株価に対して受け取れる配当金が多い株を「高配当株」といいます。配当金を多く出している企業に投資して、配当金で安定した収入(不労所得)を作りたい方も多いと思います。

現在、ネット証券を利用すれば日本の株だけでなく米国株も簡単に購入できます。米国では配当金を多く出す企業や配当金を毎年増額する企業が多く、高配当株投資をする場合の選択肢として選ぶ方も多いです。為替変動リスクはあるものの、1株から購入可能なため初心者が少額から始めやすい点もおすすめされる理由になっています。

この記事では、米国高配当株の特徴やおすすめの銘柄9選を紹介します。

米国高配当株の特徴

米国高配当株の特徴

米国の高配当株投資をするということは、アメリカ企業の株を購入することになります。日本株とアメリカ株では特徴が異なるため、事前に把握しておくことが大切です。

配当金が多い(配当利回りが高い)

米国企業は株主重視の経営が行われています。株主に利益を還元するために、配当金を多く出す企業が多いです。「会社は株主のもの」という意識が強く、日本の企業よりも積極的に配当を出す企業が多く存在します。

とはいえ、Google(Alphabet)やAmazonのように無配当の企業もあります。成長企業は配当金を出すより利益を自社サービスの向上に活用し、事業を拡大させ株価を上げることで株主に還元しようという思想を持っています。

米国高配当株に投資する際は、必ずこれまでの配当について調べるようにしましょう。

年に4回の配当がある

米国企業に投資した際の配当は、年に4回実施される場合が多いです。日本企業の場合、配当は年2回の企業が多いため、1年間で配当金を受け取る機会が日本株の2倍あります。配当回数が多いことにより、業績悪化で配当金が減配される場合も日本株に比べれば影響が少ない事が多いです。

配当を出すタイミングは企業によって異なりますが、3ヶ月毎に行われることが一般的です。配当タイミングが異なる銘柄を組み合わせることで、毎月配当金を受け取ることも可能です。

米国株は連続増配している銘柄が多い

増配とは、1株あたりの配当金を増やすことです。連続増配は、その名の通り配当金の増額が何年も連続で続いている状態のことをいいます。

米国株では30年以上連続増配し続けている銘柄が多く、中には50年・60年以上連続増配している銘柄もあります。日本では花王が最も長く連続増配し続けていて、その期間は31年(2021年7月15日時点)です。

連続増配している株の場合、保有数を増やさなくても受け取る配当金が増えていくため資産を増やしやすいです。米国起業は業績が悪くなっても安易に配当金を減らさない傾向があるため、不労所得として安定した配当収入を期待できます。

売却益(キャピタルゲイン)は狙いにくい

株式投資で利益を得る方法として、売却益(キャピタルゲイン)と配当金(インカムゲイン)があります。

売却益は持っている株の株価が高くなったタイミングで売却し、売却時の株価と購入時の株価の差額が利益になります。株価が1,000円のときに購入したある企業の株を、株価1,500円になったときに売却すると、500円(1,500円−1,000円)の利益になるといった具合です。

「高配当株(銘柄)」と呼ばれる企業の多くは事業がすでに成熟している場合が多いため、運用益は狙いにくいです。株価変動がないわけではありませんが、GoogleやAmazonなど今も急成長を続けている起業と比べると、株価の変動は緩やかになります。

米国高配当株のおすすめ銘柄9選

米国高配当株の特徴を理解したあとは、実際にどの銘柄に投資したらいいか気になりますよね。高配当株投資を行う際も分散投資することが大切です。様々な業界からおすすめの米国高配当株を9銘柄紹介します。

※2021年7月15日時点でのデータを利用しています。

1.コカ・コーラ(KO)

コカ・コーラは世界最大の飲料水メーカーです。コカ・コーラやファンタ、アクエリアスなど様々な飲料水を販売している日本でも馴染み深い企業です。

配当利回り3%〜4%ほどで毎年安定した配当収入を期待できます。飲料水がメインの企業なので、人口増加に伴い市場が拡大し引き続き成長が見込めます。

配当金に関するデータ

配当利回り 2.99%
年間配当金 1.68ドル
配当支払い月 4月・7月・10月・12月
連続増配年数 58年

売上高(単位:100万ドル)

2016.12 41,863
2017.12 35,410
2018.12 31,856
2019.12 37,266
2020.12 33,014

2.エクソンモービル(XOM)

エクソンモービルは世界最大級の石油・天然ガスを取り扱う会社です。川上(油田の探査・開発や掘削など)や川下(原油の精製や石油製品の販売など)、化学事業など3分野に分かれ、川上から川下まで垂直統合で行います。

エクソンモービルはエネルギーセクターに分類され、業績が景気動向によって大きく変動しやすい傾向にあります。

株価の変動に伴い配当利回りが上下することもありますが、基本的には安定した配当収入を期待できます。

配当金に関するデータ

配当利回り 5.85%
年間配当金 3.48ドル
配当支払い月 3月・6月・9月・12月
連続増配年数 38年

売上高(単位:100万ドル)

2016.12 218,608
2017.12 237,162
2018.12 290,212
2019.12 264,938
2020.12 181,502

3.ジョンソン&ジョンソン(JNJ)

ジョンソン&ジョンソンは大手総合ヘルスケア企業です。衛生商品・医療機器・医薬品の大きく3つの部門に分かれています。バンドエイドやリステリンなど、ジョンソン&ジョンソンの商品を利用したことがある方もいるのではないでしょうか。

先進国では高齢化、新興国では人口増加と所得の増加により医療市場が拡大することが予想されるため、ジョンソン&ジョンソンの将来性に期待できます。

ジョンソン&ジョンソンの増配率は6%〜7%前後と高めの水準で推移しています。株価次第ではありますが、今後も配当利回りが高くなることに期待できる点でおすすめの銘柄です。

