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M life 記事

老後 2018.9.12

【FP監修】公的年金制度を徹底解説!3階建ての内訳や給付の種類・手続方法は?

 

公的年金制度という言葉は知っていても、自分がどの年金制度に加入しており、どうしてその年金に加入しているのか理解しているは少ないでしょう。

 

では、どうして私たちはあまり理解をしていない年金制度に加入をしているのでしょうか。ここでは、公的年金の種類や手続き方法をご紹介しますので、ご自身が加入している年金の制度を理解し、老後を安心して過ごせるようになりましょう。

 

年金制度の仕組みを知ろう

 

 

年金制度の仕組みをご存知でしょうか?現行の年金制度は現役世代が納めた保険料を高齢者の年金給付にあてる「賦課方式」を基礎としています。では、どうして私たちが年金を収める必要があるのか以下でご説明します。

 

「国民皆年金」とは

国民皆年金とは、20歳以上の日本に住む全国民がこの年金制度に加入することを義務付けていることです。外国人であっても日本に住所を有する人は加入する義務があります。

 

年金制度に加入すると保険料を納める義務が生じます。経済的理由により保険料の納付が困難なときは免除や猶予が認められる場合がありますが、老後に年金を受給する際に保険料を満額納めたか否かで支給される年金額が違ってきます。国民皆年金はすべての国民が老後を安心して過ごせるための制度なので、ねんきん定期便などで自分の加入実績を確認し、できるかぎり未納期間がないように保険料を納めておくことが大切です。

 

年金制度は3階建て構造

年金制度は3階建て構造になっていると言われています。1階が「国民年金」で、2階が「厚生年金」、3階が「上乗せ部分」となります。それぞれの階ごとの説明は以下のとおりです。年金制度は3階建て構造になっていると言われています。1階が「国民年金」で、2階が「厚生年金」、3階が「上乗せ部分」となります。それぞれの階ごとの説明は以下のとおりです。

 

1階:国民年金とは

国民年金とは、支給される年金の「基礎」となる年金です。老齢基礎年金・遺族基礎年金・障害基礎年金等がこれに該当します。老齢基礎年金は保険料を10年以上納付すれば受給することができ、40年間納付すれば満額を受給できます。国民皆年金で20歳以上の全国民が加入するのはこの国民年金です。

 

また、保険料が支払えなくなった時は保険料の猶予又は免除制度を利用することができます。よって、経済的に保険料を納付することが困難な方は、近くの年金事務所に相談しに行きましょう。

 

2階:厚生年金とは

生年金とは、国民年金へ上乗せして給付される年金のことで、会社員や公務員の方が加入します。会社に勤めていない自営業者やフリーランスの方たちは厚生年金の対象とはなりません。公務員は、以前は共済年金に加入していましたが201510月から厚生年金に一元化されました。

 

厚生年金の支給額は、保険料を納めた期間や金額によって大きく異なります。厚生年金を長期間納めていたとしても、保険料自体が安いことがあります。よって、厚生年金を受給できるといっても油断せず、ねんきん定期便などで納付実績や受給見込額を確認しながら計画的に老後資金を準備することが大切です。

 

3階:上乗せ部分

上乗せ部分とは、国民年金・厚生年金にさらに上乗せして給付される年金のことを指します。代表的なものとして「企業年金」が挙げられます。

 

企業年金とは、公的年金とは異なり民間の企業が独自に運営する年金です。企業年金制度は会社にとって義務ではないので、会社によって企業年金の有無は異なります。自分が勤務している会社に企業年金・退職金制度があるのか、またある場合はどのような制度になっているのか、ご存じでない方は一度確認してみましょう。

 

企業年金以外にもiDeCo(個人型確定拠出年金)や個人年金保険、自営業者であれば国民年金基金などを利用して、自助努力により3階部分を作ることも可能です。

 

被保険者は誰?

