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M life 記事

お金 2018.11.16

【FP監修】所得と収入の違いは?所得の種類と計算方法

 

所得税を理解する上で必ず理解する必要があるのは「所得」と「収入」の違いです。

それぞれなにが違い、どのように計算するのでしょうか。

 

所得と収入の違い

 

 

「収入」とは年間に入ってくるお金のことをさします。それに対し、「所得」とは収入から必要経費を差し引いた金額となります。「所得」と「収入」の考え方はサラリーマンと個人事業主で大きく異なります。

 

所得とは:サラリーマンの場合

サラリーマンにおける所得は主に給与所得となります。給与の他に収入がある場合は給与所得と他の所得を合算した金額がその人の総所得金額となります。

 

給与所得と給与所得控除とは

サラリーマンは給与所得を得ることとなります。給与所得とは源泉徴収前の給与・賞与等の合計から「給与所得控除」を差し引いた金額となります。「給与所得控除」はその人の年収により決定されています。

 

参考:https://www.nta.go.jp/m/taxanswer/1410.htm

 

サラリーマンの経費とは

サラリーマンは個人事業主のように明確に必要な経費と判断することが難しい支出が 多いため、原則として給与所得から経費を控除することができません。その代わりに前述の「給与所得控除」があります。給与所得控除が個人事業主の「経費」の部分に該当します。

 

ただし研修費や資格取得費など一部の費用に関しては、一定の条件を満たせば所得から控除ができる、特定支出控除という制度があります。

 

参考:https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1415.htm

 

所得とは:個人事業主の場合

個人事業主の場合は売上-経費=所得となります。

 

個人事業主の経費とは

個人事業主の経費とは事業を行う上で発生した費用のことです。営業に使うためのガソリン代やボールペン等の文房具等多岐にわたります。ただし、税金は経費とはなりません。

 

所得の種類

一言に「所得」と言っても様々な所得の種類があります。代表的なものは「給与所得」や「事業所得」、他に不動産収入を得た場合に発生する「不動産所得」や不動産を売却した際に発生する「譲渡所得」等があります。

 

参考:https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/shoto319.htm

 

収入と手取りの違い

「収入」と「手取り」も異なる金額を指します。「収入」とは入ってくるお金の総額を指しています。それに対し「手取り」は「収入」から税金等を差し引いて実際に入ってくるお金のことを指しています。

 

所得税の計算方法

 

 

所得税はどのように計算をすればいいのでしょうか。具体的に見てみましょう。

 

給与所得の計算方法(サラリーマンの場合)

サラリーマンの場合は給与所得から給与所得控除とその他の所得控除を際し引いた金額が「課税所得金額」となり、課税の対象になります。日本は超過累進税率という収入が多ければ多いほど税金が高くなる仕組みをとっています。

 

参考:https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2260.htm

 

所得控除の種類

給与所得控除以外の「所得控除」とはどのようなものがあるのでしょうか。所得控除とは同じ給与をもらっていても、人それぞれ生活に違いがあるため、負担が大きい人の税金は減らしてあげようという制度です。

 

大きく分けると「物的控除」と「人的控除」があります。

 

物的控除とは

物的控除とは「医療費控除」や「生命保険料控除」等、費用負担が大きい方の税金の負担を軽くする制度です。ふるさと納税は「寄付金控除」に該当するため、物的控除の一つです。

 

人的控除とは

人的控除とは生活を支えている家族等がいる場合に税金の負担を軽くする制度です。代表的なものが「扶養控除」です。扶養控除とは一緒に生活をしていて、扶養されている家族等の所得が一定以下の場合に所得から一定金額を控除できる制度です。高齢者の場合は介護等が必要となり、負担が大きいため控除額が多くなっています。

 

参考:https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1180.htm

 

所得税の計算方法(個人事業主の場合)

個人事業主の場合も考え方はサラリーマンの場合と同じです。収入から必要経費を差し引き、各種控除を差し引いた金額が課税所得金額となります。課税所得金額に税率をかけわせたものが所得税額となります。

 

サラリーマンと違う点は事業所得を得る方には「青色申告特別控除」があることです。青色申告とは事業所得、不動産所得、山林所得がある方が正しく帳簿をつけて申告する場合最大65万円または10万円を所得金額から控除できる制度です。

 

青色申告は給与所得控除のように一律全員に差し引けるわけではなく、自分で手続きをする必要があります。

 

参考:https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2072.htm

 

給与所得とそれ以外の所得がある場合

副業等により給与所得以外の所得が20万円以上ある場合は、確定申告が必要です。給与所得は自動的に税金が差し引かれますが、事業所得や不動産所得等、他に所得がある方は、自分で確定申告をする必要がありますので注意が必要です。

 

所得控除とは

 

 

所得控除とは収入から経費を差し引いたうえで、さらに所得から一定の金額を控除できる制度です。収入から経費と所得控除額を差し引いた金額が「課税所得金額」となります。

 

所得税額は課税所得金額に対して税率をかけて計算するため、所得控除を適用することにより実際に支払う税金が少なくなります。

 

所得税を計算するにあたって差し引ける控除とは

所得税を計算するにあたって各種控除を差し引くことができます。各種控除は納税者の社会的な負担(扶養している人数等)により控除できるものがあります。

 

所得控除の種類

所得控除は全部で14種類あります。代表的なものは全ての人が均等に38万円控除できる基礎控除、配偶者を扶養している場合に差し引ける配偶者控除、生命保険を支払っている場合に一定額を差し引ける生命保険料控除等が代表的な例です。

 

103万と130万は何の数字?

