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M life 記事

老後 2018.11.22

老後資金はいくら必要?現役世代必見!自分で計算するためのポイント

 

 

人生100年時代と言われる高齢化社会、ご自身に必要な老後資金が分からなくて不安ではありませんか? お金の不安は具体的な数値を知ることで大幅に解消できます。未来のことは誰にも予言はできませんが、現時点での信頼できるデータから数字を把握することで今後の予測が可能になります。

 

老後資金の考え方

 

 

基本となるのは、老後期間の収入と支出の差額を求めることです。一時的な支出もありますし、どのような生活をしたいかで個人差もあります。ここでは老後資金の考え方の基礎知識をおさえておきましょう。

 

60歳から亡くなるまでの期間の収入と支出の差額

老後資金の考え方は実はとてもシンプルです。60歳で現役生活を終えるとして「老後」を考えます。60歳から亡くなるまでの間にかかる支出と、得られる収入との差額が老後資金です。この金額を目安とすればよいのです。

 

年金受給までの生活費

現在、法律で企業の定年は60歳以上と定められています。さらに再雇用などで、65歳まで雇用を確保するよう求められています。しかし、現状では60歳を定年としている企業が多いですし、ご自身やご家族の健康状態によっては65歳まで働ける環境でも働き方を見直す必要が出てくるかもしれません。

 

一方、公的年金の支給開始は原則65歳からです。制度上60歳から繰り上げ受給もできますが、支給額が減ってしまいます。また、年金制度は過去に60歳から65歳へと支給開始年齢が引き上げられてきた経緯があり、今後も少子高齢化でさらなる引き上げがあっても引き下げはないと考えられます。

 

老後資金を考えるには、60歳で現役生活が終わる一方で65歳まで年金収入も得られない期間があることに注意が必要です。年金受給まで5年間無収入となることも視野に入れておかなくてはなりません。

 

年金受給後の赤字額

老後の生活の収入の大きな柱は公的年金ですが、これだけで生活費の全てをカバーできる方は多くないでしょう。その赤字額を把握し、老後資金として備えておくことが大切です。

 

予測が困難な一時的支出

毎年の支出以外に、予想しにくい出費もあります。住宅や介護、子どもや孫への援助です。住宅については、持ち家か賃貸か、リフォームが必要かどうかで個人差があります。介護も人によってかかる費用が異なります。子どもや孫への援助も、親世代の考え方だけでなく子どもや孫の将来に左右されて予想しづらいものです。

 

予測が困難とはいえ、これらのどれも起こらないとは言えません。できる範囲で予想を立てて一定の金額を備えておきましょう。

 

生活水準により個人差がある

毎年の生活費も個人のライフスタイルで差があります。生命保険文化センターの意識調査を見てみましょう。平成28年度「生活保障に関する調査」では、夫婦2人の生活に日常生活費として最低限必要な金額と、ゆとりある生活に必要だと思う上乗せ額を質問しています。

 

最低必要額についての回答の平均値は22.0万円です。両者を足したゆとりある老後生活の必要額では平均値が34.9万円です。平均値で見ても10万円程度の開きがありますね。

 

【出典】生命保険文化センター:生活保障に関する調査
http://www.jili.or.jp/research/report/pdf/h28hosho.pdf

 

一般的な老後資金の目安

老後資金は老後期間の支出と収入の差額でしたね。まずはライフスタイル別の大まかな目安を見ていきましょう。

 

独り身の場合は2,000万円

最近増えている独身世帯ですが、独り身である不安も大きいかもしれませんね。具体的な計算方法は後で述べるモデル世帯での計算方法を参考にしていただくことになりますが、計算結果は約2000万円となります。

 

確かに後で見る夫婦2人のケースを単純に半分にするより割高ですが、もちろん2人世帯よりは少なくて済みます。

 

夫婦の場合は3,000万円

具体的な計算方法は後で詳しく述べますが、夫が厚生年金に加入している場合で3000万円となります。よく「老後資金は3000万円必要」と言われるのがこのパターンです。

