決して無駄遣いをしているつもりはなくても、一向にお金が貯まらないという悩みを抱える人がいます。その一方で、年収が特別高いわけではなくても、しっかりと貯蓄して財産を形成している方がいるのも事実です。

この両者の違いは、いったいどこにあるのでしょうか?そこで今回は、貯金ができないことの原因究明から、貯金ができるようになる解決策に至るまで、とことん解説していきます。ぜひご覧ください。

貯金ができない人に共通する原因

貯金ができないと悩む方には共通の原因があります。無駄遣いをしているつもりがないにも関わらず、なぜかお金の貯まらない方はまず自分自身を見つめ直してみることが大切です。これからご紹介する項目の中で自分に当てはまる部分がないか、ぜひセルフチェックしてみてください。

嫌なことは後回しにする

第一に挙げられる特徴として、嫌なことは後回しにしがちな傾向が見られます。目の前の課題に対して意欲が湧かず、率先して取り組もうとしません。日々そういったスタンスで生活をしている方は、貯金に対しても同様の行動をします。「貯金をしないと」と頭では理解していても、「まあいいか」「明日からやろう」と先延ばしにしていては、いつまでもお金は貯まりません。

ずぼらで面倒くさがり

上記の特徴を持つ根拠としても挙げられるのが、全般的にずぼらな性格であることです。嫌なことを後回しにしてしまうということは、つまり自分を律することが苦手ということ。自分に甘いから、周囲の物事に対し境界線をあいまいにします。なすべきことをしようとせず、腰が重いことにも通じる特徴です。貯金を始めるには、「あいまい」をやめてしっかりと取り決めをすることが必要となってきます。

カードローン、キャッシング、リボ払い…借金グセがある

貯金ができる方は、身の丈にあった買い物をします。しかし貯金ができない方は、あるだけ使おうとします。酷い場合は、カードローンやキャッシング、リボ払いなどを駆使して欲しいものは必ず手に入れようとします。

また、人によっては、どうしても欲しいわけではないのに「お金を使うこと」自体が目的となってしまっているケースもあります。例えば、リボ払いを返済して利用枠が増えた時に「お金が貯まった」ように錯覚して使ってしまう方です。「借金グセ」を治す努力をしなければ貯金にはほど遠い、という事実がよく分かっていただけると思います。

余ったお金を貯蓄に回そうと考える

貯金ができないと悩む方が揃って口にするフレーズが「お金が余ったら貯金をする」です。そしてたいていはほとんど余ることなく、貯金が叶わないまま月日が過ぎていきます。人は、仕事に取り組んだ成果として正当な報酬を受けているのですから、もちろんその報酬を使う権利があります。だからこそ、手にしたお金は使い切ってしまう習性があり、それが当然であると錯覚してしまいます。そこでこの悪循環を防ぐためには、月々の給与から貯金分を差し引いてしまう先取り貯蓄が有効となります。

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「貯金できない」はもう卒業!行動を変えよう!

貯金は、毎日の積み重ねです。自らの行動の見直しから問題点を認識して改めることができれば、あなたも「貯金ができない人」の卒業は間もないでしょう。それでは、改善すべきポイントについて詳しく解説していきます。

支出額を把握する

家計簿をつけたり、現状の家計の資産や収支状況を把握できたりしていますか?今、家計がどういった状況にあるのか客観的に数値として見ない限り、貯金ができないことの原因究明をする手立てがありません。家賃や住宅ローンから、保険料や通信費などの固定費、最後に食費など毎月の統計から算出してみるだけで無駄が目に見えるようになります。どうしても続かない方は、食費・通信費・交際費など重点項目だけに絞って管理してもよいでしょう。

貯金の目的と金額を決める

貯金を始めるにあたって、何のために貯金をするのかという目的が明確になっていない限り、実践していくことは難しくなります。お金を貯めて何をしたいのか、原点に立ち返って考えてみてください。何となく将来が不安だからという漠然とした考えよりも、「100万円を貯めて海外旅行をする」「結婚資金として300万円を貯める」「1,000万円を貯めてマイホーム購入の頭金にする」など、明確な目標や目的を持って臨むと効果があります。

「何年後に」という期限を設定するとより効果的です。何となく節約していると、目の前の欲しいものを我慢することが辛く感じますが、それが海外旅行などの楽しみのためであれば辛くはないですよね。

日本人はまじめな性格の方が多く、明確な目的を達成するためには、努力を惜しまない性質があります。確固たる信念や軸がぶれない限り、継続して実行していくことも苦にならないでしょう。

生活費は週単位で考え、必要な分のみ引き出す

家計のやりくりとして、生活費は月単位をベースに考えるのが一般的です。しかしながら、1カ月というスパンはなかなか長く、これから貯金を始めたいという方にとっては計画を立てるのにハードルが高いかもしれません。そこで、生活費は1週間をベースに考えるようにしてみましょう。これだけで家計の管理がだいぶラクになります。