被保険者(ひほけんしゃ)という言葉を聞いたことがあるでしょうか。被保険者とはその保険に加入し、給付の対象となる人のことを指します。

 

しかし、年金制度の場合は保険料の納め方で被保険者の呼び方が少々異なります。よってここでは、ご自身がどの「被保険者」に該当するのかをお伝えさせていただきます。

 

第1号被保険者

日本国内に住んでいる20歳以上60歳未満の自営業者、農業・漁業者、学生および無職の方とその配偶者の方(厚生年金保険や共済組合等に加入しておらず、第3号被保険者でない方)。

 

出典:「第1号被保険者」、「第3号被保険者」とは何ですか。
http://www.nenkin.go.jp/faq/nteikibin/teikibinkisainaiyo/kanyurireki/20140602-01.html

 

第2号被保険者

厚生年金保険や共済組合等に加入している会社員や公務員の方。ただし、65歳以上の老齢基礎年金などを受ける権利を有している方は除きます。

 

出典:「第1号被保険者」、「第3号被保険者」とは何ですか。
http://www.nenkin.go.jp/faq/nteikibin/teikibinkisainaiyo/kanyurireki/20140602-01.html

 

第3号被保険者

2号被保険者()に扶養されている配偶者の方で、原則として年収が130万円未満の20歳以上60歳未満の方。

 

出典:「第1号被保険者」、「第3号被保険者」とは何ですか。
http://www.nenkin.go.jp/faq/nteikibin/teikibinkisainaiyo/kanyurireki/20140602-01.html

 

年金が受け取れるのはどんな時?

 

 

具体的に年金が受け取れるのはいつからなのでしょうか。ここでは、まず私たち全国民が受け取れる年金の種類についてご紹介します。

 

老齢年金

老齢年金とは、原則65歳から受け取れる年金のことです。国民年金からは「老齢基礎年金」、厚生年金からは「老齢厚生年金」が支給されます。

 

障害年金

障害年金とは病気やケガによって生活や仕事などが制限されるようになり、法令により定められた一定の障害等級に該当すると認められた時に支給される年金です。障害年金にも同様に障害基礎年金と障害厚生年金があります。

 

遺族年金

遺族年金とは、被保険者又は被保険者であった者が死亡した時に、その人によって生計を維持していた遺族が受けることができる年金です。遺族年金も同じく遺族基礎年金と遺族厚生年金があります。

 

出典:遺族年金
http://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/izokunenkin/jukyu-yoken/20150401-03.html

 

このように、高齢者に限らず若い方でも受給する機会があるということを覚えておきましょう。では、以下では老齢年金・障害年金・遺族年金についてもう少し詳しくご説明します。

 

老齢年金を受給するには

 

 

老齢年金を受給する方法は以下のとおりです。ご自身が該当しているのか否かを確認してみましょう。

 

加入期間

これまでは、老齢基礎年金を受け取るためには、保険料納付済期間(国民年金の保険料納付済期間や厚生年金保険、共済組合等の加入期間を含む)と国民年金の保険料免除期間などを合算した資格期間が原則として25年以上必要でした。

 

201781日からは、資格期間が10年以上あれば老齢基礎年金を受け取ることができるようになりました。

 

出典:必要な資格期間が25年から10年に短縮されました。
http://www.nenkin.go.jp/oshirase/topics/2017/20170801.html

 

また、老齢厚生年金に関しては、厚生年金の被保険者期間があって、老齢基礎年金を受けるのに必要な資格期間を満たした方が65歳になったときに、老齢基礎年金に上乗せして老齢厚生年金が支給されます。

 

ただし、当分の間は、60歳以上で、老齢基礎年金を受けるのに必要な資格期間を満たしていること、厚生年金の被保険者期間が1年以上あることにより受給資格を満たしている方には、65歳になるまで、特別支給の老齢厚生年金が支給されます。

 

出典元:年金の受給(老齢年金)
http://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/roureinenkin/jukyu-yoken/20150401-01.html

 

