銀行預金の時やカードローンなどで、お金を借りる時には必ず示される「金利」。銀行のキャンペーン金利で0.1%という広告を見て、それが高いのか低いのか、一体いくら金利がつくのか、すぐに計算できない方も多いのでは無いでしょうか。またお金を借りた時にいくら金利を払うのか、正確に計算できるでしょうか。今さら人には聞けない金利の基礎知識と計算式をご説明します。

金利の基礎知識

金利は資産運用を考える際や、お金を借りる時には重要な要素となります。金利について理解しておくべき基本的な仕組みや関連用語について見ていきましょう。

利子と利息の違い

よく似た言葉に「利子」と「利息」という言葉があります。基本的な意味は同じですが、両者には使い方に違いがあります。「利子」はお金を借りた時に元金に追加して支払うお金を指しています。一方で「利息」はお金を預けた時に元金に上乗せして支払ってもらうお金を指します。

つまり、両者は同じものを指しているのですが、それぞれの立場によって「利子」と「利息」を使い分けているのです。

具体的な使い方としては、以下のようになります。

「利子」の使い方

正:カードローンの利子を支払う

誤:銀行預金の利子を引き出す

「利息」の使い方

正:銀行預金の利息を引き出す

誤:カードローンの利息を支払う

銀行員は顧客に「金利」の話をする時は「利息」という言葉を使います。本来は、銀行側から見るとお金を借りてもらい、元本と一緒に返す側なので、「利子」という言葉を使う方が正しいような気がしますが、銀行員はお客さんの立場で分かりやすいように「利息」という言葉を使うことが慣例となっています。

金利の表示単位

「金利」と一言でいってもさまざまな表示単位があります。金利の表示単位にはどのようなものがあるのでしょうか。具体的に見ていきましょう。

日歩

日歩(ひぶ)とは一日あたりの100円に対しての金利を計算する方法です。日歩〇銭という言い方で金利が決められています。例えば、日歩1銭であれば、一日借りると100円に対して1銭の利子となります。これを年利に直すと、一年は365日ありますので、3.65%になります。

現在は、お金の貸し借りをする際の金利表示は年利が基本となっていますので、日歩は銀行預金や借入の際にはあまり使われていませんが、信用取引用語として使われています。信用取引とは証券会社からお金または株を借りて売買することで、利益を得る手法ですが、信用取引で徴収される金利を日歩と呼んでいます。

月利

月利とは月単位での金利を意味します。月利1%は年利に直すと1%×12カ月=12%です。月利は現在ではあまり使われていない表示単位です。

年利

年利とは年単位での金利を意味します。現在は一般的に「金利」という言葉を使うときは「年利」のことを指しています。銀行預金では1カ月、3カ月、6カ月ものの定期預金等、1年に満たないものもありますが、あくまで金利表示は年利で表示されています。

しかし、期間1年未満の定期の満期時に受け取ることができる利息は1年間の利息を受け取れるわけではありません。3カ月ものであれば、年利×3/12、で計算されます。

金利の確認方法

銀行に定期預金をする際やお金を借りる時の金利は非常に大切な情報です。金利はどのように確認したらよいのでしょうか。

ホームページで確認する

消費者金融などの各金融機関ではホームページを用意しています。借入金利などはホームページで確認することができます。

取引金融機関に問い合わせる

預入時や借入時の金利は金融機関に問い合わせると教えてもらえます。預金のキャンペーン金利などはホームページでも確認することができます。

ATMの利用明細書欄で確認する

借入を行なっている場合はATMの利用明細でも金利を確認することができます。

参考:アコム「ATMご利用明細書(お借入)の見方」https://www.acom.co.jp/store/usedetail/

金利から利息を計算する方法

借入額と適用金利から実際に発生する「利息」、「利子」を計算してみましょう。

利息(利子)=預入額(借入額)×金利(利率)×借入期間

実際に発生する利息、利子は預入額(借入額)×金利(利率)×借入期間で計算をします。例えば100万円を年利1%で1年間借りた場合の計算例は以下の通りです。

計算例:100万円×1%×1年間=1万円

では、年の途中で元本と利子を全て支払った場合はどうなるのでしょうか。銀行預金の場合は満期まで保有せずに中途解約をした場合は、通常中途解約利率となることがほとんどです。中途解約利率は各金融機関で定めていますが、普通預金並みの金利となることが多いのでほとんど金利はつきません。

銀行預金のキャンペーン金利はあくまで満期まで保有した場合の適用金利ですので、中途解約をする際は注意しましょう。借入の場合は通常、日割りで計算することとなります。200日で借入額を全額返済した場合の利子を実際に計算してみましょう。

