こんにちは。東京都内でワンルームマンション投資をしている、個人投資家兼ファイナンシャルプランナーの川井えりかです。

最近、つみたてNISAとiDeCoを比較すると、「iDeCoの方が私には良さそう!」と仰る人が多いです。働いている人(=扶養の範囲を超えた所得のある人)は、iDeCoのメリットを感じやすいです。同じ投資信託の積立でも、iDeCoを含む確定拠出年金には、【投資の損益に関係なく節税できる】という大きなメリットがあるためです。働く人にメリット盛りだくさんのiDeCoを詳しくご紹介します。

iDeCoとは

iDeCoとつみたてNISAは、「非課税で積立投資ができる」という点が共通しているためよく比較されますが、実は全くの別物です。iDeCoは年金です。公的年金の上乗せになる年金制度です。

公的年金は、職業により加入内容が異なり、受給額も異なります。例えば自営業者やフリーランスの人は、国民年金にのみ加入しています。会社員は、国民年金と厚生年金の2種類に加入しています。お勤め先によって、企業年金という会社独自の年金もあり、合計して3種類の年金に加入している人もいます。公務員や私学の教員の方は、国民年金と厚生年金、年金払い退職給付という3種類の年金に加入しています。専業主婦(主夫)は、国民年金にのみ加入しています。

年金の種類が多い人ほど、老後たくさんの年金を受け取ることができます。「たくさん年金がもらいたいけれど今の職業だと難しいかも…。」そんな時はiDeCoの出番です。iDeCoは全ての職業の人が加入できる年金制度です。老後資金準備に不安がある人は、毎月の収入からコツコツ積立して公的年金では不足する老後資金を準備することが可能です。

iDeCoは公的年金の上乗せですが、窓口は民間の金融機関です。銀行、証券会社、保険会社などでiDeCoの申込をすることができます。自分が口座を持っていない金融機関でも、iDeCoは申込できます。

iDeCoは節税できるオトクな制度

そしてiDeCoの大きなメリットは【節税】です。iDeCoの加入者には、毎年秋頃に1年分の掛金の合計額が記載された証明書が届きます。年末調整や確定申告で提出すると、1年分の掛金が所得から控除されます。つまり収入のうち、iDeCoの掛金は税金の計算に含めませんので、所得税が還付されます。またそれに伴い、翌年の住民税が軽減されます。

コツコツ積立でお金をためているのに、毎年税金が戻ってくる。これが普通の投資とは異なるiDeCoの大きな強みです。仮に株価の下落などで投資の成績が不調でも毎年税金が戻ってきたら…投資のリスクを大幅に軽減できますね。

iDeCoは公的年金の上乗せなので、いつでも自由に解約できるものではありません。受け取りは60歳以降です。受取方法は一時金または年金で好きな方を選択できます。“60歳まで解約できない代わりに、他の投資と比較して税制が非常に優遇されている”これがiDeCoの特徴です。

 iDeCoの掛金は上限・下限が決まっている

掛金の上限は職業によって異なる

iDeCoに魅力を感じてスタートしよう!と思われた人が決めることは、「毎月の掛金をいくらにするか?」です。iDeCoは一括投資ができず、必ず積立です。つみたてNISAのように毎日積立や毎週積立は選ぶことができず、必ず「毎月積立」です。

iDeCoには掛金の下限と上限があり、この範囲の中で1,000円単位で設定することが可能です。下限は月5,000円。そして上限は職業により異なります。公的年金が、職業によって年金の種類が多かったり少なかったりするため、この凸凹をフラットにするためにiDeCoの掛金の上限額は設定されています。つまり、公的年金が少なく不安がある人ほど、iDeCoの掛金の上限額は多いのです。

 iDeCoの掛金上限早見表

出典:iDeCo(イデコ)をはじめるまでの5つのステップ|iDeCoをはじめよう|iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)【公式】

