社会に出て働き始める方が多い20代は、貯金を始める良いタイミングです。

しかし、20代のうちは収入がそれほど多くない場合がほとんどのため、貯金をするのが難しいと感じる方もいらっしゃるかもしれません。

自分の貯金額が周りと比べてどうなのか、20代は貯金をしなくてもいいのかなど、貯金について悩みがある方もいるでしょう。

この記事では、20代の貯金額中央値・平均値や効率よく貯金を増やす方法、目標とするべき金額の決め方などを紹介します。

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20代の貯金額について

20代の貯金額について

まずは、20代がどのくらいの金融資産を保有しているかを確認していきましょう。

金融広報中央委員会が毎年行っている「家計の金融行動に関する世論調査」によると、2021年(令和3年)の20代全体の金融資産保有額の平均は187万円となっています。

金融資産保有額ごとの内訳は、以下の通りです。

金融資産保有額 割合
金融資産非保有 38.5%
100万円未満 23.5%
100〜200万円未満 11.7%
200〜300万円未満 5.1%
300〜400万円未満 5.0%
400〜500万円未満 2.4%
500〜700万円未満 4.0%
700〜1,000万円未満 2.9%
1,000〜1,500万円未満 1.4%
1,500〜2,000万円未満 0.4%
2,000〜3,000万円未満 0.6%
3,000万円以上 0.4%
無回答 4.0%
金融資産保有額の平均額 187万円
金融資産保有額の中央値 20万円

上記の表から分かるように金融資産を保有していない世帯が全体の約40%、金融資産100万円未満の世帯の割合も20%強と、20代の約60%が平均額の187万円を下回っています。

出典:知るぽると「家計の金融行動に関する世論調査[総世帯](令和3年)」

平均値は89万円

20代の金融資産保有額の平均は187万円でしたが、その内訳を確認していきます。

金融広報中央委員会の調査結果によると、20代の金融資産の内訳は以下の通りです。

金融商品の種類 保有額
預貯金 89万円
金銭信託 4万円
生命保険 10万円
損害保険 2万円
個人年金保険 6万円
債券 4万円
株式 40万円
投資信託 24万円
財形貯蓄 5万円
その他金融商品 3万円
合計 187万円

