年収500万円の女性の割合は?おすすめ職種や節税方法なども解説
今後のキャリアや資産形成を考える上で、年収は重要な要素のひとつです。
「自分の年収は同年代の女性と比べてどの程度なのか」「目標とする年収を得るためにはどのようなキャリアを描くべきか」をイメージしながら、キャリアを構築していくことが大切になります。
この記事では、年収500万円の女性の割合や年齢別の女性の平均年収、年収500万円を期待できる職種について解説します。
また、年収500万円の手取り額やおすすめの節税方法なども紹介しますので、ぜひ参考にして、年収500万円に対するイメージを膨らませてください。
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この記事の目次
年収500万の女性の割合は?勝ち組?
国税庁の「令和4年分民間給与実態統計調査」によると、給与所得者の平均給与は458万円、女性に限定すると314万円となっています。
平均給与と比較した場合、年収500万円は比較的高い水準の収入だと言えるでしょう。
ここでは、年収500万円を超える女性の割合や年齢別の女性の平均年収、さらに年収500万円が期待できる職種について解説します。
今後のキャリアを考える際の参考にしてみてください。
年収500万を超える女性の割合は14.6%
国税庁の「令和4年分民間給与実態統計調査」では、給与階級別の給与所得者の構成割合が公表されています。
調査によると「年収500万円超600万円以下」に該当する女性の給与所得者の割合は全体の6.4%です。
また、年収500万円以上の女性の給与所得者の割合を合計すると14.6%となります。
女性で年収500万円以上を稼いでいる人は、全体の割合から見ても少数派であることがわかります。
年齢別の女性の平均年収
同じく国税庁の「令和4年分民間給与実態統計調査」では、年齢階層別の平均給与も発表されています。
女性の年齢階層別の平均年収は以下の通りです。
年齢階層 | 平均年収 |
19歳以下 | 114万円 |
20〜24歳 | 253万円 |
25〜29歳 | 349万円 |
30〜34歳 | 338万円 |
35〜39歳 | 333万円 |
40〜44歳 | 335万円 |
45〜49歳 | 346万円 |
50〜54歳 | 340万円 |
55〜59歳 | 329万円 |
60〜64歳 | 267万円 |
65〜69歳 | 227万円 |
70歳以上 | 211万円 |
もっとも平均年収が高い25〜29歳の年齢階層でも、平均年収は349万円です。そのため、年収500万円はどの年齢層においても高収入であるといえます。
自身の年齢階層における平均年収を参考にしながら、今後のキャリアを検討しましょう。
年収500万が期待できる職種
次に、年収500万円を期待できる職種について、厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査」を参考に紹介します。
年収500万円が期待できる職種は以下の通りです。
- 医師・歯科医師
- 研究者
- 法務従事者
- 大学教授・准教授・講師
それぞれの職種を解説します。
参考:政府統計の総合窓口(e-Stat)「金構造基本統計調査/令和5年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種」
医師・歯科医師
厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、女性の医師の所定内給与額は平均で751.2千円、年間賞与その他特別給与額は972.7千円となっています。
これを単純計算すると年収は9,987,100円となり、年収500万円を大きく上回る収入水準です。
また、女性歯科医師の所定内給与額は516.1千円、年間賞与その他特別給与額が405.7千円です。
年収に換算すると6,598,900円となり、こちらも年収500万円以上が期待できる職種といえます。
いずれも高度な資格や技術を要する職種ですが、その分、高い年収が期待できるでしょう。
研究者
研究者も年収500万円以上を目指せる職種のひとつです。
厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査」では、女性研究者の所定内給与額が365.0千円、年間賞与その他特別給与額が1268.1千円で、合計5,648,100円となっています。
勤続年数が短いうちは年収500万円に到達しない場合もありますが、勤続年数が5年以上になると年収500万円が平均的な水準となります。
もちろん研究分野・内容によって収入の水準は異なりますが、研究者は一般的に高い水準の収入を得られる職種といえるでしょう。
法務従事者
裁判官や検察官、弁護士など、司法に関連する専門職である「法務従事者」も、年収500万円以上を期待できる職種です。
厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、女性の法務従事者の所定内給与額は574.2千円、年間賞与その他特別給与額は1649.7千円で、合計8,540,100円となっています。
司法に関する専門職は高度な知識や経験が求められ、目指すハードルが高いですが、
その分、平均的に高い収入を得られることが特徴です。
大学教授・准教授・講師
大学や高専の教授・准教授・講師も年収500万円を期待できます。
これらの職種も高度な専門知識が必要ですが、その分だけ平均よりも多くの収入を得られる職種です。
厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査」では、女性の大学教授(高専含む)の所定内給与額が637.1千円、年間賞与その他特別給与額が2706.8千円で、合計10,352,000円となっています。
大学准教授(高専含む)は合計8,068,100円、大学講師・助教(高専含む)は合計6,168,000円でした。
講師や助教の段階で年収500万円以上が期待でき、キャリアを積むことでさらに高い年収を目指すことができます。
年収500万の手取りは約387万円
年収500万円の人の給与から差し引かれる税金・社会保険料は以下の表の通りです。
健康保険料・介護保険料 | 284,868円 |
厚生年金保険料 | 450,180円 |
雇用保険料 | 30,000円 |
所得税 | 約130,000円 |
住民税 | 約240,000円 |
合計 | 約1,135,048円 |
税金および社会保険料としておよそ113万円が引かれ、手取り額は約387万円となります。
ただし、扶養家族の有無や住宅ローンの契約状況、加入している生命保険料の内容などによって手取り額は変動するため、上記はあくまで参考としてご理解ください。
年収500万円の女性におすすめの税金対策
年収500万円の方は税金や社会保険料で100万円以上が引かれることになります。
そのため、税金の負担を軽減させる「節税対策」が重要です。
ここでは、年収500万円の女性におすすめの税金対策として以下の3つをご紹介します。
- NISA
- 個人型確定拠出年金(iDeCo)
- ふるさと納税
それぞれの特徴を理解し、税金の負担を軽減させていきましょう。
1. NISA
NISAとは、年間最大360万円までの投資枠内で購入した株式や投資信託の利益が非課税となる制度です。
通常、株式や投資信託で得た利益には20.315%の税金が発生しますが、NISAの専用口座で購入した場合、どれだけ利益が出ても非課税となります。
近年はインフレや円安による物価上昇が続いており、将来に向けた資産形成の重要性が高まっています。
以前話題となった「老後2,000万円問題」は、最近では5,000万円近く必要ではないかという議論もされています。
こうした背景の中、国民の資産形成を後押しするために誕生したのがNISA制度です。
税金の負担を抑えながら資産形成を目指せる制度なので、積極的に活用して老後に向けた資産を準備していきましょう。
NISA積立は「毎日」と「毎月」どっちがおすすめ?検証結果を解説
2. 個人型確定拠出年金(iDeCo)
個人型確定拠出年金(iDeCo)は、自分で老後の年金を準備する私的年金制度のです。
自ら掛け金を拠出して運用の指図を行い、老後に年金または一時金として運用成果を受け取る仕組みになっています。
iDeCoの最大の特徴は、以下のような税制優遇を受けながら年金を準備できる点にあります。
- 拠出する掛金が全額所得控除の対象となる
- 運用益が非課税で再投資される
- 受け取り時にも控除が適用される
iDeCoに拠出する掛金はすべて所得控除の対象となるため、所得税や住民税の負担が軽減され手取り収入が増えます。
また、運用益が非課税で再投資されるほか、受け取り時にも控除が適用されるといった税制面での優遇を受けられることが特徴です。
iDeCoを活用して手取り収入を増やしながら、老後の年金を計画的に準備していきましょう。
iDeCo(イデコ)は税金対策になる!仕組みや職業・収入別の節税効果について解説
3. ふるさと納税
ふるさと納税とは、自身で選んだ自治体に寄付を行うことで寄付金の2,000円を超える部分が控除される制度のことです。
寄付を行った自治体からは、地域の特産物などを返礼品として受け取ることができ、実質2,000円の自己負担でさまざまな返礼品を得られることが魅力の制度です。
寄付先の自治体は、現在居住していない自治体であれば全国どこでも選べます。
学生時代に住んでいた馴染みのある自治体に寄付をすることや、魅力的な返礼品を提供している自治体を選んで寄付することも可能です。
税金の負担を軽減しながら手取りを増やし、お得に返礼品を受け取りましょう。
年収450万円のふるさと納税限度額はいくら?条件別に紹介
まとめ:年収500万円でも、将来を見据えて節税対策や運用をしよう
年収500万円を超える女性の割合は14.6%となっており、年齢階層別の平均年収を見ても高年収の水準といえます。
かし、税金や社会保険料で100万円以上が引かれ、年間の手取りは400万円を下回るケースが多いのが現状です。
日本では、物価の上昇や増税が続く中、将来を見据えた効果的な節税対策や資産運用がますます重要となっています。
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記事監修者
山口 祐平
宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー、証券外務員の資格を持つ専門家。
証券や投資用不動産の販売において、卓越した商品分析力を発揮し、幅広い商品知識を駆使して顧客に最適な投資プランを提案している。
商品特性の深い理解に基づき、複雑な金融商品や不動産投資に関するニーズに対応し、信頼性の高いコンサルティングを提供。
これまで培ってきた知識と経験をもとに、顧客の資産形成に寄与している。
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山口 祐平
宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー、証券外務員の資格を持つ専門家。
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