» 【FP監修】年金の受け取り年齢は?受け取り方によって約40%受給額を上げようのメインビジュアル  » 【FP監修】年金の受け取り年齢は?受け取り方によって約40%受給額を上げようのメインビジュアル

M life 記事

老後 2018.10.3

【FP監修】年金の受け取り年齢は?受け取り方によって約40%受給額を上げよう

 

老後の支えとなる公的年金、漠然とした不安を抱えていませんか?「いくら給付されるの?」「それで十分なの?」と心配な人もいるかもしれませんね。

 

実は、公的年金は受け取り方によっては約40%受給額を増やせます。公的年金制度の仕組みや、年金の受け取り方を知ることで、モヤモヤを解消しておきましょう。

 

公的年金制度のしくみは?

 

 

日本の公的年金制度は国民皆年金と呼ばれます。自営業や無職の人も含め、原則として全ての20歳以上60歳未満の人が加入する「国民年金」と、会社に勤務している人などが加入する「厚生年金」があります。

 

 そのため、日本の公的年金は「2階建て」とも呼ばれます。国民年金が1階部分、厚生年金が2階部分です。また、勤め先によっては企業独自の年金などがあり、これを3階部分と呼ぶこともあります。

 

国民年金の加入者は3つに分けられる

国民年金の保険料は、20歳から60歳までの40年間納付しますが、働き方などによって、次の3つの加入者に分けられます。

 

【第1号被保険者】

学生、フリーランス、自営業者とその配偶者などです。加入手続きと保険料納付は自分自身で行います。

【第2号被保険者】

会社員や公務員など、厚生年金に加入している人です。加入手続きと保険料納付は、勤務先で行います。

【第3号被保険者】

2号被保険者に扶養されている配偶者です。保険料は、自分自身で納付する必要はありません。

 

厚生年金は会社員や公務員が加入

会社員や公務員の人が加入するのが厚生年金です。厚生年金が適用される会社に勤務していれば、20歳未満でも加入することになり、在職中は保険料を納付します(最長で70歳に達するまで)。厚生年金の保険料は、国民年金の保険料に相当する部分も含め、給与から天引きされています。

 

老齢年金の受給開始年齢は原則65歳

公的年金の受給開始は、国民年金(老齢基礎年金)・厚生年金(老齢厚生年金)ともに原則として65歳からです。ただし、厚生年金については、老齢基礎年金の受給資格期間を満たしていることや、厚生年金に1年以上加入しているなどの要件を満たせば、60歳から64歳までの間も厚生年金独自の年金給付があります。

 

この独自の年金給付を 「特別支給の老齢厚生年金」といい、定額部分(老齢基礎年金に相当)と、報酬比例部分(老齢厚生年金に相当)の2つがあります。ただし、受給開始年齢は、性別と生年月日により、段階的に引き上げられ、女性で196642日以降に生まれた人は、60歳から64歳までの年金はなく、基本的には65歳からの受給になります。

 

以前は60歳から受給されていた

特別支給の老齢厚生年金は、かつて60歳から支給されていたときの名残です。国民年金は制度が始まったときから65歳支給開始でしたが、厚生年金では60歳支給開始の時期もありました。

 

その後、年金財政が厳しくなったことから、厚生年金の受給開始年齢が60才から65才に引き上げられました。とはいえ、いきなり65歳からにすると、老後の生活設計に影響があるため、移行措置として設けられたのが「特別支給の老齢厚生年金」制度です。

 

年金は受け取り開始を遅らせたらお得?

 

 

年金には、受け取り開始を遅らせれば支給額が増える「繰り下げ受給」制度があります。反対に、受給額は減りますが受け取りを早くする「繰り上げ受給」制度もあります。

 

65歳を超えての受け取りは「繰り下げ」で受給額が増える

年金の受け取りは原則65歳からですが、65歳を超えてから受け取ると、受給額が増えます。1カ月繰り下げるごとに0.7%の増額です。繰り下げ受給では、老齢基礎年金と老齢厚生年金の両方繰り下げることも、どちらか一方のみ繰り下げることもできます。 

 

支給開始を繰り下げることができるのは70歳まで。つまり5年間(12×5年=60月)が最長です。この場合、0.7%×60月=42%増額となります。年金は繰り下げ受給で約40%増やすことができるのです。

 

65歳未満での受け取りは「繰り上げ」で受給額が減る

繰り下げ受給とは反対に、65歳より前に受給を繰り上げることもできます。ただし、繰り上げた月数×0.5%が減額されてしまう点には注意が必要です。減額された金額は一生続くこともしっかり認識しておきましょう。