配当金に関するデータ

配当利回り 2.49%
年間配当金 4.24ドル
配当支払い月 3月・6月・9月・12月
連続増配年数 58年

売上高(単位:100万ドル)

2016.12 71,890
2017.12 76,450
2018.12 81,581
2019.12 82,059
2020.12 82,584

4.AT&T(T)

AT&Tは米国の通信キャリアです。日本のNTTドコモやau(KDDI)、ソフトバンクグループのようなイメージです。通信サービスとエンタメ事業を展開しています。

配当利回りが6%〜8%前後ほどで高水準です。30年以上増配を続けているため、今後も配当額が維持・上昇されることが期待できます。ただし、増配率自体は低下し続けている点は把握しておきましょう。

配当金に関するデータ

配当利回り 7.36%
年間配当金 2.08ドル
配当支払い月 2月・5月・8月・11月
連続増配年数 37年

売上高(単位:100万ドル)

2016.12 163,786
2017.12 160,546
2018.12 170,756
2019.12 181,193
2020.12 171,760

5.デューク・エナジー(DUK)

デューク・エナジーは米国の大手電力・エネルギー企業です。電力インフラ事業、ガスインフラ事業、再生可能エネルギー事業などを展開しています。

配当利回りは4%前後で推移しています。連続増配年数が14年とまだ短いですが、コロナ禍でも増配を行っている点、インフラを扱う企業のため業績が景気に左右されにくい点からおすすめの銘柄です。

配当金に関するデータ

配当利回り 3.76%
年間配当金 3.82ドル
配当支払い月 3月・6月・9月・12月
連続増配年数 14年

売上高(単位:100万ドル)

2016.12 22,743
2017.12 23,565
2018.12 23,757
2019.12 24,348
2020.12 23,480

6.ピープルズ・ユナイテッド・ファイナンシャル(PBCT)

ピープルズ・ユナイテッド・ファイナンシャルは米国北東部に約400の支店を置く地方銀行です。

株価は低迷しているものの、配当利回りは4%前後あり高水準です。増配率は低いものの、今後も連続増配が期待できます。

金融セクターでありながら、リーマンショックやコロナショック時でも増配が続き、現在は株価が低迷しているためかなりの高配当になっている点からおすすめの銘柄です。

配当金に関するデータ

配当利回り 4.37%
年間配当金 0.72ドル
配当支払い月 2月・5月・8月・11月
連続増配年数 29年

売上高(単位:100万ドル)

2016.12 1,470
2017.12 1,655
2018.12 1,922
2019.12 2,312
2020.12 2,307

7.マクドナルド(MCD)

世界最大のファーストフードチェーンで、日本でもお馴染みのマクドナルドです。直営店での販売やフランチャイズ店からのロイヤリティで収益を得ています。

マクドナルドは一般消費財セクターで業績が景気の影響を受けやすいですが、米国のファーストフード市場は成長を続ける見通しです。ファーストフードチェーンでシェア1位のマクドナルドも、今後の成長には期待できます。

また連続増配年数が45年と長い点が魅力です。株価が上がっているため配当利回りはそこまで高くはありませんが、増配率は10%前後で推移しているため今後の株価の伸び次第では配当利回りが高くなることも期待できます。

配当金に関するデータ

配当利回り 2.18%
年間配当金 5.16ドル
配当支払い月 3月・6月・9月・12月
連続増配年数 45年

売上高(単位:100万ドル)

2016.12 24,621
2017.12 22,820
2018.12 21,025
2019.12 21,076
2020.12 19,207

8.IBM(IBM)

IBMは世界170ヵ国以上にソフトウェア・ハードウェアのサービス提供をしている大手IT企業です。

コロナショックで株価を大きく下げたものの、現在は回復傾向にあります。増配を続けているため配当利回りも高いです。株価の上昇や今後も増配が期待できる点からおすすめの銘柄です。

配当金に関するデータ

配当利回り 4.69%
年間配当金 6.56ドル
配当支払い月 3月・6月・9月・12月
連続増配年数 26年

売上高(単位:100万ドル)

2016.12 79,919
2017.12 79,139
2018.12 79,591
2019.12 77,147
2020.12 73,620

9.スリーエム(MMM)

スリーエムは化学・電気素材やヘルスケア、事務用品など様々な分野の商品を製造しています。ポストイットやスコッチブライトなどスリーエムの商品を利用したことのある方も多いかと思います。

スリーエムは幅広い事業を展開しており、市場の変化に対応できる点が強みです。

配当利回りは3%〜4%ほどです。連続増配を62年も続けている企業なため、今後も増配と安定した配当収入が期待できます。

配当金に関するデータ

配当利回り 2.92%
年間配当金 5.92ドル
配当支払い月 3月・6月・9月・12月
連続増配年数 62年

売上高(単位:100万ドル)

2016.12 30,109
2017.12 31,657
2018.12 32,765
2019.12 32,136
2020.12 32,184

まとめ:米国高配当株投資で不労所得を体験しよう

米国高配当株投資で不労所得を体験しよう

米国の企業は利益を株主に還元する意識が強く配当利回りが高い点が魅力です。また、増配を長く続ける企業が多い点も魅力です。リーマンショックやコロナショックを経ても増配を続けている企業の場合、不景気でも安定した配当収入が期待できます。

日本株は1単元100株からの購入が基本なので、1株から購入できる米国株は少額から始めやすい点でもおすすめです。米国高配当株投資で不労所得を体験してみてはいかがでしょうか。

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