近頃、ニュース等でも話題になっているのが「103万円の壁」と「130万円の壁」です。これらの収入の壁は誰にどのような影響を及ぼすのでしょうか。詳しくみてみましょう。

 

①103万円の壁

103万円の壁とは2017年以前の主婦(主夫)の方等がパートやアルバイトで働いている場合、収入が103万円を超えてしまうと夫()の扶養から外れてしまう金額を指していました。

 

103万円の内訳は基礎控除が38万円と給与所得控除が65万円(38+65103万円)です。103万円以上収入があると夫()の扶養から外れてしまい、税金の支払い額が増えてしまいます。

 

ただし、この場合の扶養から外れるというのは配偶者控除を受けられなくなるということであり、健康保険や扶養手当の基準とは別であることには注意が必要です。

 

この「103万円の壁」があることにより働き手が少なくなるという一種の社会問題が発生していました。夫(妻)の扶養に入ってパートやアルバイト等で働いている方は「103万円の壁」を超えないために仕事をセーブしてしまうからです。

 

現在企業は人手不足の状態にあり、2018年以降は「103万円の壁」は「150万円の壁」に引き上げられました。

 

配偶者控除の上限金額引き上げは実質的な減税となりますが、同時に高所得者には増税となる制度改正も行われています。

 

2017年以前は配偶者の所得が103万円未満であれば、配偶者控除38万円が控除されていましたが、2018年以降は納税者本人の所得によって配偶者控除が減額または適用されないという制度になっています。この制度改正により納税者本人が高所得者で、専業主婦(主夫)の扶養者がいる世帯にとっては増税となります。

 

具体的な所得金額と控除金額は以下の通りです。

900万円以下:38万円

900万円超950万円以下:26万円

950万円超:1,000万円以下:13万円

1,000万円超:適用なし

 

参考:https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1191.htm

 

②130万円の壁

130万円の壁とは「健康保険の扶養」から外れないための金額上限を指します。

 

少しややこしく感じられるかもしれませんが、税法上の「扶養」と社会保険上の「扶養」は定義が異なっています。社会保険上の「扶養」から外れてしまうのが「130万円の壁」です。

 

収入が130万円を超えると健康保険の扶養から外れることになり、自分で健康保険や年金などの社会保険に加入する必要があります。社会保険に加入することで給与から社会保険料が天引きされます。

 

このため負担は増えますが、メリットもあります。厚生年金の保険料を支払うことは、将来もらえる年金が増えますので、支払った金額は無駄になるわけではありません。 勤務先の会社の規模や労働の内容によっては、130万円ではなく106万円を超えた場合に社会保険に加入しなくてはいけなくなりますので注意してください。

 

事業所得と雑所得の違い

 

 

事業所得とはその名の通り事業から得た所得ということになります。ただし、この「事業」には明確な定義はありません。基準としては継続・反復して行われることが事業所得の基準となりますが、事業所得を得ている方は個人事業主となります。

 

参考:https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shohi/6109.htm

 

それに対し、雑所得とはどの所得にも当てはまらないものを指します。具体的には公的年金の所得や講演料等があたります。

 

参考:https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1500.htm

 

副業の所得は何所得?

給与所得を得ている人が、主に給与を得ている所得以外の副業で得た所得は何所得になりのでしょうか。一概に決まってはおらず、副業の種類等によって異なります。例えば副業であってもアルバイトをして給与を受けている場合は給与所得となります。

 

個人事業として所得を得ている場合は事業所得となります。

 

事業所得とは?

副業でフリーマーケットやアフィリエイトで得た収入は事業所得となるのでしょうか。それとも雑所得となるのでしょうか。

判例によると事業所得となるかどうかの基準は

自己の危険と計算において独立して行う業務か

営利性があるか

反復継続して遂行されて営まれているか

社会的地位が客観的に認められているか

等によって判断されています。判断に迷う場合はお住まいの地区の税務署に問い合わせをしてみてください。

 

参考:http://www.kfs.go.jp/service/JP/96/03/index.html

 

所得税は給与所得と合算して計算

事業所得で得た所得がある場合は給与所得と合算して所得税の計算をする必要があります。

 

給与所得と事業所得を合算して給与所得控除や基礎控除等の各種控除を差し引いた金額が課税所得となり、課税所得に応じた税率をかけて所得税の計算をすることになります。

 

まとめ

 

 

所得と収入の違い等についてご説明いたしましたがいかがだったでしょうか。所得税は一定の所得額を超えると皆さん払われている税金ですが、意外と制度についてはよくわからないという方も多いようです。各所控除の対象でも、自分で手続きをしないと適用されないものもあります。

 

正しく理解することと今後の法改正をチェックすることで節税に繋がるケースもあります。ご自身が適用できるのにしていない控除がないか、再度チェックしてみるとよいでしょう。

 

監修:尾山 道郎(ファイナンシャルプランナー)

 

 

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