 

「繰り下げ」は82歳からがお得、それまでは損

「繰り下げ」「繰り上げ」で受給額が増減しても、人生を通じての受取金額が得になるか損になるかは、長生きする年齢によります。繰り下げた期間は年金がもらえません。例えば70歳から受給を始めるなら65歳から5年間は年金がありません。ある程度長生きしないとモトが取れないことになります。

 

70歳からの繰り下げ受給がお得になるポイントは、計算上82歳です。年金額をx円として65歳から82歳まで18年間給付を受けるとすると「x×18年=18x円」もらえます。70歳から82歳まで13年間給付を受ける場合、年金額は42%増額されているので「x×1.42×13年=18.46x円」もらえます。繰り下げは82歳からお得になるという計算になります。

 

年金の受け取り方法は?受給日もチェックしておこう

 

 

自分の年金生活がどうなるのかイメージしづらいですね。具体的にいつどのように受け取るのか、どのような手続きが必要なのか見ていきましょう。

 

年金は自分自身で手続きする

年金は65歳になったからといって自動的に支給が始まるわけではなく、自分で手続きする必要があります(年金請求といいます)。

 

手続きは、年金をどの金融機関の口座で受け取りたいかなどを、年金請求書で届け出ます。口座は本人名義で、カナ氏名、金融機関名、支店番号、口座番号が記載された預金通帳またはキャッシュカード(コピー可)などを、年金請求書に添えます(請求書に金融機関の証明を受けた場合は不要)

 

なお、請求書提出時には、戸籍や住民票など生年月日が明らかにできる書類も同時に提出します。単身者でマイナンバーを登録している人は、戸籍や住民票などの添付が原則として不要になります。

提出先は近くの年金事務所や年金相談センターです。

 

年金受給日は毎月偶数月の15日

年金は年に6回に分けて支払われます。偶数月の15日が受給日です。支払い月にはその前月までの2カ月分が支払われます。例えば、4月には、3月までの2カ月分つまり2月と3月分が支払われます。

 

年金の受給日の15日が、土曜日、日曜日または祝日のときは、その直前の平日に支払われます。

 

年金の受け取り見込み額は「ねんきん定期便」でチェック!

自分は老後にいくら年金がもらえるのか気になりますね。毎年、誕生月に日本年金機構から「ねんきん定期便」が郵送されることになっています。「ねんきん定期便」では、50歳未満の人は、これまでの加入実績に応じた老齢年金の額が、50歳以上では60歳まで同条件で加入を続けたものとして計算した老齢年金の見込額が分かります。

 

郵送ではなくネットで知ることもできます。「ねんきんネット」のユーザIDを取得すれば、電子版「ねんきん定期便」が利用できます。ダウンロードして管理できるなど便利です。

 

年金を受け取る口座を変更したいときは…

 

引越しして新しい住所の近くの金融機関に受取口座を変更したいときは、手続きして口座を変更することも可能です。

 

口座変更に必要な手続きは?

年金受取り口座を変更するには、「年金受給権者 受取機関変更届」が必要です。記入する項目は、基礎年金番号、変更後の金融機関名と支店名、口座番号などです。さらに、預金口座の証明を、変更先の金融機関で受けます。

 

年金事務所の窓口などで手続きする場合は、変更届とともに預金通帳を持参するか、通帳のコピー(口座番号、口座名義、銀行名などが確認できる部分)を添付することで、金融機関の証明を省略することもできます。

 

受取口座の変更手続きには時間がかかるので、変更後の口座に入金があったことが確認できるまで、旧口座は解約しないようにしましょう。

 

最後に

 

 

日本の公的年金は20歳から保険料を納付し始め、65歳から老齢給付を受け始めるのが原則です。受給開始年齢を前後5年ずらすことは可能です。ただし「繰り上げ」では減額され、「繰り下げ」では増額されます。70歳まで繰り下げると年金額を約40%増やすこともできます。将来の年金受取額は「ねんきん定期便」が参考になります。

 

受け取りは2カ月に1回、偶数月の15日に指定口座に振り込まれます。口座の変更なども手続きすれば可能です。

 

具体的なイメージをつかめば「なんとなく心配」という気持ちも解消できます。老後に備えての情報収集をしておきましょう。

 

監修者:高橋 浩史(ファイナンシャルプランナー)

 

 

記事一覧に戻る
記事一覧に戻る

高年収女性のためのスマート投資術セミナー情報 資産運用や投資についてのセミナー初めての方向け 高年収女性のためのスマート投資術セミナー情報 資産運用や投資についてのセミナー初めての方向け

セミナー一覧を見る