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投資 2019.3.12

【投資コラム】スマートベータとは?4つの種類と代表的なETF

 

機関投資家から注目を集めているETFに「スマートベータ型」があります。米国ではETF残高の約2割を占め、欧州ではここ5年で市場規模が約4倍まで拡大しました。日本でも2018年1月末時点で約1.6兆円にまで純資産総額が拡大しています。

この記事ではスマートベータ型ETFの特徴と、具体的にどのような銘柄があるのかをご紹介します。

スマートベータとは

 

「スマート」は賢い、「ベータ」は市場平均連動性を意味します。

スマートベータとは、従来のTOPIX(東証株価指数)や日経平均株価のように時価総額や株価にウエイトを置くのではなく、売り上げや配当、ROE(自己資本利益率)、株価変動率など、特定の要素にウエイトを置く考え方です。

 

中長期的にTOPIXなどの市場平均を上回ることを目指し、市場平均に連動する投資成果を目指す「インデックス(パッシブ)運用」とファンドマネージャーが銘柄を選定し市場平均を上回る投資成果を目指す「アクティブ運用」の中間に位置する運用手法です。

 

例えば、インデックスの代表的なベンチマーク(運用成績の基準)であるTOPIXでは、東証1部に上場している銘柄なら業績が良くない企業、つまり割高な銘柄でもすべて購入します。スマートベータ型では、売上や配当などで銘柄を選別するので、そうした非効率なリスクを軽減させることができるのです。

 

投資家から注目を集めるスマートベータ型ETF

 

世界のスマートベータ型ETFは、2017年の純資産総額が前年比32.3%増加し、2008年のリーマンショックによる金融危機以降、最高の増加率を記録しました。米国ではETF資産残高の約2割をスマートベータ型ETFが占め、欧州にいたってはここ5年で市場規模が約4倍に拡大しています。

 

日本では、2014年4月にGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)が国内株式運用においてスマートベータ型アクティブ運用を採用したことをきっかけに注目が集まりました。

当時のスマートベータ型ETFの資産運用残高は1,000億程度でしたが、2018年1月末には約1.6兆円まで拡大しています。

 

スマートベータの種類

 

一般にスマートベータに採用されている投資戦略は、主に次の4つがあります。

1.高配当
2.最小分散(低ボラティリティ)
3.クオリティ
4.ファンダメンタル(企業規模型)

それぞれ詳しく見ていきましょう。

 

高配当

配当利回りが高い銘柄や連続増配銘柄を割り出して指数に入れます。高配当指数の利回りは高くなり、市場全体よりも2%ほど配当利回りが高くなるのが一般的です。例えば、市場全体の利回りが1%の場合、高配当指数の利回りは3%程度になります。

 

現在のマイナス金利下では、債券で利回りを稼ぐことが難しくなっているので、特に利回りを重視する機関投資家は高配当指数に注目しています。

 

すでに多くの高配当型ETFが上場していて、個人投資家でも容易に投資することができます。

 

最小分散(低ボラティリティ)

最小分散は、価格変動リスクを最小化するように銘柄を選定します。現在、最も有名なのはMSCIが提供する最小分散指数です。MSCIは、モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナルというグローバルな指数会社です。

 

MSCIが算出・公表している「MSCI指数」は、先進国・新興国など合わせて約70ヶ国・地域の株式市場をカバーしています。日本では、「MSCIコクサイ」が機関投資家の間で広く利用されていて、その中に「MSCIコクサイ最小分散指数」というものが提供されています。

「MSCIコクサイ最小分散指数」は、通常の指数に比べると約3~4割リスク水準を下げているという実績があるので、2008年のリーマンショックで大きな損失を被った機関投資家の多くが採用しています。

 

クオリティ

クオリティは、ROEや財務レバレッジが良好な銘柄を選定します。具体的にはJPX日経400に連動することを目指します。同指数は、東証に上場する銘柄の中から「資本の効率的活用」「投資者を意識した経営」など、グローバルに求められる諸条件を満たした400銘柄を選定し、時価総額加重で指数化したものです。

2014年4月にGPIFがJPX日経400を運用指数に採用し、同年10月には日銀も同指数に連動するETFを買入対象にしました。そうしたことから、スマートベータ型ETFでは最大規模の純資産額を誇ります。

 

ファンダメンタル(企業規模型)

