人生には老後資金や結婚資金、養育費など、まとまったお金が必要な場面があります。

充分な貯金は心に余裕を与え、人生の選択肢を増やし、いざという時に自分を助けてくれるでしょう。

しかし、貯金ができない人や貯金をしたくても思うようにお金が貯められず悩んでいる人も多くいます。

この記事では、貯金ができない人の特徴や貯金ができるようになる方法を紹介します。

そろそろ貯金を始めたいと考えている人や、中々貯金ができずに悩んでいる方は参考にしてください。

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貯金ができない人の特徴

貯金ができない人の特徴

貯金ができない人には、下記のような共通の特徴があります。

  • 貯金への目的意識が薄い
  • お金の管理が苦手
  • 衝動買い・無駄遣いが多い

貯金ができない理由をひとつずつ解説します。

貯金への目的意識が薄い

貯金ができない人は、貯金への目的意識が薄い人が多いです。

貯金したい気持ちがあっても、「いつまでに」「いくら貯めるのか」という具体的な目標を決めていない人もいるでしょう。

なんとなくダイエットを始めても三日坊主になるように、貯金をする明確な目標・目的がないと、モチベーションの維持が難しくなります。

貯金を始める前に、貯金の目的や期限、目標金額を考えてみましょう。

お金の管理が苦手

貯金ができない人は、毎月の支出額を把握しておらず、何にどれだけのお金を使っているか分かっていない場合が多いです。

例えば毎月の固定費が何にいくらかかっているのか分からない、食費や交際費などを細かく把握していないという人は、貯金が苦手な傾向にあります。

お金の管理が苦手な人は、あればあるだけのお金を使ってしまいがちです。貯金を増やしたい場合は、まず支出を把握することから始めましょう。

衝動買い・無駄遣いが多い

衝動買い・無駄遣いが多いのも、貯金ができない人の特徴です。

コンビニへ行くとつい買う予定のなかった物まで買ってしまったり、セールでお得になっていた商品を購入したものの、実は必要のないもので後から後悔したりと、衝動買いや無駄遣いをしてしまう人は、お金が貯まりにくくなります。

収入が十分にあっても、計画性なくお金を使ってしまうと貯金に回す余裕がなくなってしまいます。

貯金なしの人の割合

貯金なしの人の割合

金融広報中央委員会が毎年実施している「家計の金融行動に関する世論調査」の2020年のデータを元に「貯金なし」の人の割合を見てみましょう。

世帯人数金融資産非保有世帯の割合
単身の世帯36.2%
2人以上の世帯16.1%

単身者だと約3人に1人、2人以上の世帯だと約6世帯に1組が金融資産非保有 、つまり「貯金なし」という結果になりました。

貯金がない理由として、上述した貯金ができない3つの特徴以外にも下記のような理由が考えられます。

  • 収入が少なく生活に余裕がない
  • 教育費用が負担になっている
  • 目標金額が高すぎて貯金が続かない

そもそもの収入が少ない場合は、貯金をする余裕はありません。子育てをしている家庭は、教育費として多くのお金がかかるため、貯金をする余裕はないかもしれません。

最初に高い目標を立ててしまい、現実味がなくなり貯金が続かなくなってしまうこともあるでしょう。

貯金を続けるには漠然とお金を貯めるのではなく、自分の収支に見合った目標を立てることが大切です。

出典:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査] 令和2年調査結果)」

出典:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査] 令和2年調査結果)」

貯金の目標金額の決め方

貯金の目標金額の決め方

貯金を続ける上で大切なのは、収支や家庭の状況に合わせた「現実的な目標」を立てることです。

しかし、どのくらいの金額を設定するのが適切か分からないという人もいるでしょう。

ここでは貯金の目標金額を設定する方法について解説します。

貯金をする目的を明確にする

まず最初にお金を貯める目的を考えます。

何のために貯金が必要なのか、具体的な目的を決めることで、いつまでにいくら貯めるべきかという目標を立てやすくなります。

例えばライフイベントにかかるお金は以下の通りです。

ライフイベント必要な金内訳
結婚約469万円結納・婚約~新婚旅行までにかかった費用総額
(全国推計値)
教育資金約1,002万円子ども1人あたりの総額
(幼稚園から高校まで公立、大学は私学の場合)
住宅購入費約3,494万円建売住宅の平均購入価格
マンションの場合は約4,521万円
老後の生活費毎月約26万円高齢夫婦無職世帯の毎月の平均支出額

