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お金 2018.11.20

【弁護士監修】遺産相続の順位を知りたい時は?遺産相続の基本的な知識について

 

被相続人が死亡した後に発生するのが、遺産相続です。しかし、自分は相続ができるのか、それともできないのか、相続ができる順番は何番目なのか、分からないという方が多いのではないでしょうか。

 

そこで、この記事では遺産相続の順位を知りたい時の基本的な知識についてご紹介します。いざ相続するとなった時に、知識があるのとないのとでは、差が出てきます。

まずは、相続に関する言葉をわかりやすく解説

 

 

そもそも、「被相続人」や、「法定相続人」、「直系尊属」など、遺産相続に関する用語を聞いたことがない方がほとんどではないでしょうか。

 

ここでは相続に関する言葉をわかりやすく解説します。相続用語を理解しておくと、弁護士とのやりとりや相続人同士での話し合いの時、スムーズに会話ができるようになります。ここで紹介する用語を覚えておくと、いざという時に役立つかもしれません。

 

被相続人とは

被相続人とは、相続する遺産を遺して亡くなった方のことを指します。一般的には、亡くなった方を呼ぶ時は「故人」とすることが多く、実際に私たちもよく聞くと思います。弁護士や税理士等に遺産相続の相談したとき、専門家の方たちは「被相続人」と呼ぶことが多いので覚えておきましょう。

 

相続は、被相続人が亡くなったその日から開始されることになります。

 

参考元:被相続人とは?

http://yuigonsouzoku.jp/hisouzokunin/

 

法定相続人とは

遺産相続をするにあたり、被相続人が遺した遺産を引き継ぐ人のことを、法定相続人と呼びます。「法定」とあるように、誰が相続をするかは法(民事法)で定められています。

 

法定相続人は、被相続人が遺した遺産を引き継ぐことができるので、良いことだらけじゃないかと思う方もいるかもしれませんが、そんなこともないのです。

 

被相続人が借金をしていた場合など、マイナスの遺産も一緒に引き継ぐ可能性がありますので、遺産相続できる人全てがプラスの財産をもらえるわけではないことを覚えておきましょう。

 

参考元:法定相続人とは?

http://yuigonsouzoku.jp/souzokunin/

 

法定相続分とは

法定相続分とは、その名のとおり法(民法)で定められた相続分のことです。

 

被相続人が遺言書を残していなかった場合、遺産分割の話し合いをすることになります。話し合いでまとまるのであれば、どの相続人がどれだけ遺産を取得しても構いませんが、話し合いで決まらない場合、裁判所が、法律に規定にしたがって、審判(家庭裁判所の判決)を下して、遺産分割の内容を決めます。

 

その場合の目安となるのが、法定相続分です。

ところで、法定相続人には、配偶者、第1順位、第2順位、第3順位の4種類の相続人がいます。法定相続分とは、法律が、この相続人の種類に応じて、「どの種類の相続人にはどれだけの相続分があるか」を決めたものです。

民事法で定められている相続遺産の分配率は以下のとおりです。

 

(2) 法定相続分

イ 配偶者と子ども(第1順位の相続人)が相続人である場合<\span>

 配偶者2分の1 子ども(2人以上のときは全員で)2分の1

ロ 配偶者と直系尊属(第2順位の相続人)が相続人である場合

 配偶者3分の1 直系尊属(2人以上のときは全員で)3分の1

ハ 配偶者と兄弟姉妹(第3順位の相続人)が相続人である場合

 配偶者4分の3 兄弟姉妹(2人以上のときは全員で)4分の1

なお、子ども、直系尊属、兄弟姉妹がそれぞれ2人以上いるときは、原則として均等に分けます。

 

出典元:No.4132 相続人の範囲と法定相続分|国税庁
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4132.htm

 

以上のように、裁判になった場合は法定相続分で遺産が分割されることになるのですが、法律には、「特別受益の持ち戻し」「寄与分の控除」という法定相続分を修正する制度があります。

 

そのため、「特別受益」や「寄与分」が問題となる事件では、法定相続分を「特別受益」や「寄与分」で修正した後の相続分である「具体的相続分」に従って、遺産を分割する審判がなされます。

 

「特別受益の持ち戻し」や「寄与分の控除」は、被相続人が亡くなる前の事情を加味して遺産分割をおこなう制度ですので、被相続人が亡くなる前の事情(例:生前贈与、介護など)が問題となる事例では、具体的相続分を把握することも必要です。

