ドバイは中東に位置し、その低い税率から税金対策を目的に移住や法人の設立を考える方が増えています。

税金対策のためにドバイ移住を検討している場合は、税制やリスクを正しく把握しておくことが大切です。

この記事では、ドバイの基本情報や税制、税金対策における留意点について解説します。

税金対策を検討している方は、最適な対策法を検討してみましょう。

\現在開催中の無料セミナーはこちら/

▶︎▶︎【年収上げるよりも手取りが増える?】
オンライン税金セミナーの日程を確認する◀︎◀︎

▶︎▶︎【女性限定】 私にあったお金のふやし方って?
人気FP講師による『無料』オンラインセミナー!日程はこちら◀︎◀︎

ドバイについて

ドバイについて

ドバイはアラブ首長国連邦(UAE)を構成する国のひとつであり、正式名称は「ドバイ首長国連邦」です。

中東のアラビア半島に位置しており、日本からは約7,787km離れています。

中東は多くの国が石油産出国としてオイルマネーの恩恵を受けていますが、実はドバイの石油産出量は多くありません。

ドバイは資源がほとんどない中で資金を集める方法として、法人税や所得税の税率を極端に引き下げ、海外からの資金を呼び込む戦略をとっています。

現在、ドバイは外国人が約90%を占める国として知られており、高級な建築物や都市開発により、世界中の富裕層が魅了されています。

ドバイの税制について

ドバイの税制について

税金対策目的でドバイへの移住を検討するのであれば、税制についての理解を深めておくことが大切です。

ここでは以下の3つの税金についての解説を行います。

  • 法人にかかる税金(法人税)
  • 個人所得にかかる税金(個人所得税)
  • 付加価値税(VAT)

これらの税金を日本と比較し、どの程度の税金対策が可能かを理解することが重要です。

各税に対するメリットやデメリットを把握し、移住計画に活かしていくと良いでしょう。

フリーゾーン法人税率

ドバイで法人を設立する場合、主に以下2つの法人があります。

  • フリーゾーン法人
  • ローカル法人

「フリーゾーン」とはドバイに存在する経済特区のことを指します。

ドバイで税金対策を兼ねて法人を設立する場合、基本的にはフリーゾーンで設立することが一般的です。

フリーゾーン法人の税率は9%で、これは日本の一般法人税率23.2%に比べて大幅に低いです。

また、375,000AED(約1,500万円)以下の所得に対しては税率が0%となっています。

参考:独立行政法人日本貿易振興機構(ジェトロ)「税制」
参考:財務省「法人課税に関する基本的な資料」

個人所得の課税がない

ドバイでは個人の所得に対する税金が一切かからない仕組みになっています。

所得税や相続税、資産税といった税金がないため、税金対策のために法人を設立せずとも個人の資産運用がしやすい環境です。

ドバイの国民に限らず外国人でも税金がかからないため、日本から移住することで税金の負担が軽減できます。

日本は所得が増えるごとに税率が高くなっていく仕組みであり、所得税は最大で45%です。

高所得者や富裕層にとっては、ドバイのように個人所得に税金がない仕組みが大きなメリットとなるでしょう。

付加価値税(Value Added Tax/VAT)