受給年齢

老齢基礎年金及び老齢厚生年金を受給できる年齢は原則65歳からです。しかし、繰り下げ・繰り上げ受給も事前申請することで可能になります。繰り下げ受給は、66歳~70歳まで行うことができます。また、繰り下げ受給を行うと年金受給額が増額となりますので、金銭的な余裕がある方は考えてみることをオススメします。

 

出典:年金の繰り下げ受給
http://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/roureinenkin/kuriage-kurisage/20140421-02.html

 

一方で、繰り上げ受給は、60歳からの受給が可能となります。ただし、繰り上げ受給を行うと受給額はその分減額となります。

 

出典:年金の繰り上げ受給
http://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/roureinenkin/kuriage-kurisage/20140421-01.html

 

増減額を細かく見たい方は、以下のURLから増額・減額率を確認することができますので参考にしてみてください。

 

・老齢基礎年金の繰下げ受給
http://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/roureinenkin/kuriage-kurisage/20140421-06.html

 

請求手続き

日本年金機構によると、65歳から老齢基礎年金の受給権(年金を受け取る権利)が発生する方には、65歳になる3か月前に、年金を受け取るために必要な「年金請求書」が届きます。

 

出典:これから受給する方(60歳-65歳)
http://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/kyotsu/sonota/20140421-05.html

 

年金請求書類が届き、必要事項を記入したら、添付書類とともに郵送するか、年金事務所や「街角の年金相談センター」の窓口に提出します。この時、必要なものとして、本人確認ができる書類、通帳(年金を振り込んで欲しい通帳を持参してください)、印鑑が必要となります。

 

参考:支給開始年齢になったとき
http://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/tetsuduki/rourei/seikyu/2014042130.html

 

なお、年金請求書類の書き方がわからない・必要な物がどれなのかわからない時は、お近くの年金事務所の窓口へ相談しに行きましょう。

 

障害年金を受給する時とは

 

 

障害年金を受給する時は、どんな時でどれ位の金額をもらうことができるのでしょうか。ここでは、障害年金の受給要件や受給金額、手続き方法についてご紹介します。

 

どんな時に受給するの?

障害年金とは、自らの身体又は精神に、障害を持った時に受給できる年金です。ただし、障害年金を受給するためには、医師の診断書が必要となります。医師に一定の障害等級に該当すると診断された時のみ、受給することが可能となります。

 

参考として、障害基礎年金受給要件が記載された日本年金機構のHPをご覧ください。予備知識として頭の片隅に入れておくと良いでしょう。

 

参考:障害基礎年金の受給要件
http://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/shougainenkin/jukyu-yoken/20150514.html

 

障害の程度によって金額が異なる

障害等級が1級とみなされた場合は、年974,125円(月額81,177円)+子の加算。

障害等級が2級とみなされた場合は、年779,300円(月額64,941円)+子の加算。

2018年度の金額)

 

ただし、20歳前に傷病を負った人の障害基礎年金については所得制限が設けられています。たとえば2人世帯で年収が500.1万円超の場合は全額支給停止、年収が398.4万円超の場合は1/2が支給停止になります。

 

出典:障害基礎年金の受給要件・支給開始時期・計算方法
http://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/shougainenkin/jukyu-yoken/20150514.html

 

請求手続き

年金請求書は、住所地の市区町村役場、近くの年金事務所、または街角の年金相談センターの窓口にも備え付けてあります。年金請求書に必要事項を記入し、市区町村役場の窓口に提出します。請求にあたって必ず必要になる書類等は以下のとおりです。

 

・年金手帳

・生年月日を明らかにできる書類(戸籍謄本等)

・医師の診断書

・受診状況等証明書

・病歴・就労状況等申立書

・通帳

・印鑑

 

出典:障害基礎年金を受けられるとき
http://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/tetsuduki/shougai/20140519-01.html

 

障害年金は、障害の程度により受給できる金額が異なります。よって、症状が重くなったと判断された場合は支給額が増額されますし、症状が軽くなった場合は減額されます。そのため定期的に医師の診断書を提出する必要があります。

