法改正により加入対象の方の範囲が広がり、更に注目を集める「iDeCo」。iDeCoのメリットやおすすめの金融機関と金融機関の選び方をご紹介します。

iDeCoを扱う金融機関は200社以上!

iDeCoを取扱う金融機関はなんと200社以上あります。各社の違いは手数料、取り扱う投資信託、サービスなどさまざまです。金融機関を選ぶ際に何を重視して選べば良いのでしょうか。

そもそもiDeCoとは?

そもそもiDeCoとは何なのでしょうか。iDeCoは確定拠出年金の愛称で「いまからできること」の略で「iDeCo」と呼ばれています。確定拠出年金とは公的年金とは別に自分で積み立てて、将来のために年金を作っておく制度です。iDeCoは老後の資産形成を促進するために、政府がさまざまな税制上のメリットを用意しています。

 iDeCoの税制メリット 

①掛金が全額所得控除の対象

iDeCoの最大のメリットは掛金が全額所得控除になる点です。iDeCoを利用して支払った掛金が所得控除となることで、所得税の支払いが少なくなります。例えば、毎月2万3,000円を拠出した場合、年間27万6,000円の所得控除となります。年収400万円(所得税が20%・住民税が10%)の方の場合、以下の通り節税に繋がります。

<計算例>
所得税:27万6,000円×20%=5万5,200円

住民税:27万6,000円×10%=2万7,600円

合計:5万5,200円+2万7,600円=8万2,800円

年収400万円の方の場合、毎年8万円以上、所得税・住民税の節税につながりますので、かなり節税効果の高い制度と言えるでしょう。

②運用益が非課税

iDeCoで運用した利益は全額非課税となります。通常、投資信託などで利益が出た場合は20.315%の課税がされますが、iDeCoで得た運用益は非課税になります。

NISAの場合は最長5年間、つみたてNISAの場合は最長20年間非課税で投資をすることができますが、iDeCoの場合は60歳になるまで、非課税で運用をすることができますので、ご自身の年齢によってはNISAよりも長期間非課税で運用することができます。

③受け取る時も控除が適用できる

iDeCoの掛金を受け取る際は、一時金かもしくは年金として受け取ることができます。一時金で受け取る場合は退職所得控除、年金で受け取る場合は公的年金など控除を利用できます。

参考:https://www.ideco-koushiki.jp/guide/

iDeCoを始める上で悩む金融機関選び

iDeCoを始める上で最も悩むのが金融機関の選択です。iDeCoを利用できる金融機関は200社以上。全ての金融機関を比較するには多すぎるため、ある程度絞って探すことが必要です。どのような点に着目して金融機関を選べば良いのでしょうか。

何を比較して選ぶべきか?

iDeCoを利用する金融機関を選択するうえで、何を重視して選べば良いのでしょうか。金融機関を選択する際に重要なポイントをご紹介します。

手数料

iDeCoを選ぶ際に重要な要素の1つが、手数料です。iDeCoの手数料にはさまざまな種類がありますが、毎年かかるものもあり、長期間運用するiDeCoではリターンに大きな差がでます。

商品本数と内容

iDeCoで利用できる投資信託の本数や内容も重要です。投資信託はさまざまな投資対象に投資をするものがあります。まずは今、投資をしたい商品があるかが重要ですが、長期間投資をするiDeCoでは運用期間中にスイッチングをする可能性も高いため、商品本数が多く選択肢の多い金融機関が良いでしょう。

また、商品の内容も重要です。成績のよい投資信託を取り扱っているか、信託報酬(運用期間中の手数料)が安いファンドを選択できるかなども重視したほうが良いでしょう。

 

サポート体制やサービスの特徴

iDeCoを利用する際のサポート体制やサービスも重要です。運用している残高の確認や、スイッチングの手続き方法などは金融機関によってさまざまです。仕事で平日に金融機関に行くことが難しい方は、電話でのサポート体制や、インターネットでの手続きが充実している金融機関を選ぶと良いでしょう。

