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M life 記事

老後 2018.11.20

【FP監修】誰もが気になる!老後の生活と年金の話

年金生活にどのようなイメージをお持ちですか?

「働かなくてもお金が入るなんてうらやましい」とか、「年金のもらえる額が少額だったら暮らしていけるのだろうか」と不安に思う方もいるでしょう。

 

年金はどのくらい取れるのか、また受取った年金額に応じてどのように税金を納めるのかまとめました。老後の生活に不安を感じている方はぜひご一読ください。

 

老後の生活に必要なお金は?

 

 

そもそも老後の生活にどのくらいのお金が必要でしょう。2つ調査の結果をお伝えいたします。

 

毎月の老後生活費は28万円

金融広報中央委員会が実施した「老後のひと月当たり最低生活費調査」では、全世帯の平均は月平均27万円でした。年代ごとの結果は30歳代では月に24万円、40歳代では月28万円、退職前の50歳代では月に29万円でした。注目すべきことは老後の生活にはいる60歳代以上では月に28万円と、生活費は年齢とともに下落することなく上昇したまま維持されるということです。

 

※参考:金融広報中央委員会「平成29年度 家計の金融行動に関する世論調査 問25」

 

60~69歳の世帯は毎月約29万円

また、総務省の統計から、世帯主が6069歳の世帯の平均支出は毎月約29万円、70歳代以上世帯の平均支出は毎月23.5万円です。消費支出に占める食料や保健医療などの割合が他の年齢階級に比べ70歳以上の世帯(71.6%)及び6069歳の世帯(62.9%)高いことが指摘されていて、この数値は上述の金融広報中央委員会の調査結果の裏付けにもなっています。

 

※参考:総務省「平成29年度 世帯属性別の家計収支」

 

年金と税金の基礎知識

 

 

次に、年金と税金、特に所得税との関係についてみていきましょう。

企業に勤めてきた人は、納税について在職中は勤め先が手続きをしてくれて、また給与から天引きされていますので、普段あまり意識することなかったでしょう。

 

しかし、退職後はご自身で手続きをしなくてはならなく、年金生活になってから慌てることがないためにも、年金と税金の関係について知っておきましょう。

 

なお、ここでは国に納める所得税について主にお伝えいたします。市区町村に納める住民税についての詳細は、お住まいの市区町村にお尋ねください。また、「復興特別所得税」につきましては、「所得税」と対になる税金として以下も特に記述はいたしません。

 

参考:国税庁「個人の方に係る復興特別所得税のあらまし」

 

収入があれば税金がかかる

年金を受けるのであっても年間に一定の金額以上であれば税金がかかります。年金のみの収入であっても65歳未満の方はその受取り総額が108万円以上、65歳以上の方は158万円以上であれば所得税の納付が必要です。

 

なお、遺族年金と障害年金は受取り額に関わらず非課税です。

 

国税庁No.1600 公的年金等の課税関係

 

基本的に確定申告は不要

年金収入にも源泉徴収制度があります。年金の受取り額が65歳未満の方は108万円、65歳以上の方は158万円を超えた場合です。ここでご注意いただきたいのは、扶養親族(※)がいる場合は、「公的年金等の受給者の扶養親族等申告書」を事前に所轄の税務署に提出しておかないと受け取る年金から差し引かれる所得税額が変わってきます。

 

また、年間の収入で公的年金等の合計額が400万円以下で、公的年金等以外の所得金額が20万円以下の場合は、確定申告不要制度により確定申告をしなくてもよい場合があります。

 

ただし、公的年金等以外の所得金額が20万円以下で確定申告の必要がない場合であっても、住民税の申告が必要な場合がありますので、お住まいの市区町村に確認してください。

 

また、次のような場合は確定申告をすることによって、払い過ぎた分の還付を受けることができます。

・社会保険料控除、生命保険料控除などを受けられる場合

・災害などの損失について雑損控除を受けられる場合

・医療費に係る医療費控除を受けられる場合

・扶養親族等申告書を提出していない場合

・扶養親族等申告書を提出した後において扶養親族等が増加した場合

 

参考:国税庁「公的年金等の源泉徴収事務」

国税庁「公的年金等を受給されている方へ」

 

参考:扶養親族(※)扶養控除とは

所得税法上で控除対象扶養親族となる方がみえれば一定額の所得控除が受けられます。これを扶養控除といいます。当然年金を受給している方で扶養家族がみえるかたにも適応される制度です。国税庁のサイトにまとめられていますので参考にしてください。

 

国税庁「扶養控除」

 

年金はいくらもらえるの?

