「老後資金2000万円問題」30代の既婚女子に伝えたいマルチタスクなマネーライフ〜Moneyレッスン〜

ファイナンシャルプランナーで社会保険労務士の川部紀子です。
30代の既婚女子となると、マイホームを購入し住宅ローンを返済中、出産育児の真っ只中という方が増えてきます。
また、近い未来にそんな夢を思い描いている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
マイホームも子育ても大きなお金がかかることなので、お金のことを真剣に考える時期でもあります。
「住宅資金」「教育資金」は人生の3大資金のうちの2つです。
しかし、この1つないし2つに集中し過ぎると、あと1つを後回しにしてしまう傾向があるのです。
3大資金の残る1つは「老後資金」です。
3大資金の他にも、30代既婚女子がお金に関して考えるべきことは山ほどありますので、今回はその考え方をお伝えしていきます。
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目次
【Question】子育ての有無で大きく変わる金銭感覚とは?
女性は子育ての有無で、お金の使い方や金銭感覚に大きな違いが出やすい印象があります。
子育て中の方は、「とにかく子どもにはお金がかかる!」と思いながら暮らすので、自分のための消費や浪費はもちろん、その他生活全般に節約脳が働きます。
また、いわゆる「ママ友」との時間や情報の共有から、節約脳に磨きがかかることも考えられます。
一方、出産子育てを経ない共働き女子は、「うちは子どももいないしね!」と思いながら暮らす中、収入も上がり、多くの楽しみを知り支出もかさんでいきがちです。
また、独身女子や子育て中でない友達と行動することも多いため、消費脳が活性化しやすくなります。
この間約20年は、40代後半から50代の金銭感覚を形成する時間になり得ます。まず、この傾向を自覚しましょう。
【Answer】全ての30代既婚女子はマルチタスクでお金と付き合うべし
子育て真っ只中の30代も仕事に邁進する既婚女子も、お金に関してはシングルタスクになっていませんか?
子育て中の方は、とにかく節約、貯蓄、そして住宅ローンがあると、まるで繰り上げ返済が目標のような日々になりがちです。
一方、子育ての任務がない方は、収入が上がると、ファッション、グルメや飲み会、人付き合いや旅行などの趣味などに偏ってしまう方も多いようです。
しかし既婚、未婚に関わらず30代の女子は 、「老後のお金」作りに着手していない方が多いです。
つまり、「今」を片付けているイメージのシングルタスクなマネーライフです。そのため、行動を変えなければ、そのまま50代になってしまいます。
そろそろ、少し先の未来、もっと先の未来にも目を向けたマルチタスクなマネーライフを意識しましょう。
【Question】「短期」「中期」「長期」を意識したお金づくりとは?
子育て中の方もそうでない方も、比率は違えど、「短期」「中期」「長期」とお金の色分けして、お金を作っていきましょう。
30代既婚女子は、今のお金、つまり、短期資金だけに偏りがちなので、中期資金、長期資金も意識的に作ることを忘れずに!
では、短期・中期・長期資金の解説とそれぞれに合ったお金を作る手段を紹介します。
【Answer】①短期資金
解説:日々暮らしていくためのお金です。すぐに引き出せることが重要で、ライフラインやクレジットカードの引き落とし、キャッシュレス手段にチャージするなどの使い方となります。
毎月の収入のある方は、それほど多く準備する必要はありません。
手段:給料が振り込まれる「普通預金」
【Answer】②中期資金
解説:少し先のための目的を持たせたお金です。例えば、子どもが18歳の時までにいくら、マイホームの頭金やリフォーム用、海外旅行用などです。
これらは、すぐに引き出せないものの、目標額を決めて安全確実に貯めていく必要があります。
手段:財形貯蓄、積立定期預金
【Answer】③長期資金
解説:遠い未来、つまり、老後のためのお金です。先のこととは言え、公的年金にかつてほどの期待が持てない中、寿命は伸びています。
老後資金は、子育てや仕事を退いてからすぐに作れるものではありません。少しの額からでもいいので、早く始めることとコツコツ積み立てることが重要です。
できれば投資の要素を取り入れて少しでも増やせたらベストです。
手段:確定拠出年金(企業型DC、iDeCo)、つみたてNISA
30代既婚女子の気になる「お金あれこれ」全てに目を向ける
金銭感覚や資産形成についてお伝えしましたが、その他にもお金に関して入ってくる情報はいろいろありますよね。
でも、ついつい子育てが一段落してから、住宅ローンが終わってから、落ち着いたら、など後回しにしていませんか?
時が経つのはあっという間なので、目を背けるのはNGです。情報収集をして行動を起こすために、ここでは30代既婚女子に伝えたい、お金のあれこれについて考え方を記しておきます。
親のお金と退職金
親の資産状況によっては、相続によって自身の老後の助けになる可能性があります。また親の介護費用が自身に降りかかるかどうかにも関わります。
また、退職金はゼロの会社もあれば、数千万円の会社もあります。
真面目な方ほど親のお金と退職金を「ないものと思っています!」と言いがちですがそれは違います。
この2つのお金は、日々の暮らし方や老後の人生も変えるほど重要なので、ある程度把握する必要はあります。
キャッシュレス決済
耳にする機会が増えただけでなく、実際に現金よりお得ですし、ますます拡大していくので目を背けることはできません。
9月から始まる制度で、1人最大5,000円分の買い物等に使える「マイナポイント」、この権利を得るには、マイナンバーカード取得とキャッシュレス決済が必須です。
また、今後老後に向けてもあらゆる場面でキャッシュレス決済が便利でお得になってことが予想されるので、騙されないためにも判断力が確かなうちにキャッシュレス決済に慣れておいた方が良いでしょう。
ふるさと納税
一時の流行り物のようなイメージを持っている方もいるようですが、今でも当たり前のように毎年行っている方と、存在を忘れかけている方の二極化が見られます。
税金の控除の対象になり、かつ、寄付先からの返礼品は2,000円ほどの支出でそれ以上のものが送られてくるので、お得感があります。
税金を納める働き女子にはやらない理由が見当たりません。また、本来「寄付」の制度ですから、自分が選んだ地域への貢献にも繋がる意義もあります。
まとめ
30代既婚女子は、お金について、「あれが終わったらこれ」ではなく、頭を柔らかくしてマルチタスクで並走させることが大きなポイントになります。
そのためには、すぐに始めること、少しの額でもいいから走らせること、毛嫌いしたり目を背けたりしないこと、これらも重要です。
気が付いたら何もせずに50代になっていたということのないように、さらなる幸せのためのアクションを起こすことを期待しています!
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