また、サービス内容も重要です。提携カードのポイントがつく金融機関など、お得なサービスもありますので、サービス内容も比較してみましょう。

手数料で比較!

iDeCo を利用する金融機関で重要な要素となるのが手数料。iDeCoはどのような手数料がどれくらいかかるのでしょうか。各金融機関でどれくらいの差が出るのか見てみましょう。

iDeCo運用でかかる手数料

iDeCo運用でかかる手数料の種類を具体的に見ていきましょう。

加入手数料

iDeCoに加入する際の手数料です。加入手数料は加入時の1回のみ、2,777円~数千円程度です。2,777円は国民年金基金連合会に支払う手数料ですので、金融機関に支払う手数料としては実質無料となります。加入手数料2,777円の金融機関は良心的な手数料体系と言えるでしょう。

口座管理手数料

月々の口座管理にかかる手数料です。0円~数百円程度です。口座管理手数料無料の金融機関は月額手数料167円と説明されている場合もありますが、167円は国民年金基金引き落とし手数料と資産管理手数料の合計です。そのため、金融機関に支払っているわけではありません。

国民年金基金引き落とし手数料

国民年金手数料は103円/月です。国民年金基金引き落とし手数料は国民年金基金連合会に支払うため、どの金融機関でiDeCoを利用しても一律ですので金融機関による差はありません。

資産管理手数料

資産管理手数料は64円/月です。資産管理手数料は資産を管理している信託銀行に支払うため、どの金融機関でiDeCoを利用しても一律となり、金融機関による差はありません。

受取時手数料

iDeCoを受け取る時の手数料です。数百円程度で設定されています。年金受け取りと一括受け取りで異なる場合がありますので、注意しましょう。年金を受け取るのはかなり先の話ではありますが、いずれかかる手数料ですので加入前に必ず確認しておきましょう。

月々数百円の差でも、何十年と続けていくと差が出てくる!

手数料はiDeCoで運用した残高の利回りに大きく影響します。特に毎月かかる運営管理手数料は月々の金額は数百円でも長期運用を行うiDeCoでは大きな金額となります。例えば、運営管理手数料が300円の金融機関で20年間続けた場合の運営管理手数料は300円×12ヶ月×20年間=7万2,000円になります。

口座管理手数料が無料の金融機関もありますので、口座管理手数料無料の金融機関でiDeCoを利用することをおすすめします。

毎月の口座管理手数料が無料なのは6つの金融機関だけ!

毎月の口座管理手数料を無料としている良心的な金融機関もあります。毎月の口座管理手数料を無料としている6つの金融機関をご紹介します。

①イオン銀行

大手スーパー系列の銀行です。iDeCo以外にも高金利の普通預金や、ATMの使い勝手の良さなどで人気がある銀行です。

HP:https://www.aeonbank.co.jp/ideco/

②大和証券

野村證券に次ぐ、大手の証券会社です。大手の金融機関で店舗を多く構える金融機関では口座管理手数料無料とする所は珍しく、良心的な手数料体系と言えるでしょう。

HP:http://dc.daiwa.jp/ideco-lp/tax/

③松井証券

松井証券は日本初のネット証券です。取引手数料の安さやさまざまな新サービスでネット証券の代表的存在です。

HP:https://www.matsui.co.jp/ideco/

④マネックス証券

マネックス証券は大手ネット証券です。投資信託の購入などで「マネックスポイント」を提供するなど独自のサービスを展開しています。

HP:https://info.monex.co.jp/lp/ideco.html?gclid=CIjrpLbK198CFULSvAod_jALKw&gclsrc=ds

⑤楽天証券

楽天系列の証券会社です。楽天カードのポイントで投資できるなど、先進的なサービスを提供し続けている証券会社です。

HP:https://dc.rakuten-sec.co.jp/lp/movie/?sclid=o_OV_ideco_dc_non_brand_

⑥SBI証券

SBI証券は大手のネット証券です。NISAで購入した場合、投資信託などの手数料が無料になるサービスなどの人気がある証券会社です。

HP:https://site0.sbisec.co.jp/marble/multiget/rightmenu/visitor.do?Param10=search_dc&Param9=dc_lp_160916.html&Param8=info&Param7=dc&Param6=dc.info&adpr=lis_yss_pc_kt_sbi401k&waad=4E1N4YyK