 

 

国民年金だけに加入している場合は、加入期間によって将来受け取れる年金額(老齢基礎年金)が変わります。一方、給与によって年金保険料が決まる厚生年金に加入している場合は、給与と加入期間によって将来受け取れる年金額(老齢厚生年金)が変わります。平均すると、年金はどの程度受け取れるものなのでしょうか。

 

モデル世帯の国民年金(老齢基礎年金)は約6.7万円

厚生労働省では、モデル世帯の国民年金は67,017円と計算されています。つまり、妻が専業主婦の場合は、妻は国民年金だけを受け取りますから、毎月67,017円が妻の公的年金による収入になります。

※参考:厚生労働省「標準的な年金(モデル年金)の考え方」

 

モデル世帯の厚生年金は約23.8万円

厚生年金に加入していた場合は、老齢基礎年金に加えて老齢厚生年金も受け取ります。モデル世帯の老齢厚生年金は104,092円ですので、夫が厚生年金加入者の場合、老齢基礎年金67,017円と老齢厚生年金104,092円を合算した171,109円を受け取ります。配偶者が専業主婦の場合は、夫の年金受取額171,109円と妻の年金受取額67,017円を合算した238,126円を受け取ることになります。

 

厚生労働省のモデル世帯とは

厚生労働省が定めるモデル世帯とは、夫が平均的な男子賃金で40年間会社員として働き、妻が40年間専業主婦である夫婦2人の世帯を指しています。

 

※参考:厚生労働省「いっしょに検証!公的年金 用語:モデル世帯」

 

国民年金の平均受給額は約5.5万円

老齢基礎年金の満額(20184月以降)は年額779,300円ですので、月額に換算すると64,941円になります。しかし、実際には不払いの月や免除の月もあるため、平均受給額は20181月時点で55,572円となっています。

 

参考:厚生労働省年金局「厚生年金保険・国民年金事業の概況(平成30年1月現在)」

 

厚生年金の平均受給額は約14.7万円

老齢厚生年金についても、厚生労働省が定めるモデル世帯は、厚生年金を40年間一度も怠らずに支払った場合で年金額を計算しています。しかし、実際に職場に40年ちょうど務める方ばかりでもありませんし、転職や進学等で厚生年金を支払わない期間が長くなる方も多いでしょう。

 

そのため、厚生年金の平均受給額もモデル年金よりは下がり、20181月の時点で、厚生年金加入者が受け取る年金額(老齢厚生年金と老齢基礎年金の合計額)は147,240円となっています。

 

今後の注意点

 

 

ご自身が受け取れる年金額が気になる方は、日本年金機構のねんきんネットで将来の年金受取額をチェックしてみてください。ねんきんネットは、年金手帳に記載されている基礎年金番号で誰でも利用できます。老後資金の計画を立てるためにも、ぜひ早めに確認することをおすすめします。

 

ただし、年金制度は、将来的に現在と同じ制度が続くとは限りません。次の3つの点を心に留め、柔軟に老後対策をしていきましょう。

参考:「ねんきんネット」

 

(1)年金支給開始の年齢次第では老後資金の不足額がさらに大きくなる可能性もある?

現在老齢基礎年金の受取りは満65歳からとなっていますが、将来的に満68歳以降になる可能性があります。これに伴い、年金の繰り上げ・繰り下げ受給の年齢も変更し、年金受給開始の年齢が63~73歳の間で選べるようになるかもしれません。

 

(2)マクロ経済スライドや年金額改定ルールの見直しの影響で年金額の増加は期待薄?

マクロ経済スライドや年金額改定などにより、現在よりも年金額が減るのではとの見方もあります。少子高齢化社会が進むにつれ、年金受給者も増えるとともにそれを支える働き手の人口は減るため、ある程度の減額は予定に入れておきましょう。

 

参考:「マクロ経済スライド」

 

(3)老後資金は計画的に貯蓄し、可能な限り働き続けることが大事

年金制度が現在よりも受給者に良い方向で変化することは期待できないため、各自が老後資金を計画的に準備し、年金に頼ってしまうのではなく、体が健康な限り働き続けることが必要になるでしょう。

 

まとめ

 

 

公的年金だけに頼っていると、余裕のある老後生活は期待しづらいのが現状です。民間の金融機関や保険会社が提案する個人年金などの商品内容を熟知した上で活用し、豊かな生活が送れるように老後資金を準備しておきましょう。

 

監修者:牧野 寿和(ファイナンシャルプランナー)

 

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