年金について相談する時に知っておきたい4つのこと
年金について疑問に感じることがあったとき、年金手帳にあなたがほしい答えは載っているでしょうか。インターネットで調べるだけでは、自分の調べた答えが正しいのか分かりません。本当かな?とモヤモヤが残ってしまうかもしれませんね。
そんなときは、今回紹介する年金相談の方法を参考にしてください。年金相談する場所はどこなのか、なにを準備しておけばいいのか、知っておいてほしいポイントを4つを紹介していきます。
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この記事の目次
年金のことについて相談する場所はどこ?
年金についてわからないことがあったとします。では、どこに相談に行けばいいのでしょうか。年金相談できる窓口は、以下の場所があります。
日本年金機構の年金事務所
年金の相談と言えば、日本年金機構の年金事務所かなと、まず浮かぶのではないでしょうか。年金事務所では、主に以下の相談に答えてもらうことができます。
・年金給付に関わることや各種変更手続き
・「年金手帳」「年金証書」などの再発行
・年金相談や各種通知に関する相談
年金事務所は全国312か所(2018年6月1日時点)あり、平日(月~金)の午前8時30分から午後5時15分まで受付してもらえます。働いていたらそんな時間に年金事務所に行けない、という方も、安心してください。年金事務所では、「時間延長」や「週末相談」も行っています。
・時間延長
週初の開所日の午後5時15分から午後7時まで
・週末相談
第2土曜日の午後9時30分から午後4時まで
月間の受付スケジュールはこちらから確認できます。
・受付時間のご案内|日本年金機構
URL:http://www.nenkin.go.jp/info/uketsukejikan.html
また、意外と知られていないのは、年金相談は全国どこの年金事務所でも可能だということです。年金証書、振込通知書、年金手帳といった本人確認が可能なものを持っていれば、どこの年金事務所でも相談に応じてもらうことができます。
街角の年金相談センター
街角の年金相談センターとは、日本年金機構から、委託を受けた全国社会保険労務士(社労士)連合会が運営している窓口です。全国に80か所(2018年6月1日時点)の年金相談センターがあります。こちらでは、主に顔と顔を合わせた対面による年金相談をすることができます。
街角の年金センターでは、年金相談について、基本的に無料でサービスを受けることができます。ショッピングモールや駅など、普段利用しやすい場所に設置されていることが多く、通勤や買い物帰りに寄ることも可能です。専門家でもある社会保険労務士が悩みに答えてくれるのもメリットですね。
街角の年金センターでは、
・年金相談や各種通知に関する相談
・個人の年金給付に関する手続き
・「年金手帳」「年金証書」などの再発行の受付
・年金と雇用保険・労災・医療保険の関係についての相談
などを受け付けてくれます。
ただし、電話相談は行っていませんので注意しましょう。街角の年金相談センターの受付時間も年金事務所の受付時間と同じです。こちらも「時間延長」と「週末相談」を行っているので、年金事務所の項目で紹介した受付時間のご案内を参照してください。
出典:年金の相談をしたい|全国社会保険労務士会連合会https://www.shakaihokenroumushi.jp/consult/tabid/217/Default.aspx
※年金事務所と街角の年金センター検索
・全国の相談・手続き窓口|日本年金機構
URL:http://www.nenkin.go.jp/section/soudan/index.html
ねんきんダイヤル
対面での相談の前に、ちょっと質問してみたいのであれば、「ねんきんダイヤル」を使ってみましょう。ねんきんダイヤルは電話での年金相談窓口になっています。年金に関する一般的な相談やお問合せについては、以下の電話番号に問い合わせましょう。
・ねんきんダイヤル:0570-05-1165(ナビダイヤル)
・050で始まる電話でおかけになる場合:03-6700-1165(一般電話)
受付時間
月 曜 日:午前8時30分~午後7時
火~金曜日:午前8時30分~午後5時15分
第2土曜日:午前9時30分~午後4時
出典:電話での年金相談窓口|日本年金機構http://www.nenkin.go.jp/section/tel/index.html