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商品内容や本数で比較!

iDeCoを選ぶ際に手数料と共に重要なのが、商品内容や選べる商品の本数です。商品内容や本数で金融機関を選ぶ際はどのような点に着目すれば良いのでしょうか。

インデックス型は低コストなものを、アクティブ型はリターン実績をみる

投資信託には大きく分けて、「インデックス型」と「アクティブ型」があります。

「インデックス型」とはさまざまな指数に連動させて運用させる手法です。例えば日本株であれば、日経225やTOPIXなどの代表的な指数に連動させる運用手法です。インデックス型の投資信託の場合は、基本的に指数と連動して値段が動くため、各社の運用に大差はありません。そのため、インデックス型投資信託を選択する際はコストを重視して選ぶと良いでしょう。

一方、アクティブ型とは指数を上回る実績を目指すファンドです。例えば、割安株や成長株に投資をして、日経平均を上回るリターンを目指すような投資信託です。この場合、金融機関によって「運用が上手にできるか」という差が出てきますので、過去の実績を見て投資信託や金融機関を選ぶと良いでしょう。

マネックス証券の商品内容が魅力!

商品内容で魅力があるのはマネックス証券です。具体的にどのような点がマネックス証券の魅力なのでしょうか。詳しくみてみましょう。

eMAXIS Slimシリーズがコスト最安、受益者還元型信託報酬も

マネックス証券で購入できるeMAXIS Slimシリーズはコストが最安です。eMAXIS Slimシリーズとはコストにこだわって開発された投資信託です。eMAXIS SlimシリーズをiDeCoで購入できる点がマネックス証券の魅力の1つとなっています。

eMAXIS Slimシリーズのもうひとつの魅力が「受益者還元型信託報酬」。受益者還元型信託報酬とは総残高に応じて、信託報酬を引き下げる制度です。今後、eMAXIS Slimシリーズを購入する方が増えれば、さらに信託報酬が引き下がる可能性があります。

参考(eMAXIS Slimシリーズ):https://emaxis.jp/lp/slim/index.html

長期的なリターン実績が魅力のジェイリバイブDC年金とひふみ年金

日本株のアクティブファンドで人気があるのは「ジェイリバイブDC年金」と「ひふみ年金」です。

ジェイリバイブDC年金は株価が下落した局面で業績や今後の成長性を見て、割安となっている株に投資する、「バリュー株投資」を行っている投資信託です。長期的なリターンが良く、アクティブ型投資信託の中で人気のある商品です。

ジェイリバイブDC年金と並び人気があるのが「ひふみ年金」。ひふみ年金は日本の成長性の高い企業に投資をしていく投資信託です。ひふみ年金はさまざまな視点から企業調査分析を行っており、日経平均などの指数と比べて高いリターンを継続して出しているため、人気のある投資信託です。

アメリカ株はS&P500とダウが選べる

アメリカ株に投資したい場合にS&P500とNYダウと2つの代表的な指数に連動する投資信託を購入できる点もマネックス証券の魅力です。S&P500はアメリカの企業500銘柄を対象としており、アメリカ経済全体の景気に影響します。NYダウはアメリカの代表企業30銘柄で構成されている指数です。

アメリカ株は世界的に代表的な投資対象です。長期間運用するiDeCoでは分散投資が基本となりますので、一部組み入れておきたい資産です。

本数なら67本のSBI証券が圧倒的に優位!

投資を出来る本数が67本と圧倒的に多いのがSBI証券。運用期間中に相場を見てスイッチングなどをして機動的に投資対象を変更したい場合は本数が多く、選択肢が多い方が有利です。相場を見て頻繁にスイッチングをしたい方にはSBI証券がおすすめです。

サポート体制やサービスの特徴で比較!

iDeCoを利用する場合の各金融機関のサポート体制を比較してみましょう。

店舗かネットか

サービスの内容として店舗で受けるサービスとネットで受けるサービスがあります。普段は仕事で忙しいという方は電話やネットでのサービスが充実している金融機関を選ぶと良いでしょう。

楽天証券なら証券口座とiDeCo口座の一括管理が可能!

