賃貸住宅を借りるときや売買物件を購入する時は、仲介業者に仲介手数料を支払うことが一般的です。仲介業者に言われるままに仲介手数料を支払っている方も多いと思われますが、ひょっとすると大きな損をしているかもしれません。

仲介手数料の相場と安く済ませる方法をまとめましたので、ぜひ活用して、お得に契約を結んでください。

そもそも仲介手数料ってどんな仕組み?

仲介手数料とは、その名の通り、契約の仲介をした方(もしくは業者)に対して支払われる手数料です。不動産業者が自社物件でない物件の仲介を行ったときは、仲介手数料が不動産業者に対する報酬となります。

仲介手数料=仲介業者の成功報酬

仲介手数料は、仲介業者が受け取る成功報酬になります。そのため、ただ単に物件の内覧に連れて行ってもらったのみの場合は支払いません。賃貸契約もしくは売買契約が成立したときに仲介業者に支払います。

仲介手数料は契約成立後に発生する

仲介手数料は仲介業者への成功報酬ですので、契約が成立した後に仲介業者(大抵は不動産業者)に支払います。ただし、契約後に支払うとはいえ、仲介手数料の料金は予め決まっています。仲介手数料が気になる場合は、契約締結前であっても仲介業者にどんどん質問しましょう。

仲介手数料の上限は決まっている

仲介手数料は上限が決まっているため、どの不動産業者で契約を結んだとしても、法外に高い手数料を請求されることはありません。

仲介手数料の法定上限については後述しますが、万が一、法定上限額を超える仲介手数料を請求されたときは、消費生活センター(局番なし188)に相談してください。

参考:消費者庁「消費者ホットライン」

仲介手数料の平均相場【賃貸編】

仲介手数料は、物件の価格によって決まることが一般的です。賃貸住宅における仲介手数料の平均相場と法定上限額について見ていきましょう。

仲介手数料の相場は家賃1ヶ月+消費税がスタンダード

賃貸住宅の仲介手数料の法定上限額は、家賃の1ヶ月分と決まっています。ただしこの場合の仲介手数料は、借主と貸主のどちらが支払っても良いということになっていますので、貸主が全額を支払うことも、貸主と借主が折半して支払うことも可能です。とはいえ、現実的には貸主が仲介手数料を負担するケースが少ないため、借主が一方的に仲介手数料を支払うことが一般的です。

仲介手数料の相場は法定上限額の1ヶ月分ですので、借主は不動産業者に、仲介手数料として家賃1ヶ月分の金額と消費税に相当する金額を合算して支払います。

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仲介手数料の平均相場【売買編】

不動産売買契約における仲介手数料も、物件の価格によって決まることが多いです。売買契約の仲介手数料も、法律によって上限額が定められています。

売買物件の仲介手数料の計算式

売買物件の仲介手数料上限額は、物件の価格によって以下のように定められています。

  • 売買価格のうち、200万円以下の部分:売買価格の5%以下
  • 売買価格のうち、200万円を超えて400万円以下の部分:売買価格の4%以下
  • 売買価格のうち、400万円を超える部分:売買価格の3%以下

この計算式によると、物件価格が400万円のときは、200万円×5%+(400万円-200万円)×4%=18万円を支払うことになります。つまり、400万円を超える物件を購入する時は、(売買価格-400万円)×3%+18万円=売買価格×3%-12万円+18万円=売買価格×3%+6万円が、仲介手数料の上限額となります。

ただし、実際には、上記で求めた仲介手数料上限額に消費税を加えた金額を、仲介手数料として仲介業者に支払います。そのため、実際に支払う仲介手数料は、以下の計算式で求められます。

  • (売買価格×3%+6万円)×消費税

仲介手数料の「片手仲介」と「両手仲介」の違い

売買物件に関しては、仲介業者は売主と買主それぞれから売買価格×3%+6万円(消費税は別途必要)を受け取ることができます。つまり、不動産業者が売主からも仲介を依頼され、買主からも仲介を依頼されているときは、売主と買主の双方から最大(売買価格×3%+6万円)の仲介手数料を受け取れるのです。

このように、売主と買主の双方から仲介手数料をうけとることを、「両手仲介」と呼びます。不動産は高額で取引されることが多いため、多くの不動産業者は、できれば両手仲介をしたいと考えているでしょう。

しかし、物件によっては売主の仲介業者と買主の仲介業者が異なることがあります。このように売主と買主の仲介業者が異なるときは、売買契約が成立しても、仲介業者はどちらか一方(依頼を受けている方)からしか仲介手数料を受け取ることができません。

なお、不動産業界では、売主からだけ仲介手数料を受け取ること、あるいは買主からだけ仲介手数料を受け取ることを、「片手仲介」と呼んでいます。

仲介手数料が不要な場合、必要な場合

仲介手数料はいつでも請求されるわけではありません。契約によっては、仲介手数料が不要になることもあるのです。

売主

売主と直接契約をする場合は、仲介業務が発生しません。そのため、仲介手数料不要で不動産の売買契約を締結することができます。

代理

不動産業者が売主の代理として売買契約を締結することがあります。この場合は、代理を委任した売主と不動産業者の間では仲介手数料は発生しますが、買主から見ると売主である不動産業者と直接取引をすることになりますので仲介手数料を支払う必要がありません。

