金融庁が公表した報告書の中で「老後に2,000万円が必要」というワードが大きな議論を呼んでいます。果たしてこの数字は誰にでも当てはまるものなのでしょうか。そこで本稿では、一人ひとりの老後生活への心構えとして、ゆとりある老後生活を送るために必要な貯蓄額はいったい幾らくらいになるのか解説します。

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ゆとりある老後生活に必要な貯蓄額とは?

まずは、ゆとりある老後生活を送るために必要となる貯蓄額目安を確認するうえで、私たちの老後がどのくらいの期間にわたるか見ていきましょう。

厚生労働省が公表した平成29年簡易生命表によると、日本人の平均寿命(0歳の人の平均余命)は、男性が81.09歳女性が87.26歳で男女とも過去最高を更新しています。医療技術の発展などにより、現在の日本では65歳で退職し90歳近くまで老後生活を暮らすことが想定されます。

つまり25年間に及ぶ、ゆとりある老後生活を送るべく、先細りする公的年金にプラスアルファする貯蓄必要になってくることになります。

参考:生命保険文化センター

そして生命保険文化センターの調べをもとにすると、夫婦二人で老後生活を送る上での「最低限の日常生活費」は月額平均22万円、25年間合計で6,600万円(22万円×12か月×25年)「ゆとりある老後の生活」を送る場合には月額34.9万円、総額は実に1億円以上(34.9万円×12か月×25年)用意する必要がある計算になります。

参考:生命保険文化センター「生活保障に関する調査」

参考:生命保険文化センター 平成28年度「生活保障に関する調査」(平成28年12月発行)

老後必要な貯蓄額を割り出す要因

ゆとりある老後生活を送るうえで必要となる貯蓄額の目安を把握した後は、自分自身の貯蓄額を計算するうえで、ライフプランや経済状況を確認する必要があります。

何歳まで働きつづけるか   

まずは安定した収入を得るべく、何歳まで働くかを想定する必要があります。

現在は、定年延長や定年廃止、契約社員などでの再雇用といった選択肢を用いることで、希望者全員を65歳まで雇用する義務があります。政府はこれを、希望する高齢者に関しては70歳まで働くことができるよう法改正を進めている状況です。

その他にも、他企業への再就職支援やフリーランスで働くための資金提供、起業支援などを企業に努力義務化する方針であり、知識・経験の豊富な高齢者が快適に働ける環境整備を行っています。

仮に65歳から70歳までの5年間働き続けた場合、月収を30万円とすると、1,800万円(30万円×12か月×5年)の収入が見込め、安心した老後生活を送るうえで貴重な生活資金になるといえるでしょう。

参考:日本経済新聞

また、個々人ぞれぞれによって異なってきますが、退職金の有無と退職金が支給される場合には、その金額も老後生活に充てることができる貯蓄額として考えられます。更に、国民年金制度の窓口となる日本年金機構のホームページには、将来受け取る年金の見込み額を試算することができる「かんたん試算」ツールが搭載されています。おおよその公的年金額を知ることで、老後生活までに必要貯蓄額を把握するのに役立てられます。

参考:日本年金機構HP 

定年退職後の収入の有無

次に、定年退職後の収入の有無を考えましょう。たとえば、退職金は支給されず、なおかつ公的年金が国民年金のみという方は、より多くの老後資金を貯蓄しなければならないといえるでしょう。

老後に必要な資金を今から準備するためには?

そして、生活環境や家族構成によって老後に必要な資金は人それぞれ異なってきます。

ゆとりある老後生活を送るために必要な貯蓄額は、あくまで目安であるものの、非常に大きな金額に上るため、すべての金額を今から準備するという発想ではなく、年金や退職金などで賄えきれない部分を今から資産形成していくのはいかがでしょうか。

独身女性の場合の老後生活に必要な金額

まず、独身女性の場合の老後生活に必要な貯蓄額を計算する際は、最低限の生活に必要な生活費 × 平均寿命までの年数が必要額となります。

ここで最低限の生活に必要な生活費としては、総務省の家計調査報告(平成29年平均速報結果の概要)より、60歳以上の単身者の月平均支出額である約15万円を参考にされてみてはいかがでしょうか(*)。

そして、必要額から先ほどご紹介した日本年金機構の「かんたん試算」ツールで、ご自身の年金見込み額や想定退職金を差し引くことで準備すべき資金額を把握することができます。

参考:(*)総務省(8ページを参照しました。)

夫婦の場合の老後生活に必要な金額

次に、夫婦の場合の老後生活に必要な金額は、最低限の生活に必要な生活費 × 平均寿命までの年数が必要額となります。ここで平均寿命は、より長生きすることを想定して女性の平均寿命で考えるのが良いでしょう。

また、最低限の生活に必要な生活費は、先ほどお伝えした通り月額22万円となります。そして、必要額から夫婦それぞれの年金見込み額や想定される退職金などを差し引くことで準備資金を知ることが可能です。

個々人それぞれに、老後生活のために準備しておかなければならない資金額を把握した後は、公的年金や退職金で賄えない分を資産運用したり、家計を今一度見直して節約を徹底されてみてはいかがでしょうか。

老後の貯蓄を増やすための投資~時間を味方につける方法~

ここからは、老後生活のための貯蓄を増やすべく、時間を味方につけた長期の投資手法をお伝えします。

まず、投資を行うのにもある程度まとまった資金を準備しなければならないケースがあります。そのため、勤務先企業が提供する貯蓄財形や比較的高金利の定期預金などを利用して若年層のうちからコツコツと貯蓄していきましょう。

財形貯蓄と定期預金は、複雑な仕組みのものでなければ、基本的に元本が保証された金融商品であるため、たとえば、給与天引きなど自動的に資金が貯まる仕組みを作っておくとよいかもしれません。

次に、ある程度まとまった金額の貯蓄ができたら、少しリスクをとって投資信託などで資産を大きく増やしていくのはいかがでしょうか。最近では、NISA(ニーサ)やiDeCo(イデコ)といった税制優遇メリットのついた制度を利用して老後に備えることが可能です。

たとえば、NISAには一般・ジュニア・つみたてNISAの3つがあります。中でもつみたてNISAは最長20年間にわたり運用益が非課税となる制度です。

たとえば、つみたてNISA口座を利用して投資信託を購入後、20万円の利益が出たとします。通常であれば、20.315%の税金が課せられ、手元には16万円ほどしか残りません。

しかしつみたてNISAの場合、この税金分を含め20万円全額を再投資に回すことができ、より効率的な資産形成を実践することが可能す。

またiDeCoとは、豊かな老後生活を送るための私的年金制度です。自分自身が掛け金を拠出して自己責任で運用し、それまで積み立てた資金を自分自身が受け取る仕組みになります。iDeCoにも大きな節税メリットが付帯しており、拠出時と運用時、受取時それぞれで税制優遇を享受することが可能です。

まとめ

最後となりますが、これまでゆとりある老後生活を送るために必要な貯蓄額を、様々な計算式を踏まえ解説してきました。今回ご紹介した計算式を用いることで、個々人それぞれに必要な準備資金額を把握できると思います。そして、その準備資金を着実に貯めるべく、今回お伝えした貯蓄・投資法を踏まえ、しっかりと計画的に老後資金対策を実践されてみてはいかがでしょうか

また、マネカツ セミナーではお客様ご自身のライフプランに合わせて必要な老後資金や資産運用方法について学ぶことができます。セミナー後のコサルティングでは、詳細なライフシミュレーションも作成することができますので、ぜひ参加してみてはいかがでしょうか。

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