先に解説した給与の天引き制度や、貯蓄口座を活用しているのであれば1カ月の生活費として使える金額が明らかになっていると思います。まずは1カ月を4週間と定め、その1カ月分の生活費を4で割りましょう。そこから算出された金額を1週間分の生活費の予算として口座から引き出してください。手元の金額で7日間のやりくりを考えることは、そう難しいものではないということがおわかりいただけると思います。

1週間分の生活費が余ることがあれば、別で取っておきます。4週間分をそれぞれ一定額でやりくりしたあと、余ったお金はまとめて貯金に回しましょう。または、たまのご褒美として何か買ってみてもよいかもしれません。このサイクルが完成すれば、あなたも晴れて「貯金ができない人」卒業です。

貯金できない方へ向けた節約アイディア 

「貯金の習慣化」と一口にいっても、具体例がないとイメージが湧きにくい方もいるかもしれませんね。そこで、まずは日常に取り入れやすい「節約術」を身に付け、実践することから始めてみてください。

普段何気なくしていることの中にも、実は多くの節約ポイントが潜んでいます。

ATMは手数料が無料の時間帯、または無料の金融機関のものを使う

ATMから現金を引き出すには、手数料が発生するケースが一般的ですね。少額だからと気にも留めない方が多いですが、実はここも工夫次第で節約できるポイント。

たとえば、コンビニで現金を引き出すときの利用手数料で考えてみましょう。1回につき200円消費税と仮定し、週に1回の頻度で引き出していれば、月に800円以上の出費となります。1年間で計算すれば、実に1万円以上の出費です。手数料で1万円も支払っているなんて、損をしている気分になりませんか?

・時間内に銀行支店併設のATMを使う
・ネットバンクの手数料無料サービスを活用する
・ゆうちょ銀行口座を開設してゆうちょATMを利用する

少しの意識で、年間に万単位の節約ができるアイディアです。

外食はできるだけしない

何といっても「自炊」は節約の第一歩です。レストランの食事代には場所代や席料、人件費も含まれていますから、どうしたって割高となります。

レストラン以外にも、スーパーやデパートの総菜コーナー、コンビニのお弁当なども「外食」のくくりです。手間をお金で買う外食はたまのレジャーなどであればよいですが、日常に根差したものという考えは改めましょう。

同じ金額を費やすなら、自炊のほうが質と量ともに満足感を味わえることも多いです。

昼ご飯はお弁当を持参する

前述の自炊にも相当しますが、「ランチ代」も案外バカにできません。1食につき1,000円のランチと仮定し、平日は毎日外食とするなら、一週間で5,000円もの出費です。1カ月で2万、1年で24万円もランチに費やしていると考えたら、どう感じるでしょうか。

お弁当のおかずにもよりますが、1食の原材料はまず200円以下で事足ります。それだけでランチ代が800円浮き、年間で約20万も節約できます。

インスタントコーヒーやドリップバッグコーヒーを活用する

毎朝、会社で飲むコーヒーが日課という方もいるでしょう。実はここにも節約のヒントが隠されています。

最近はコンビニで1杯100円のコーヒーが主流となり、大変人気です。100円というと安い心理がはたらきますが、これをインスタントコーヒーなどを自分でいれたら、いったいいくらの節約になると思いますか?

答えは、90円。ドリップバックコーヒーを例にとると、1,000円ほどで100包入りのパックの販売もあり、1杯に換算するとおよそ10円程度で飲むことができます。粉末のインスタントコーヒーやドリップバッグコーヒーも年々進化し、お店のコーヒーと遜色ない味を楽しめる商品もあります。ぜひ活用してはいかがでしょうか。

お店でお酒を飲まない

アルコール類は嗜好品という位置づけである以上、基本的にお金がかかります。節約のためにお酒をやめるべきとはいいません。そこで、お酒の飲み方を変えてみる節約方法を提案します。

外食の項でもお伝えしたように、お店で飲むお酒はどうしたって割高です。自分で購入して自宅で飲めば、人件費や場所代の負担なくお得に楽しむことができます。

インターネット通販の中には、送料無料で即日配達されるサービスもあります。ポイントも貯まってダブルでお得です。

保険料を見直す

生命保険・医療保険は何かしらのきっかけがない限り見直す機会が少ないものですが、それゆえ今の社会保障制度やご自身の経済状況に現状に即していない保障内容のままである可能性も高いです。

この機会に、保険の販売員任せではなく、自ら具体的に見直しを計りましょう。自信がなければ、民間の保険相談窓口を利用するのもおすすめです。ファイナンシャルプランナーの資格を持ったお金のプロが在籍しているため、あなたにぴったりの保険プランを助言・提案してくれるでしょう。

通信費を見直す

通信費も意外と節約できるポイントとなります。携帯電話の利用プランやオプションを見直して無駄を省くことはもちろんですが、この際格安SIM(MVNO)に乗り換えてしまえば月々の通信料をぐっと抑えることができます。最近は格安SIM(MVNO)を取り扱う事業者もかなり増えていて、それに比例して提供内容もだいぶ充実してきました。

乗り換えに際したお得なキャンペーンを実施している業者も多いため、もし大手携帯キャリアからの乗り換えを考えるのであれば、移行先とタイミングも含めて検討してみてください。

貯金できない人には貯金の仕組み化が大切!

