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M life 記事

お金 2018.11.13

【FP監修】住宅ローンの控除は「年末調整」が鍵!1年目と2年目以降の違い

 

超低金利時代が続き、住宅価格も落ち着いたことから、住宅ローンを利用して夢のマイホームを購入される方も増えています。住宅ローンでマイホームを購入する際の一番のメリットは、超長期のローンを組めることと住宅ローン控除が受けられることです。

 

この住宅ローン控除、1年目はかなり面倒な手続きで確定申告が必要ですが、次の年からは年末調整で税金の返還を受けることができます。この年末調整による住宅ローン控除を中心にご説明します。

 

入居2年目以降の住宅ローン控除は「年末調整」で可能?

 

住宅ローン控除は、初年度の申請書にさまざまな資料を添付して申請を行う必要があります。

 

しかし、初年度に申請が認められた場合、翌年度からは多くの書類を揃えなくても、会社の年末調整の際に2つの書類を提出するだけで、おおきな還付金を受けることが可能になります。それらの詳しい内容について、ご説明します。

 

住宅ローンの控除とは?

住宅ローン控除は、長引く景気低迷に対する景気支援策として、それまでの住宅取得控除に代えて、控除額が大きく、さらに適用期間も10年と長期間にわたって還付金を受けられる減税制度です。

 

住宅ローン控除は、直接所得税額から年末の借入残高の1%が差し引かれるので、大きな還付金が得られます。所得税から引ききれない場合には、翌年の住民税でも控除を受けることができる、マイホームの取得支援としては効果の大きい制度となっているのです。

 

ただし、還付金が多いだけに、控除を受けるためには多くの条件があり、それを証明するための書類も多くなっています。そのため、初年度は税務署で住宅ローン控除に該当していることを認めてもらうために、確定申告で多くの書類を提出する必要があるのです。

 

住宅ローンの控除を受ける条件

住宅ローン控除を受ける条件として、新築物件の場合は8つの条件があり、中古物件の場合にはさらに3つの条件をクリアする必要があります。

新築の場合には、

①床面積が50㎡以上

②住宅ローンの期間は10年以上

③申請者の年収は3,000万円以下

④自分で居住していること

⑤前後5年以内に優遇措置を受けていないこと

⑥金融機関からの借入であること

⑦購入から6カ月以内で12月31日までに入居していること

⑧床面積の2分の1以上が居住用であること

これらの8つの条件に該当している必要があります。

【参考】国税庁
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1213.htm

 

また、中古物件の場合には、新築の8つの条件の他に、親族からの譲受や贈与でないこと、さらにマンションは25年以内、戸建ては20年以内の築年数であり、それを越える場合には耐震基準を満たしていることが条件になります。

 

1年目と2年目以降の住宅ローン控除申請の違い

従って、住宅ローン控除を受けようとする初年度には、これらの8つの条件を満たしている必要があります。さらに中古物件で築年数が基準以上の場合には、耐震基準に合致していることを証明する書類などを用意する必要があります。

 

しかし、2年目以降には条件が同じであれば、書類は大幅に少なくなり、税務署に行かなくても、勤務先の年末調整で申請ができます。

 

1年目は個人で確定申告が必要

住宅ローンを組んで、1年目には、新築物件の場合、確定申告で、住民票の写し、住宅ローンの年末時点の残高証明書、登記事項証明書、売買契約書、源泉徴収票が必要になります。

 

さらに、中古物件で、基準経過年数を越えている場合には、耐震基準適合証明書と既存住宅売買瑕疵保険付保証明書(あるいは既存住宅性能評価書)を添付して申請を行う必要があります。

 

2年目以降は年末調整で手続きが完了

1年目に税務署で住宅ローン控除の認定を受けると、2年目以降の還付金手続きは勤務先での年末調整でできることになっています。提出書類が少なくなり、確認事項が少なくなるためです。

 

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2年目以降の年末調整で必要となる2つの書類

 

 

