アメリカの主要株価指数には、「NYダウ」、「ナスダック」、そして「S&P500」の3つがあります。

ダウは主要30銘柄で構成されている株価指数であるのに対し、S&Pは主要500銘柄で構成されている株価指数になります。

ナスダックはハイテク銘柄中心の株価指数です。

S&P500は構成銘柄が多いため、NYダウよりもアメリカ経済全体をより表しており、投資対象としては分散効果も高いといえるでしょう。

この記事ではS&P500の構成銘柄や人気の理由、指数連動投資信託やETFについて解説します。

積立NISAやiDeCoで投資を考えている方も、ぜひ参考にしてください。

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S&P500とは

S&Pとは米国の主要500社で構成されている株価指数

米国の主要500社で構成されている株価指数

S&P500とは、米国で時価総額の大きい主要500社で構成されている時価総額加重平均型の株価指数です。米国株式の時価総額の約80%を占めています。

S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスが算出・公表しており、ニューヨーク証券取引所(NYSE)、NYSE American、NASDAQに上場している銘柄から選出されます。

構成銘柄は定期的に見直されているため、常に時代に合った銘柄が組み込まれているのが特徴です。

S&P500のEPSは増加傾向

S&P500構成企業のEPSは、長期的に増加傾向にあります。

EPSとは、「Earnings Per Share」の略称で、1株当たり利益のことです。

1株に対して最終的な当期利益(当期純利益)がいくらあるかを表しています。

S&P500のEPSは、2016年度から2019年度まで前期比増益が続きました。

2020年度は前期比減益でしたが、2021年度は再び増益になると予想されています。

ダウとの違い

NYダウとS&P500 の違いについてまとめました。

 S&P500NYダウ
算出開始年1957年3月4日1896年5月26日
構成銘柄500銘柄(全業種対象)30銘柄(輸送・公共銘柄除く)
算出方法時価総額加重型株価平均型
選定基準・米国企業であること
・時価総額が一定以上
・4半期連続で黒字
・流動性が高いこと
など
・米国企業であること
・企業の評判がいいこと、
・継続的に成長していること
・投資家の関心が高いこと
など

NYダウの方が歴史は古く、S&P500は算出されてから70年程度の株価指数です。

構成銘柄数はもちろんですが、算出方法や選定基準がS&P500とはまったく異なります。

どちらも重要な指数であることに違いはないため、米国株に投資される方は指数の動きを定期的にチェックしましょう。

S&P500の主要構成銘柄

S&P500の主要構成銘柄

S&P500の主な構成銘柄を紹介します。

どの会社もアメリカを代表する会社なので、投資をする際の参考にしてください。

銘柄名事業内容
アップル
【AAPL】
日本では「iPhone」「iPad」「Mac」などでおなじみのApple。
ハードウェアだけでなく、「Apple Music」や「Apple TV」、「Apple Arcade」といったコンテンツも提供している。時価総額ランキングでも常に上位に位置しているIT機器大手。
マイクロソフト
【MSFT】
ソフトウェア大手。多様なコンピュータ向けにソフトウェアの開発、製造、ライセンス供与、サポートを展開。
Windows、サーバー、パソコン、OS、ソフトウエア開発ツールに加え、家庭用ビデオゲーム機器、タブレット等を提供している。
アマゾン
【AMZN】
オンライン小売世界大⼿のテクノロジー企業。
近年はクラウドサービスで業界トップクラスの地位を確⽴。特に利益率の⾼い「Amazon Web Services(AWS)」と「Amazonプライム」は業績への貢献度が⾼く、今後さらなる成⻑が期待できる。
メタ
【FB】
世界最大手のソーシャルメディア会社。2021年11月にFacebookから社名を変更。Instagram、Whatsappなどのグループ企業のアプリを通して、世界で巨大なユーザーネットワークを有していることが強み。今後はメタバースに注力していくと発表しており、注目を集めている。
アルファベット
【GOOGL】
インターネット関連企業でグーグルの持ち株会社。
グーグルは独自の検索エンジンでインターネット検索の世界首位を確立している。インターネットブラウザーの「Clome」やスマートフォンの「Android OS」もグーグルが提供している。近年はYoutube広告が好調。
テスラ
【TSLA】
電気⾃動⾞(EV⾞)の開発・製造・販売メーカー。
⾃動運転に⽋かせないソフトウェア技術を豊富に持つ。現CEOのイーロン・マスク⽒は現在、世界で最も注目を集める企業家の一人。
エヌビディア
【NVDA】
GPU(グラフィックス・プロセッシング・ユニット)と呼ばれる、高性能ゲーム向けの画像処理プロセッサを製造する半導体メーカー。パソコン向けの「GeForce」やワークステーションに搭載される「Quadro」等のGPUが有名。時価総額ランキングトップ10に位置する大手。
ビザ
【V】
世界有数のクレジット会社。 決済高で世界1位のVisaブランドを有する。
クレジットカード、デビットカード、電子決済、モバイル決済、カード発行処理、請求内容照合、不正・オンラインセキュリティー管理決済関連サービスなどを提供

S&P500が人気の理由

S&P500が人気な理由は、主に4つあります。

S&P500が人気な理由は、主に4つあります。

利回りが高い

S&P500のチャート

S&P500は利回りが高いです。過去20年の平均年利を見ると、日本株が約3.6%なのに対し、S&P500は約10%を超えています。

過去約20年間のS&P500およびTOPIXにおける勝落率上位5銘柄の時価総額合計の推移は、米国株が約337倍、日本株は約42倍と大きな開きがあります。

また、1994年以降のEPS(1株当たり利益)をみると、TOPIX500構成企業の約4割で前年比減益または赤字となった一方で、S&P500構成企業が前年比減益となった年は約2割に留まっていることも大きな要因でしょう。

