日本の伝統「茶道」の作法や立ち振舞いを身に着ける良い効果
茶道は、堅苦しい作法と思っていませんか。日本の伝統文化ですから、守らなければならないルールは少なくありません。それでも、始終、仕草には無駄がなく、端から見ると息を飲む美しさがあります。一度、体験してみてはいかがでしょうか。
日本の伝統である「茶道」の魅力
茶道は、お茶を点てて飲む、という部分がクローズアップされていますが、それだけではありません。生活全般に根付いているものです。朝は朝茶、夜は夜噺といったお茶を点てる時間帯でもそれぞれの作法があります。
炭をつく炭点前に始まり、お香を入れ香りを立たせ、茶室の空気を変えます。懐石料理の品書きは毛筆が使われ、会食の後、ようやくお点前になります。床の間には掛け軸がかけられ、茶花が活けられています。
覚えることがたくさんあって難しいのではないか、退屈なのでは、と思うでしょうか。そのようなことはありません。茶道には四季があり、季節を楽しむことができます。それは、綺麗な茶菓子であったり、茶花や掛け軸であったりします。茶道具を見るだけでも心が躍ります。
あたたかな光や炭の香り、やさしく響くお湯の音や茶筅の軽快さ、茶碗の感触、茶菓子のほんのりとした甘さ、五感がフル稼働します。甘い物が苦手でも、諦めることはありません。茶道は、ルールを守ることが目的ではないからです。
はじめはぎこちない動きがなめらかになり、昔からそうだったかのような仕草に変わっていきます。そして、忘れることなく一生の宝物として残るのです。茶道の魅力は、無駄がなく流れるような所作が身に付くこと。他人を思いやり丁寧に暮らし、自然を慈しみ、日々の生活に彩りを加えることができるようになること、ではないでしょうか。
茶道の基本!日常生活の中でも役立つ“女性らしい仕草”
茶道の仕草はとても美しく、立居振舞を見ると、心得があるのだとすぐにわかります。まわりを見渡してみて下さい。身近に素敵だと感じる人はいませんか?
特に、立ち上がる時の姿勢は、無駄がなくすっきりしています。正座の状態から膝を立てず、腰を浮かせ両方の踵の上にお尻をのせ、両膝をつけたまま、まっすぐ上体を引き上げます。流派によっては踵にお尻をのせず一気に立ち上がる場合もあります。
神社等で手を清める時にわかるのが、柄杓の扱いです。鏡柄杓で構えた角度、水を汲んだ後の水切りの仕方から、柄杓を戻すまで、一連の動きがなめらかです。和室では、障子や襖の開け閉め、畳の歩き方も決まっています。
箸や器は、日々の生活の中で頻繁に触れるものですから、他人からも見られます。扱いがスマートなら、一目置かれる存在になるでしょう。ルールが多くて面倒だと思うでしょうか。茶道を習うと自然と身についていきます。
初めは少しぎこちなく感じますが、自分にとって一番綺麗な手の角度や所作を研究することは、とても有意義なこと。自分探しをたくさんしても、ピンとこない、と考えているなら、まず自分と向き合ってみましょう。
伝統に裏打ちされた仕草は、誰が見ても凛として美しく、続けることで少しずつ身についていきます。その積み重ねが心に余裕をうみ、行動に自信が持てるようになります。
茶道で相手に対する“おもてなしの心”が磨かれる
茶道は、おもてなしの心で成り立っています。もちろん、由緒正しい日本の伝統ですが、基本は客人をもてなす、そのために何をすればいいのか、につきます。客人を思い、茶室を整えるところから始まるのです。
日々の生活の中で、家族や同僚を気遣ったり、友人のバースデープレゼントを選んだり、人のことを思う機会はたくさんあります。そのとき、元気になったら嬉しいとか、喜んでくれるかな、とわくわくしますよね。茶道の亭主も、同じ気持ちなのです。客人に喜んでもらうために、美しい仕草があり、無駄のない立居振舞があるのです。
茶道を習うと、おもてなしの心が磨かれ、世界観が広がります。最初は、茶道から始まり、華道、書道、懐石料理、香道、と客人を喜ばすために、違う分野にチャレンジしたくなっていきます。そして、そのどれもが生活に密着したものなのです。色々な分野で身に着けたことは、全て茶道に役立ちます。
おもてなしの心は、思いやりの心でもあります。客人を思って整えた茶室で、心をこめてお茶を点てる。不思議に思うかもしれませんが、そうすることでとても美味しいお茶が出来上がります。お茶の出来具合で、自分の心の具合も感じることができるのです。心をこめることの大切さがわかったら、おもてなしの心がさらに磨かれていきます。どのくらい上達したのかは点てたお茶が教えてくれます。
茶道は、今、誰にでも気軽に習えるようになっています。自宅で復習もでき、なんとなく過ぎていく日々、慌ただしい日々の中で、よい潤滑油になってくれます。ちょっとした時間に、気に入った道具を持ち、お茶を点てることは、リフレッシュや心のリカバリーにもなります。
茶道は伝統的なものですが、決して難しくはありません。そして、特別で限られた人のためにあるわけではないのです。それは、生活に密着するもの、大切なものだから。茶道は教えてくれます。豊かな心を持って人に接すること、そしてそうすることが豊かな社会や未来を作っていくことを。
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記事監修者
マネカツ編集部
"将来への漠然としたお⾦への不安はあるけど、何から始めていいのかわからない…"
そんな方に向けて「資産運用」や「税金対策」など、お金に関する情報を発信しています。
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