利益や株主資本など、時価総額(株価 × 発行済み株式数)以外の指標で企業規模を定義して、これを銘柄ごとの投資ウエイト(比重)とする戦略です。ファンダメンタル型は企業規模型とも呼ばれていて、単に株価が高い銘柄の比重が大きくなる時価総額よりは、利益で比重を決める方が納得できるということから生まれました。

 

 

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スマートベータ型ETFの代表的な銘柄

 

それでは、具体的な銘柄を見ていきましょう(2019年2月末時点)。

 

高配当型ETF

1577 NEXT FUNDS野村日本株高配当70連動型上場投信

・ 売買単位    :1口

・ 基準価額(株価):23,270円

・ 純資産総額   :862.6億円

・ 信託報酬    :0.3456%

・ 運用会社    :野村アセットマネジメント

 

国内金融商品取引所に上場する全ての普通株式のうち、今期予想配当利回りの高い70銘柄で構成する「野村日本株高配当70」に連動を目指すETFです。

配当利回りは3.15%と東証1部予想配当利回り1.96%を大きく上回っています。また、分配金は1・4・7・10月と年4回あります。過去の値動きは以下のようになっています。

出典:ヤフーファイナンス

 

1478 iシェアーズ MSCIジャパン高配当利回り ETF

・ 売買単位    :1口

・ 基準価額(株価):1,898円

・ 純資産総額   :418.1億円

・ 信託報酬    :0.2052%

・ 運用会社    :ブラックロック・ジャパン

 

配当利回りが高い銘柄で構成される指数「MSCIジャパン高配当利回りインデックス」との連動を目指すETFです。分配金利回りは3.16%、年2回の配当です。世界を代表する資産運用会社であるブラックロックが運用。信託報酬が0.2052%と安いのが魅力です。また、2,000円前後と少額から購入することができます。

出典:ヤフーファイナンス

 

最小分散(低ボラティリティ)型ETF

1477 iシェアーズ MSCI日本株最小分散ETF

・ 売買単位    :1口

・ 基準価額(株価):1,839円

・ 純資産総額   :145.8億円

・ 信託報酬    :0.2052%

・ 運用会社    :ブラックロック・ジャパン

 

日本国内の取引所に上場している銘柄を対象にしたMSCIジャパン指数から不動産投資信託(REIT)を除外した銘柄が対象です。株式ポートフォリオのリスクを最小化するように銘柄選定を行う最小分散戦略を用いた指数「MSCI日本株最小分散インデックス」との連動を目指します。

出典:ヤフーファイナンス

 

クオリティ型ETF

1591 NEXT FUNDS JPX日経インデックス400連動型上場投信

・ 売買単位    :1口

・ 基準価額(株価):14,300円

・ 純資産総額   :6,790.2億円

・ 信託報酬    :0.216%

・ 運用会社    :野村アセットマネジメント

 

グローバルな投資基準に求められる、「ROE」や「投資者を意識した経営視点」など諸要件を満たした400社を対象とする「JPX日経インデックス400」との連動を目指すETFです。純資産総額は7,000億円近くと、スマートベータ型ETFの中でも圧倒的な規模を誇ります。

出典:ヤフーファイナンス

 

ファンダメンタル(企業規模)型ETF

1598 NEXT FUNDS R/Nファンダメンタル・インデックス上場投信

・ 売買単位    :1口

・ 基準価額(株価):17,820円

・ 純資産総額   :27億円

・ 信託報酬    :0.324%

・ 運用会社    :野村アセットマネジメント

 

各構成銘柄の財務指標(売上高、営業キャッシュフロー、配当金)に着目した「Russel/Nomuraファンダメンタル・プライム・インデックス」との連動を目指すETFです。純資産規模が27億円と小さく、出来高もほとんどないので、流動性が高まることが望まれる銘柄です。

出典:ヤフーファイナンス

 

まとめ

 

今回はスマートベータ型ETFについて解説してきました。米国ではETF残高の2割を占め、欧州や日本でも大きく市場規模が拡大しています。

通常のTOPIXや日経平均株価などのインデックス型ETFに比べ、配当やROEなど特徴があるので、指数を上回る運用成績をあげたい機関投資家の認知度が高まっています。

今後も市場の拡大が望めるスマートベータ型ETFを資産運用の選択肢として考えてみてはいかがでしょうか。

 

記事 山下 耕太郎

 

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