2年目以降は多くの書類は必要でなく、次の2つの書類を添付して勤務先の年末調整に提出するだけで還付が受けられます。詳しく見てみましょう。

 

①住宅借入金等特別控除申告書

1年目に税務署に行って確定申告で住宅ローン控除申請を行い、承認されて還付金を受けられた場合には、翌年には税務署のほうから住宅借入金等特別控除申告書という書類が送られてきます。

 

この書式に当初申請した状態から変化がないことを記載して、署名する必要があります。

 

②住宅ローンの残高証明書

住宅ローンの融資を受けている銀行に依頼し、年末時点での残高証明書を発行してもらいます。銀行によっては手数料を請求する場合もあります。年末残高証明書の1%が還付金となりますので、非常に大事な書類になります。これがなければ、還付は受けられません。

 

提出書類はなるべくコピーを取って保管すること

2つの提出書類は還付を受けるためには不可欠なものであり、還付金の裏付けにもなりますので、書類のコピーをとって保管しておく必要があります。(将来的に税務調査が行われても良いように準備しておきましょう)

 

また、会社での年末調整の書類提出の期限は11月中旬から下旬と早いため、銀行への残高証明書の発行依頼は10月くらいには行っておきましょう。

 

住宅ローン控除の必要書類の手続きはどうする?

 

 

住宅ローン控除の申請のための必要書類はすでに記載しましたが、それらはどのように確定申告や年末調整書類として提出するのでしょうか。詳しく見てみましょう。

 

初年度は非常に多くの書類を添付する必要があり、それらは確定申告書の提出時に一緒に提出用の袋に入れて持っていく必要があります。

 

1年目は税務署で確定申告とともに手続きする

1年目は必要書類が集まり次第、必要事項を記入して早めに税務署の窓口に持っていきましょう。通常の確定申告は2月15日から3月15日までが申告時期になりますが、還付のある場合や事業者の方で赤字の場合には、1月の仕事始めから受け付けてくれます。

 

住宅ローン控除の場合には、会社の源泉徴収票を受け取るのは1月後半になるため、それを待って確定申告をしてください。期限前の税務署の受付窓口は比較的空いていますので、添付書類の確認作業も早く進めてもらえます。

 

また、早く出すことで税務署の住宅ローン控除などの審査担当部署も空いているために早く還付金の送金を受けることができます。

 

確定申告が始まってしまうと、窓口は混雑し、書類の確認にも時間がかかり、審査にも時間がかかるため、還付が受けられるのは4月以降になる場合もあります。

 

基本的に2年目以降の年末調整では「勤め先」に提出

2年目は、勤務先の年末調整の書類提出時に、扶養控除申請書や生命保険料控除申請書と一緒に、住宅ローン控除の申請書類を提出するだけです。勤務先の提出期限は11月半ば過ぎのところが多いようです。

 

年末調整を忘れても翌年の1月末まで提出すればOK

もし、年末調整で住宅ローン控除の申請を忘れた場合でも、源泉徴収票を社員の住所地の自治体に提出する期限までに申請書類を提出すれば、還付は会社で行ってくれます。各自治体への提出期限は1月末ですが、郵送の場合もありますので、1週間くらい前には提出する必要があります。

 

また、期限に間に合わなかった場合には、税務署に年末調整と同じ書類を確定申告書と一緒に提出すれば、還付は受けられます。

 

住宅借入金等特別控除申告書の記入方法

 

 

勤務先の年末調整に提出する住宅借入金特別控除申告書の記入の仕方をご説明します。項目はたくさんありますが、漏れのないように提出しなければ訂正を求められることもあるので、慎重に確認して提出してください。

 

手順①氏名、住所、勤務先を記入

氏名、住所、勤務先は年末調整ではどれも必要になります。勤務先については会社ではんこを押してくれる場合もあります。特に住所は、現在も居住していることの証明になりますので、正確に記入してください。

 