「付加価値税」とは、日本における消費税に相当する仕組みの税金です。

以前はドバイにおいて消費税のような税金は一切課されていせんでしたが、2018年1月より導入されました。

ドバイの付加価値税の税率は5%で、日本の消費税率が10%であることを考えると税負担を半分に抑えることができます。

ドバイで税金対策をする際の注意点

ドバイで税金対策をする時の注意点

ドバイは日本に比べて税率が全体的に低く、税金の負担を軽減できる魅力があります。

しかし、移住後にトラブルが生じないようにするためにはいくつかの留意点があります。

ここでは、ドバイで税金対策を行う際に注意しておきたいポイントについて解説していきます。

外国子会社合算税制

「外国子会社合算税制」とは、ドバイのような税率が低い国で事業実態が乏しい法人を設立している場合に日本で課税される仕組みのことです。

事業実態がほとんどないペーパーカンパニーを海外に設立して税金を回避しようとする動きに対処するために設けられました。

つまり形だけでドバイに法人を設立し、税金対策をしようとしても、日本で課税される可能性恐れがあるということです。

日本で課税されるかの判断基準として、例えば以下のような点が見られます。

  • 事業基準(主な事業が株式の保有など、一定の事業でないこと)
  • 実体基準(本店が所在する国・地域に事業に必要な事務所などを有していること)
  • 管理支配基準(本店が所在する国・地域で事業の管理・支配・運営を自ら行っていること)

ドバイで法人を設立する際は、外国子会社合算税制に注意しておきましょう。

参考:財務省「外国子会社合算税制の概要」

国外転出時課税

「国外転出時課税制度」とは、日本の居住者が海外に転出する際、特定の資産を1億円以上保有している場合に課される所得税制度のことです。

この所得税は、対象の資産を売却していなくても、含み益が出ていれば日本を出るタイミングで売却したものとみなされてその利益に対して課税されます。

国外転出時課税制度は、多額の含み益を抱えている状態で税金がない国に転出して税金を逃れようとする動きを防ぐために設けられました。

以下の条件の両方に該当する場合、制度の対象となります。

  • 出国時に対象資産を1億円以上保有していること
  • 出国前の10年以内に5年以上日本国内に居住していたこと

また、制度の対象となる資産は以下の通りです。

  • 有価証券(株式・投資信託等)
  • 匿名組合契約の出資持分
  • 未決済の信用取引・発行日取引・デリバティブ取引

ドバイ移住前に対象資産を1億円以上保有している場合は、国外転出時課税制度についても留意しましょう。

出典:国税庁「国外転出時課税制度」

居住者認定

ドバイと日本を行き来しながら事業を行い、日本の税法上で「居住者」とみなされた場合は日本で所得税が課される可能性があります。

特に、日本に拠点を残したまま、ドバイと日本を往復しながら事業を展開する場合は居住者認定について注意が必要です。

日本の居住者かどうかの判断基準はさまざまな要素を考慮して総合的に判断されるため、「これをすれば日本の居住者と認定されない」という明確な指針はありません。

たとえば、「1年の半分以上はドバイで生活している」「家族とともにドバイに移住している」など、第三者にも生活の拠点がドバイにあることを示せるようにしておきましょう。

参考:国税庁「No.2875 居住者と非居住者の区分」

法人ライセンス維持費

ドバイのフリーゾーン法人の税率は9%ですが、それ以外に法人を維持するためのコストが発生するため慎重な検討が必要です。

初年度にはライセンス更新料やバーチャルオフィスの賃料などが発生し、これらの経費だけで年間150万円以上になります。

2年目以降も100万円以上のランニングコストがかかり、これが大きな負担となる可能性があります。

単に日本とドバイの税率を比較するのではなく、税金以外のコストにも注意を払い、移住のメリットと費用対効果を慎重に検討することが重要です。

まとめ:税制を理解して効果的な税金対策を実践しましょう

税制を理解して効果的な税金対策を実践しましょう

ドバイは日本と比べて法人税率や消費税に相当する付加価値税の税率が低く、個人所得に対する課税もないため、税金対策による移住先として検討されることが多いです。

しかし、外国子会社合算制度や国外転出時課税などの制度ををきちんと把握していないと、移住しても日本で課税される可能性がある点には注意が必要です。

税金対策を行う際は、まず基本的な知識を正しく理解することが不可欠です。

無料の「オンライン税金対策セミナー」を活用し、自身の税金対策についての情報収集をして理解を深めましょう。

\現在開催中の無料セミナーはこちら/

▶︎▶︎【年収上げるよりも手取りが増える?】
オンライン税金セミナーの日程を確認する◀︎◀︎

▶︎▶︎【女性限定】 私にあったお金のふやし方って?
人気FP講師による『無料』オンラインセミナー!日程はこちら◀︎◀︎