NISA口座開設後に放置するとどうなる?5年過ぎると閉鎖される?徹底解説


記事監修者
山口 祐平
宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー、証券外務員の資格を持つ専門家。
証券や投資用不動産の販売において、卓越した商品分析力を発揮し、幅広い商品知識を駆使して顧客に最適な投資プランを提案している。
商品特性の深い理解に基づき、複雑な金融商品や不動産投資に関するニーズに対応し、信頼性の高いコンサルティングを提供。
これまで培ってきた知識と経験をもとに、顧客の資産形成に寄与している。

記事監修者
山口 祐平
宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー、証券外務員の資格を持つ専門家。
証券や投資用不動産の販売において、卓越した商品分析力を発揮し、幅広い商品知識を駆使して顧客に最適な投資プランを提案している。
商品特性の深い理解に基づき、複雑な金融商品や不動産投資に関するニーズに対応し、信頼性の高いコンサルティングを提供。
これまで培ってきた知識と経験をもとに、顧客の資産形成に寄与している。
NISAの認知度が広がる中、NISA口座を開設したものの、投資をせずに放置している方も少なくありません。
NISA口座を放置したままにすると、機会損失となり、本来得られるはずの利益を逃してしまう可能性があります。
また、開設してから使わない期間が長いと、運用に対する関心やタイミングを見失いやすくなるかもしれません。
この記事では、NISA口座を開設後放置するとどうなるかや、口座開設の放置をやめたほうがいい理由などについて、複数の視点から詳しく解説します。
NISA口座を有効活用して資産形成を進めたい方は、ぜひ参考にしてください。
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この記事の目次
NISA口座開設後に放置するとどうなる?
NISA口座を開設後に放置してしまった場合、罰金や維持費といった直接的な金銭的マイナスは発生しません。
しかし、長期的に見ると、機会損失というデメリットがあります。
特に、複利効果を活かした長期投資の魅力を失うことになるため、毎月一定額を投資したいと考えている方にとっては不利な選択肢となります。
複利効果は、得た利益を再投資してさらに利益を生む仕組みであり、資産形成を効率よく進める鍵です。これを活用しないのは、大きな損失といえるでしょう。
また、NISA口座を長期間放置すると、証券会社によっては5年以上で口座が閉鎖されるリスクもあります。
将来の資金不安を解消するためにも、月々5,000円や10,000円からでもNISA口座を活用し、資産運用を始めることをおすすめします。

複利の効果を簡単に解説!単利との違いや投資信託で効果を得る方法
開設後に放置したままの旧NISA(一般NISA・つみたてNISA)口座はどうなる?
旧NISA口座を開設後にそのまま放置していても、新NISAへの移行について口座開設者が特別な手続きを行う必要はありません。
証券会社によって自動的に新NISA口座が開設されるため、放置している場合でも安心です。
旧NISAで運用中の資産についても、売却する必要がなければそのまま保有を続けることが可能です。
一般NISAであれば5年、つみたてNISAであれば20年の非課税期間が終了した後は自動的に課税口座(特定/一般)に移管されますが、課税口座では売却益に対して税金が課されるため注意が必要です。
もし旧NISAの資産を新NISAで運用したい場合は、一度売却した上で新NISAを利用して資産を再購入する必要があります。
これにより、非課税メリットを活用し続けることが可能です。口座を放置するリスクや今後の運用方針を考慮し、最適な対応を検討しましょう。