例えば自営業者やフリーランスの人は、どれだけ所得が高くても国民年金にしか加入していないため、老後の年金額は専業主婦(主夫)と同じです。そのため、iDeCoの掛金は月68,000円が上限で、最も高額です。会社員は、企業年金の有無で掛金の上限額が細分化されます。自営業者と同じく国民年金にのみ加入している専業主婦(主夫)の掛金は月23,000円が上限です。

最近は兼業、副業、ダブルワークなどをしている人が増えました。「私は会社員だけれど自営業もしています。」「夫が経営する会社の役員をしているけれど、それとは別にパートもしています。」こんな人は、自分は何の年金に加入しているか?で考えましょう。

お勤め先で社会保険に加入しているなら、副業で自営業をしていても年金の区分は会社員です。そのため月68,000円の掛金は選択できません。自営業をしているけれど、所得は会社員の夫の扶養の範囲内にしているという人は、年金の区分は専業主婦(主夫)です。掛金の上限は月23,000円です。

 iDeCoの掛金目安額と平均額

平均額

職業ごとの掛金の下限と上限額がわかれば、次は自分に適した掛金額の決定です。iDeCoの掛金の平均額は約15,000円です。ただし職業により上限額が異なります。自分と同じ職業の人がいくら積立しているか見てみましょう。

職業ごとの掛金の目安

iDeCo加入者の職業ごとの掛金の目安について詳しく見ていきます。
下記の表は、国民年金基金連合会が発表した、2021年3月時点の掛金の拠出状況の結果です。

出典:国民年金基金連合会「iDeCo(個人型確定拠出年金)の加入等の概況 (2021年3月時点)」

・自営業者などの第一号被保険者の場合は、1,000~9,000円が23%と最も多く、次いで10,000~14,000円が21.4%、65,000~68000円が19.8%となっています。

・会社員や公務員などの第二号被保険者の場合は、10,000~14,000円が46.4%に集中、次いで20,000~23,000円が34%、1,000~9,000円が17%となっています。

・専業主婦(主夫)の第三号被保険者の場合は、20,000~23,000円が49%、次いで、1,000~9,000円が28.3%となっています。

退職金制度のない自営業者や専業主婦(主夫)など、上限額が高い方ほど掛金を多めに設定されています。退職金制度の代わりとして積極的にiDeCoを活用している傾向が見られます。

反対に企業年金がある会社員・公務員の方などは10,000円台に集中、企業年金の有無などで掛金の傾向が異なることがわかります。

iDeCoの掛金額の変更について

掛金変更は年に1回のみ

掛金は上限の範囲内でいつでも変更できます。ただし変更の頻度は年に1回のみです。昇給や、ボーナスの額。または教育費など家計で必要なお金の状況をみて、掛金の見直しも検討しましょう。

 iDeCoの掛金変更反映は申し出をした翌々月から変更

「今、株価が下がっているから沢山買いたいので今すぐ掛金を上げて!」というタイムリーな変更はiDeCoではできません。家計や資産の状況に合わせて必要な時に変更しましょう。

 掛金変更の手続き方法

iDeCoの資産状況や掛金の状況を確認できるサイトにログインして、手続き書類を請求するのが一般的です。届いた書類に希望する掛金を記入して返送すると、翌々月から変更になります。加入者番号などの情報がわかれば、iDeCoに加入した金融機関のコールセンターでも受け付けできます。

 まとめ:iDeCoの掛金を決めるためのポイント

「iDeCoは節税になるので掛金の上限で設定したい」「iDeCoは60歳まで引き出しできないので掛金は少なめに」この2つの考えで葛藤する人が多いです。掛金の決定は、iDeCoに限らず自分が毎月積立できるお金の上限額をベースに考えましょう。例えば、毎月5万円積立できている会社員が、iDeCoの掛金を上限の23,000円で設定するのはgoodです。iDeCoの予算は全体の積立額の半分以下が望ましいと思います。

老後資金も大切ですが、住宅資金や教育資金など60歳より前に必要になるお金もあります。上手く配分して、60歳までも、60歳以降もお金に困ることのないように積立したいですね。

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