今回は、みなさんも何度か経験したことがある、もしくは今後経験するかもしれない賃貸契約における手順とポイントを整理してみました。契約と聞くと難しく聞こえるかもしれません。

しかし、とても重要な内容です。その中で、特に確認したほうが良い内容を取り上げていますので、最低限、今回説明する部分については意識して確認するようにしてください。

賃貸物件の契約をする時の流れについて

まずは、住居を借りるにあたって、基本的な流れを確認していきます。

住みたい部屋の条件を整理する

最初に行うのは、自分の住みたい部屋の条件を確認、整理することになります。まずは、思いつく限りで構いません。紙にメモするなどして、条件を挙げていきましょう。

無理なく払える家賃を設定する

賃貸の物件探しの条件において、家賃は外せません。自分自身で無理なく払える家賃は、いくらぐらいまでにするのか考えてください。住んでいる間、毎月発生する費用になりますので確実に払える金額で設定することをお勧めします。

譲れない条件は何か確認する

立地条件、設備など人それぞれ条件はあると思いますが、その中でも絶対に譲れない条件がある場合は、印をつけておきましょう。

部屋の広さや水回りの希望条件などをまとめる

部屋の広さや、水回り(バス、トイレ、台所)の希望条件も整理しておくようにしましょう。それが、絶対に譲れない条件なのか否かも考えて、先ほど同様、譲れない条件の場合は印をつけておくようにしましょう。

希望条件を元に物件を探す

先ほど説明した希望条件が整理できたら、実際にその条件にあった物件を探してみましょう。自分の条件に合致した物件がどのくらいあるのか把握することができます。全くない場合は、条件を見直し、再度物件を探してみるようにしましょう。

賃貸物件の情報サイトなどで検索

昨今インターネットが普及し、各賃貸物件紹介サイトも充実しています。各社の物件情報などで自分の希望条件にあった物件があるか確認してみましょう。指定できる検索条件から今まで希望条件としてあげていなかった事項に気が付くこともありますので、検索条件を参考に自分の希望条件を再度設定する方法も良いかと思います。

直接、不動産屋へ行って探してもらうことも可能

インターネット環境が無く物件情報サイトを利用することができない場合などは、直接不動産屋さんにいって希望条件にあった物件がないか探してもらいましょう。特に自分の希望条件に合致した物件が無い場合、相談することにより、どの条件を妥協すれば物件が見つかるかなどアドバイスをもらうことが可能となります。

希望の物件の内見を予約

インターネット検索や、不動産屋で物件紹介をしてらもらい、希望の物件があった場合は、内見の予約を行い、実際に自分の目で確認しましょう。

内見をして、希望にかなっているか確認する

内見をして、自分の希望と照らし合わせて問題ないか確認することが重要です。生活で使用する全てのものをチェックすることをお勧めします。見るだけでなく、実際に触ったり、動かしたりしましょう。せっかく内見に来ているのですから思い込みで判断せずに、実際に触れてみて確認することも重要となります。

また、近所の雰囲気や駅までの道のりの確認など建物以外の部分にも目を向けることがポイントです。できれば、昼、夜と両方の時間帯をチェックできれば尚良いかと思います。

希望物件の申込みをして入居審査を受ける

内見を行い、問題なかったら、物件の申込を行いましょう。入居審査に必要な書類を提出して入居審査を受けることになります。入居審査とは、明確な審査内容などはありませんが、安心して貸すことができる人なのかという点について管理会社や大家さんは検討するということになります。

賃貸物件の契約をする

入居審査が通ったら、後は契約手続きとなります。

重要事項説明書は特約に注目

重要事項説明書については、特に「特約」という部分を確認してください。「特約」とは、「特別に約束したこと」となります。日本の法律上では、法律違反になるような約束や、公序良俗に反する約束でなければ、当事者間の約束は自由となりますので、契約締結(捺印)してから「知らなかった・・・」では通用しません。

連帯保証人はあらかじめ決めておくとスムーズ

契約時に連帯保証人を記入する必要がありますので、あらかじめお願いしておくようにしましょう。連帯保証人とは、借主が家賃を支払わなかった場合や設備などを壊して弁償できない場合など、本人に代わって支払いをする方となります。