 

個人事業主の場合は6000万円

個人事業主など国民年金の加入者では、必要な老後資金の額は大きくなり、約6000万円が目安です。

 

サラリーマンなどが厚生年金も加えた額を公的年金として支給されるのに対し、個人事業主は老後支給されるのは基礎年金である国民年金だけなので、老後不足する金額が多くなってしまいます。

 

夫婦2人で3,000万円が必要と言われる根拠

 

 

私たちがよく目にする「老後資金は3000万円が必要」という言葉は、何を根拠としているのでしょう。算出には公的な調査結果が用いられているのです。

 

家計調査や年金機構の調査等を基準に計算されている

老後資金の計算は、支出と収入の差額を求めるのでしたね。日本の世帯がいくら支出しているのかについては総務省の家計調査というデータがあります。これは、総務省統計局が無作為に抽出した調査世帯の毎日の家計簿から得られた結果です。

 

収入のうち、公的年金については毎年厚生労働省が新規受給者の受給額を発表しています。日本年金機構からも支給額の実際の数字が発表されています。

 

老後の生活費の平均額は28万円

平成29年の家計調査の結果をみてみましょう。「二人以上の世帯のうち高齢無職世帯」では、世帯主の年齢で金額が異なります。平均年齢は74歳ですので、70歳から74歳のケースをみると支出額は27万2708円(消費支出24万3416円、非消費支出2万9292円)です。切り上げると約28万円です。

 

【出典】総務省:家計調査報告
http://www.stat.go.jp/data/kakei/sokuhou/nen/pdf/gy02.pdf

 

年金受給額は23万円

厚生労働省が毎年度の年金支給額を公表しています。平成30年度の新規裁定者の年金額で、サラリーマンの夫と専業主婦の妻の例では22万1277 円とされています。切り上げると約23万円となります。

 

日本年金機構の主要統計では、国民年金5万4622円、厚生年金14万6817円で、サラリーマンの夫(厚生年金)と妻(国民年金)では20万1439円とやや少ない数字となります(2018年8月公表分)。過去に未納などがあったりするとモデルケースより金額が減ることもあります。

 

【出典】厚生労働省:平成 30 年度の年金額改定についてお知らせします
https://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-12502000-Nenkinkyoku-Nenkinka/0000192296.pdf

 

日本年金機構:主要統計
https://www.nenkin.go.jp/info/shuyotoukei.files/98.pdf

 

前提条件は60歳で退職、65歳から年金受給、90歳まで生きる

老後の収入と支出の金額を把握したら、次に老後期間を考えましょう。ここでは60歳で退職、65歳から年金を受給し、90歳まで生きると仮定します。

 

60歳から65歳までの5年間の生活費は1680万円

60歳から65歳までは12ケ月×5年間=60ケ月あります。月々の生活費は28万円ですから、28万円×60ケ月=1680万円が必要です。

 

この期間は年金による収入はないので、この金額をご自身で準備しなくてはなりません。

 

65歳から90歳までの25年間の赤字額は1500万円

生活費が28万円、年金収入が23万円とすると月々5万円の赤字が出ます。65歳から90歳までの25年間は12×25=300ケ月です。したがって、25年間の赤字額は5万円×300ケ月=1500万円となります。

 

合計すると約3000万円

60歳から65歳までの5年間に必要な額と、65歳から90歳までの25年間に必要な額を合計すると3180万円となります。よく老後資金に3000万円と言われるのはこのような計算から導き出された数字なのです。

 

あくまで現在の数字から算出した金額ですし、老後のライフスタイルは個人差も大きなものです。しかし、大まかな目安とはなるでしょう。

 

自分で計算するためのポイント

 

 

老後資金の計算は支出と収入の差額と老後期間で決まります。上記の計算方法を参考に、その時々のデータやご自身のライフプランと合わせて数字を変えて調整してみてください。

 