仲介

不動産業者が売主と買主の間に入って仲介業務を果たす場合は、仲介手数料が発生します。売主の仲介業者と買主の仲介業者が同一業者のときは、両手仲介となり、不動産業者の利益は大きくなります。

仲介手数料の平均相場早見表

一般的に、不動産仲介手数料として仲介手数料の法定上限額が要求されますので、仲介手数料の相場と仲介手数料の上限額はほぼ同一だと言えます。売買価格による仲介手数料の平均相場を紹介します。

※税込み仲介手数料は、消費税率を8%として計算しています。

仲介手数料の相場を抑える?!安く済ませる方法4つ

仲介手数料は、絶対に支払わなければいけないというものではありません。法律では仲介手数料の上限額が決められていますが、あくまでも上限額ですので、仲介手数料上限額よりも低い金額を仲介手数料に設定しても、場合によっては仲介手数料を無料にしても、何ら法律に触れることはないのです。

しかし、ほとんどの不動産業者では、一律に仲介手数料を仲介手数料の法定上限額に定めています。決して安い金額ではありませんから、何とかして仲介手数料を抑えたいと思うのは賢い消費者なら当然のことと言えるでしょう。仲介業者に支払う仲介手数料を安くする方法を4つ紹介します。

仲介手数料キャンペーンを狙う

不動産業者では、時折、仲介手数料の割引キャンペーンを実施しています。紹介者がいるときは仲介手数料が割り引かれたり、インターネットで申し込んだときは仲介手数料が半額になったりすることもあります。仲介業者によってキャンペーン内容もキャンペーン期間も異なりますので、こまめに業者のサイトをチェックするようにしてください。

値引き交渉を行う

仲介手数料は、仲介業者が法定上限額以下の金額なら自由に定めることができます。反対に言えば、交渉によっては、仲介手数料を値下げしてもらうことも可能なのです。不動産は高額になることが多いため、不動産手数料を1%値下げしてもらうだけでも大きな節約になります。

不動産業者の言い値をそのまま支払うのではなく、値引きが可能か不動産業者に交渉してみてはいかがでしょうか。

都市部は仲介手数料の相場が低い

都市部では不動産業者が多いため、業者間の競争も激しくなります。そのため、不動産業者は売主や買主にアピールするために、仲介手数料の相場を一般的な相場(=法定上限額)よりも安く設定していることが多いのです。

売主や買主も、適当に不動産業者を選ぶのではなく、少しでも仲介手数料を低く設定している業者を選ぶようにしましょう。また、都市部の仲介手数料の相場が低いということは、都市部では仲介手数料の値下げに応じてくれる可能性が高いことも意味しています。

仲介手数料が割高に感じるときは、粘り強く不動産業者と交渉してみましょう。

売却価格が査定額を大幅に下回った時期を狙う

不動産価格は、常に定額ではありません。周囲の開発状況によっても価格が上下しますし、買い手や借り手がなかなかつかないときは、不動産価格が大幅に見直されることもあるのです。

また、不動産業者で不動産価格を査定しても、実際の売却価格が大きく下回ることもあるでしょう。売却価格が低いということは売主にとっては嬉しい状況ではありませんが、仲介手数料が安くなるという点では悪い状況とも言えません。

特に買主の立場に立つと、相場よりも購入価格が低くなるだけでなく、仲介手数料まで安くなるという非常にお得な状況になります。

仲介手数料を支払う時に注意すること

ほとんどの不動産業者で請求される仲介手数料は、仲介手数料の法定上限額です。決して安い金額ではありませんので、損をしないためにも、支払う前に「正当な金額なのか」という点と「妥当な価格なのか」という点を確認するようにしてください。

正当な金額を示しているか確認する

仲介手数料は法律で上限額が決まっています。不動産業者が提示する仲介手数料が法的に適正な金額なのか、一度、計算して確かめるようにしてください。

仲介手数料以外の項目が適性か確認する

仲介手数料ばかりに注目していると、その他の項目の確認が疎かになってしまいます。売買契約のときでも賃貸契約のときでも、請求項目が多いため、つい詳細を確認せずに判を押してしまうかもしれません。

しかし、項目の多さを悪用して不要な費用を請求されることや不適切な料金が請求されているかもしれません。かならず細部まで詳しく確認してから契約するようにしてください。

大家さんが負担してくれる場合も

賃貸契約においては、借主と貸主のどちらが仲介手数料を支払っても問題ありません。例えば仲介業者が仲介手数料として家賃の1ヶ月分を請求するとき、大家さんが仲介手数料を全額負担してくれるなら、借主は仲介手数料を1円も支払う必要はないのです。

不動産会社によって仲介手数料が変わることを知る

仲介手数料はあくまでも上限額が定められているだけですので、不動産会社によっては上限額よりも低く設定していることがあります。出来るだけ数社の不動産業者を比較し、お得な仲介手数料を提示している業者と契約を結ぶようにしましょう。

最後に

仲介手数料は決して安い出費ではありません。賃貸契約においては家賃の1ヶ月分を上限として請求されることがありますし、売買契約においては取引価格の3~5%もの金額を請求されることがあります。高いと感じるときは不動産業者に値下げ交渉をしてみましょう。