金融資産保有額の平均187万円のうち、預貯金として保有している金額は平均89万円ということがわかります。

出典:知るぽると「家計の金融行動に関する世論調査[総世帯](令和3年)」

資産の約半分は金融商品

上記の表から分かる通り、金融資産保有額の平均は187万円です。

そのうち預貯金の平均額は89万円なので、残り98万円は株式や保険などの金融商品として保有していることがわかります。

つまり、金融資産の半分以上を現金以外の金融商品で保有している方が多いということです。

預貯金以外に保有している金融商品は、保有額が多い順に、株式・投資信託・生命保険となっています。

中央値は20万円

20代の金融資産平均保有額が187万円と聞くと、意外に多いと感じる方もいるかもしれません。

「平均値」は、極端に大きい数値や小さい数値によって影響されやすく、実態とかけ離れた数値になることがあります。

一般的な貯金額について知りたい場合は、中央値も合わせて確認すると良いでしょう。

「中央値」は、集計データを数値の大きい順に並べた時に、中央にくる値のことです。

例えば100人のデータを集計した場合、「50人目の値が中央値」ということになります。

金融資産保有額ごとの内訳表を確認すると、20代の金融資産保有額の中央値は20万円です。

つまり、一部の20代が多くの金融資産を保有しているために平均値が押し上げられているもの、実際は多くの20代がまとまった金額を貯蓄できていないことがわかります。

貯金なし世帯は38.5%

金融資産非保有、つまり貯金・貯蓄がまったくない世帯の割合は、20代全体の38.5%となっています。

20代はまだ給与収入が少なく、貯蓄に回せる額も少ないということが伺えます。

就職に転居、結婚、出産、住宅購入など、お金のかかるライフイベントが発生しやすいことも貯金が貯まらない要因でしょう。

20代の世帯別平均貯金額・中央値

20代の世帯別平均貯金額・中央値

続いて、世帯構成別で金融資産保有額の違いを確認しましょう。

以下は、20代の単身世帯・二人以上世帯それぞれの金融資産保有額をまとめた表です。

20代の金融資産 単身世帯 二人以上世帯
金融資産非保有 39.0% 37.1%
100万円未満 26.6% 14.1%
100~200万円未満 11.5% 12.4%
200~300万円未満 4.1% 8.2%
300~400万円未満 4.5% 6.5%
400~500万円未満 1.5% 5.3%
500~700万円未満 3.2% 6.5%
700~1,000万円未満 2.6% 3.5%
1,000~1,500万円未満 1.5% 1.2%
1,500~2,000万円未満 0.4% 0.6%
2,000~3,000万円未満 0.6% 0.6%
3,000万円以上 0.4% 0.6%
無回答 4.1% 3.5%
金融資産の平均額 179万円 212万円
金融資産の中央値 20万円 63万円

出典:知るぽると「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和3年)」
出典:知るぽると「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和3年)」

一人暮らし・独身の場合

一人暮らしや独身の場合のデータを確認していきます。

貯金平均は179万円

単身世帯の貯金平均額は、179万円です。

例えば22歳で社会人になったとして、毎月2.5万円貯金をすると年間で約30万円貯まります。

理論上は28歳まで貯金を続けると、30万円 × 6年 = 180万円でほぼ平均値となります。

貯金中央値は20万円

単身世帯の貯金中央値は、20万円です。

貯金平均の179万円を大きく下回ることから、貯金ができている方とそうでない方が二極化していることが伺えます。

中央値の低さからも、貯金できている人の方が少数派になります。

二人暮らし(夫婦)・子持ち家族の場合

夫婦二人暮らしや子どもがいる家庭の貯金額を確認していきましょう。

貯金平均は212万円

二人以上の世帯の場合、貯金平均額は212万円です。

単身世帯の179万円と比べて33万円貯金額が多くなっています。

共働き世帯だと収入源が2つあることによって貯金が貯まりやすくなるのかもしれません。

また、家庭を持ったことで将来に向けて貯金しようという意識が強くなることも理由として考えられます。

貯金中央値は63万円

二人以上の世帯の貯金中央値は、63万円です。

中央値も単身世帯の貯金中央値20万円よりも3倍ほど高い金額となっています。

やはり単身世帯に比べると、二人以上の世帯の方が共働きの影響もあり貯金しやすい傾向にあるようです。

20代の貯金額は年収によっても異なる

貯金額は、収入によっても異なります。

以下は、二人以上世帯の貯金額平均値・中央値をそれぞれ年収ごとにまとめた表です。

年収 貯金額の平均値 貯金額の中央値
無収入 11万円 0円
300万円未満 98万円 7万円
300万~500万円未満 154万円 50万円
500万~750万円未満 328万円 161万円
750万~1,000万円未満 239万円 165万円
1,000万~1,200万円未満 614万円 223万円
1,200万円以上 338万円 150万円