 

代襲相続人とは

代襲相続人とは、本来相続するはずだった法定相続人が、相続の発生する日までに亡くなっていた場合、本来相続するはずだった法定相続人の子が代わりに相続を行おこなうことです。

 

分かりやすく例を挙げて解説します。

被相続人Aが亡くなりました。本来、相続するはずの息子Bさんは3年前に交通事故で死亡しています。しかし、息子Bさんには子どもCちゃんがいました。よって、本来、Bさんが受け取る予定だった遺産をBさんの子どものCちゃんが受け取ることになりました。

 

このBさんの代わりに、Cちゃんが被相続人Aさんの遺産を引き継ぐ場合、Cちゃんのことを代襲相続人と呼びます。

 

参考元:代襲相続・代襲相続人とは?
http://yuigonsouzoku.jp/daishuusouzoku/

 

直系尊属とは

親族に、「血族」と「姻族」があることをご存じですか。血族とは、その名のとおり「血がつながっている家族」です。反対に姻族とは「血は繋がっていないが、婚姻によって繋がりをもった家族」のことです。

 

そして、血族にはさらに「尊属」と「卑属」に分けられます。ここでは尊属についてご紹介します。

 

まず、尊属とは、亡くなった被相続人の前の世代の方たちのことを指します。父母・祖父母・叔父・叔母等です。

 

尊属のうち直系尊属とは、家系図で言えば縦の線だけでつながる人、すなわち、父母、祖父母、曽祖父母のことです。ちなみに直系尊属でない尊属は傍系尊属と呼びますが、これは、家系図で言えば、縦の線だけでなく横の線も含んでつながる人、すなわち、おじ・おば等です。

 

尊属のうち、直系尊属は、第2順位の相続人となります。

第2順位の相続人とは、第1順位の相続人(子や孫)が1人もいない場合に初めて相続人になることができる立場という意味です。

 

なお、世代の異なる直系尊属が存命している場合は、親等が一番近い人だけが相続人となります。例えば、被相続人が亡くなったときに、その父母と祖父母が存命であった場合、親等の近い父母だけが相続人になります。

 

参考元:尊属・卑属とは?
http://yuigonsouzoku.jp/kihonyougo/sonzoku-hizoku.html

 

直系卑属とは

一方、卑属とは、亡くなった被相続人より後の世代の人たちのことを指します。子・甥姪・孫・ひ孫等が該当します。この卑属のうち、子は第1順位の法定相続人となり、孫は代襲相続人となる可能性があります。

 

参考元:尊属・卑属とは?
http://yuigonsouzoku.jp/kihonyougo/sonzoku-hizoku.html

 

遺言書とは

遺言書とは、被相続人が遺産の処分方法(自分が亡くなったときに、自分の財産を誰に渡すか)を記した書類のことです。

 

遺言があれば、遺言書だけで遺産を処分できるため(不動産の登記、預金の解約など)、相続人の印鑑を集める必要がなくなります。

遺言は何度でも書くことができますが、一番新しい遺言が有効になります。

 

ただし、法律は、遺言の書き方についてルールを定めているので、ルールに沿っていないと、法務局や銀行が、遺産を処分する手続を受け付けてくれないので、注意が必要です。

 

なお、2018年7月の法改正により、2019年1月から、若干遺言書の作成方法に関するルールが緩和されることになっています。

 

参考元:遺言とは?
http://yuigonsouzoku.jp/yuigon/yuigon.html

 

遺留分とは

遺言があれば、遺産は遺言のとおりに処理されます。

順位の高い法定相続人には、「遺留分」という財産の取得割合が認められています。例えば、4分の1の法定相続分がある子には、8分の1の遺留分が認められます。

 

そのため、遺言によって相続した財産が「遺留分」より少ない相続人は、遺言や生前贈与によって多くの財産を取得した相続人等に対して、「遺留分に不足する財産を渡せ」と請求できます。これを「遺留分減殺請求」と呼びます。

 

なお、遺留分に関するルールは、2019年7月までに一部変更されることが決まっています。

 

参考元:遺留分とは
http://yuigonsouzoku.jp/iryuubun/iryuubungensai.html

 

遺産相続については民法で定められている

 

