自営業や主婦(主夫)の方、会社を退職した場合には住民税を自分で支払う必要があります。

しかし、支払いは年に4回となるため、一度に支払う金額が大きく負担になってしまうこともあるでしょう。支払うことが難しいからと滞納してしまうと、負担がどんどん大きくなってしまいます。

この記事では、住民税の分割払いの要件や、納税が厳しい場合の対処法について解説します。住民税の支払いに困っている方は参考にしてください。

住民税の分割払いについて

住民税の分割払いについての画像

まずは、住民税の分割払いについて説明します。

分割払いできるのは、「普通徴収」のみ

住民税の支払い方法は、「普通徴収」と「特別徴収」のどちらに分類されるかによって異なります。

住民税の分割払いが可能なのは「普通徴収」のみです。

  普通徴収 特別徴収
主な対象者 ・給与所得がない個人事業主
・失業中の方
・会社員
・フリーター
納付方法 自分で納付 事業者が給与から天引き
納付回数 年4回
(6月、8月、10月、1月)
毎月

特別徴収は元々毎月払いとなっているため、分割払いを利用することができません。

普通徴収(分割納付)の納期限 

住民税の普通徴収の場合、年4回の支払いになります。

具体的な納期限については以下の通りです。

  • 6月末
  • 8月末
  • 10月末
  • 1月末

上記のように、3ヶ月ごとというわけではなく、1年の後半に固まっている点に注意が必要です。

また、納期限が土日祝日の場合には、次の平日に後ろ倒しになります。例えば2021年10月末分は、10月31日が日曜日のため納期限は11月1日(月)となっています。

住民税納付書に詳細な納期限が記載されていますので、詳しくは支払い用紙を確認するか、お住まいの自治体に確認してください。

普通徴収の場合は納付書が送付されるため、預金口座から自動で引き落としされません。口座振替を希望する場合は、自治体で手続きを行う必要があります。

分割払いも一括払いも総支払額は同じ

住民税の分割払いを利用した場合でも、一括払いと総支払額は同じです。一括払いをしたからといって、分割払いに比べて支払額が減るということもありません。

分割払いの場合も手数料が発生することはないため、安心して分割払いを選択できます。

例えば、30,000円の住民税の支払いを分割払いにした場合は「7,500円×4回払い」となり、合計で支払う金額に違いはありません。

住民税が支払えない場合の対応方法

住民税が支払えない場合の対応方法

普通徴収の場合は年4回の支払いとなり、一度にまとまった金額を支払うことになります。住民税が支払えない場合は、自治体に分割払いや免除などの相談をしてみましょう。

ここからは、住民税の支払いが困難な場合の対処法について解説します。

分割払いを自治体に相談する

まずは、住民税の支払いが厳しいということを自治体に相談しましょう。

各自治体の「納税課」が窓口となり、相談に応じてくれます。

収入の状況や毎月の支払い状況などを相談することで、分割払いの対応だけでなく免除や減免を提案してくれる場合があります。

分割払いは毎月払いで、原則として最長12回まで利用できます。

減免制度の対象でないか確認

住民税は、所得が減少したり失業した場合に減免・免除が適用されることがあります。

前年に比べて収入が少なくなった場合には、減免制度の対象になるか確認、相談しましょう。

ただし、定年退職や正当な理由のない自己都合退職による収入の減少は、基本的には減免制度の対象にはならないため注意が必要です。

納税の猶予制度を使う

やむを得ない事情で収入や資産が減少している場合には、納税が1年程度猶予される場合があります。

具体的な事情については以下の通りです。

  • 災害・盗難などで財産が消失した場合
  • 納税者や生計を同一にする親族などが病気・負傷した場合
  • 事業の廃止・休止・大きな損失があった場合

上記以外にも、新型コロナウイルスにより納税が困難な場合にも猶予される可能性があります。

  • 新型コロナウイルスにより財産に損害が生じた場合
  • 本人・家族が新型コロナウイルスにかかり、治療費のため税金を支払えない場合
  • 新型コロナウイルスの影響により、事業を廃止・休止した場合
  • 新型コロナウイルスの影響により利益が大きく減少した場合