計算例:100万円×1%×200/365=5,479円

金利計算方法は2種類ある

金利の計算方法について見てきましたが、金利の計算方法は2種類あります。どのような計算方法なのでしょうか。詳しく見てみましょう。

単利式

単利式とは当初預入の元本に金利をかけて計算する方法です。支払われた金利に対して更に利息がつくことはありません。そのため、計算方法は非常に単純です。何年間預けたとしても、計算式は常に「利息(利子)=預入額(借入額)×金利(利率)×借入期間」で計算をすることができます。

複利式

複利式とは支払われた利息にもさらに金利がつく計算方式です。高金利の場合や長期間預入や借入をした場合は、金利にも金利がつく複利式は非常に効果が高くなります。

計算例

単利式の場合は非常に単純な計算方法で計算をすることができます。

100万円を適用金利1%、5年間単利式で借入した場合は100万円×1%×5年で利子は5万円となります。金利の支払額は借入期間に比例します。それに対し複利式は利息にも利息がつく計算方式です。1年複利とは1年毎についた利息を元本に加えて金利を計算する方法です。

例えば、100万円を金利1%で5年間、1年複利で借入した場合の計算をしてみましょう。

1年目は100万円×1%×1年で利子は1万円となります。

2年目は1年目でついた利息1万円と元本を合わせて101万円となりますので、101万円×1%×1年となり、利息は10,100円となります。1年目よりも100円増えることになりますのでこれが利息にも利息がつく複利式の効果です。

計算式は100万円× (1+1%)5乗となりますが、複利は計算が複雑なので仕組みを理解しておく必要はありますが、細かい計算方法まで覚えておく必要はありません。計算の際には複利計算のシミュレーションツールを使うと良いでしょう。

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知っていると便利な豆知識

ここまで、金利の基礎知識をご紹介しました。ここからは金利に関する便利な豆知識をご紹介します。

72の法則

複利運用で概算するのに、便利なのが「72の法則」です。72の法則とは複利運用で資産を2倍にするために必要な年数を計算する方法です。

72÷年利=2倍にするために必要な年数と計算をすることができます。

具体的な計算例は以下の通りです。

年利1%の場合:72÷1=72年

年利2%の場合:72÷2=36年

年利3%の場合:72÷3=24年

以上のように簡単に2倍にするために必要な年数を計算できるので、知っておくと便利な法則です。72の法則で計算してみると、複利効果を生かした高金利で運用することがいかに大切かということを実感することができます。

さらに3倍の計算をしたい場合は「114の法則」、4倍の計算をしたい場合は「144の法則」で同じ計算方法で、3倍・4倍にするまでの必要年数を計算することができます。

実質年率は諸費用を含めた金利

カードローンなどの広告でよく見る「実質年率」という言葉、この「実質」という意味は「諸費用」を含めた、実質的な年率であることを示しています。貸出金利は法律で規制がされており、上限金利が決められています。

しかし、キャッシングの場合に調査や書類作成費用などの名目で手数料が支払われると、形を変えて金利を支払っていることと同じこととなります。そのような背景もあり、金利以外の費用も含めた「実質年率」を消費者に表示をするように金融機関は義務付けられています。

預金等は税引き前金利で表示されていることが多い

キャンペーンなどの預金金利は税引き前金利で表示されていることが一般的です。
税金は利息に対し20.315%が源泉徴収で差し引かれます。預金金利が1%であったとしても実質的な金利は0.79685%となります。表示金利分を全て利息としてもらえるわけではありません。キャンペーンを選択する際には判断を誤る可能性があるので注意をしましょう。

例えば、次の2つのキャンペーンではどちらがお得なのでしょうか。

①100万円を預けると現金9,000円をキャッシュバック

②100万円を預けると1年ものの定期預金に1%の特別金利を適用

答えは①です。

①は9,000円もらえますが、②は税引き後の金利となるため、支払われる利息は約7,968円となります。そのため、①の特典が上回り、お得なキャンペーンということになります。

※キャッシュバックは雑所得として確定申告が必要な場合もあります。その場合はどちらがお得かは、一概には断定できないのでご注意ください。

まとめ

金利の基礎知識をご理解いただけましか。金利を知ることは資産運用を知ることに繋がります。金利を味方につけることで、より有利な資産運用に繋げることができます。

借入の場合も同様です。金利の計算方法を理解することで、実際に借入した金額や金利からいくら利子を支払う必要があるかを把握することができます。金利を正しく理解して、お得に預入や借入をしましょう。

監修者:有田 宏(ファイナンシャルプランナー)