自分を見つめ直すことができたら、次は貯金をするためのベース作りを始めましょう。それには「貯金の仕組み化」が最も有効な手段となります。便利な制度や銀行を活用しつつ、効率的に貯めるための仕組みを作ってみましょう。

給与天引き制度を利用する

会社員の方は、勤務先に「財形貯蓄」や「社内預金」なる制度の導入があるか、確認をしてみてください。これらは月々の給与から一定額を自動的に天引きすることで、勤労者の貯蓄を促進するという便利なシステムで運用されています。

手にしたお金はすべて使い切ってしまう傾向のある人には特に有効な制度です。貯金分が差し引かれた状態で給与を手にするため、月々の手取りから貯金分を振り分ける手間もなくなり、実感がない状態のまま着実にお金を貯めることが可能です。

ちなみに「財形貯蓄」と「社内預金」には微妙な違いがあります。具体的にはお金の保管先の違いです。「財形貯蓄」は勤務先が選定した金融機関へ送金されていますが、「社内預金」の場合は勤務先がお金を管理します。金利が一般の金融機関より優遇されていることが大きなメリットです。また「財形貯蓄」には目的に応じて一般・年金・住宅の3つの制度に分けられ、年金・住宅であれば使途が限定されるぶん、元本550万円(年金・住宅財形の合計)までの利子が非課税となる税金面での優遇措置があります。

非課税制度で優遇のある「財形貯蓄」か、金利水準の高い「社内預金」か、目的やライフプランに合わせたプランを選択しましょう。

ボーナスは基本全額貯金に回す

毎月の給与から一定割合を決めて貯金をすることが煩わしいのであれば、ここは思い切って「ボーナスは全額貯金する」と決めてしまうのもひとつの手です。本来、給与と違ってボーナスは支給額を約束するルールや法律がないため、業績によって減額や無しになるリスクもありますが、貯金ができない方にとっては「まとまったお金」は扱いやすいというメリットがあるため、これを味方に付けて一気に貯蓄を増やしてみましょう。

口座にまとまったお金が入れば、心理的に手を付けにくくなります。毎月の給与からこつこつ貯金はできなくても、年に2回のボーナスのたびに全額を貯金し、それに手を付けないというルールさえ定めてしまえば、頻度こそ少ないですが額はみるみる増えていくでしょう。細かい管理は苦手でも、性格やスタンスに応じてやり方を変えて貯金を達成できれば、それは大きな自信に繋がります。

生活費用口座と貯蓄口座に分ける

次は、銀行口座を用途によって使い分ける提案です。同じ銀行口座の中で生活費と貯金をするのでは、家計を正確に把握していない限り至難の業です。そこで口座を2つ開設し、ひとつは生活費用を入れておく普段使いの口座〔生活費用口座〕として、もうひとつは貯金をするためだけの口座〔貯蓄口座〕として設定します。お金の入り口から分けられているため、細かい管理が苦手な方でも使い分けが容易になって、貯金のハードルが下がります。

銀行口座の使い分けを実践するにあたって、まずは用途に応じて最適な銀行口座を開設するところから始めてみましょう。生活費用口座は、こまめに引き出したりすることを想定して、ATM手数料などの安く利便性のよい銀行を選択します。一方の貯蓄口座は長く預けておくことを見据えて、金利を重要視して賢く選びましょう。

まとめ

いかがでしょうか。「貯金ができない人」を卒業して「貯金ができる人」になるには、自分の現状を把握し、行動パターンやスタンスの把握をおこない、それに沿って最適なシステムを形成し、実践していく流れが最短の近道となります。

貯金とは、将来の自分への投資です。最後に、貯金における大事な3箇条をお伝えしておきます。

・目先の喜びを優先せず、将来の自分にとって最良の選択を考えてください。

・今日から貯金をすると決めたのであれば、絶対にきょうから実践すべきです。

・手元から使えるお金が減ることを嘆いてはいけません。それは将来のあなたの財産となります。

これらの信念を忘れることなく、日々意識することを心掛けましょう。

監修者:上津原 章(ファイナンシャルプランナー)