データを確認すると、必ずしも年収と貯金額の平均は比例するわけではないことがわかります。

貯金額の平均値・中央値ともに、ピークは年収1,000万〜1,200万円の世帯となっており、年収1,200万円以上の世帯では貯金額が少なくなっています。

年収が高いと節約の意識が薄れていくのか、貯金額が少なくなっているのかもしれません。

また、ある程度貯金が貯まったところで車や住宅などの大きな買い物をしているため、金融資産が少なく見える可能性もあります。

なお、20代〜70代の全国貯金額平均は1,563万円、中央値は450万円です。

収入が違うということもありますが、20代は全世代と比較しても貯金額が少なめだということが分かります。

出典:知るぽると「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査]設問間クロス集計(令和3年)」

20代の貯金目標額

20代の貯金目標額

貯金をしたいと思っていても、なんとなく貯金を始めてはうまくいきません。

「何歳までにいくら貯める」と具体的な目標を立てて、それに向かって貯金することをおすすめします。

ここでは20代で100万円を貯めることを目標とした場合、どのようなステップで貯金していくかについて解説します。

まずは目標を決めることが大事

まずは「何のために貯金をするのか」「いつまでにお金を貯めるのか」など、具体的な目標を決めましょう。

目標を決めると進んでいる感が出てくるため、貯金をすることのモチベーションが高まります。

旅行や結婚、住宅購入の頭金、運用資金など、それぞれの目標に向かって具体的な計画を立てるところから始めてみましょう。

20代前半は手取りの10%を目標に

貯金を行う場合は、まずは「手取りの10%」を目安にしてみましょう。

厚生労働省の「令和3年賃金構造基本統計調査」によると、20〜24歳の月給の平均は約21.3万円です。

手取りにすると、ざっくり約17万円と計算できます。

貯金の目安を手取りの10%とすると、この場合では毎月17,000円を貯金することになります。

ボーナスの比率が高い、残業代や成果報酬などで毎月収入が異なる場合は、年間平均で17,000円 × 12ヶ月 = 204,000円の貯金ができれば、月によって貯金額が異なっても大丈夫です。

貯金に慣れていないうちは無理に10%にこだわらなくてもよいので、まずはできる範囲で貯金に取り組んでみましょう。

出典:厚生労働省「令和3年賃金構造基本統計調査の概況」

20代後半は100万円を目標に

20代前半で手取りの10%ずつ貯金することに慣れたら、20代後半は徐々に貯金の比率を上げることを目指してみましょう。

昇給やボーナスなど、手取りが増えるに従って貯金が増えていくことが理想的です。

20代は結婚や出産、昇進など、ライフスタイルの変化が大きい時期でもあります。

自己投資や子育てなどのために貯金割合を増やせなかったとしても、最終的に20代のうちに100万円の大台に乗せることを目指して貯金しましょう。

20代で貯金は必要ない?

20代で貯金は必要ない?

20代はまだ若く、老後までの時間もあるため今すぐに貯金の必要はないと考える方もいるかもしれません。

まずは貯金の必要性についてじっくりと考えてみましょう。

何のために貯金をするかを考える

20代は社会人になりたてで、老後のことはイメージしにくい方が大半かもしれません。

将来必要になる支出について具体的にイメージできないと、貯金の必要性についてピンとこないことも多いでしょう。

貯金すべきかどうかを考えるときは、自分のライフプランや人生の目標を明確にすることから始めてみましょう。

結婚や子育て、自宅購入、海外旅行など、まとまったお金が必要になるライフイベントがあるかもしれません。

また、人によってはひとつの会社で定年まで勤めないこともあるでしょう。そうすると退職金に期待できなくなり、リタイア後の生活費を準備しておく必要が出てきます。

ダイエットを始める時に目標体重を決めるように、何のために貯金をするのかという「目標」を決めると、貯金を継続しやすくなるためおすすめです。

旅行

「次は〇〇に行きたいから、そのために必要なお金を貯金する」というのも立派な目標です。

旅先をイメージして、その旅費から逆算して貯金を始めるとやりがいがあります。

貯金がない状態で旅行をしていると、ついついクレジットカードのボーナス払いやリボ払いを選択しがちです。

旅行のために貯金を崩すのではなく、旅行のためにお金を貯めてみるとよいでしょう。

病気や怪我の備え

入院費や治療費など、思わぬ出費に備えて最低限の貯金(生活防衛資金)は必要です。

手取り収入の6か月分の貯金があると安心と言われています。

まずはこの手取り6ヶ月分を目標に貯金を始めるのもおすすめです。

結婚・子育て資金

「海外挙式をしたい」「披露宴に友人を沢山招待したい」「ハネムーンは長期の海外旅行がいい」など、結婚のイメージができている人は、独身のうちからコツコツ貯金をしておくと理想の結婚式・ハネムーンを実現できます。