平均余命を参考にする

老後期間を考える上で参考とするデータは、平均寿命よりも平均余命の方が適切です。平均余命とは、その年齢の人があと何年生きられるかを示すものです。平均寿命は0歳児にとっての平均余命なので、あなたの年齢に即した平均余命の方がデータとして適切です。

 

平均余命は厚生労働省が発表する「簡易生命表」で分かります。

 

【出典】厚生労働省:簡易生命表の概況
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/life/life17/index.html

 

老後の収入を把握する

ここまで公的年金の概算の数字を参考にしてきました。しかし、収入は人によって様々です。詳しく見ていきましょう。

 

年金収入

先に見たサラリーマンと専業主婦の厚生年金の例は、夫が平均的収入で40 年間就業し、妻がその期間すべて専業主婦であった世帯を前提としています。

 

これより多くなることもあります。夫が平均収入より収入が高くてより多額の年金保険料を支払っていれば、それに応じて夫の給付額が増えます。また、妻にも働いていた期間があれば妻の厚生年金が加わることもあります。

 

反対に少なくなることもあります。夫の納付していた年金保険料が平均より少ない場合がそうです。また、未納などの期間があると給付額が下がることもあります。

 

また、国民年金の支給額は満額で月6万4941円です。個人事業主の場合、この数字を基礎に考えます。夫婦2人で月約13万円として考えます。これも何らかの事情で満額とならないこともあります。

 

定年後の給与収入

法律では高齢者の雇用を確保するよう、企業が何らかの取り組みをするように定められています。現状では高齢になると賃金が下がったり、一定の給与収入があると年金が減額されたりと課題がありますが、将来的には高齢者が働きやすくなるよう環境が整備されていくでしょう。

 

老後資金の計算に含めていた期間でも、働いて収入があれば老後資金の必要額を減らすことができます。社会参加は生きがいともなります。健康状態を良好に保って働けるまで働くことも選択肢のひとつでしょう。

 

貯蓄

金利は低いものの元本保証がある預貯金は老後資金の主要なものです。年齢が若い方はリスクを取って資産運用ができますが、年齢が高くなるとリスクは取らない方がよいでしょう。老後が近づいてきたら、確保しておかなくてはならない金額は貯蓄で備えておくことをおすすめします。

 

退職金

老後資金となる収入のなかでも退職金は額が大きいです。勤め先の規定をきちんと把握しておきましょう。

 

また、どう管理するか心づもりしておきましょう。それまで投資の経験もないのにハイリスクな金融商品に手を出すのは禁物です。貯蓄か老後資金の保全に向いたローリスクな投資などを検討しましょう。

 

資産運用の収益

ある程度リスクを取ることで、預貯金よりも収益を上げることもできます。預貯金が低金利である現状では、できる範囲でチャレンジしたいものです。

 

若い方は、多少の損失があっても取り返す時間があります。値動きの大きな金融商品(株式など)を対象に、ご自身のリスク許容度に見合った金額で経験を積むのもよいでしょう。

 

年齢が上がると保守的にならざるを得ませんが、リスクとリターンを考えて適切な対象を選ぶことで収益を上げることもできます。

 

老後の支出を把握する

老後の支出をより詳しく見ていきましょう。

 

生活費

高齢世帯の生活費は年齢で異なりますが、総務省が発表している夫65歳妻60歳時点の内訳をみてみましょう。割合が高い順に食費が27.4%、交通・通信費が11.7%、教養・娯楽費が10.6%となっています。住居については5.8%ですが、持ち家か賃貸かで個人差がある点に留意しましょう。

 

【出典】総務省:家計調査報告
http://www.stat.go.jp/data/kakei/sokuhou/nen/pdf/gy02.pdf

 

一時的支出

住宅のリフォーム代金や、子どもや孫への援助でまとまった金額を一時的に負担する可能性もあります。

 

独立したと言っても結婚資金を援助したいのが親心であり、家や地域ごとのしきたりもあるでしょう。しかし、親子間で十分話し合うことで適切な金額にできる側面もあります。

 