安易な契約をしないように気をつける

安い物件だからといってすぐに契約したり、気に入った物件だったので契約内容を確認せずに契約したりするのは控えましょう。契約後におけるキャンセルなどについては、契約書に記載されていると思いますが、すでに支払ったお金は戻ってこない他にも、違約金として、1ヶ月分の家賃が必要など更にお金が必要となる場合もあります。

物件の引き渡しを済ませて入居開始

契約手続きがすべて終了し、鍵渡し(物件引渡し)が完了して、入居が開始となります。

賃貸借契約書の重要なところをチェックしよう

前述にて、基本的な流れを説明しました。次に賃貸契約書における重要なポイントについてご説明していきます。

契約期間や更新料を確認

今回の賃貸契約について、何年間の契約になるのか、また更新料がいくらになるのか確認をしましょう。更新料は地域によって発生する地域と発生しない地域があります。また、大家さんに支払う更新料とは別に、更新手数料として不動産会社に支払うお金が発生する場合もあります。

家賃の支払いや滞納時の決まりごとについて

家賃については、確認済みだと思いますが、家賃の支払方法や支払期日について記載されていますので確認しましょう。また、家賃の滞納が起きてしまった場合の契約内容についても目を通してください。

家賃の改定時はどうなるか

賃料や管理費などは、契約期間内や更新の際に、値上げされる場合があります。賃料等の値上げはトラブルの原因になりやすいです。契約書には、賃料の改定について記載しているケースが多いので、確認してください。どのような方法で改訂され、いつのタイミングで更新されるのか確認しましょう。

敷金や原状回復に関する決まりについて

退居時に、預かった敷金(保証金)を入居者に返金されますが、入居者が貸主に対して損害(故意または過失による建物損害など)を与えた場合は、損害額を差し引いて返還するものになります。基本的には、経年劣化や損耗は貸主負担となり、入居者の責任によって生じた傷などは入居者が負担することになります。

参考:国土交通省

http://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk3_000020.html

ペットの飼育など、禁止事項に関する確認

特約として記載されることもありますが、禁止事項などについても記載されているか確認するようにしましょう。ペット飼育、楽器演奏、熱帯魚や昆虫などについて記載されていることがあります。

修繕の際の費用負担について

契約中における修繕の費用負担について、契約内容がどのようになっているのか確認するようにしましょう。

参考:公益社団法人 全日本不動産協会

http://www.zennichi.or.jp/law_faq/%E8%80%81%E6%9C%BD%E5%BB%BA%E7%89%A9%E3%81%AE%E4%BF%AE%E7%B9%95%E7%BE%A9%E5%8B%99%E3%81%A8%E8%B2%AC%E4%BB%BB%E5%85%8D%E9%99%A4%E7%89%B9%E7%B4%84%E3%81%AE%E5%8A%B9%E5%8A%9B/

反社会的勢力の排除について

国土交通省が平成24年2月10日に公表した「賃貸住宅標準契約書」では、「貸主および借主が、暴力団等反社会的勢力ではないこと」などを確約する条項が盛り込まれています。今回締結する契約書の中に、このような条項が記載されているか確認しましょう。相手方がこれらに反する場合は契約を解除することができるようにするためです。

参考:公益社団法人 全日本不動産協会

https://www.zennichi.or.jp/public/knowledge/rental/8-2/

契約の解除に関する取り決め

契約解除における要件など貸主側が取り決めた内容が記載されています。賃料の滞納や、禁止事項に対する違反など、契約解除となる要件(条件)を確認しておくようにしましょう。

特約は必ず確認すること

先ほども説明しましたが、特約とは特別な約束事となります。貸主側の事情などにより、特約事項が付されていることもあります。また、借主から個別の要望がある場合は、後になってそんな話は聞いていないとならないよう契約書に記載してもらうようにしましょう。

投資やお金の殖やし方が学べる無料マネカツセミナー
↓ 詳しくは画像をクリック ↓

賃貸物件の契約に必要な書類について知っておこう

賃貸物件の契約の際に必要となる書類には、どのようなものがあるのか確認していきましょう。

契約者の住民票

契約者だけでなく、入居者全員の分が必要とされることもあります。また、有効期間が定められていることが多いので、注意しましょう。(一般的には発行日から3ヶ月以内のものとされていることが多いです)