子育てには1,000万円以上のお金がかかりますので、将来のためにも早めに目標を決めて貯金を始めるのがおすすめです。

老後資金

FPがライフプランニングをする中でよく聞くのが「老後資金をもっと早くから準備しておけばよかった」という言葉だそうです。

少額ずつでも20代のうちから始めれば、十分な老後資金を貯めることが可能です。

先輩たちの声を活かして早めから取り組むことができると、理想の老後が送れます。

20代のうちから老後のことを準備するのは、中々イメージしづらい部分もあると思います。

そのため、全額を老後資金のために貯金するのではなく、少額から貯金を始めていくのがおすすめです。

自己投資も必要な時期

貯金はもちろん大切ですが、若いうちにしかできないこともいっぱいあります。

自由に使える時間やお金が十分にあるのは、20代の特権でしょう。

独身の場合は養う家族もいないため、自分のために自由にお金を使うことができます。

新しい趣味への挑戦、まだ行ったことない場所への旅行、キャリアアップのために学習するなど、20代だからこそできることにチャレンジするのも大切です。

人生を豊かにするためには、今を大事にすることも重要だというのを忘れないでください。

20代で貯金(資産)を効率よく増やす方法

20代で貯金(資産)を効率よく増やす方法

効率よく貯金をするためには、いくつかのポイントがあります。

十分に時間のある20代だからこそ、早いうちから貯金に取り組むことで効果的に資産を増やせるでしょう。

固定費を見直す

効果的に節約を行うためには、「固定費」の見直しから始めてみましょう。

固定費とは、主に以下のようなものをいいます。

  • 住居費
  • 家賃
  • 通信費
  • 保険料
  • 水道光熱費
  • サブスクリプション

「固定費」は毎月発生する支出なので、一度削減できればその後の支出を継続して減らすことができ、効果的な節約につながります。

特に家賃に関しては金額が大きいこともあり、節約効果が大きいです。

すぐに引っ越しするのが難しい場合は、スマホ代や利用頻度の少ないサブスクサービスなどから見直すといいでしょう。

自身が何にお金を使っているかを把握し、無駄なものがないかを見直してみましょう。

先取り貯金をする

20代は「欲しい物」や「やりたいこと」が多い年代です。

特に独身の場合、収入を自分のために自由に使うことができます。

意識的に貯金をしないと、給与が入っても貯金しないまま使い切ってしまう人も少なくないでしょう。

会社で給与天引きの積立貯金制度があれば、特に意識することなく貯金を増やすことができます。

そういった制度がない場合は、あらかじめ給与振り込み口座や生活費用の口座とは別に貯金用の口座を作っておき、給与の一部を先取り貯金するのがおすすめです。

積立NISAを活用する

毎月の貯金は大切ですが、銀行に貯金しているだけではお金はほとんど増えません。

貯金が増えてきたら、少額を投資に回すことも検討してみましょう。

投資は時間を味方につけることで、リスクを減らしたり複利効果を得られるなどのメリットがあります。

国が推奨している「積立NISA制度」を活用すれば、税制上のメリットを享受しつつ将来に向けて効率よく資産を形成できるためおすすめです。

まとめ:20代からの貯金・積立投資がおすすめ

20代からの貯金・積立投資がおすすめ

20代のうちは年収が高くない場合も多く、貯金が難しく感じるかもしれません。

しかし、20代から貯金の習慣をつけてコツコツと資産形成に取り組んでいけば、将来に向けて着実に資産を増やしていくことができるでしょう。

中でも投資は運用期間が長くなればなるほどメリットが大きくなるため、積立NISAを活用して少額からでも20代のうちから始めることをおすすめします。

周りの貯金額が気になる方も多いと思いますが、自分の収入で無理のない範囲で続けていくことが大切です。

未来の自分にプレゼントを贈るつもりで、貯金や積立投資に取り組んでみてはいかがでしょうか。

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