賃貸派の私がマイホームを購入した理由!メリット・デメリットを紹介
こんにちは。東京都内でワンルームマンション投資をしている、個人投資家兼ファイナンシャルプランナーの川井えりかです。
住宅の話になると、【持ち家派】と【賃貸派】という二択で多数決をしたり、
意見を出し合ったり、友人同士でも盛り上がることが多いですね。
FPの仕事をしている私にとっては、住宅はライフプランニングをする上で非常に重要なポイントで、ご相談者の住宅の価値観や考え方を必ず聞いています。住宅に対する考えは十人十色で、どの方の話も大変興味深く勉強になります。
我が家は夫と子供1人の3人家族ですが、約2年前に購入したマイホームを今年売却することになりました。
今回は相談事例からではなく、私自身の住宅の価値観と体験談をお伝えしたいと思います。
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この記事の目次
持ち家派vs賃貸派 あなたはどっち?
「持ち家派か、賃貸派か。」いつの時代も話題になりますが、正解はありません。
ただ、どちらが自分に合っているかの判断基準は人それぞれあると思います。
例えば【持ち家派】の人なら・・・
・戸建てに住みたい
・実家の近くに永住したい
・夫婦で地元が同じ
・仕事で転勤や異動の心配がない
・長男ではない(=実家を継がない)
・住みたい街が決まっている
【賃貸派】の人なら・・・
・ローンを組みたくない
・住む場所へのこだわりがない
・引っ越し(環境を変えること)が好きだ
・仕事で転勤や異動がある
・お勤め先から家賃補助がある
・お勤め先の社宅・寮に住んでいる
このようなポイントで、自分は持ち家に住むか、賃貸住宅に住むかを決めているのではないでしょうか。
ちなみに私は【賃貸派】です。
独身の頃は、2年毎の賃貸契約の更新が来る度に引っ越しをしていました。住環境を変えて気分転換をするのが好きなのと、その時々で住みたい街や住みたい部屋が違っていたからです。
そんな私がマイホームを購入した理由は大きく2つです。
・一生涯、住居費がかかるのは避けたい
・「家賃」という消費を無くしたい
とはいえ気持ちは賃貸派ですから、購入した住宅に一生住み続けるつもりは初めからありませんでした。そのため、マイホーム選びの条件も少し変わっていました。
(友人に話すと、「FPってそんなこと考えて家買うんだね」と不思議がられました)
賃貸派がマイホームを買うときに譲れない条件
人生最大の買物であるマイホーム、どのような家に住みたいかの条件や希望など沢山ありますよね。
戸建てなら、
・広い芝生の庭がある
・駐車場が2台以上
・無垢材の壁とフローリング
・アイランドキッチン
マンションなら
・眺望の良さ
・共用部にカフェやライブラリがある
・耐震性
・24時間ゴミ出し可能
など、挙げるとキリがありません。
では実際に私がどのような条件でマイホームを探したかというと、
・マンション(新築or築10年以内の中古)
・東京都23区内
・駅徒歩5分以内
・2路線以上利用可能
・ブランドマンション
この条件はすべて【将来簡単に売れる、または貸すことができる】ことを目的にしました。投資用の不動産を探すのに近い感覚です。
案の定、マイホームを購入して1年も経たずに子供が生まれ、購入した2LDKのマンションでは子供が就学する頃には手狭になると予想されました。
「いずれ住み替えるなら、オリンピック相場でマンションが値上がりしている今、試しに売りに出してみよう。」と軽い気持ちで進めてみると、すぐに買い手が見つかりました。
人生最大の買物、人生最大の額のローンを組んだマイホームでしたが、約2年という賃貸の更新間隔と変わらない短いお付き合いでした。
実際にマイホームの購入から売却まで短期間で経験してみて思うことは、賃貸派には、賃貸に住むだけでなく、【売れる持ち家に住む】という選択肢があっても良いということです。
売れる、または貸せる条件をより詳しく解説すると、戸建てでなくマンションであることが重要です。中古住宅はマンションの方が流通量も需要も多いため売りやすいからです。