 

遺産相続については民法で定められているのですが、一体どのようなことが書かれているのでしょうか。ここでは、民法に記載されている遺産相続の内容をご紹介します。

 

被相続人を中心にどこまでが遺産相続の対象になるのか

民法では、被相続人を中心としてどこまでが遺産相続の対象となるのかが定められています。

 

(1) 相続人の範囲

死亡した人の配偶者は常に相続人となり、配偶者以外の人は、次の順序で配偶者と一緒に相続人になります。

 

第1順位

 死亡した人の子供

 その子どもが既に死亡しているときは、その子どもの直系卑属(子どもや孫など)が相続人となります。子どもも孫もいるときは、死亡した人により近い世代である子供の方を優先します。

 

第2順位

 死亡した人の直系尊属(父母や祖父母など)

 父母も祖父母もいるときは、死亡した人により近い世代である父母の方を優先します。

 第2順位の人は、第1順位の人がいないとき相続人になります。

 

第3順位

 死亡した人の兄弟姉妹

 その兄弟姉妹が既に死亡しているときは、その人の子どもが相続人となります。

 第3順位の人は、第1順位の人も第2順位の人もいない場合に相続人になります。優先順位によって、誰が相続するのかが決まる

基本的に被相続人が亡くなり相続が発生する時は、民法によって誰が相続をするのか、優先順位が決まります。

 

先述した順番でいくと、最優先される相続人は死亡した人の子(息子、娘等)、2番目に直系尊属、3番目に兄弟姉妹となります。

 

相続人が居ない場合は?

相続人がいない場合は、関係者が家庭裁判所に申立てをすると、家庭裁判所が「相続財産管理人」を選びます。相続財産管理人に選ばれるのは、通常、被相続人が亡くなった地域の弁護士です。

 

相続財産管理人は、法定相続人を探したり、遺産を処分して借金を支払ったり、特別縁故者(相続人ではないが、被相続人と関わりの深い人。お手伝いさん、隣近所の人、遠縁の親戚など)に遺産を渡すなどの処理を行います。最終的に残った遺産は相続財産管理人が現金化して、国庫に納めます。

 

参考元:身内が誰もいなくて相続人がいない場合、財産はどこへ行く?
https://www.souzokuhiroba.com/souzokunin/tengaikodoku.html

 

遺言書がある場合の相続財産の分け方

遺言書がある場合の相続財産の分け方についても、民法では定められていますので、ここでご紹介します。

 

遺言書の種類について

遺言書の種類は大きく分けて2つあります。1つ目は、普通方式と呼ばれるもので、自筆証書遺言、公正証書遺言、秘密証書遺言がこれに該当します。2つ目は、特例方式と呼ばれるもので、被相続人が死亡する寸前等、特殊な状況のもとで例外的に作成されるものです。

 

参考元:遺言にはどのような種類がありますか?
http://www.motolaw.gr.jp/faq/yuigon/%E9%81%BA%E8%A8%80%E3%81%AB%E3%81%AF%E3%81%A9%E3%81%AE%E3%82%88%E3%81%86%E3%81%AA%E7%A8%AE%E9%A1%9E%E3%81%8C%E3%81%82%E3%82%8A%E3%81%BE%E3%81%99%E3%81%8B/

 

遺言書の効力とは

遺言書で指定すれば、なんでも思い通りになるわけではありません。遺言の効力が発生するものは、財産に関すること(祭祀主催者や相続分の指定等)、身分関係に関すること(遺言認知や推定相続人の遺言排除等)、遺言執行に関すること(遺言執行者の指定等)です。

 

これ以外のことを遺言で残しても執行されませんので覚えておきましょう。

 

参考元:遺言の作成と執行
http://yuigonsouzoku.jp/yuigonjikou/

 

遺言書は無効になる場合もある

遺言書は正式な方法で記入をしないと無効となる場合があります。

例えば、自筆証書遺言の場合、自筆ではなくパソコンで遺言書を作成したり、押印がされていなかったり、遺言を作成した日時が不明の場合、遺言書は無効とされてしまいます(ただし、2019年1月13日以降は、自筆証書遺言の一部をパソコンで作成しても有効です)。

 

ご自身が遺言を残しておきたいと思った時は、無効とならないように、必ず所定の手続きを行いましょう。

 

