クレジットカードは21世紀になって急速に普及が加速し、今や一人で何枚も持つ時代となりました。

しかし、便利なクレジットカードですが、カードを何枚も持つことはメリットだけでなくデメリットもあります。そのようなメリット、デメリット、何枚が理想的であるかについてご説明します。

クレジットカードは何枚持つのが理想的?

クレジットカードは、流通業界やネット業界のグループ企業が自前のカード会社を設立するようになり、競争が激しくなっています。高いポイント還元率による獲得などのサービスの充実が盛んになり、1人で多くのカードを持つ時代になっています。

ポイントカードのつもりで持たれている方も多いでしょう。このような状況の中で、私たちは何枚くらいクレジットカードを持つのが理想的なのかについて見てみることにします。

日本人が持っているクレジットカードの平均枚数

財団法人日本クレジット協会のクレジットカード枚数の調査によりますと、発行済みカード枚数は、2016年で2.7億枚になっており、成人人口は1億7百万人であることから、一人当たりの所有枚数は、2.5枚程度になっています。

【参考】https://www.j-credit.or.jp/information/statistics/index.html

ただ、その中にはクレジットカードを持たない高齢者の方が含まれていますし、長期延滞や自己破産などでカードを持てない方、カードは持たないという信念を持つ方もいますので、実際には平均して3枚以上は持っていることになります。

人口は毎年減り続けていますが、クレジットカード枚数は増えており、今後さらに一人当たりのカード枚数は増加することが予想されています。

適正な保有枚数はライフスタイルによって違う

クレジットカードの保有枚数がどれくらいの枚数が適正なのかについては、それぞれの方のライフスタイルによって違ってきます。

ポイントを貯めるのが一番という価値観の方にとっては、クレジットカードというよりもポイントカードとしてより還元率の高いカードを求めて何枚も持つようになります。

しかし、もともと日本人は借金が嫌いな人が多く、クレジットカードに対しても拒否反応を示して、現金を持ち歩く方もまだまだ多くいます。

クレジットカードを何枚も持つことのメリットとデメリットをきちんと理解して、自分のライフスタイルにとって最適なカード枚数を決めるようにしましょう。

クレジットカードを複数枚持つメリットとデメリット

クレジットカードはいつでもどこででも使うことのできる便利なカードですが、何枚も持つことによるメリットだけでなく、デメリットもたくさんあります。

クレジットカードを複数枚持つメリット

クレジットカードをたくさん持つことで得られるメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。もちろん、ポイントが貯まるということは大きなメリットですが、それ以外にもメリットはいろいろあります。

複数枚持つことで様々な特典・割引サービスを利用できる

クレジットカードを複数枚持つということは、それだけ各カードの持つ特典や割り引きサービスを受けることができ、それを利用することで生活の楽しみも増えます。

特に流通系やGSなどの提携カードの場合には、いろいろな商品の割り引きサービスを受けることにより、家計を楽にすることも可能になります。

ガソリン価格の割り引きを受けることで、休日に自家用車で行く遠出も回数を増やすことができるのです。

メインのカードが劣化などで利用できない場合のリスクヘッジになる

クレジットカードで普段メインとして支払いに使っているカードが、ICチップや磁気ストライプの劣化で利用できなくなった時には、予備のクレジットカードを持っていることで、買い物を諦めずにできるようになります。

現代のクレジットカードはICチップ化が進んでセキュリティが進んでいる半面、精密化することで劣化も早くなっているのです。従って、カードの劣化へのリスクヘッジになります。

海外旅行保険の補償額を合算できる

海外旅行に行く際に一番気になるのは、海外の滞在先で病気になったり、ケガをして病院のお世話になることです。知らない土地で高額な医療費を請求されることはよくあります。

特に、発展途上国などでは、考えられないような高額の医療費を請求されて途方にくれてしまうこともあり得ます。

そのような場合には、1枚のクレジットカードの海外旅行保険の補償範囲で足らない場合もあります。その場合、不足分については一時立て替えをしなければならない場合があるのです。

その時に、自動付帯のクレジットカードを複数枚持っていれば、合算で補償を受けたりすることができますし、一時立て替えもできます。

クレジットカードを複数枚持つデメリット

次に、クレジットカードを複数枚持つことによってどのようなデメリットが生じるのかを見てみます。

複数枚持つことで管理が煩雑になる

クレジットカードをメイン、サブなどの役割を決めずに、全て支払に使っている場合には、カードやそれに伴うポイント、さらには家計管理などさまざまな管理が煩雑になってしまう可能性があります。

クレジットカードは、それぞれに支払いができ、ショッピングに使えますが、それによってポイントは分散されてどこにどれくらいのポイントがあるのかわからなくなり、期間中に使わずに失効してしまう可能性があります。