猶予制度が使えそうな場合は、申請や相談をしてみましょう。

支払えないからといって放置は絶対NG

住民税の支払いが厳しい場合、してはいけないのが「相談せずに放置する」ということです。

税金の支払いは国民の義務であり、納税を怠る場合には厳罰な対処が行われる可能性があります。

最悪の場合財産の差し押さえが強行されることもあるので、まずは自治体の納税課に連絡して相談しましょう。

住民税が分割払いできないケース

住民税が分割払いできないケース

住民税の分割払いを申請をしても、認められないケースがあります。

ここからは、具体的なケースについて解説していきます。

虚偽の申告をした場合

申告内容が虚偽の場合には住民税の分割払いが認められません。具体的には、収入金額を低く申告したり、自己都合退職を会社都合退職と嘘をついた場合などです。

住民税の分割払いを申請する際は、申請書の作成と内容を証明する書類の提出が必要になります。例えば収入が減少した場合には、給与明細や売り上げの明細などの確認資料を提出する必要があるため、嘘をつくことはできません。

また、分割払い中に虚偽の申告が発覚した際には、差し押さえなどの手続きが強行される可能性もあります。

支払い金額が低い場合

住民税を分割払いする際の最低金額は、各自治体ごとに決まっています。そのため住民税の納付予定金額が低い場合には、分割払いが認められない可能性があります。

もし支払いが困難な場合には、猶予制度などを活用できないか相談するのが望ましいです。

分割払いが12回を超える場合

住民税の分割払いは、基本的に年度内(3月末)までに行う必要があります。

年度内の納付が厳しい場合でも、最長12回以内に支払いを終えなければいけません。住民税は毎年支払いが発生するため、12回以上の支払い回数にしてしまうと分割払いと翌年の支払いが重なってしまいます。

したがって、基本的には12回を超える分割払いは設定できないということになっています。

住民税を滞納した場合

住民税を滞納した場合、遅延税、督促状

税金の支払いは国民の義務のため、住民税を滞納し続けても逃げ道はありません。最終的には財産の差し押さえにより、強制的に徴収されることになりかねません。

ここからは、住民税を滞納してしまった場合について解説します。

督促状が届く

住民税の納付書に記載されている期限を過ぎても支払いが確認できない場合は、「督促状」が送られてきます。督促状には支払いの期限が記載されているため、届いたらすぐに支払いましょう。

督促状が送られてきた段階ですぐに支払えれば、延滞税がかかる可能性は低いです。

延滞税がかかる

住民税の納期限内に支払いがない場合は、納期限の翌日から延滞期間に応じて延滞税がかかります。

具体的な税率は未納金額に対して次の割合が適用されます。

延滞から1ヶ月間 延滞金特例基準割合 + 1%
延滞から1ヶ月以降  延滞金特例基準割合 + 7.3%

延滞金特例基準割合とは、前々年9月〜前年8月までの国内銀行の貸出平均金利 +1% の割合のことです。2021年(令和3年)の延滞金特例基準割合は、1.5%となっています。

したがって、延滞から1ヶ月以内は2.5%、1ヶ月以降は8.8%の延滞税がかかるため注意が必要です。

出典:国税庁「延滞税の割合」

最悪の場合財産が差し押さえられる

督促状を送っても支払いがない場合は、財産の差し押さえが行われる可能性があります。差押えの対象となるものは、金銭的価値のあるもの全てです。

例えば、銀行に預けている預金や株式などの有価証券、所有している車や家などから住民税の不足分について差し押さえが行われます。

どの財産が差し押さえになるかは自分で決められません。また、法律上では督促状を発送してから10日以内に納付がない場合にはいつでも差し押さえの手続きが可能となっています。

まとめ:住民税は分割でも支払える

まとめ:住民税は分割で支払える!毎年きちんと納付しましょう

住民税の分割払いについて解説しました。住民税の納付が普通徴収の場合は、申請することで年4回以上の分割払いが可能です。

他にも、自治体に相談することで免除や猶予などの制度を利用できる場合があります。

税金を収めることは国民の義務であることから、支払いを滞納せず必ず納付しましょう。

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