楽天証券のiDeCoは楽天証券の口座と一括管理できる点が便利です。楽天証券と同じIDパスワードで管理できるため、楽天証券の口座をお持ちの方やiDeCo以外でもこれから証券会社で投資を始めたいという方には一括管理可能な楽天証券がおすすめです。

今流行りのロボアドバイザー

今流行りのロボアドバイザーを利用できる証券会社もあります。ロボアドバイザーとは自分の投資スタイルやリスク許容度を入力すると最適な投資信託を提案してくれるサービスです。プロの運用ノウハウがAI技術の進歩により安価で提供できるようになっており、注目が集まっています。

大和証券は「iDeCo投資スタイル・ナビ」

簡単な質問に6問答えるだけで、判定後の「商品一覧を見る」をクリックすると実際にオススメの投資信託を確認することができるため、投資信託の選択に役立ちます。

参考:http://www.daiwa.jp/ideco/styleNavi/

マネックス証券は「iDeCoポートフォリオ診断」

質問に答えるとどの商品を何%組み入れてポートフォリオを組めばいいかを提案してくれます。低コストのeMAXIS Slimシリーズもしっかり入れて提案してくれるので、低コストの投資信託選びにも利用できます。

参考:https://info.monex.co.jp/ideco/products/robot-adviser/recommend/#/

イオン銀行は「SMART FOLIO(スマートフォリオ)」

SMART FOLIOはみずほ銀行が開発したロボアドバイザーです。みずほ銀行の豊富なデータを活用したロボアドバイザーでイオン銀行のiDeCoを通じて購入できる投資信託を選定することができます。

参考:https://www.aeonbank.co.jp/ideco/lp/170828.html?trcd=a100002111

SBI証券の「SBI-iDeCoロボ」

SBI証券のロボアドバイザーはモーニングスター社が高評価をつけた投資信託から選択する点が特徴です。モーニングスター社の格付けは長期の運用実績や、コストを基に評価されています。

そのため、モーニングスター社が高評価をつけている投資信託を購入すれば、自動的にiDeCoでの長期投資に適した投資信託を購入することができます。また、SBI証券のiDeCoは購入できる投資信託の本数が多いため、多くの投資信託から銘柄を選定しておすすめの投資信託を提案してくれます。

参考:https://site0.sbisec.co.jp/marble/multiget/rightmenu/visitor.do?Param10=search_dc&Param9=dc_info170531.html&Param8=info&Param7=dc&Param6=dc.info

まとめ

iDeCoでおすすめの金融機関についてご説明しましたがいかがだったでしょうか。最後にiDeCoでの金融機関選びのポイントをまとめておきます。

①手数料は安いか

手数料は投資のリターンに大きな影響を及ぼします。特に毎月の手数料は数百円の違いでも長期に渡って運用をし続けるiDeCoでは大きな差となりますので、注意しましょう。

②商品内容は充実しているか

iDeCoで運用する投資信託の銘柄選びは重要です。自分で購入したい投資信託がiDeCoで購入できないと意味がありません。採用している投資信託のコストや本数にも注目して金融機関を選びましょう。

③サポート体制やサービス内容が整っているか

店舗や電話、ネットでのサービスには各社違いがあります。ご自身がよく活用されるチャネルでのサービスが充実している金融機関を選ぶと良いでしょう。

最後に

iDeCoでの運用は長期に渡り、引き出せなくなる(原則として60歳まで)というデメリットもありますが、所得税の控除や運用益の非課税という大きな税制メリットも用意されている制度です。

人生100年時代といわれる超高齢化社会での資産形成を考える上では有力な選択肢の1つです。iDeCoでの資産形成をご検討されてみてはいかがでしょうか。

監修者:宮里 恵(ファイナンシャルプランナー)