 

遺族年金を受給する時とは

 

 

遺族年金をもらう時はどのようなことを行う必要があるのでしょうか。ここでは、遺族年金を受給するために必要なものをご紹介します

 

受給資格

年金機構による遺族厚生年金を受給できる資格を持つ者は以下のとおりです。

 

死亡した者によって生計を維持されていた、妻

子、孫(18歳到達年度の年度末を経過していない者または20歳未満で障害年金の障害等級1・2級の者)

55歳以上の夫、父母、祖父母(支給開始は60歳から。ただし、夫は遺族基礎年金を受給中の場合に限り、遺族厚生年金も合わせて受給できる。)

※30歳未満の子のない妻は、5年間の有期給付となります。

※子のある配偶者、子(子とは18歳到達年度の年度末を経過していない者または20歳未満で障害年金の障害等級1・2級の障害者に限ります)は、遺族基礎年金も併せて受けられます。

 

 

引用:遺族厚生年金(受給要件・支給開始時期・計算方法
http://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/izokunenkin/jukyu-yoken/20150424.html

 

どんな時に受給するの?

族厚生年金が支給される状況は3つあります。1つ目は、被保険者が死亡したとき、または被保険者期間中の傷病がもとで初診の日から5年以内に死亡したとき(但し遺族基礎年金と同様、死亡した者について、保険料納付済期間(保険料免除期間を含む)が国民年金加入期間の3分の2以上あること)です。

 

ただし202641日前の場合は死亡日に65歳未満であれば、死亡日の属する月の前々月までの1年間の保険料を納付しなければならない期間のうちに、保険料の滞納がなければ受けられます。

 

2つ目は、老齢厚生年金の受給資格期間が25年以上ある者が死亡したとき。そして3つ目が、1級・2級の障害厚生(共済)年金を受けられる者が死亡したときです。3つの条件のうち1つでも該当すると、遺族年金が支給される可能性があります。

 

引用:遺族厚生年金(受給要件・支給開始時期・計算方法
http://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/izokunenkin/jukyu-yoken/20150424.html

 

請求手続き

請求手続きにかかる、必要な書類は以下のとおりです。

 

・年金手帳

・戸籍謄本(記載事項証明書):死亡者との続柄および請求者の氏名・生年月日の確認

 受給権発生日以降で提出日から6カ月以内に交付されたもの

・世帯全員の住民票の写し          

死亡者との生計維持関係確認のため

・死亡者の住民票の除票 :世帯全員の住民票の写しに含まれている場合は不要

・請求者の収入が確認できる書類

・所得証明書、課税(非課税)証明書、源泉徴収票 等

・子の収入が確認できる書類:義務教育終了前は不要

・高等学校等在学中の場合は在学証明書または学生証 等

・市区町村長に提出した死亡診断書(死体検案書等)のコピーまたは死亡届の記載事項証明書

・通帳等

・印鑑

 

この他に、死亡理由が第三者行為であった場合は、さらに必要な書類が増えます。遺族年金の支給手続きを行う際は、一度年金事務所へ相談し、何が必要なのかを必ず確認してから行きましょう。

 

参考:遺族厚生年金を受けられるとき
http://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/izokunenkin/jukyu-yoken/20150424.html

 

まとめ

 

 

老齢給付・障害給付・遺族給付、それぞれの受給要件や手続き方法についてご紹介いたしましたが、いかがでしたでしょうか。請求書類の差こそありますが、どれも年金事務所へ相談しに行けば、どうやって書類を整えたら良いのか教えてもらうことができますので、年金を請求しに行く時は必ず相談しに行くようにしましょう。

 

各種給付は、日本国民に保障されているものです。よって、しっかりと保険料を納めて将来何が起こっても良いよう備えておきましょう。

 

監修者:長尾 真一(ファイナンシャルプランナー)

 

 

 

 

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