する人と比べると損をしているような気持ちになりますよね。しかし、受給開始年齢を繰り下げることで年間の年金受給額が増えますので、決して損をするとは言えません 。

 

繰り上げ受給の年齢と減額率

年金受給開始は満60歳まで繰り上げることもできます。繰り上げは1カ月単位で申請できますので、例えば、62歳の4月からという風に誕生月ではなく年金が必要となる月から受給することも可能です。

 

しかし、年金受給開始を繰り上げるということは年金を受給する期間が長くなるということですから、年金額が通常と同じでは満65歳から受け取っている人と比べて不公平になってしまいます。そこで、繰り上げ支給を利用する方は、1カ月繰り上げるごとに0.5%だけ年金の受給額(年額)が減少し、受給年数とのバランスを取るように調整されます。

 

年金受給方法はライフプランに合わせて

定年退職後に再就職していない方や、65歳までには時間があるものの毎月の生活費が不足している方は、年金を繰り上げて受給することで65歳までの間の収入を確保することができます。しかし、支給年額は減りますし、しかも、減額されたまま一生涯受け取ることになりますので、年齢を重ねるごとに後悔するかもしれません。

 

一方、年金受給開始年を繰り下げると、最大42%も年金受給額を増やすことができます。国民年金の繰り上げ受給の場合、受給額は満額で、生活にゆとりが出るようになるでしょう。

 

とはいえ、不幸にして早く亡くなってしまった場合は、年金受給年数が著しく短くなってしまう可能性があります。場合によっては年金受給ができないこともあるでしょう。金額だけを見るのではなく、各自のライフプランに合わせて年金受給開始年齢を決定するようにしてください。

 

年金の受給額を実際に計算してみよう

 

老後の生活費を考える上で、「年金がいくら受け取れるか?」を計算しておくことは重要なことです。早めに年金受給額を計算しておくことで、老後の生活が困らないように私的年金を検討したり、不動産投資などで定期的な収入が確保できるように準備したりすることも可能になるでしょう。

 

繰り下げor繰り上げを検討しているなら計算シミュレーションを

年金の繰り上げもしくは繰り下げを検討しているときは、繰り上げによる逓減率(1カ月ごとに0.5%)繰り下げによる逓増率(1カ月ごとに0.7%)を加味して年金額を計算しておかなくてはいけません。また、国民年金だけでなく厚生年金にも加入している場合や国民年金を一時期滞納していたことがある場合は、おおよそどの程度の金額を受け取れるのか、「ねんきんネット」で確認しておきましょう。

 

参考:日本年金機構「ねんきんネット」

 

年金を5年繰り下げ、70歳から受給する場合

繰り下げ受給を選択すると1カ月繰り下げるごとに0.7%受給額が増えます。例えば満66歳から年金受給を開始するなら、国民年金の受給額は0.7×12=8.4%増加します。2018年度の国民年金支給額は満額で年779,300円ですので、779,300×1.084=844,761円を毎年受け取れるようになるのです。

 

最大5年間、年金受給開始年を繰り下げられますので、最大0.7×60=42%もの増額が可能です。国民年金を満額受け取る場合なら779,300×1.42=年間1,106,606円受給できることになります。

 

年金を5年繰り上げ、60歳から受給する場合

例えば、1年間繰り上げて満64歳から年金を受給する場合は、0.5%×12=6.0%だけ年金受給額が減ります。2018年度の国民年金支給額の満額は年779,300円ですので、779,300×(1-0.06)=732,542円受け取ることになります。

 

最大5年間繰り上げることができますので、少しでも早く年金を受け取りたい方は、満60歳から受け取ることができます。ただし、年金引下げ額も大きくなり、0.5%×60=30%も年額が減ってしまいます。2018年度の年金支給額から計算すると、779,300×(1-0.3)=545,510円が、1年間に受け取る老齢基礎年金ということになります。

 

年金受給開始年齢になったら手続きが必須!

 

 

受給開始年齢になれば自動的に年金が口座に振り込まれるわけではありません。年金を受給するためには、以下の手続きをしてください。

 

年金受給手続きの流れ

年金受給の手続きは、以下の流れで進めていきます。

 

①日本年金機構から「年金請求書(事前送付用)」が送られてくる

年金受給開始月の3カ月前に、日本年金機構から「年金請求書(事前送付用)」が送られてきます。基礎年金番号と氏名、性別、生年月日、住所、いままでの年金加入記録が記されているので、間違いがないか確認しておきましょう。間違いがあるときは、最寄りの年金事務所に年金手帳、もしくは年金保険料支払いの記録が分かるものを持って相談に行きましょう。

 

②必要書類を記入・提出

記載されている情報に間違いがなかったときは、支給開始日になるまで待ちます。年金受給手続きができるのは年金支給開始年に到達してからですので、支給開始日までは手続きをしてはいけません。

 

支給開始日に到達したら、年金事務所で“年金請求書”を受け取り、必要事項を記入します。窓口で年金請求書に次の3つの書類を添えて提出しましょう。

 

・戸籍謄本か戸籍抄本、戸籍の記載事項証明、住民票、住民票の記載事項証明書のいずれか1通

・年金受取に使用する本人名義の金融機関口座の通帳

・印鑑(認印で可)

 

③審査を経て、受給

書類に不備がないことが確認されると、年金支給が開始します。振込日については、後日、郵便で告知されます。

 

手続き書類の提出先は市区町村、年金事務所

年金事務所で年金請求書を作成し、必要書類を添えて提出するのが、もっとも手間をかけずに年金受給申請をする方法です。しかし、戸籍謄本などの書類を受け取る前に年金事務所で年金請求書を受け取った場合は、家でゆっくりと必要事項を記入してから、戸籍謄本等交付を受けたついでに市区町村役場で年金受給申請をすることも可能です。

 

手続きから受給までの期間は1〜2カ月

年金受給申請をしてから年金受給までの期間は、おおよそ1~2カ月です。余裕をもって早めに手続きしてください。

 

年金受給日はいつ?押さえておきたい受給の注意点

 

手続きをしたタイミングに関わらず、年金受給日は一律に決まっています。年金受給日以降に口座照会し、きちんと振り込まれているか確認しておきましょう。

 

受給日は偶数月の15日

年金は2カ月に1回、偶数月の15日に2カ月分がまとめて振り込まれます。

 

受給日が土日祝の場合はその前の金曜日に振り込まれる

15日が土日祝日に該当するときは、振込は実施されません。15日よりも前の金曜日に口座に振り込まれますので、かならず口座照会しておきましょう。

 

【注意】1日生まれは当月に換算される

満65歳から年金を受け取る場合は、誕生月の翌月から年金が発生します。例えば、3月3日生まれの方なら65歳になった4月分から年金を受け取ることになるのです。年金は偶数月に支給されますので、最初の振込日は6月15日となり、その際、4月分と5月分の2カ月分の年金を受け取ります。

 

1日生まれの方は誕生月から年金が発生します。例えば、3月1日生まれの方なら65歳になった3月分から年金を受け取ることになるのです。そのため、手続きがスムーズに進んだときは最初の振込日は4月15日となり、3月分の1カ月分の年金を受け取ります。2回目は6月15日となり、4月分と5月分の2カ月分の年金が振り込まれます。

 

まとめ

 

 

年金受給開始時期になると、日本年金機構から年金の手続き案内が届きますので、必ず郵便物を確認するようにしましょう。また、手続きは時間がかかることも多いので、スムーズに受け取るためにも早めに手続きを開始するようにしてください。

 

 

監修者:川上 壮太(ファイナンシャルプランナー)

 

 

 

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