一文字ごとに意識を集中し、美しさを追い求める書道。筆を運ぶときの心地よい緊張が仕事のストレスや家庭の雑念から解放してくれます。

それと同時に美しい文字を身につけることができるので、冠婚葬祭のなどで字を書く機会があっても知性的に振る舞えます。

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大人からの書道、その魅力とは?

書道と聞くと、どうしても幼少期からの習い事のイメージがあります。しかし本来「書」は道ですから、とても奥深く、単に綺麗な字を書くことに止まらず、書く人の個性や感性を表現する芸術といえます。

大人が始める書道は、まさに自己を表現する楽しみを知る、少しオシャレな雰囲気さえあります。筆跡は習わずともその人を想像させるものですから、芸術的な自己表現ができれば鑑賞する人に感情やメッセージを文字に込めて伝えることができます。

もちろん自由自在に表現するためには、初歩的な技術である「とめ」「はね」「はらい」などを繰り返す必要があるでしょう。書体も楷書や行書、草書、篆書そして隷書といった種類を学び、起筆のときの筆の角度の違いなどを知ることも大切です。

1年やそこらでは自在に筆を運ぶのは難しいでしょうが、大家の作品を鑑賞するときの目はきっと養われます。実際に経験した上での知識は、知識としての深みが出ますから、それだけでも大人が書道を学ぶ魅力はあるといえます。

独学で始める場合でも、様々な指導書がありますし、過去の大家の書を文字ごとに記載した字典もありますから、硯や筆、墨、紙さえあれば気軽に始められます。独学では集中が続かない方は、カルチャーセンターの書道教室などを利用すると良いでしょう。入賞を目指して展覧会などに出展するといっそうモチベーションが上がるので、目標を設定することは大切です。

書道には心の緊張を和らげる効果もアリ

一括りに緊張といっても不安に近いものもあれば、集中に近いものもあります。仕事上のストレスなどは不安に近い強い緊張ですが、筆を持って紙に向かうときの緊張は、集中した状態です。

この集中した状態を保つことで、日頃蓄積した心や体に起こる過度な緊張を緩和してくれます。昔から仏教でも精神修養に写経が用いられ、文字を書くことの効用は知られています。

線と線の距離、偏(へん)や旁(つくり)の大きさ、中心線などに心を配りながら一文字ずつ丁寧に書くことは、時間に追われる日常ではほとんどありません。つまり非日常的な行為ともいえる書道を通して、心の安定を取り戻します。

スポーツをしたり、娯楽で気分転換をするのも悪くないですが、これは日頃の緊張を忘れることに重点がおかれます。一方書道はあくまで緊張をもたらしますから、少し逆説的な発想に依っています。

緊張は心身にとって悪影響を及ぼすものだけでは決してありません。緊張が無い生活を送っていると、記憶力などが低下します。良い緊張をもたらす趣味として最適なのが書道といえるでしょう。

また書道は準備の段階から心に良い影響を与えてくれます。硯で墨をする行為は、文字を書く落ち着いた心を作るには欠かせません。また白い紙に向かって筆を起こす瞬間など個々の技術に集中する要素が詰まっています。

作品を披露することでモチベーションに繋がる

一生懸命練習し、個性的な文字が書けるようになっても第三者による評価が無ければ、いまひとつモチベーションが上がらないものです。できれば誰しも褒められたいのが本音でしょうが、仮に褒められなくても次の機会へのモチベーションに繋がります。それだけ第三者に披露することは大切です。

書道の大きな展覧会は個人で出展できない場合が多く、直接又は通信などで指導を受けることでチャンスを得られます。書道を始めるにあたって有名な展覧会での入賞を目指すならば、独学ではなく先生の指導を受けると良いでしょう。

単に作品を披露したいだけであれば、公民館などの公共施設の一部に展示させてもらうなど、ギャラリーを利用して個展を開催するのも一つの方法でしょう。SNSを使った公開も広く第三者の評価を知りたいときには有効なツールといえます。素晴らしい作品であれば、個展や購入の申込みを得られる可能性もあります。

いずれにせよ自己表現できる芸術作品は、部屋に飾って自分で楽しむのも良いですが、第三者の反応と自己評価を比較する楽しみがあります。まだ下手だからと躊躇するよりも思い切って公開すると、上手な方からのアドバイスがもらえることも、同じ気持ちの仲間から激励や共感のコメントが寄せられることもあるでしょう。こうした広がりを認識すると自然書道が楽しくなります。

書道は決して子供だけのものではありません。大人にとっては、日常のストレスから解放される機会を与えてくれますし、上達が実感できることで誰かに見てもらいたい欲が湧いてくるものです。

書道を通して新しい仲間に出会い、互いの個性が滲む文字を批評し合いながら向上していく過程は、大人の嗜みと楽しみそのものです。これは子供には理解できない気持ちでしょう。これから趣味を始めようと考えている方にとって、美しい文字が身につき芸術的感性が磨かれる書道は最適です。冠婚葬祭での受付でバランスのとれた美しい字をさりげなく書けば、大人の知性が溢れることでしょう。

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