こんにちは。東京都内でワンルームマンション投資をしている、個人投資家兼ファイナンシャルプランナーの川井えりかです。今回はインフレ対策の投資についてです。

「インフレ対策で株式や不動産に投資をする」という考えは投資の王道ですが、実はもう一つ、インフレ対策になるお金の運用方法があります。それは、「借金をすること」です。

価値が大きく変動する株式投資にリスクを感じる方は、借金を活用してインフレ対策をするという方法もあります。なぜ、借金がインフレ対策になるのでしょうか?
その理由をご紹介します。

インフレ対策に、株を買う?借金をする?

低金利の預金や保険だけでは将来物価が上がると資産の価値が下がる、つまりインフレに弱いと言われています。そこで、インフレに強い資産運用をする際に候補にあがるのが、リスク資産と呼ばれる株式(投資信託を含む)と不動産です。

基本的に、物価と株価は連動します。物価が上がれば株価も上がるので、インフレに備えて株式投資をするのは投資の基本です。同じように、物価と地価も連動します。物価が上がれば地価も上がるので、不動産の価格が上昇します。

特に、人口の多い都市部の不動産価格は、景気や物価に連動しやすいため、都市部の物件の不動産投資はインフレ対策に効果的です。

資産と負債をWで活用したインフレ対策が、「不動産投資」

ところで不動産投資は、地価の上昇の他にもう一つ、インフレに強い投資と呼ばれる理由があります。何だかわかりますか?

借金をする、つまりローンを組むことがインフレ対策になるのです。借金でインフレ対策なんてあまり聞きませんが、具体的にイメージしてみましょう。

例えば、一戸2,500万円のワンルームマンションを全額ローンで購入したとします。スタート時は、2,500万円の資産(マンション)と2,500万円の負債(ローン残高)を抱えている状態です。

その後インフレになりマンションの価値が約1割上昇したとします。また、ローンの返済が進み、残高は10年で2割ほど減ります。その結果10年後の資産と負債のバランスが変わりました。2,800万円の資産(マンション)と、2,000万円の負債(ローン残高)を抱えている状態です。

不動産を購入した当初は【資産=負債】でしたが、10年後に【資産>負債】になりました。しかも、このケースだと資産と負債の差は800万円、つまり10年で800万円の利益を生み出す投資をしたことになります。

2,500万円のマンションが2,800円に値上がりしても、2,500万円のローン残高が2,800万円に増加することはありません。当然のことなのであまり意識しませんが、借金は、契約書に記載されている借入額が変動することはありません。

つまり、借入時の物価のまま完済するまでお金の価値が変わらないのです。インフレになればなるほど、過去の借金の価値は小さく見えるのです。不動産投資には、
インフレによる不動産価格の上昇と、物価が高くなることで相対的に借金を小さくみせる効果があり、インフレのメリットをダブルで受けることができる投資なのです。

株式のように常に価値が変動し続ける投資にリスクを感じている方は、不動産投資でインフレ対策をすることがおすすめです。なぜなら、不動産価格や賃料は、株式のように短期で変動するものではありません。

不動産のローンも、基本的には毎月の賃料収入から定額で返済をするので、収支が長期で安定した状態で、インフレに強い投資をすることができます。

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借金を使ったインフレ対策の意外な味方

安定した運用ができて、インフレ対策ができるとはいえ、数千万円の借金をして不動産投資をするのは勇気のいることです。ですが、多額の借金をしているために
将来インフレになってほしいと考えているのは実は不動産投資家だけではありません。

日本で最も借金をしているのが誰か、心当たりはありますか?2018年末時点での債務残高が1,100兆円を超える、日本政府です。国家予算は年間約100兆円ですから、家計に置き換えると年収11年分の借金をしていることになります。

この多額の借金を返済する目処を立てるのに、インフレは非常に効果的です。極端な話ですが、物価が10倍になれば、過去にした借金の残高1,100兆円の価値は、10分の1になります。1,100兆円の借金は返せなくても、インフレで10分の1の110兆円相当になれば負担は急激に軽くなります。

年収11年分の借金と聞くと途方もない額に思えますが、年収1年分なら返済の目処が立てられそうですね。日本の経済政策はインフレターゲット2%です。2%物価を上昇することで景気を良くしたいというのがその理由ですが、借金の価値を目減りさせたいという考えももちろん含まれていると思います。

一番多額の借金をしている政府が、物価や金利変動のきっかけとなる経済政策を決められるのですから、近い将来、インフレになってもおかしくありません。実際にどうなるかはもちろんわかりませんが、インフレの可能性があるならその備えはしておきたいですね。

住宅ローンもインフレ対策に

不動産投資がインフレ対策になるのと同じ理由で、マイホームを持つこともインフレ対策になります。理由は同じで住宅ローンという借金をするためです。インフレターゲット2%と言いつつ、なかなか物価が上昇せず、金利も低い今はマイホームの購入もおすすめです。

将来インフレになって収入が増えても、返済額は変わりません。つまりインフレになると住居費の負担は軽くなります。特に住宅ローンは、投資用不動産と異なり固定金利のローンが多いです。インフレになり物価上昇、金利上昇となっても固定金利のローンは影響を受けないのがメリットです。

投資用不動産のローンは変動金利が殆どですから、既に不動産投資をしている方がマイホームを購入するときは、よりインフレに強い固定金利の住宅ローンを選択するのがおすすめです。

高金利の借金はインフレ対策にならない

借金がインフレ対策になるという、意外なお金の考え方をお伝えしましたが、どんな借金もインフレ対策になるわけではありません。

まず一つ目は、高金利の借金です。いくらインフレが進んでも金利が高い借金は利息の負担が大きいためインフレのメリットを受けることができません。具体的には、クレジットカードのキャッシングやリボ払いは絶対に避けましょう。

もう一つは、消費してなくなるもののための借金は無意味です。投資用の不動産もマイホームも、不動産という資産のためにお金を借りるのでインフレ対策になります。

資産にならないもの、たとえば旅行費用のための借金は、いくらインフレになってその負担が少なくなっても旅行が終わってしまえば手元に何も残りません。自動車は資産と思われがちですが、数年で劣化したり型が古くなり価値が落ちるものが多いです。車自体はなくなりませんが、考え方としては消費に近いので、自動車ローンもあまりおすすめできません。

インフレ対策をする、しないに関わらず、借金をするときは、このお金で買うものは資産になるのか?それとも消費なのかを必ず考えましょう。返済額や返済期間のシミュレーションを十分にし、可能であれば金融機関の融資担当者やファイナンシャルプランナーに相談をしたうえで決断することがおすすめです。

資産になるもので、低金利の借金は、インフレ対策になり、投資効果も高いので積極的に活用したいですね。

記事・監修 川井えりか(ファイナンシャルプランナー)

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