市区町村の年金窓口
なかには、日本年金機構の年金事務所や街角の年金センターまで行くのが遠いという方もいらっしゃるかもしれません。市区町村の役所でも、国民年金に関する相談やお問い合わせを受け付けている場合があるので、一度ご自身の住んでいる役所のホームページ等を確認してみましょう。
年金相談に必要なもの
年金相談に行くとき、手ぶらで行ってもいいのでしょうか。残念ながら、手ぶらではいけません。事前に用意が必要なものがあります。もし、通勤や買い物ついでに寄りたいときは、しっかり準備をして出かけましょう。
相談窓口の場合
窓口での年金相談には、以下のものが必要です。
〈年金相談をしたい〉
・年金手帳、年金証書または改定通知書など、日本年金機構が送付した基礎年金番号がわかる書類
〈証明書等の交付・再交付がしたい〉
・年金手帳、年金証書または改定通知書など、日本年金機構が送付した基礎年金番号がわかる書類
・本人確認ができる書類
1つでいいもの:個人番号カード、運転免許書(運転経歴証明書)、住民基本台帳カード(写真付きのもの)、パスポートなど
2つ以上必要なもの:被保険者証、公的年金の年金証明書、年金手帳、住民基本台帳カード(写真付きでないもの)など
代理人を立てる場合
もし、ご自身がいけない場合には、代理人に行ってもらうこともできます。本人の委任状があれば、誰でも(家族や友人など)本人の代わりに年金相談に行くことができます。
〈年金相談をしたい〉
・本人の委任状(本人の署名・押印があるもの)
・代理人の本人確認ができる書類
〈証明書等の交付・再交付がしたい〉
・本人の委任状(本人の署名・押印があるもの)
・代理人の本人確認ができる書類
・本人の印鑑
委任状は国民年金機構のホームページからダウンロードできます。
委任状の記入例を載せておきますので、こちらも確認してみてください。
出典:年金相談を委任するとき|日本年金機構http://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/tetsuduki/kyotsu/seikyu/20140306.html
※委任状は上記の様式でなくても、基本事項を記載した用紙であれば受付が可能です。
〈必要事項〉
1.委任状を作成した年月日
2.代理人の氏名
3.代理人の住所
4.本人との関係
5.本人の基礎年金番号
6.本人の署名・押印
7.本人の生年月日
8.本人の性別
9.本人の住所
10.本人の電話番号
11.委任する相談内容
12.年金の「加入期間」や「見込額」などの交付方法
また、本人が身体障がいなどで窓口に行けないのであれば、委任状がなくても、家族が年金の相談に行くことができます。この時には、以下の書類が必要になります。
〈年金相談をしたい〉
・本人の身体障害者手帳、要介護認定の通知書、精神障害者保健福祉手帳または療育手帳など
・施設、療養機関に入所されているときは、施設長の証明(写し可)
・窓口に行く人の自身の本人確認ができる書類
〈証明書等の交付・再交付がしたい〉
・年金相談と同じ
電話相談の場合
電話相談するときにも、事前に準備しておくことでスムーズに年金相談が進みます。基礎年金番号がわかるものを準備しておきましょう。電話相談をすると、基礎年金番号の確認と本人確認のためにいくつか質問を受けることがありますので覚えておきましょう。
出典:年金相談をされるときのお願い|日本年金機構http://www.nenkin.go.jp/section/soudan/guidance/onegai.html
年金に関する相談内容の事例
年金相談と言ってもどのような内容があるのでしょうか。「1:年金のことについて相談する場所はどこ?」で、相談内容について触れましたが、ここでもう少し詳しく説明しておきます。
《各種通知に関すること》
年金に関する通知とは主に以下のようなものがあります。
・ねんきん定期便
これまでの年金加入記録や年金制度に関わる情報が載っている
・年金請求書
年金の支給年齢に達し、年金の請求手続きを行うための書類
・年金振込通知書・支給額変更通知書
1年分の年金支払額などがまとめて載っている通知書
内容の意味がわからない、記入金額に間違いがある、通知が来ないといった相談に対応してもらえます。
請求や各種変更手続きなど
年金請求に限らず、転職や退職、引っ越しに関する住所変更、結婚による氏名変更など、年金に関わってくる変更手続きはいくつもあります。