介護費用

健康状態により個人差が大きいのが介護費用ですが、生命保険文化センターが行った調査結果が参考になるでしょう。

 

過去3年間に介護経験がある方に費用と期間を質問した結果、住宅リフォームや介護用ベッド購入など一時費用が平均69万円、毎月の費用の平均は7.8万円です。期間の平均は54.5ケ月(4年7ケ月)です。

 

7.8万円×54.5ケ月=425.1万円です。一時費用69万円を加えると494.1万円となります。1人平均400~500万円と考えられるでしょう。

 

【出典】生命保険文化センター:介護にはどれくらいの年数・費用がかかる?
http://www.jili.or.jp/lifeplan/lifesecurity/nursing/4.html

 

葬儀費用

生命保険文化センターが日本消費者協会の調査を引用して紹介しています。葬儀にかかる費用の総額は約196万円とされています。

 

【出典】生命保険文化センター:葬儀にかかる費用はどれくらい?
http://www.jili.or.jp/lifeplan/houseeconomy/succession/2.html

 

老後資金準備には自助努力が欠かせない

 

 

公的年金だけでは、老後資金に不足するケースがほとんどだとお分かりいただけたでしょう。不足分は自助努力が必要です。でも、ちゃんと用意できるか心配かもしれませんね。ここではどのように準備するか、自助努力の手段を見ていきましょう。

 

預貯金を利用する

低金利でも元本保証が魅力的なのが預貯金です。リスクを取りにくい年齢の場合は、主要なものです。経済状況によっては金利が上昇する可能性もあります。

 

財形貯蓄を利用する

勤め先企業が導入しているなら財形貯蓄も活用したい制度です。給与から天引きして積み立てるので確実です。利子など非課税にもなります。積み立てる資金の目的に応じて一般財形貯蓄・財形住宅貯蓄・財形年金貯蓄があります。

 

財形年金貯蓄と財形住宅貯蓄をあわせて元利合計550万円(財形年金貯蓄のうち保険への掛金として払い込んだものは払込ベースで385万円)から生ずる利子などが非課税となります。一般財形貯蓄には非課税枠はありません。

 

ライフプランに合わせ、非課税枠を上手く利用すれば、普通の預貯金よりお得となります。

 

確定拠出年金を利用する

従来の年金制度では給付額が確定していました。近年、年金の基となる拠出額は確定していて、運用次第で将来の給付額が増減する確定拠出年金が登場しています。

 

勤め先企業が導入していれば企業型確定拠出年金と呼ばれ、個人で加入するなら個人型確定拠出年金と呼ばれます。後者はイデコ(iDeCo)という名称でも知られています。手厚い税制優遇があります。

 

個人型確定拠出年金(iDeCo)の対象は預貯金、保険、投資信託などです。手数料はかかりますが、掛金が所得控除の対象で非課税となります。運用益も非課税です。60歳まで払い出せませんが、受け取り時にも非課税枠があります(一時金で受け取る場合には退職所得控除、年金として受け取るなら公的年金等控除となります)。

 

少額投資非課税制度を利用する

NISA(ニーサ)と呼ばれるものです。一般NISAとつみたてNISAがあります。一般NISAは年間120万円までの投資が5年間非課税となり、つみたてNISAでは40万円までの投資が20年間非課税となります。

 

老後資金の形成に向いているのはつみたてNISAです。積み立てることで少しずつ、そして時間のリスクを分散させることで比較的安定して利益を得ることが期待できるからです。対象商品も長期の積立・分散投資に適した投資信託に限定されています。

 

まとめ

 

 

老後資金の計算方法はシンプルです。老後期間に必要な支出と収入の差額を計算すればよいのです。公的機関に利用できるデータがあります。これを参考に数字を調整してご自身のケースを計算してみましょう。公的年金だけでは不足する場合が大半です。様々な資産形成の方法を活用していきましょう

 

 

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