参考元:遺言書の効力は8つ!無効になるケースと有効にしない為には?
https://souzoku-pro.info/columns/5/#toc_anchor-1-16

 

不平等な遺言の場合、遺留分の請求が出来る

遺言で不平等な内容が書かれていた場合、法定相続人に該当する人は遺留分の請求が可能です。遺留分とは、相続人が最低限受け取ることができる財産の割合をいいます。

 

遺言書により、ある法定相続人が相続した財産が遺留分より少ない場合、遺留分に足りない割合の財産を、たくさん相続した(または生前贈与された)相続人等に対して渡すように請求できます。

 

ただし、一定の期間内(相続が開始し、かつ遺言を知ってから1年)に請求をしないと遺留分を請求する権利は消滅します。

 

また、現在は、遺留分を請求する側は、遺産の現物しか請求できないのですが(実家など)、2019年の7月までには、今までとは逆に、遺留分に不足する金銭の支払いしか請求できなくなることが決まっています。

 

遺言書がない場合は、法定相続分を参考に分ける

遺言書がない場合は、法定相続分を参考に、遺産を分配します。遺産の分配割合は以下のとおりです。

 

イ配偶者と子どもが相続人である場合

配偶者2分の1 子ども(2人以上のときは全員で) 2分の1ロ配偶者と直系尊属が相続人である場合

配偶者3分の2直系尊属(2人以上のときは全員で) 3分の1ハ配偶者と兄弟姉妹が相続人である場合

配偶者4分の3 兄弟姉妹(2人以上のときは全員で) 4分の1なお、子ども、直系尊属、兄弟姉妹がそれぞれ2人以上いるときは、原則として均等に分けます。

 

また、民法に定める法定相続分は、相続人の間で遺産分割の合意ができなかったときの遺産の取り分であり、必ずこの相続分で遺産の分割をしなければならないわけではありません。

 

なお、被相続人の生前に贈与を受けた相続人がいる場合や、相続人の中に介護等被相続人に貢献した人がいる場合には、法定相続分ではなく、こうした生前の事情を加味して法定相続分に修正を加えた「具体的相続分」に基づいて遺産を分割します。

 

出典元:No.4132 相続人の範囲と法定相続分|国税庁
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4132.htm

 

基本的な相続順位の考え方を知っておこう

 

 

相続に関する基本的な用語や、民事法についてご紹介してきました。そこで、この章では、基本的な相続順位の考え方についてご紹介していきます。

相続順位は、相続の話し合い等をする上で大切なことですので、ぜひ覚えておきましょう。

 

遺産分割協議は相続人全員が参加しなければならない

遺産分割協議は、基本的に相続人全員が承諾する(遺産分割協議書に実印を押す、裁判所で遺産分割案を承諾する)のでなければ成立しません。1人でも欠ければ、登記や預金払戻し等の手続を受け付けてもらえません。

そのため、誰が相続人になるのか、漏れなく把握することが必要です。

 

被相続人の配偶者(夫・妻)は別格

被相続人に配偶者がいる場合、配偶者は必ず相続人になります。

そのため、被相続人に配偶者がいる場合の法定相続人の組み合わせは、

① 配偶者+第1順位の相続人

② 配偶者+第2順位の相続人

③ 配偶者+第3順位の相続人

④ 配偶者のみ

の4通りのいずれかになります。

なお、配偶者の法定相続分は、①の場合2分の1、②の場合3分の2、③の場合4分の3と、組み合わされる相続人の順位によって変わります。

 

順位が同じ相続人の場合は、全員が対象

順位が同じ相続人は全員が相続人となり、同じ順位の相続人が複数いる場合、その間での相続分は頭割りになります。例えば、父、母、長男、長女、次男の家族で、父が亡くなった場合には、母が遺産の2分の1を相続し、残りの2分の1を長男、長女、次男で等分して相続することになります。

 

なお、事例としては少ないですが、第3順位の相続人が複数いて、被相続人と両親が同じ兄弟(全血兄弟)と、片親だけ同じ兄弟(半血兄弟)がいる場合は、全血兄弟と半血兄弟では相続分が異なるので、単純な頭割りにはなりません。

 

参考元:相続の割合・配分は? 家系図イラスト(図解)で法定相続分・遺留分の割合がすぐ分かる!
https://souzoku.how-inc.co.jp/topics/proportion-of-inheritance#souzokunin1-1