すべてを覚えるのは難しいので、ご自身に関わる情報が変更した場合には年金情報も変更しなくてはいけないと覚えておきましょう。こちらの手続きについても、相談窓口で回答してもらえます。
「年金手帳」「年金証書」の再発行受付
故意でなくても、年金手帳や年金証明書をなくしてしまう可能性はありますよね。もしものときは慌てず、年金手帳・年金証書再交付の申請をしましょう。年金手帳と年金証書では、手続きの方法が違います。
〈年金手帳〉
個人番号または基礎年金番号を記載した申請書(年金手帳再交付申請書)を提出します。
主な手続き先は以下になります。
・国民年金第1号保険者または任意加入被保険者
・住所地の市区町村
・厚生年金保険者
・勤務する事業所を経由または直接、事業所の所在地を管轄する年金事務所
・国民年金第3号保険者
・配偶者の勤務する事業所の所在地を管轄する年金事務所
上記に当てはまらない保険者の方は、以下のURLを確認してみてください。
・年金手帳を紛失又はき損したとき|日本年金機構
URL:http://www.nenkin.go.jp/service/kokunen/kanyu/20150326.html
また手続きは、窓口に持参する以外にも、電子申請、郵送でも可能です。
〈年金証書〉
再交付申請書を最寄りの年金事務所・街角の年金相談センターへ提出することで再交付が可能です。
出典:年金証書・年金額改定通知書・振込通知書を再交付したいとき|日本年金機構
http://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/tetsuduki/kyotsu/jukyu/20140627-01.html
各種保険と年金の関係についての相談
例えば、雇用保険や厚生年金基金、共済組合などに加入していた場合には、そちらからの給付によって、国民年金の受給がどうなるのか、受給見込額の総額が変わるのかといった疑問が出てくでしょう。
国民年金・厚生年金以外の保険等の兼ね合いについて、分からないことがあれば、年金相談窓口に問い合わせることができます。
年金を相談する時の注意点
最後に年金相談をするときの注意点をお伝えしておきます。
相談窓口を利用する時は予約をしよう
年金事務所は混雑していることが多いです。せっかく行っても待ち時間の長さに帰ってしまうことがないように、年金相談の予約をしておきましょう。また、予約しておけば、年金事務所側も相談内容について準備しておくことができますので、年金相談や手続きが円滑に進むというメリットもあります。全国の年金事務所、街角の年金相談センターの予約は、予約受付専用電話で行っています。
・0570-05-4890(ナビダイヤル)
・050で始まる電話でおかけになる場合:03-6700-1165(一般電話)
受付時間
月~金曜日(平日):午前8時30分~午後5時15分
予約相談は希望日の1ヶ月前から前日までの受付です。ご注意ください。
出典:予約相談について|日本年金機構
http://www.nenkin.go.jp/1003.html
電話番号や場所は事前に確認して間違いないように
しっかり準備したり、相談しようと決めたりして電話をかけると違うところにつながった。予約していったのに道に迷って予約時間に間に合わなかった。こんな出来事があるとせっかく相談しようと思ったのに、ちょっと気持ちが沈んでしまいませんか。年金相談を先延ばしにしないためにも、事前の確認は間違いないようにしておきましょう。
手続きや変更に関する相談によって持ち物が異なる
手続きや相談する内容、自分が年金受給者かどうか、誰が相談に行くかによって、持っていくものが違います。今回の項目でもあったように、ご自身が年金相談するとき、なにが必要なものなのかを忘れず確認しておきましょう。
最後に
「年金について相談する時に知っておきたい4つのこと」いかがだったでしょうか。今回は年金相談するときに知っておいてほしいことをご紹介しました。ご自身で調べてもモヤモヤが残ったり、対面で話を聞いてもらいたかったり、相談もご自身が納得できる形がいいですよね。窓口に行く時間が取れないなら、合間の電話相談もおすすめです。もし今あなたが年金について悩んでいることがあるのなら、さっそく1つ試してみませんか。
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記事監修者
マネカツ編集部
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