また、東京23区内であることが望ましいです。資産価値(不動産価格)が下がりにくいからです。また、当然ですが人口が多いと買い手も多くなります。
駅徒歩5分以内、2路線以上利用可能な物件は、資産価値が落ちにくく、賃貸需要が高くなります。「希望する価格で売却できないときは賃貸に出す」という選択肢もあります。
最後に、ブランドマンションとは、例えば野村不動産のプラウド、三井不動産のパークホームズ、住友不動産のシティハウス、東京建物のブリリア等大手デベロッパーのマンションです。
ブランドマンションを選ぶメリットは、建物が非常に綺麗に管理されていることです。築10年以内であれば、新築同様の外観に見えます。これは将来資産価値が落ちる心配が少ない点で魅力的です。
今までブランドマンションに住んだことのなかった私は、管理人さんが毎日、各住戸の玄関ドアを綺麗に磨いているのを見たときは驚きました。購入するときはそこまで重要視していなかったのですが、実際に住んでみて「次家を買うときも絶対ブランドマンションが良い」と感じました。
持ち家のメリットとデメリット
今まで賃貸住宅に住んでいた人が持ち家を購入した場合、お金の面でのメリットとデメリットがあります。代表的なものを一つずつご紹介します。
持ち家のメリットは【住宅ローン減税】
住宅ローンを組んでマイホームを購入した人は、年末調整(初年度のみ確定申告)で税金が戻ってきます。
会社員で生命保険やiDeCo等に加入している人であれば、年末調整で12月の給与に数千円~数万円が加算されて税金が戻ってきます。
住宅ローン減税は、この戻ってくる税金の額が最大50万円になるという非常に魅力的な制度です。しかも、住宅を購入した年だけでなく、購入から10年間使える制度です。※2019年10月の消費増税以降は13年間に延長されます
これは賃貸住宅で暮らしていると得られない非常に大きなメリットです。
住宅ローン減税の参考記事はこちらから▼
【FP監修】住宅ローン控除制度とは?中古もOK?適用要件や控除率を解説
持ち家のデメリットは【固定資産税】
住宅ローン減税という税金が戻ってくるメリットとは反対に、持ち家の人は固定資産税という税金の支払いがあります。
住宅ローン減税の還付が多くない人であれば、年末調整で還付された税金はすべて翌年の固定資産税の支払いで帳消しになるということもあります。また、固定資産税の他にもかかる費用としては、修繕費があります。
賃貸の場合は、建物の修繕は大家さんや管理会社が計画してすすめてくれますが、
持ち家の場合はお金がかかります。
戸建ての人は自分で計画的にお金をためて、10年に一回程度のメンテナンス
(水道管や給湯器、外壁など)をすることで住宅の寿命を延ばすことができます。
マンションの人は修繕積立金という費用を毎月支払うことで、建物全体で10年に1回程度の大規模修繕工事を行います。
単純に、賃貸の家賃と住宅ローンの返済額を比較するのではなく、このようなメリットとデメリットがあることもおさえておくと良いです。
賃貸のメリットとデメリット
個人的には、賃貸派の人も一度マイホームの購入は検討しても良いのではと思っています。ですが、圧倒的に賃貸の方がメリットのある人も中にはいます。
例えば、「会社経営や自営業」の人です。自宅を事務所やオフィスとして使用している人であれば、賃貸の家賃の一部を経費にすることができます。
これが持ち家の場合は、ローンの返済額を経費にすることはできませんので、
賃貸が有利になります。
また、「家賃補助」が会社から出ている方も、持ち家になると家賃補助の制度が使えなくなり不利になります。家賃補助の恩恵を受けるために、お勤めしている間は賃貸住宅に住むという選択は良いと思います。
このような方たちにおすすめなのは不動産投資です。住宅ローンを組まないことで余っている自分の与信枠を使って、投資用の不動産を購入します。そうすれば、リタイアした後も家賃収入があるので、家賃収入で自分が住む賃貸住宅の家賃をカバーできます。