 

胎児や養子でも平等に相続人の対象

養子は、実子と全く同じ権利を持ちます。また、相続では、お腹の中にいる胎児も、生まれてくることを条件に、子として扱われるため、子または代襲相続人として相続人にもなり得ますので覚えておきましょう。

 

第一順位:子・孫(直系卑属)

基本的に、相続の第一順位は子や孫となります。配偶者がおり、子もしくは孫が健在の場合は、配偶者は遺産の半分を相続し、子もしくは孫は半分の財産を均等に分割して相続することとなります。

 

第二順位:親・祖父母(直系尊属)

次に、遺産相続の順位として挙げられるのは、被相続人の親や祖父母です。被相続人に子や孫がいなかった場合、被相続人の遺産は配偶者と相続順位第2位の者とでわけられます。配偶者は遺産の3分の2を相続し、親または祖父母は3分の1を相続することができます。

 

参考元:相続人の優先順位~法定相続人が兄弟・子ども・孫・祖父母などの順位パターン
https://www.souzokuhiroba.com/wakekata/heir-priority.html

 

第三順位:兄弟姉妹・甥・姪

被相続人が死亡し、子・孫や父母・祖父母が死亡等でいなかった場合は、被相続人の兄弟姉妹・甥・姪が相続権を有することになります。

 

この時、配偶者もいた場合は、配偶者は4分の3の遺産を相続することとなり、残り4分の1を兄弟姉妹、甥姪で分け合うことになります。

 

参考元:相続人の優先順位~法定相続人が兄弟・子ども・孫・祖父母などの順位パターン
https://www.souzokuhiroba.com/wakekata/heir-priority.html

 

第四順位はない

法定相続人は第3順位までです。被相続人の親戚であっても、第3順位に該当しない人は、相続人にはなれません。

 

第3順位までの相続人が1人もいない場合には、関係者(被相続人にお金を貸していた人など)の申立てにより、家庭裁判所が「相続財産管理人」を選ぶことがあります。相続財産管理人は、法定相続人を探したり、遺産から借金を払ったり、特別縁故者に遺産を分けたりしますが、それでも遺産が余る場合は、現金化して国庫に納めます。

 

考えられるさまざまなケースについて

 

 

ここでは、遺産相続をおこなう時に起こりうるさまざまなケースについてご紹介します。遺産相続をする時の、イメージトレーニングの際に役立つものもあるでしょう。

 

相続放棄があった場合

被相続人の遺産を放棄する相続人が現れた場合は、その相続人抜きで遺産分割協議を行うことになります。つまり、放棄した相続人が受け取るはずの遺産の分、残った相続人が相続できる遺産が多くなります。

 

もっとも、遺産には借金などの負の財産も含まれます。被相続人に借金があり、その借金を返したくない人は相続放棄を検討することになります。

 

また、先に遺産に手をつけてしまうと、相続放棄ができなくなります。ですので、被相続人に借金があるかも知れない場合は、遺産に手をつけず、すぐに相続放棄をするか否かを検討することが必要になります。

 

養子縁組をしている場合

養子縁組をしている場合の相続に関しては、特別養子縁組をしたのか普通養子縁組をしたのかによって異なってくるので注意が必要です。

 

特別養子縁組とは、実親との親子関係を無くしてしまう養子縁組なので、特別養子縁組をした場合、養親の相続人にはなりますが、実親の相続人にはなりません。

 

反対に、普通養子縁組は、実親との親子関係を残しながら、養親と親子関係を結ぶ「親を増やす」縁組であるため、実親と養親の双方の相続人となります。

 

参考元:養子縁組で相続税対策!法定相続人を増やせば節税効果になる!?
https://www.souzokuhiroba.com/souzokunin/youshi.html

 

行方不明の相続人がいる場合

行方不明者が法定相続人となっている場合は、おおまかに2つの場面が想定できます。

 

1つ目は、行方不明者が生きていることはわかるが、音信不通でどこにいるかは分からない状態のときです。この際は不在者財産管理人を立てなければなりません。不在者財産管理人は、家庭裁判所に申し立てを行うことによって選定されます。不在者財産管理人になれるのは法定相続人と利害関係にない方ですので、一般的には弁護士が選ばれることが多いです。

 