出典:日本ファイナンシャル・プランナー協会「主なライフイベントにかかる費用の目安」

ライフイベントにかかる金額は個人差もありますが、上記のような金額が必要だといわれています。

今後、自分にとって何が必要になるのか意識しつつ、早めにコツコツ貯金を始めておくことが大切です。

まずは生活費の3ヶ月分を目標にする

貯金を始める前に具体的な目標金額を決めることは大切です。

しかし貯金ができない人や、貯金額が少ない人が高い目標を持つと、モチベーションの維持が難しいのも事実です。

「目標を達成した」という成功体験を得るためにも、まずは生活費の3ヶ月分を目標に貯金を始めてみましょう。

例えば、生活費が15万円なら目標金額は45万円です。

生活費3ヶ月分の貯金があれば、急な出費にもほとんど対応できるでしょう。

目標達成の期限を決める

目標金額が決まったら、次は達成までの期限を決めます。

まずは毎月の給与から無理のない範囲でいくら貯金に回せるか考えて、その次に目標達成までにどれくらいの時間がかかるか計算してみましょう。

例えば目標貯金額が45万円で毎月3万円を貯金に回せるなら、達成まで15ヶ月です。

もし毎月余ったお金やボーナスの何割かを貯金に回すことができれば、目標達成までの期限を早めることができます。

目的に応じて目標金額を増やす

生活費3ヶ月分の貯金が貯まったら、引き続き貯金を続けつつ次の目標金額を決めましょう。

とはいえ、あまりに高すぎる目標だと現実味が薄くなってしまいます。

目標金額を決める際は、下記のような基準で考えるのが分かりやすくておすすめです。

  • 生活費の◯ヶ月分
  • キリのいい金額(50万円、100万円、150万…)
  • 給与手取り金額の◯ヶ月分

自分が無理なく続けられる目標金額と期限を決めて、貯金する習慣を身につけましょう。

貯金ができるようになる方法

貯金ができるようになる方法
目標の貯金額が決まったら貯金を開始します。

しかし、いざお金を貯めようとしてもうまく貯められない人もいるでしょう。

「貯金ができない」という人が、貯金できるようになる方法を紹介します。

毎月の支出額を把握する

貯金ができない人は、まずは毎月の支出額を見直してみましょう。

毎月の支出額を可視化することで、何にお金を使っているのか、無駄はないかが分かります。

家計簿をつける習慣がない人や、お金の管理が苦手という人は、資産管理アプリ(家計簿アプリ)を利用しましょう。

アプリを使えば、毎月の収支をスマホで簡単に管理・確認できるので便利です。

また、クレジットカードやスマホ決済など、利用明細が残る支払い方法で記録するのもおすすめです。

固定費を見直す

毎月の支出額が把握ができたら、次は毎月まとまった支払いがある固定費から見直します。

固定費には、主に以下のようなものがあります。

  • 住居費(家賃、住宅ローン)
  • 水道光熱費(電気、ガス、水道)
  • 通信費(インターネット、スマートフォンなど)
  • 保険料金(損害保険、生命保険など)
  • サブスクリプション(Netflix、Amazonプライムなど)

固定費は毎月発生する費用なので、無駄がないか検討しましょう。

例えば、通信費は現在の収入や家族構成などに見合っているかを確認し、より安くてお得なプランがあればそちらに変更します。

保険に加入している場合は、数年に一度契約内容を見直すことがおすすめです。

その他にも、使用頻度の少ないサブスクリプションを解約する、電気・ガスをまとめて支払うお得なプランに変更するなどの工夫で月々の固定費を減らすことができます。

生活コストを減らす工夫をする

固定費の見直しができたら、次は生活コストを減らす工夫をしましょう。

固定費に比べると生活コストは金額が少ないですが、長期的にみれば節約につながります。

例えば、毎日コンビニでお茶を買う人が、マイボトルを持ち歩いて1日1本分の150円を節約できた場合、1ヶ月で約4,500円、年間で約54,000円の節約になります。

コンビニで買い物する回数を減らす、外食を減らして自炊する日を増やすなど工夫をして生活コストを抑えるよう心がけましょう。

「先取り貯金」をする

毎月余ったお金を貯金に回すやり方では、つい使いすぎてしまった場合に貯金ができなくなります。

強制的に貯金をするやり方として、給与が支払われたらあらかじめ決めた金額を先に貯金する「先取り貯金」がおすすめです。

お金の管理が苦手な人でも、先に貯金することで毎月確実にお金を貯めることができます。

ボーナスも同様に、あらかじめ貯金に回す金額を決めて「先取り貯金」することで、より早く目標金額に近づけるでしょう。

また、せっかく貯めたお金を使ってしまうという人は、各銀行の定期預金を検討してみましょう。

定期預金は普通預金と比べて高い金利が設定されていて、基本的に満期日までお金を引き出すことができない預金方法です。

一度お金を預けてしまうとすぐにお金が使えないデメリットはありますが、途中で引き出さずに貯金をしたいという人におすすめです。

副業や転職で収入アップを目指す

貯金ができない人のなかには、収入が少なく貯金する余裕がないという人もいるでしょう。

その場合は、副業で収入源を増やす、もしくは転職を検討してみるのもひとつの方法です。

まずは転職エージェントに登録してみて、自分のスキルや市場価値に目を向けてみるとよいでしょう。

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スキルアップのための勉強を欠かさない

収入を増やしたくても、今のスキルでは副業や転職が難しい場合があります。

その場合は、自己投資してスキルアップのための勉強を始めましょう。

今の仕事に関わる勉強はもちろん、プログラミングやウェブデザインの勉強をしたり、転職に有利になりそうな資格を取得したりするのがおすすめです。

スキルアップのための自己投資は短期的には費用がかかることもありますが、結果的に収入アップにつながります。

今すぐに転職や副業での収入アップを目指せない場合は、まずスキルアップする方法を考えてみましょう。

まとめ:無理なく貯金を始めましょう

まとめ:無理なく貯金を始めましょう

貯金をするには、貯金できない理由と向き合い自分に合った方法を見つけることが大切です。

初めから高い貯金額を目標にするのではなく、最初は生活費の3ヶ月分といった達成しやすい目標を設定しましょう。

また、毎月の支出を把握して固定費や生活コストの見直しを行い、節約の工夫をすることも無理なく貯金を続けるコツです。

目標を達成するために「先取り貯蓄」したり、収入を増やすために「転職」や「副業」を検討するのもいいでしょう。

今は貯金がゼロでも、毎月少しずつ貯金を続ければ1年後、2年後には確実にお金は貯まっています。

貯金が苦手という方は、まずは目標を決めて毎月少しずつ貯めることからはじめてみましょう。

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