または、リタイアするときに不動産を売却し、そのお金でマイホームを購入することもできます。さらに、お気に入りの物件であればリタイア後は投資用の不動産に自ら住むという選択もできます。
このように賃貸住宅に住むメリットの方が大きい人もたくさんいます。ですが、そうでなければやはり賃貸のデメリットは「一生涯家賃を支払うこと」です。
住宅ローンは終わりがありますが、家賃には終わりがありません。80歳まで家賃を払ったらいくらになるか。100歳まで家賃を払ったらいくらになるか。年金生活になって家賃がかかると生活費がどのくらい必要か。
この辺りを賃貸派の人はかなり慎重にライフプランニングをして、老後資金準備をすることをおすすめします。
マイホームを売却するメリットとデメリット
最後に、私自身が経験して感じたマイホームを売却するメリットとデメリットを
ご紹介したいと思います。
メリット①短期で売却しても税金がかかるケースは少ない
不動産を売却して利益が出た場合、利益に対して税金を支払う必要があります。
税金の額は、その不動産を短期(5年以内)で売却するか、長期(5年超)で売却するかで異なり、短期の売却には高い税率が適用されます。
これが、マイホームの場合には例外で、3,000万円の利益までは税金がかかりません。3,000万円の利益というと、5,000万円で購入したマイホームが8,000万円超で売れたような場合ですから、レアケースです。
私は2年半の短期で売却することになり、利益も出ていたのですが3,000万円にはとても届かない額でしたので非課税になります。
メリット②値上がりしなくても、買った値段と同額で売れれば利益が取れる
これは賃貸では考えられないメリットです。例えば、5,000万円で購入したマンションを5,000万円で売却したとします。一見±0に思えますが、これは非常に良い投資だったと言えます。マンションを売却したお金でローンを全額返済しますが、
ローンの残高は確実に5,000万円より減っています。
そのためローンを完済してもお釣りがでるのです。値上がりする物件を探すのは難しいですが、値下がりしにくい物件を探すのは、ポイントさえ押さえれば難しくはありません。
デメリット①住み替えのタイミング
マイホームを売却すると、当然ですが次に住む家を探さなくてはなりません。
次に住む家を「持ち家」にするのか「賃貸」にするのかは、マイホームを売り出す前に決めておいてほしいことです。
次が持ち家の方は、売却と並行して次の家の購入も進めなくてはなりません。
そして、売却より先に次の家の購入が決まってしまった場合、住宅ローンを一時的に二重で組むことになりますので、与信枠が足りなくなり新しい家のローンが組めない可能性があります。
そうなると、今組んでいる住宅ローンを完済するために売却を急ぐことになり、
相場より値下げして売却することになるリスクもあります。このようなリスクをなくすために、住み替え専用のローン商品もあります。
次が賃貸の方は、家賃の予算を決めておきましょう。今住んでいる家と同じスペックの物件を賃貸で探そうとすると、家賃は住宅ローンの返済額よりも高くなるのが一般的です。
せっかく良い条件でマイホームを売却できても、住み替えがうまくいかないと思わぬ費用や手間がかかる可能性があります。信頼できる不動産会社としっかり計画を立てて進めていきましょう。
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記事監修者
川井 えりか
ファイナンシャルプランナー、マネーセミナー講師。
「10年後にお金を2倍にするマネープランニング」「給料+10万円の副収入を作る」をコンセプトに、働く女性の資産運用、
家計管理のご相談を受ける。首都圏と札幌を中心に活動。
我慢を伴う「節約」は苦手。「お得にお金を使う」ことでお金の管理を楽しく簡単にします。
記事監修者
川井 えりか
ファイナンシャルプランナー、マネーセミナー講師。
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