不在者財産管理人は、行方不明者が見つかるか、死亡が確認されるまで財産を管理する必要があります。ただし、不在者財産管理人の選定を裁判所に依頼すると、裁判所から「裁判所が不在者財産管理人に対して払う報酬を裁判所に先に納めなさい」と求められることがあります。

 

2つ目は、法定相続人が生きているかどうかが分からない場合です。家庭裁判所に対し、失踪宣告を申し立てなければなりません。失踪宣告とは、行方不明者は行方不明になってから7年間、事故や自然災害等に遭ってから1年間、生死が分からない場合は、法律上死亡したと扱う制度です。失踪宣告がおりるまで長期間かかりますので、併せて不在者財産管理人を申し立てる必要があります。

 

なお、失踪宣告を受けた人の生存が確認されて失踪宣告が取り消された時は、まだ遺産分割が終わっていなければ、その人の相続権が復活し、既に遺産分割が終わっていれば、清算が必要になります。

 

参考元:相続人が行方不明で連絡が取れない!こんなときはどうするの?
https://www.souzokuhiroba.com/souzokunin/yukuefumei.html

 

未成年者の相続人がいる場合

未成年者が相続人となる場合、法定代理人である親が遺産分割協議をおこないます。ただし、親も相続人となる場合(例えば、父親が亡くなり、妻と未成年の子が相続人である場合)には、親は子の代理をすることができないので、未成年の子に特別代理人を立てなければなりません。特別代理人の申し立ては家庭裁判所にしますので、覚えておきましょう。

 

出典元:胎児にも遺産相続されるのか?
http://yuigonsouzoku.jp/souzokunin/taiji.html

 

認知症で判断力の弱い相続人がいる場合

遺産分割を行うためには、相続人に判断能力があることが必要です。

 

そのため、相続人の中に、例えば認知症を患って判断能力の弱い人がいる場合は、判断能力の程度に応じて、成年後見人、保佐人、補助人をつけなければ遺産分割をすることができません。どの人をつけるにも、家庭裁判所へ申し立てが必要ですので、忘れないようにしましょう。

 

参考元:成年後見制度~成年後見登記制度~
http://www.moj.go.jp/MINJI/minji17.html#a1

 

このような場合は相続資格が無い

故意に財産を奪おうと殺人や脅迫、遺言書の偽装等をした者は、相続の資格がなくなります。こちらについては、後述します。

 

また、意外と知られていないのは、配偶者の親の遺産相続の権利はないことです。配偶者の親の遺産相続では、相続人は、配偶者または孫(代襲相続の場合)になるので覚えておきましょう。

 

参考元:推定相続人から相続資格を剥奪することはできるか?
http://yuigonsouzoku.jp/souzokunin/shikakuhakudatu.html#shikakuhakudatu03

 

相続欠格・相続廃除について

相続欠格とは、故意に相続順位を上げようとして殺人を企てたり、遺言書を偽装したりした者の相続権を無くす制度です。

 

推定相続人の排除とは、相続人の中に被相続人に対して暴行や虐待を加えた人がいた場合に、その相続人の相続権を無くす制度です。推定相続人の廃除の場合、被相続人が存命中に家庭裁判所に申し立てるか、遺言にその旨を遺言執行者に頼んでおくことが必要です。

 

不正を行えば、相続の権利がなくなってしまいますので、絶対に不正はしないようにしましょう。

 

なお、相続欠格や推定相続人の排除があった場合、代襲相続が発生するため(欠格に該当したり排除されたりした相続人の子が相続人となる)、相続放棄と異なり、欠格・排除に該当した相続人ではない相続人の相続分が増えるとは限りません。

参考元:法定相続人:財産を相続できる人、できない人|相続相談弁護士ガイド
https://souzoku.how-inc.co.jp/topics/legal-heir

 

相続順位の決まり方を理解して相続トラブルが起こらないようにしよう

 

 

相続順位の基本的な知識をご紹介しました。

相続順位を理解しておくと、遺産分割協議の時にトラブルが少なくなる可能性があります。血の繋がった方同士が争うことは、被相続人の望むことではありません。

 

相続トラブルを避けるためにも相続順位のことや、相続の基本的な知識を覚えておきましょう。円滑に法定相続人同士が納得して遺産相続が行えるように準備しておくことが大切です。

 

監修者:高橋 恭司(弁護士)

 

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