運用を検討する上で最も重要な項目の一つである「運用バフォーマンス(年利)」が非常に良いことが、S&P500が人気の理由です。

リーマンショックやコロナからもすぐに回復

S&P500はコロナからも半年で回復

過去の株価下落から反発にかけての局面をみると、米国株は日本株と比べて底堅いケースが多いです。

相場下落局面が来ても、比較的すぐに回復するのは米国株投資の大きなメリットでしょう。

例えば2020年のコロナショックです。S&P500は2020年2月に大きく下げたものの、半年後の2020年8月にはコロナ前水準まで回復。

翌年の2021年も大きく数値を伸ばしました。

構成銘柄は常に最新の業績で判断される

S&P500の構成銘柄は、常に最新の業績によって入れ替えが行われています。

2020年には電気自動車大手のテスラ(TSLA)がS&P500に採用され、株価を大きく上昇させました。

2021年は、有名な企業だとアドビ(ADBE)が新規で採用されています。

日経平均株価も銘柄はあまりうまく株価上昇に繋がっていませんが、S&P500の場合は株価を入れ替えた後も大きく上昇する傾向にあります。

定期的に銘柄を入れ替えることが、結果的にS&P500の株価上昇に寄与しているといえるでしょう。

アメリカ経済は今後も右肩成長が期待できる

アメリカ経済は今後も右肩成長が期待できる

上記のチャートは、上場している全ての米国企業に分散投資できるETF「VTI」の値動きです。

アメリカでは、「ミレニアル世代」(現在10代後半〜30代後半)が過去最大規模の世代となり、今後も所得増加や消費拡大が見込まれています。

今後2050年くらいまでは、引き続き人口増加が続いていくという予測もあります。

また、米国企業は、日欧企業と比べて株主資本や総資産に対する利益率(ROEとROA)が高い傾向にあります。

ベンチャー企業による資金調達額の6割超をアメリカが占めており、GAFAMをはじめ世界のテクノロジーをけん引する企業が多く集積しています。

アメリカ経済は今後も右肩上がりで上昇していく可能性が高いといえるでしょう。

S&P500に連動した投資信託

S&P500に連動した投資信託

S&P500に連動した投資信託を紹介します。

S&P500へ投資する際の参考にしてください。

  • SBI・バンガード・S&P500インデックス·ファンド
  • eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)

SBI・バンガード・S&P500インデックス·ファンド

コストで選ぶなら「SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド」がおすすめです。

SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンドの信託報酬は、0.0938%と格安です。

もし100万円を1年間運用してもかかる手数料はわずか938円です。

S&P500 に連動している投資信託であれば中身のパフォーマンスには差がないため、コストが低いもので運用をするのが合理的といえるでしょう。

eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)

eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)は、純資産額1位でネットやYoutubeでもよく紹介されている人気の銘柄です。

信託報酬は0.0968%と、SBISBI・バンガード・S&P500インデックス·ファンドの0.0938%より高いですが、ほとんど誤差の範囲になります。

eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)は現在進行形で資産が集まっているので、知名度と今後の安定運用が期待できるファンドになっています。

S&P500に連動したETF

S&P500に連動したETF

S&P500に連動した米国ETFを3銘柄紹介します。

  • バンガード・S&P500 ETF(VOO)
  • SPDR S&P 500 ETF(SPY)
  • SPDRポートフォリオS&P500高配当株式ETF(SPYD)

バンガード・S&P500 ETF(VOO)

VOOは、アメリカを代表する500社の株価を指数化したS&P500に連動するETFです。

純資産額は「約27兆円」です。

VOOに投資することでS&P500の構成銘柄である「グーグル」や「アマゾン」、「JPモルガン・チェース・アンド・カンパニー」などに簡単に投資ができます。

ETFは投資信託と違ってリアルタイムに取引ができるため、投資信託ではなくETFでS&P500に投資している方も多いです。

SPDR S&P 500 ETF(SPY)

SPYもS&P500に連動したETFです。

純資産額は42兆円を超えます。

VOOよりも歴史があるため、出来高の大きさ特徴となっています。

S&P500に連動しているため、SPYに投資すればアメリカを代表する企業へ簡単に投資できます。

中身はVOOとほとんど変わりません。運用している会社が違うのと、信託報酬がわずかに違う程度の差なので、どちらに投資しても問題ないでしょう。

SPDRポートフォリオS&P500高配当株式ETF(SPYD)

米国ETFの中でも高配当ETFとして人気なのが「SPYD」です。

純資産総額は約5180億円になります。

SPYDの特徴は、S&P500に採用されている銘柄のうち約80の高配当銘柄に投資できることです。

金融や不動産などのセクターへの投資が多いETFになります。

値動きは緩やかなため売却益には期待しづらいですが、配当金を目的とした投資にはおすすめの銘柄です。

まとめ:S&P500でアメリカ市場全体の動きを確認しよう

S&P500でアメリカ市場全体の動きを確認しよう

S&P500は、アメリカを代表する500銘柄を​​時価総額で加重平均し、指数化した株価指数です。

S&P500に連動した投資信託やETFに投資することで、アメリカの代表的な企業へ分散投資しているのと同様の効果が期待できます。

また、アメリカ経済は長期的に見ても右肩上がりに推移しており、パフォーマンスも非常に良い人気の株価指数です。

米国株への投資を始める際は、NYダウとあわせてチェックすることをおすすめします。

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