手順②住宅ローンの年末残高を記入

銀行から送られてきた年末時点の残高証明書の借入残高を記入します。この金額の1%が還付金として戻ってきます。この金額が間違っている場合には還付金が違っている場合もありますので、桁などを間違えないようによく確認して下さい。

 

手順③建物・土地の取得対価を記入

建物・土地の取得対価の記入欄には、1年目に税務署に提出した金額と一致するように売買契約書も確認して記入します。

 

手順④建物・土地の取得対価にかかる年末残高を記入

建物と土地の取得対価にかかる年末残高は、基本的に初年度に税務署に提出した取得価格と一致していることが必要です。

 

基本的に税務署に初年度に申請した条件と変わっていないことが2年目以降の住宅ローン控除の条件になるので、正確に記入する必要があります。

 

土地を買い増して新しく増改築している場合には、住宅ローン控除条件が変わっていると見なされることもあります。従って、手順③の金額と一致するように記入する必要があります。

 

年末調整時点では税務署の確認がありませんが、定期的に税務調査の行われる会社の場合には、その際に住宅ローン控除書類の確認も行われます。記入した数字が違っていた場合には還付金が取り消されて、還付された金額を返還しなくてはならない事態になる可能性もあるので、充分注意してください。

 

手順⑤住宅ローン控除額を計算して記入

住宅ローン控除額欄には、住宅ローン残高証明書の年末残高に1%を掛けた金額を記入します。還付される金額になりますので、何度も確認しておきましょう。

 

手順⑥年間所得見込み額を記入

年間所得見込み額は、まだ賞与なども確定していない時期ですので、概算になります。給与総額見込みから給与所得控除を差し引いて、さらに扶養控除額(基本的に1人38万円)や社会保険料見込み額を差し引いて算出します。

 

勤務先の年末調整においては、正式な金額から控除できる金額を算出してくれます。

 

年末調整後、住宅ローンの控除はいつ・いくら還付される?

 

 

年末調整で住宅ローン控除の還付金が算出されると、勤務先では年間の源泉徴収額から他の控除分も合わせてその還付金を差し引いて戻してくれます。ただし、勤務先で戻してくれるのは、源泉徴収された金額の範囲内に限られます。引ききれない場合には、翌年度の住民税で自動的に差し引いてくれます。

 

12月の給与に上乗せされるのが基本

年末調整による住宅ローン控除の還付は、通常は12月の給料に上乗せされて戻ってきます。

 

会社によっては年末の賞与に合わせて還付されることも

ただし、会社によっては戻し金額が大きいために年末の賞与時に合わせて還付が行われることもあります。いずれにしても、年間に源泉徴収された所得税分が戻ってくる場合が多く、かなり12月の収入は多くなります。

 

住宅ローンの控除額が高額だと思って出費を増やさないこと

既に記載しましたが、年末調整で還付できるのは、源泉徴収額の範囲内であり、年末に還付が受けられない部分も出てきます。特に扶養家族などが多く、源泉徴収額が少ない場合には、実際に年末調整で還付される金額は年末借入金残高の1%よりも少ない場合もあり得ます。

 

従って、年末借入残高の1%がすべて戻ってくると思って、年末の出費を多くし過ぎてしまいますと、家計に重い負担が生じることもありますので注意してください。

 

最後に

 

 

住宅ローン控除は、政府の景気刺激策でもあり、かなり大きな還付金が見込めるものです。しかもそれが10年間も続きますので、家計的には嬉しい減税措置になっています。

 

この住宅ローン控除は還付金が大きいだけに、1年目の確定申告における控除申請では多くの確認書類が必要になりますが、2年目以降は勤務先の確定申告に2つの書類を添付して還付金を申請することができます。

 

この住宅ローン控除申請の2年目以降の手続き方法を中心にご説明しました。

基本的に2年目以降も1年目と条件が変わっていないことが年末調整の条件になりますので、条件が変わっていないことを確認して提出するようにしてください。

 

監修者:川上 壮太(ファイナンシャルプランナー)

 

 

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