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新NISA口座開設後の放置をやめた方が良い理由
新NISAは旧NISAと比べて非課税枠が拡大され、効率的に資産を増やす仕組みが整っています。
口座開設後、そのまま放置せず運用を始めることで、非課税の恩恵を受けながら複利効果を活かした長期投資が可能です。
放置することでNISAのメリットを享受できないため、毎月少額からでも運用を始め、機会損失を防ぐことをおすすめします。
ここでは新NISA口座を開設後、放置しない方が良い理由を詳しく解説していきます。
新NISAでは非課税期間が無期限になる
新NISA口座を放置せず活用するべき理由の1つは、非課税のメリットを最大限活かせるためです。
通常、投資利益には20.315%の税金がかかりますが、NISAでは利益が非課税となり、手元に残る利益を大幅に増やせます。
旧NISAでは非課税期間が一般NISAで5年、つみたてNISAで20年でしたが、新NISAでは期間制限が撤廃され、より長期的な投資が可能になりました。
また、新NISAでは年間の非課税投資枠や非課税保有限度総額も拡大されています。
非課税枠を無駄にせず資産を増やすためには、口座開設後、少額からでもコツコツと運用を始めることが大切です。
旧NISA | 新NISA | |||
一般NISA | つみたてNISA | 成長投資枠 | つみたて投資枠 | |
年間の非課税投資上限額 | 120万円 | 40万円 | 240万円 | 120万円 |
非課税保有期間 | 最大5年間 | 最大20年間 | 無期限 | |
非課税保有限度総額 | 600万円 | 800万円 | 合計1,800万円 (うち成長投資枠は1,200万円まで) | |
制度の併用 | 不可 | 可 |
少額でも長期投資で運用益は大きくなる
NISA口座を活用すべき理由の2つ目は、少額でも長期投資による複利効果で運用益が大きくなる点です。
例えば、つみたて投資枠を利用して毎月一定額を投資することで、配当や分配金を再投資しながら元本を増やせます。
複利効果により利益が新しい利益を生む状態を作り出し、資産形成を効率化できるのが特徴です。この複利効果は運用期間が長いほど強く働きます。
たとえば、毎月1万円を年利3%で運用し、運用益を全て再投資した場合、元本と利益は以下のように推移します。
元本 | 運用収益 | 合計 | |
10年目 | 120万円 | 20万円 | 140万円 |
20年目 | 240万円 | 88万円 | 328万円 |
30年目 | 360万円 | 223万円 | 583万円 |
40年目 | 480万円 | 446万円 | 926万円 |
このように、時間を味方に付けて複利効果を活用すると効率的に資産を増やせる可能性が高くなるでしょう。
長期投資であれば少額でも運用益が大きくふくらんでいくため、新NISA口座の開設後に放置するのではなく、少額でも投資を始めることをおすすめします。
いつでも売却・積立停止ができる
新NISAを活用する3つ目の理由は、いつでも売却や積立停止ができる運用の柔軟性にあります。
NISAはiDeCoとは異なり、途中で引き出せないという制約がなく、購入した資産を売却すれば現金化が可能です。
これにより、急な出費が発生した際にも対応しやすくなります。また、積立を途中で停止することも可能で、タイミングによりますが翌月や翌々月に停止が反映されます。
さらに、NISA口座には維持費が発生しないため、積立を停止しても運用以外でのマイナスがない点も安心です。
この柔軟性を活かし、NISA口座を開設した際にはまずは投資を開始してみるのも良いでしょう。
可能であれば生活防衛資金を準備しよう
少額でも毎月コツコツと投資を継続することは、資産を効率的に増やすポイントになります。
ただし、まずは不測の事態に備えた生活防衛資金(緊急予備資金)を確保してから投資を始めることがおすすめです。
生活防衛資金とは、病気やケガ、収入減少、自然災害による想定外の支出をカバーするための資金です。
この資金があれば、万が一「収入の減少(なくなる)」や「想定外の支出」があってもカバーできるため、安心して投資を続ける土台が整います。
生活防衛資金の適切な額や準備方法について調べた上で計画的に進めるとよいでしょう。

【2025】生活防衛資金の目安はいくら?一人暮らしに必要な金額や貯金との違い
開設後放置していた口座をすぐに有効活用する方法とは
現在NISA口座を開設したまま放置している方は、以下の3つの手順で有効活用してみましょう。
- 投資する銘柄の選択:どの金融商品や銘柄に投資するかを決めます。
- 積立投資の設定:毎月いくら投資するかを計画し、積立設定を行います。
- 売却方法の想定:目標達成後や非課税期間終了時にどのように売却するかを考えておきます。
どのような金融商品・銘柄を毎月いくら購入するか、目標を達成した後や期限が来た際にどのように売却するかを考えておく、ということになります。
詳しくは下記の記事で解説をしていますので、何に投資すればいいのかよくわからない、毎月いくら投資すべきかわからない、とお悩みの方はあわせてぜひご確認ください。

NISAを始めるなら月いくらから?平均額から積立金額の決め方まで紹介
まとめ:NISA口座開設後は放置せずに活用しよう!
この記事では「NISA口座を開設後に放置するとどうなるのか」という疑問について解説しました。
口座をそのまま放置しても維持費や手数料などで損失を被ることはありません。
しかし、いずれ投資を始めようと考えている場合、まずは投資を始めなければ非課税の恩恵を活かせず、長期投資の観点では機会損失となり得るでしょう。
口座を開設したら、少額からでも投資を始めてみることをおすすめします。
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