契約者の身分証明書

本人確認書類となりますので、運転免許証や保険証のコピーなど求められることが多いですので、事前に準備しておくようにしましょう。

契約者の印鑑登録証明書と実印

印鑑証明書については、居住している自治体で事前に印鑑登録を済ませておく必要があります。本人確認の方法によっては、数日かかってしまうので注意しましょう。

契約者の源泉徴収票や収入証明になるもの

会社員(給与所得者)の方については、年末にもらう源泉徴収票、自営業の方などについては納税証明書など収入証明となる書類が必要です。

契約者の銀行口座の印鑑

家賃支払いが金融機関引き落としとなる場合は、口座の印鑑が必要になります。口座番号ももちろん必要です。

連帯保証人に用意してもらう書類

連帯保証人の方にも準備していただく書類があります。

承諾書

連帯保証人になってくれるようにお願いをして、承諾(OK)をもらえた証拠として、署名、捺印をしていただく書類となります。

印鑑登録証明書・住民票

契約の段階で必要かは、確認してからでも良いですが、連帯保証人の住民票や印鑑証明書が必要となる場合もあります。その場合は、連帯保証人の方に交付を受けてもらうよう依頼をしてください。

連帯保証人の収入証明が必要な場合もある

まれに、連帯保証人の収入証明が必要になることがあります。収入証明となるとお願いしにいくものになりますが、求められたら提出する必要があります。

賃貸物件の契約にかかるお金について把握しよう

契約書や、契約時に必要な書類の説明をしてきましたが、次は費用の件になります。実際に、家賃(賃料)以外にどのような費用が発生するのでしょうか。その部分について、整理してみましたので確認していきましょう。

不動産会社へ支払う仲介手数料

仲介手数料とは、契約成立における不動産会社への報酬となります。そのため、支払うタイミングとしては、契約時となります。

参考:公益社団法人 全日本不動産協会

https://www.zennichi.or.jp/public/knowledge/buy/chukai/

大家さん(貸主)に支払うもの

契約時の初期費用として、大家さん(貸主)側に支払うのは初期費用として、下記のものが存在します。

敷金と礼金

敷金は、部屋を退居するとき原状回復費用として、入居前にあらかじめ払う準備金のお金となります。基本的には、現状回復の費用が差し引かれたお金が退去時に戻ってきます。礼金は、部屋を所有する大家さん(貸主)に対して、お礼の意味として支払うお金となります。最近では、礼金なしの物件も多くなっています。

前払い分の家賃

当月分の家賃について日割り額で算出し、翌月1ヶ月分と合わせて前払いします。

その他、必要に応じて

鍵の交換費用などその他発生する費用になります。国土交通省のガイドラインでは、貸主側の負担とするのが妥当とは記載されていますが、借り手側の支払として求める物件もあります。

参考:国土交通省

http://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk3_000026.html

損害保険料の支払い

損害保険については、不動産会社が窓口になっているケースがほとんどになり、不動産会社経由にて保険料を支払うことになります。賃貸契約書には、入居者は賃貸契約期間中においては損害保険(火災保険、借家人賠償保険等)の保険に加入しなければいけない条項があると思います。

現在、賃貸契約のほとんどが「火災保険、借家人賠償保険」の加入を義務としています。加入をせずに「火災や漏水」が起きた場合は、賠償責任が借主側にかかる恐れがあります。

家賃保証会社を利用する場合

保証会社を利用する場合については、家賃保証会社に保証料を支払います。家賃保証会社とは、賃貸契約の際に、連帯保証人の代行を行ってくれる会社となります。家賃保証会社に代行料として支払う金額となります。もし、家賃保証会社を利用する場合は、サービスを提供している会社は数多くあるので、サービス内容、料金などを比較して検討するようにしましょう。

参考:国土交通省

http://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_fr7_000024.html

賃貸契約の流れと必要なものを事前に確認して、スムーズな手続きを

今回は、賃貸契約にあたっての基本的な流れから、契約におけるポイントなどを整理してみました。知っている部分と知らない部分があったかもしれませんが、今回説明した部分については、知っておいて損はありません。

知っておくことにより、失敗が起きる確率も少なくなりますし、手続もスムーズに進みます。近々、契約を行う予定がない方も、契約する際には、再度見返すことができるように頭の片隅にいれておいて、再度必要になったときにこのページを見返えすような使い方をしても良いかと思います。