また、各クレジットカード会社から毎月利用明細書が送られてくるため、すべてのカードを家計簿と付け合わせするには時間がかかり、家計管理が煩雑になります。

さらに、リボ払いを多用していると、それぞれのクレジットカードで利用残高が貯まるようになり、支払額も高額になってしまうこともあります。

年会費が有料のカードの場合は負担額が増える

何枚もあるクレジットカードに、年会費が有料のカードが多い場合には、年会費による負担も大きくなります。

本来はポイントで年会費分をカバーできる場合もあります。しかし、クレジットカードを区別なく使用しますと、各カードにポイントが分散するため、それぞれに年会費をまかなえるだけのポイントが貯まらずに、年会費の負担が増加してしまうのです。

不正利用や盗難、紛失などのリスクが増える

クレジットカードが何枚もありますと、各カードの利用明細書に目が行き届かなくなり、不正利用や盗難、紛失などに気がつきにくくなります。そのため、被害額が拡大するリスクが高まります。

本来、メインで支払うクレジットカードを決めていれば、利用明細書は1枚に集中するので、不正利用にも気がつきやすいのです。しかし、分散されてしまいますと、一つ一つの利用明細書をきめ細かくチェックすることがなくなってしまい、不正利用を見つけられなくなります。

クレジットカードを複数枚持つ場合の審査のポイントについて

クレジットカードを何枚も保有している場合には、カードの審査や、カードローン、住宅ローンなどの審査においても影響が出てくる場合があります。

どのような点で審査に影響が出てくるのかを見てみましょう。

クレジットカードは何枚でも持つことが可能

現代では、クレジットカードの審査は緩いところが増えており、何枚でも持てるようになっています。しかし、それによって他のカードなどの審査に大きな影響が出てくる可能性があるのです。

特に、各クレジットカードを区別なく使って、それぞれにリボ払い残高が貯まってきますと、知らない間に合計の利用残高が膨らんだり、何か所ものカードの請求が来るようになります。そのため、銀行口座に預金残高が不足するケースも出易くなり、返済事故が起きやすくなるのです。

審査で重視されるのは支払い能力やクレヒス

クレジットカードやその他のローンの審査において重視されるのは、支払い能力を示す年収、勤務先などとともに、支払姿勢を示すクレヒス、すなわち、クレジットヒストリーと呼ばれる信用情報機関に登録されている返済記録です。クレジットカード業界の信用情報機関はCICになります。

【参考】CIC:https://www.cic.co.jp/

クレジットカード枚数が多くなりますと、銀行口座の残高不足が生じる可能性が高まり、延滞や遅延(短期延滞)が生じる可能性があります。これをクレヒスに傷がつくと言いますが、延滞が生じていたり、遅延が何回もある場合には、審査に通らなくなります。

収入額に見合わない借入がある場合は審査落ちの可能性がある

また、同じ信用情報機関で、何カ所もの利用残高があり、その合計が収入額に比べて大きくなっている場合にも審査に落ちる可能性が高まります。

通常は年収の1/3に近づきますと危険ラインとして、審査には通りません。

クレジットカードを複数枚作る時に参考にしたいポイント

クレジットカードを複数枚作る場合に、気を付けておきたいポイントがあります。それをご紹介します。

国際ブランドを分散させる

クレジットカードに必ず付いてくる国際ブランドは1つに偏らせず、分散させる必要があります。国際ブランドも合計残高を管理しており、多くなり過ぎますと審査に通らなくなるのです。

また、海外に行った時にも、ある国際ブランドは使えないという場合もあり、分散されていれば、いずれかのカードは使うことができ、リスクを分散できます。

付帯サービスから選ぶ

クレジットカードには、盗難保険やショッピングガード、海外旅行傷害保険、宿泊先・航空機などの予約などの付帯サービスが付いています。

その付帯サービスは、クレジットカードによって得意不得意があり、まんべんなく利用できるように付帯サービスを調べてから選ぶようにしておけば、安心して使えます。

サブカードなら年会費無料のカードを選ぶ

メインとなるクレジットカードであれば、使用頻度が高く、ポイントが貯まりやすいため、年会費が生じていても元を取ることができます。

しかし、サブカードでイベントや特典がある場合しか使わないケースでは、ポイントは貯まりませんので、年会費が生じる場合には、損が出る可能性があります。

そのため、サブカードについては、年会費無料のカードを選ぶようにしてください。

短期間での多重申込をしない

クレジットカード業界の信用情報機関であるCICには、利用(借入)残高、返済状況以外にも、申込み情報が登録されるようになっています。

短期間、特に1ヵ月の間に何枚ものクレジットカードを多重申込みしますと、家計に不安があるのではないかと疑われて、審査に通らなくなります。

基本的に、1ヵ月4枚以上は作らないようにしてください。

クレジットカードは自分に合った枚数を持つようにしましょう

クレジットカードは、現代では簡単に作れるため、ポイントや特典につられて何枚も作ってしまうことが多くなっています。平均的には3枚程度ですが、中には財布に入りきらないほどのクレジットカードを持っている方もいます。

クレジットカードは、自分の信用力やライフスタイルに合わせた形で作るようにして、複数枚持つことによるデメリットが大きくならないように注意して使ってください。